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苦難逃走編
第16話ユリウス視点
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ダレフの街で、巡回しているが彼女が現れない。
はぁ……
ため息を吐き、全ての荷物を詰めて、宿から出た。
やはり、彼女は警戒しているのだろう。
サラのあの銀髪の幻覚がチラッと見えるほど彼女を隙あれば、探してしまう。
門に行き、衛兵がこっちをみた。
「お前さんも物好きな奴だな、達者でな。」
「ぁあ、では。」
森に入り、進んでいく。
剣で伸びた草を刈りながら進む。
視界が開けた場所にきた。
何かの遺跡のようだ。
古い時代、白亜の柱に刻まれた文字から竜王国よりも古い時代だ。
辺境だからこそ残る、古代の遺跡。
その時、どくんどくんと遥か彼方から彼女の強い魔力を感じた。
「しびれをきらしてようやく尻尾をみせたか?」
俺は湧き上がる興奮を止められない。
細胞一つ一つが煌めき、光を放つ。
竜人族の秘術《竜化》
荷物はアイテムボックスに入れてある。
服などは、魔糸で魔力で編み込んである特殊な服なので《竜化》をすると、すぐに変化して腕輪に変化するのだ。
金の竜に変化した俺は湧き上がる興奮を止められずに、空へと舞い上がる。
風の魔法も併せて使い、一直線に高速で飛んでいく。
魔力の方向からして、フォリウムの街だな。
確か今なら桜が満開で人混みになってるはず。
ならば…
街の超上空まで駆け舞い上がり、街からは見えない位置まで飛ぶ。
そしてここで《竜化》を解く。
風がばさばさごおごお、音を立てながら、真っ逆さまに落ちていく。
風の魔法を使い、減速していきながらゆっくりと時計塔の上に降り立つ。
人、人、人。
ピンクの花に染まる街並みには、人々が押し寄せて祭りが開催されている。
ここに彼女はいるのか。
わからない。
もう魔力は発生してない。
なるべく使わない様にしているのだろう。
これだけ人がいればどこにいそうか検討もつかない。
ぎりぎりと歯を噛み締めながらも、確かに彼女は頭が良い。
これなら、俺を巻けると思ったのだろう。
ふふん、とあの勝ち誇る愛らしい顔を思い出しながらも、血が沸騰する様な熱が生まれる。
「絶対見つけてみせる、待っててくれ。」
俺は自分の胸に手をおき彼女の魔力の残滓を探す為に集中した。
街全体的に、精密に一つずつ探すので、目眩がしてきた。
彼女の魔力の残滓辿って居場所を探していく。
精密にしていくと、残滓なのでこれだけの人の中の他人の魔力にかき消されそうになる所を探すのが難しい。
だけど、それでも彼女を見つける為に、ぐらぐらとする視界を抑えてながら探索していく。
ようやく、元が見つけた。
俺は走り出す。
屋根をつたい、速く速くと思い、高鳴る胸の鼓動を感じながら、その発信源が移動している。
近く……
真下の人混みの中。
俺は路地に降り立ち、人混みの方へ駆け出した。
移動しているようで、人の波を超えて、進むがやはり余りその先へ行くのが難しい。
ようやく、あと少しという所で、おかしい事に気がついた。
バクバクとする鼓動を抑えつけて、目を見開いた。
彼女の魔力の残滓が少年からしていた。
彼の肩を軽く掴む。
「あ?なんだあんた?」
ストリートチルドレンの様で、泥と汗の臭いが漂って俺にまできた。
「なにか拾わなかったか?」
ムスッとした表情になり、ギロッと睨まれた。
「ぁあ、さっき拾ったけど、これは俺の物だせ。欲しいなら金をよこしな。」
少年は手を差し出した。
俺はポケットから小金貨数枚を彼に渡した。
「!!!いいのかよ!やったぜ!ほらこれな!もう金返せとかいうなよ!」
そう言って彼はポケットからそれを俺に渡して金を受け取り去っていった。
俺は路地に入り、それを眺めた。
コレから確かに彼女の魔力の残滓があった。
「デコイですか………やってくれましたね。」
ぐらぐらする視界。
壁に手をついて、湧き上がる興奮が止まらない。
彼女の勝ち誇る愛らしい顔が思い出して、クッと耐えた。
「では、まだチャンスはあるという事か」
俺は空を見上げて声をあげて笑った。
はぁ……
ため息を吐き、全ての荷物を詰めて、宿から出た。
やはり、彼女は警戒しているのだろう。
サラのあの銀髪の幻覚がチラッと見えるほど彼女を隙あれば、探してしまう。
門に行き、衛兵がこっちをみた。
「お前さんも物好きな奴だな、達者でな。」
「ぁあ、では。」
森に入り、進んでいく。
剣で伸びた草を刈りながら進む。
視界が開けた場所にきた。
何かの遺跡のようだ。
古い時代、白亜の柱に刻まれた文字から竜王国よりも古い時代だ。
辺境だからこそ残る、古代の遺跡。
その時、どくんどくんと遥か彼方から彼女の強い魔力を感じた。
「しびれをきらしてようやく尻尾をみせたか?」
俺は湧き上がる興奮を止められない。
細胞一つ一つが煌めき、光を放つ。
竜人族の秘術《竜化》
荷物はアイテムボックスに入れてある。
服などは、魔糸で魔力で編み込んである特殊な服なので《竜化》をすると、すぐに変化して腕輪に変化するのだ。
金の竜に変化した俺は湧き上がる興奮を止められずに、空へと舞い上がる。
風の魔法も併せて使い、一直線に高速で飛んでいく。
魔力の方向からして、フォリウムの街だな。
確か今なら桜が満開で人混みになってるはず。
ならば…
街の超上空まで駆け舞い上がり、街からは見えない位置まで飛ぶ。
そしてここで《竜化》を解く。
風がばさばさごおごお、音を立てながら、真っ逆さまに落ちていく。
風の魔法を使い、減速していきながらゆっくりと時計塔の上に降り立つ。
人、人、人。
ピンクの花に染まる街並みには、人々が押し寄せて祭りが開催されている。
ここに彼女はいるのか。
わからない。
もう魔力は発生してない。
なるべく使わない様にしているのだろう。
これだけ人がいればどこにいそうか検討もつかない。
ぎりぎりと歯を噛み締めながらも、確かに彼女は頭が良い。
これなら、俺を巻けると思ったのだろう。
ふふん、とあの勝ち誇る愛らしい顔を思い出しながらも、血が沸騰する様な熱が生まれる。
「絶対見つけてみせる、待っててくれ。」
俺は自分の胸に手をおき彼女の魔力の残滓を探す為に集中した。
街全体的に、精密に一つずつ探すので、目眩がしてきた。
彼女の魔力の残滓辿って居場所を探していく。
精密にしていくと、残滓なのでこれだけの人の中の他人の魔力にかき消されそうになる所を探すのが難しい。
だけど、それでも彼女を見つける為に、ぐらぐらとする視界を抑えてながら探索していく。
ようやく、元が見つけた。
俺は走り出す。
屋根をつたい、速く速くと思い、高鳴る胸の鼓動を感じながら、その発信源が移動している。
近く……
真下の人混みの中。
俺は路地に降り立ち、人混みの方へ駆け出した。
移動しているようで、人の波を超えて、進むがやはり余りその先へ行くのが難しい。
ようやく、あと少しという所で、おかしい事に気がついた。
バクバクとする鼓動を抑えつけて、目を見開いた。
彼女の魔力の残滓が少年からしていた。
彼の肩を軽く掴む。
「あ?なんだあんた?」
ストリートチルドレンの様で、泥と汗の臭いが漂って俺にまできた。
「なにか拾わなかったか?」
ムスッとした表情になり、ギロッと睨まれた。
「ぁあ、さっき拾ったけど、これは俺の物だせ。欲しいなら金をよこしな。」
少年は手を差し出した。
俺はポケットから小金貨数枚を彼に渡した。
「!!!いいのかよ!やったぜ!ほらこれな!もう金返せとかいうなよ!」
そう言って彼はポケットからそれを俺に渡して金を受け取り去っていった。
俺は路地に入り、それを眺めた。
コレから確かに彼女の魔力の残滓があった。
「デコイですか………やってくれましたね。」
ぐらぐらする視界。
壁に手をついて、湧き上がる興奮が止まらない。
彼女の勝ち誇る愛らしい顔が思い出して、クッと耐えた。
「では、まだチャンスはあるという事か」
俺は空を見上げて声をあげて笑った。
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