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人属編-44

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「では、あなたはマキア様が転化していると理解ながらもチョコを渡したんですね」

「・・はい。で・・・でもぉ・・お姉さま好きだったんですよぉ・・」

またあほなやつらとの再会だ
もう二度と会うことはないと思ったのに

こんなに早く会うことになるとは・・・




私が回復した時には部屋はうつされていた

事情を聴くと獣人属では禁止されているカカオを食べたせいで症状が出たらしい
そう、サナからもらったチョコレートだ

いわゆるアレルギー症状みたいになった

お土産といって手渡されてあのチョコ
食べちゃダメだったらしい


一瞬一緒に食べたミレイ様のことが頭に浮かび、パニックになったが禁止されているのが獣人だけとわかりほっとした


「獣人属は長年の歴史でだんだん食生活が人属と似たようなものになってきたせいもあり、だいたいは同じようなもので生活できる。ナッツ類も昔は禁止されていたが、現在はほとんどアレルギー症状を起こすものがいなくなったから撤廃されたんだ」

ジアンが説明してくれた

だから、獣人地区にカカオがなかったのね

チョコレートをつかったお菓子を作りたくてもそれすらなかったし
カカオ自体ないんだとちょっとがっくりしたのを覚えている


でも根本的にちがった

カカオが獣人にとって危険なものとして生活からは取り除かれていただけだった

「カカオから作られるチョコレートも人属では貴族の間でとても人気だが、獣人には危険な食べ物だ。少量でも食べると、呼吸困難や眩暈、下痢、嘔吐、最悪死に至る」

うわ~そんなものをよこしたのか

そして、現在王宮の審問官に呼び出されたサナと保護者としてリゾーレスト伯爵が取り調べをうけている

まだ回復していないあたしの代わりに、エルデ様とジアン、あと現場にいたシェイクもきてくれた




「リゾーレスト伯爵。あなたはサナ様がマキア様にチョコレートを渡すことを知っていたのですか?」

王宮による取調べにリゾーレスト伯爵があたふたしている

「あ、い、いえ、何か持っていることは知っていましたが・・・中身までは」

「サナ様、カカオは獣人属には禁止されていることはご存じなのですか?」

「え~・・はい」

なんかだめだと思ったんだけど、食べちゃったんだ~?みたいなノリだ

ことの重要性を理解していしていな感じが審問官をいらつかせている

「中身を伝えずに渡したのですか?」

「え~とぉ、言ってなかったけぇ??」とあたしに向かって話しかけてきた

「サナ様、マキア様のとの会話は禁止されております」

「いえ!あの!!審問官様!!サナはですね、姉であるマキアに何かおいしいものをとでも思ったんでしょう。・・・そう!姉思いの妹なんです!!」

リゾーレスト伯爵がサナの弁護に入るが、聴衆席に座っている母のミションが頭をおさえている

お前の子だぞ
あほだな

「もう~生きているしぃ~別にいいじゃないですかぁ~ちょっと間違ったんですよぉ~」

ぷりぷりしている

ああ・・これはww

ダメなやつだ

審問官が青筋立てているw


数分の間、審問会で処罰の内容が話し合われる



「・・・反省もしていのか」
ジアンがぼそりとつぶやく

目の先には指にくるくると髪の毛をからませて「まだぁ??」と言っているサナの姿がある


「では・・・今回の処罰を言い渡します」
リゾーレスト伯爵がドキドキしているだろう顔が見て取れる

「獣人属へ故意に危害を加えたという傷害罪、および部屋の破損代、マキア様が放出された魔力量を魔石に込めた場合の数を換算して算出した慰謝料を、王宮およびイーグル様から請求させていただきます」


「な!!!」
リゾーレスト伯爵が口をあんぐりと開けている


「マキア様のご意向により、実刑は取り消しました。今回は寛大な処置だと思ってください」

「じ・・実刑?!」リゾーレスト伯爵の目が見開く

「こちらが罰金となります」と手渡された文書を見てワナワナふるえている

「ちょ、ちょっとまってください!!何かの手違いです!!そ、それに・・・こんな金額我が家には・・」

「大丈夫じゃぁない??お姉さまが払ってくれるでしょう~?」

サナの声がホールに響き渡る

「・・・っな!!っお前は!!なんてことをしてくれたんだ!!!」

リゾーレスト伯爵がぶちぎれている

それでもなんかしたの??って顔をしている
すごい。ここまで空気を読めないなんて

どう育てたらああなるんだ・・・


「お姉さまぁ~」と手を振っているぞ
終わったな~リゾーレスト伯爵家も・・・


「よく・・・わかってらっしゃらないと思いますが・・・はっきりとお伝えしておきます。獣人属と人属は対等の存在であり、さらにマキア様は貴重な魔力持ちです。人属にとっても大変重要な存在です。害をなすこと自体、人属にとって不易です。あなた方はその重要性を理解してください。次は貴族称号の躊躇せずにはく奪いたします」

「・・ひぃ!!!」
リゾーレスト伯爵が真っ青だ

一発退場は免れたけど、すでにほぼアウトだときづいたのだろう

「イーグル様の寛大な処置に感謝してください」

やっぱり~お姉さまが何とかしてくれるんじゃん!って顔している
なんか・・まだまだ不安だな~


「これにて閉会とする。なにかあれば申し開き文書をおくるように」
みんな席を立って出ていく


「くそだな」

ジアンがサナをみ下しながらすごいことをいっているw

「ええ、くそですね」

シェイクの目が笑ってない
怖いよwシェイク・・ww


「早く戻ろう・・疲れた」



もうあの人たちの姿はみたくない




リゾーレスト伯爵は立ったままたまま金額の用紙を見て茫然自失となっている
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