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39.アラーム
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まぶたが重い。
ぼんやりとした思考は楓に優しく頭を撫でられて、優しいキスをされた事でゾクッとした。
あんなに彼と一緒にセックスしたのに、彼はまるで逆にスッキリとしているのが解せない。
身体の芯までだるいし、起きられない。
ベッドに沈み込みながら、私の思考の8割は夢の中だった。
「……小春、アラーム鳴ってる。」
楓の優しい声がふわっと横から響く。
そうだ、昼食をつくろうとして……
少し早めに設定したアラームだとふんわりと思い出して、ぞりとスマホに手を伸ばそうとした。
その時に利き手である右手が動かない事に気がついた。恋人繋ぎをいつの間にかしていたのか、まだ繋いだままだった。
解こうとするが、さんざん前の日に彼にイかせられ、たくさん求められて……疲れが思考と体力を奪った。
泥船の中の様に力が入らず、腰を浮かせようとするたびに、上にのしかかってきた彼の硬いモノがぬぷぬぷと、入ってきて目を薄目を開けて驚く。
寝ていたのに、彼は先に起きて私の身体の中に入り込んでいたのだ。
まだ、できるの?
昨日あんなにしたのに。
体力ありすぎないか?
ぐちゅぐちゅと浅いピストンに私がピクッと震えた。
ぼんやり考えようとするけど、思考に霧がかかったみたいでまとまらない。
「アラーム止まらないし……あのさ、俺がスマホ開けようか?ロック番号、教えてよ?」
楓の指先が私の頬に落ちる汗をやさしく撫でながらも拭いてくれた。
その心地よさが、眠気をさらに深く誘う。
ロック番号……なんだっけ。
考えようとしても、頭がうまく働かなくて、
彼の声がそのまま答えを引き出すみたいに、口が勝手に動いた。
「〇〇〇〇……」
言った瞬間、彼が震えて小刻みに腰を打ち付けてハッと小さく目が開きかけた。
そう彼の誕生日にしている。
それを知られて、恥ずかしさに少し顔に熱が上がる。
でも思考はまだふらふらしていて、「まあいいか」という
眠りに引き戻される感覚が勝ってしまう。
楓が微笑んだ気配がした。
「ぁっ、んんっ、ご飯つく……りたい、楓に……」
「ありがとう、小春。でも、ゆっくり寝てていいよ。無理させちゃったからさ。」
ぬちゅと抜けていく感覚に、少し切なさを感じた。
布団を優しく掛け直してくれる気配とスマホに手を伸ばしたのかするりと離れる気配した。
その優しさが逆に胸の奥でかすかな寂しさを思ったけど、
眠気には勝てなくて私は再び、意識を手放した。
まぶたを開けた瞬間、ぼんやりした倦怠感が残っていた。
あんなに欲のまましたからだろうか、身体が少し重く足がガクガクする。
スマホを見るとアラームはオフになっており、いつのまにか目覚まし機能を止めていた。
あれ?
楓の為にご飯つくろうと思っていたのに。
キッチンに行くと、楓がコップを手に私を見つめた。
「おはよう……相当疲れてたか。ごめん、盛り過ぎた。」
いつも通りの柔らかい笑顔。
その前のジッとどこかを見つめていた視線。
その時の表情を見て、胸の奥に一瞬“引っかかる感じ”が生まれる。
……なんだろうか。
「ん……うん、すごく眠かったみたい。お昼になっちゃったよね。アラームなっていた?アラームつけた様な気がしたんだけど。」
楓はコップを置いて、少し首を傾げた。
「ん? どうしたの急に」
「なんか……アラームなってなくて……でも消したか、思い出せないんだよね。」
思い返そうとすると、また霧の中に手を伸ばすみたいで、掴めそうで掴めない。
思い出せるのは彼とイチャイチャした記憶がぼんやりとあるだけでそれ以上思い出そうとすると、恥ずかしさで死ぬ。
楓は少しだけ目を細めて、すぐにふっと笑った。
「なんのことだよ?アラームなってなかった。寝ぼけてただけなんじゃないか?」
その言い方が、妙に自然だったから。
不信に一瞬思ったが、でもアラームの事をどうこう言っても結果的に私がかけてなかっただけかもしれない。
「……そう、かなぁ」
「そうだよ。ほら、俺作ったから食べてみて。」
「ごめんね、作ってもらって。さっさと顔洗ってくるね……」
彼の声は優しくて、私は本来なら私が作っていたはずなのに、彼に作らせてしまった事の方が大事だなと謝った。
ぼんやりとした思考は楓に優しく頭を撫でられて、優しいキスをされた事でゾクッとした。
あんなに彼と一緒にセックスしたのに、彼はまるで逆にスッキリとしているのが解せない。
身体の芯までだるいし、起きられない。
ベッドに沈み込みながら、私の思考の8割は夢の中だった。
「……小春、アラーム鳴ってる。」
楓の優しい声がふわっと横から響く。
そうだ、昼食をつくろうとして……
少し早めに設定したアラームだとふんわりと思い出して、ぞりとスマホに手を伸ばそうとした。
その時に利き手である右手が動かない事に気がついた。恋人繋ぎをいつの間にかしていたのか、まだ繋いだままだった。
解こうとするが、さんざん前の日に彼にイかせられ、たくさん求められて……疲れが思考と体力を奪った。
泥船の中の様に力が入らず、腰を浮かせようとするたびに、上にのしかかってきた彼の硬いモノがぬぷぬぷと、入ってきて目を薄目を開けて驚く。
寝ていたのに、彼は先に起きて私の身体の中に入り込んでいたのだ。
まだ、できるの?
昨日あんなにしたのに。
体力ありすぎないか?
ぐちゅぐちゅと浅いピストンに私がピクッと震えた。
ぼんやり考えようとするけど、思考に霧がかかったみたいでまとまらない。
「アラーム止まらないし……あのさ、俺がスマホ開けようか?ロック番号、教えてよ?」
楓の指先が私の頬に落ちる汗をやさしく撫でながらも拭いてくれた。
その心地よさが、眠気をさらに深く誘う。
ロック番号……なんだっけ。
考えようとしても、頭がうまく働かなくて、
彼の声がそのまま答えを引き出すみたいに、口が勝手に動いた。
「〇〇〇〇……」
言った瞬間、彼が震えて小刻みに腰を打ち付けてハッと小さく目が開きかけた。
そう彼の誕生日にしている。
それを知られて、恥ずかしさに少し顔に熱が上がる。
でも思考はまだふらふらしていて、「まあいいか」という
眠りに引き戻される感覚が勝ってしまう。
楓が微笑んだ気配がした。
「ぁっ、んんっ、ご飯つく……りたい、楓に……」
「ありがとう、小春。でも、ゆっくり寝てていいよ。無理させちゃったからさ。」
ぬちゅと抜けていく感覚に、少し切なさを感じた。
布団を優しく掛け直してくれる気配とスマホに手を伸ばしたのかするりと離れる気配した。
その優しさが逆に胸の奥でかすかな寂しさを思ったけど、
眠気には勝てなくて私は再び、意識を手放した。
まぶたを開けた瞬間、ぼんやりした倦怠感が残っていた。
あんなに欲のまましたからだろうか、身体が少し重く足がガクガクする。
スマホを見るとアラームはオフになっており、いつのまにか目覚まし機能を止めていた。
あれ?
楓の為にご飯つくろうと思っていたのに。
キッチンに行くと、楓がコップを手に私を見つめた。
「おはよう……相当疲れてたか。ごめん、盛り過ぎた。」
いつも通りの柔らかい笑顔。
その前のジッとどこかを見つめていた視線。
その時の表情を見て、胸の奥に一瞬“引っかかる感じ”が生まれる。
……なんだろうか。
「ん……うん、すごく眠かったみたい。お昼になっちゃったよね。アラームなっていた?アラームつけた様な気がしたんだけど。」
楓はコップを置いて、少し首を傾げた。
「ん? どうしたの急に」
「なんか……アラームなってなくて……でも消したか、思い出せないんだよね。」
思い返そうとすると、また霧の中に手を伸ばすみたいで、掴めそうで掴めない。
思い出せるのは彼とイチャイチャした記憶がぼんやりとあるだけでそれ以上思い出そうとすると、恥ずかしさで死ぬ。
楓は少しだけ目を細めて、すぐにふっと笑った。
「なんのことだよ?アラームなってなかった。寝ぼけてただけなんじゃないか?」
その言い方が、妙に自然だったから。
不信に一瞬思ったが、でもアラームの事をどうこう言っても結果的に私がかけてなかっただけかもしれない。
「……そう、かなぁ」
「そうだよ。ほら、俺作ったから食べてみて。」
「ごめんね、作ってもらって。さっさと顔洗ってくるね……」
彼の声は優しくて、私は本来なら私が作っていたはずなのに、彼に作らせてしまった事の方が大事だなと謝った。
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