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38.翌日
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疲れてかなり寝た記憶がある。
起きなきゃ、と思うのに、身体は鉛みたいに重い。昨日寝るのが遅かったせいかもしれない。
「……ん、だる……」
私は掛け布団や毛布の山の中でもぞもぞと手足を動かし、どうにかベッドの端へ身体を寄せた。
素っ裸で彼の匂いがするベッドで寝ている事に一瞬驚いたが、そうだ本当の恋人になったんだと思い出した。
四つん這いになりながら、ふらつく頭をなんとか支える。
お風呂に入りたいなときっと昨日疲れて寝てしまったから。
毛布から出て枕の上にようやく出る。
手を置いて立ちあがろうとした。
「……どこ行くの?」
隣から少し不満げの低く、耳にかかる声。
次の瞬間、腰のあたりをそっとつかまれ、あたたかな体温に引き戻された。
「ひゃん……ちょ、待って……楓。起きてた?」
「うん。さっきから起きて、小春が起きるの、じっくり見てて待ってた。」
背中に回された腕が、ぎゅっと強くなり、楓のむず痒くなる様な好きだと言う感情が伝わってくる。
呼吸が背中に触れて、くすぐったいのに、逃げられないし、逃げたくない。
彼の手がするりと私の胸を揉み上げてきて、不埒な手にまさかと目を細めた。
「……ちょっと、離して。お風呂行きたいだけだからさ……」
「だめ、嫌だ。まだ、一緒にいてくれよ。」
囁きは優しくて、でもどこか溺れそうなほど深い。
ずっと知っている声だというのに。
恋人になってからの楓が見せる色気は、私がドキドキが止まらない。
「……もう少しだけ、一緒にいたい。あんだけ我慢して、いたんだ……まだ足りない。それに昨日小春を洗ったけど?足らなかった?」
「ほんとだ、さっぱりしてる……ありがとう、ちょっとでも触りすぎだよ。」
「……ダメか?"やっと"恋人になれたから甘えてるんだけど。」
そんな真正面から言われたら、反論はできない。
私は観念して、楓の腕の中に沈み込んで身体を預けた。
まあ、もう少し……ならいいかもしれない。
だるいけど、こうして抱きしめられていると、不思議と悪くないと考え始めてしまう。
「……じゃあ、少しだけだよ」
「うん。少しだけ……ねぇ?」
そう言った甘い楓の声を聴いて、終わらない事を知っていながらも、私と触れ合うのが楽しそうに微笑んでいる。
楓の方に顔を傾けて私は思わず、誘うように彼の腰へと、手を伸ばして肌を触る。
目線が交差すると2人の間が自然と縮まり、私の頰に彼の手を添えられる。
ああ、ここでキスをしたら……始まってしまうよね、とただこの微睡みの時を少し残念に思った。
目覚めたばかりの感覚で鈍感にそう思ったのと、彼が唇を合わせてきたのはほぼ同時だった。
そっと目を閉じて、舌の絡み合う感覚、好きな人と起きたばかりのキス。
鼻で息をする鼻息を彼にかけたくなくて、息を顰めようとすると容赦なく来る彼の舌使いに、私の中の底にある生温かく邪な欲望を目覚めさせた。
甘やかな恋人との口づけのはずだった、それは性欲を感じさせた。
くちゅとようやく唇が離れた事で、はぁっと私は息を吸った。
少しだけと言いながらも、それはあたたかくて、クチクチとまた私の秘所を触り始めてしまう彼が少しずるかった。
起きなきゃ、と思うのに、身体は鉛みたいに重い。昨日寝るのが遅かったせいかもしれない。
「……ん、だる……」
私は掛け布団や毛布の山の中でもぞもぞと手足を動かし、どうにかベッドの端へ身体を寄せた。
素っ裸で彼の匂いがするベッドで寝ている事に一瞬驚いたが、そうだ本当の恋人になったんだと思い出した。
四つん這いになりながら、ふらつく頭をなんとか支える。
お風呂に入りたいなときっと昨日疲れて寝てしまったから。
毛布から出て枕の上にようやく出る。
手を置いて立ちあがろうとした。
「……どこ行くの?」
隣から少し不満げの低く、耳にかかる声。
次の瞬間、腰のあたりをそっとつかまれ、あたたかな体温に引き戻された。
「ひゃん……ちょ、待って……楓。起きてた?」
「うん。さっきから起きて、小春が起きるの、じっくり見てて待ってた。」
背中に回された腕が、ぎゅっと強くなり、楓のむず痒くなる様な好きだと言う感情が伝わってくる。
呼吸が背中に触れて、くすぐったいのに、逃げられないし、逃げたくない。
彼の手がするりと私の胸を揉み上げてきて、不埒な手にまさかと目を細めた。
「……ちょっと、離して。お風呂行きたいだけだからさ……」
「だめ、嫌だ。まだ、一緒にいてくれよ。」
囁きは優しくて、でもどこか溺れそうなほど深い。
ずっと知っている声だというのに。
恋人になってからの楓が見せる色気は、私がドキドキが止まらない。
「……もう少しだけ、一緒にいたい。あんだけ我慢して、いたんだ……まだ足りない。それに昨日小春を洗ったけど?足らなかった?」
「ほんとだ、さっぱりしてる……ありがとう、ちょっとでも触りすぎだよ。」
「……ダメか?"やっと"恋人になれたから甘えてるんだけど。」
そんな真正面から言われたら、反論はできない。
私は観念して、楓の腕の中に沈み込んで身体を預けた。
まあ、もう少し……ならいいかもしれない。
だるいけど、こうして抱きしめられていると、不思議と悪くないと考え始めてしまう。
「……じゃあ、少しだけだよ」
「うん。少しだけ……ねぇ?」
そう言った甘い楓の声を聴いて、終わらない事を知っていながらも、私と触れ合うのが楽しそうに微笑んでいる。
楓の方に顔を傾けて私は思わず、誘うように彼の腰へと、手を伸ばして肌を触る。
目線が交差すると2人の間が自然と縮まり、私の頰に彼の手を添えられる。
ああ、ここでキスをしたら……始まってしまうよね、とただこの微睡みの時を少し残念に思った。
目覚めたばかりの感覚で鈍感にそう思ったのと、彼が唇を合わせてきたのはほぼ同時だった。
そっと目を閉じて、舌の絡み合う感覚、好きな人と起きたばかりのキス。
鼻で息をする鼻息を彼にかけたくなくて、息を顰めようとすると容赦なく来る彼の舌使いに、私の中の底にある生温かく邪な欲望を目覚めさせた。
甘やかな恋人との口づけのはずだった、それは性欲を感じさせた。
くちゅとようやく唇が離れた事で、はぁっと私は息を吸った。
少しだけと言いながらも、それはあたたかくて、クチクチとまた私の秘所を触り始めてしまう彼が少しずるかった。
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