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第4章 魔術学園奮闘編
第234話 火魔術で起こす火には特徴があります。
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(これは……実験を手伝わされるのか? 目立たないように気をつけなくては)
ステファノは内心焦りながら教室の前に進み出た。道着姿の田舎者がぎこちなく人前に出た格好である。
ここまでは何の問題もない。むしろ教室を納得感が支配していた。
(あの格好じゃ目立つって)
(あれだけ妙な格好で堂々と歩きまわってるのに、今更おどおどしてるって何よ?)
「さて、君はステファノだね。結構。これから簡単な実験を1つ行うので、お手伝いをして下さい」
「わかりました」
ステファノは覚悟を決めて教壇の前に立った。魔力の量さえ初級レベルに抑えておけば、大きな失敗はないはずだ。そう心に言い聞かせていた。
「やってもらうのは種火の術です。大丈夫ですね? 術を暴走させた場合は私と助手の彼女で強制的に無効化します。そうならないよう注意してください」
ステファノがトーマに対して行ったようなことであろう。より強い魔力で術者が構成する魔力を吹き飛ばすのだ。そうすると、体内を他人の魔力が蹂躙することになり、気の流れが悪くなって体調不良をひき起こすらしい。
危険回避のためやむを得なかったとはいえ、トーマには可哀そうなことをしたとステファノは後悔していた。
自分が落ちついていればトーマの魔力を吹き飛ばすのではなく、静かに拡散させられたはずだと思い至ったのだ。
結局「不測の事態」に対する想像力と備えが足りていなかった。
ダイアンと助手はキャスターのついたワゴンを教室に引き入れた。
その間にステファノは席に置いて来た「棒」を取りに戻った。表向きはこの棒を魔術発動具として使っていることにする。
(そうしないと、何のためにこんな物を持ち歩いているのかってことになっちゃうからな)
「う、随分変わった発動具ですね」
案の定ダイアンは棒の「らしくない」外見に驚いたようだった。教室にモップの柄を持って来られたら、大概驚くだろう。
「すみません。これが手に馴染んでいるもので」
ステファノは言い訳した。その言葉は嘘ではない。毎朝の鍛錬で、既に体の一部になっていた。
「結構です。慣れ親しんだ発動具を使い、落ちついて魔力を練ってください」
なぜただの棒を発動具にしているのかと問いただすことなく、ダイアンは話を先に進めた。
「さて、ここにガラスのケースがあります」
ダイアンはワゴンの上を示した。言葉通り1辺30センチほどのガラスでできた立方体がワゴンの上に置かれていた。
「簡易的な装置です。ガラスケースには底がありません。ワゴンの上に置かれているだけですね」
ダイアンの説明に合わせて、手袋をした助手がガラスケースを持ち上げ、クラス全員に示した。マジシャンのようにガラスケースに底がないことを示し終わると、助手は元の位置にケースを置いた。
「ステファノには今からガラスケースの中に火を燃やしてもらいます。指先ほどの大きさで結構ですよ」
ケースの中には何もない。ワゴンの表面には鉄板が張られており、目に見えないほどの埃を除けば、燃えるようなものは何もなかった。
「火魔術で起こす火には特徴があります。燃料がなくとも燃えることと、発火の際に火種を必要としないことです」
確かにそれは火魔術の特徴であった。何もないところに火が燃える。
それこそが不思議であり、魔術の持つ力であった。
「この実験はそれをわかりやすく示すための道具立てです。ケースの中には見た通り燃料はありません。外から火種を投入することもできません」
その通りであった。ステファノはガラス越しに種火の術を使わされるのであろう。
もちろんガラスによって遮蔽されていようと、魔術は正常に発動する。
「先ずステファノにはケースの中で火を燃やしてもらいます。そこで確認できるのは、魔術は遮蔽物を通り抜けて効果を発揮するということです。ガラスは障害になりません」
ダイアン先生の合図でステファノは種火の術を使った。小さな火をガラスケースの中央に起こす。
「見ていましたか? 炎が上がった瞬間だけ火が大きくなりましたね。ぱちぱちと小さな音もしていました。これはケースの中の細かい埃に火がついたからです。燃える物がなくなれば炎は魔力だけで燃えます。術者による魔力供給が安定していれば、炎も揺らぎなく安定して燃えます」
ケースの中で指先ほどの炎がぴたりと静止したまま燃え続ける。
「これは……見事な魔力制御ですね。新入生でここまで魔力を安定させられるとは」
褒められたがステファノは返事を返さなかった。魔力を安定させることはできるが、余裕はない。
そういう体裁を装っていた。
「それでは魔力供給を徐々に弱めて下さい。はい、すると炎が小さくなりますね。さらに魔力供給を減らすと……炎は消えます」
ダイアンの言葉通り、小さくなった炎は3ミリほどの大きさになったところでそれ以上小さくならずに消えた。
「これは誰が術を使っても同じです。あるところまで小さくなった炎はそれ以上維持できなくなり消えてしまいます。火魔術には最小限の大きさという制限があるのですね」
(なるほど。これは考えたことがなかった。面白い)
「我々はこの現象を『魔術の下方限界』と呼んでいます。これは魔術の発生メカニズムに紐づいた不可避の現象であると言われます」
ダイアンの説明はステファノの想像力を大いに刺激する内容であった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第235話 それじゃあ、俺がそれをお借りしてみます。『まま借り』の術。」
「ステファノ、君はどう思いますか?」
ここまで手を上げていないステファノに、ダイアンは発言を促した。
「えーと、借物じゃありませんか?」
「借物、ですか? どういうこと?」
意表を突かれたのか、ダイアンの口調が素のものになった。
「金がないのに飯を食いたいとします。普通は隣の知り合いに金を借りるのじゃないかと」
ステファノは「飯屋の論理」を敷衍して質問に答えた。
「あなたは何を……」
あいにくダイアン先生には「飯屋の論理」が通じなかったようだ。
……
◆お楽しみに。
ステファノは内心焦りながら教室の前に進み出た。道着姿の田舎者がぎこちなく人前に出た格好である。
ここまでは何の問題もない。むしろ教室を納得感が支配していた。
(あの格好じゃ目立つって)
(あれだけ妙な格好で堂々と歩きまわってるのに、今更おどおどしてるって何よ?)
「さて、君はステファノだね。結構。これから簡単な実験を1つ行うので、お手伝いをして下さい」
「わかりました」
ステファノは覚悟を決めて教壇の前に立った。魔力の量さえ初級レベルに抑えておけば、大きな失敗はないはずだ。そう心に言い聞かせていた。
「やってもらうのは種火の術です。大丈夫ですね? 術を暴走させた場合は私と助手の彼女で強制的に無効化します。そうならないよう注意してください」
ステファノがトーマに対して行ったようなことであろう。より強い魔力で術者が構成する魔力を吹き飛ばすのだ。そうすると、体内を他人の魔力が蹂躙することになり、気の流れが悪くなって体調不良をひき起こすらしい。
危険回避のためやむを得なかったとはいえ、トーマには可哀そうなことをしたとステファノは後悔していた。
自分が落ちついていればトーマの魔力を吹き飛ばすのではなく、静かに拡散させられたはずだと思い至ったのだ。
結局「不測の事態」に対する想像力と備えが足りていなかった。
ダイアンと助手はキャスターのついたワゴンを教室に引き入れた。
その間にステファノは席に置いて来た「棒」を取りに戻った。表向きはこの棒を魔術発動具として使っていることにする。
(そうしないと、何のためにこんな物を持ち歩いているのかってことになっちゃうからな)
「う、随分変わった発動具ですね」
案の定ダイアンは棒の「らしくない」外見に驚いたようだった。教室にモップの柄を持って来られたら、大概驚くだろう。
「すみません。これが手に馴染んでいるもので」
ステファノは言い訳した。その言葉は嘘ではない。毎朝の鍛錬で、既に体の一部になっていた。
「結構です。慣れ親しんだ発動具を使い、落ちついて魔力を練ってください」
なぜただの棒を発動具にしているのかと問いただすことなく、ダイアンは話を先に進めた。
「さて、ここにガラスのケースがあります」
ダイアンはワゴンの上を示した。言葉通り1辺30センチほどのガラスでできた立方体がワゴンの上に置かれていた。
「簡易的な装置です。ガラスケースには底がありません。ワゴンの上に置かれているだけですね」
ダイアンの説明に合わせて、手袋をした助手がガラスケースを持ち上げ、クラス全員に示した。マジシャンのようにガラスケースに底がないことを示し終わると、助手は元の位置にケースを置いた。
「ステファノには今からガラスケースの中に火を燃やしてもらいます。指先ほどの大きさで結構ですよ」
ケースの中には何もない。ワゴンの表面には鉄板が張られており、目に見えないほどの埃を除けば、燃えるようなものは何もなかった。
「火魔術で起こす火には特徴があります。燃料がなくとも燃えることと、発火の際に火種を必要としないことです」
確かにそれは火魔術の特徴であった。何もないところに火が燃える。
それこそが不思議であり、魔術の持つ力であった。
「この実験はそれをわかりやすく示すための道具立てです。ケースの中には見た通り燃料はありません。外から火種を投入することもできません」
その通りであった。ステファノはガラス越しに種火の術を使わされるのであろう。
もちろんガラスによって遮蔽されていようと、魔術は正常に発動する。
「先ずステファノにはケースの中で火を燃やしてもらいます。そこで確認できるのは、魔術は遮蔽物を通り抜けて効果を発揮するということです。ガラスは障害になりません」
ダイアン先生の合図でステファノは種火の術を使った。小さな火をガラスケースの中央に起こす。
「見ていましたか? 炎が上がった瞬間だけ火が大きくなりましたね。ぱちぱちと小さな音もしていました。これはケースの中の細かい埃に火がついたからです。燃える物がなくなれば炎は魔力だけで燃えます。術者による魔力供給が安定していれば、炎も揺らぎなく安定して燃えます」
ケースの中で指先ほどの炎がぴたりと静止したまま燃え続ける。
「これは……見事な魔力制御ですね。新入生でここまで魔力を安定させられるとは」
褒められたがステファノは返事を返さなかった。魔力を安定させることはできるが、余裕はない。
そういう体裁を装っていた。
「それでは魔力供給を徐々に弱めて下さい。はい、すると炎が小さくなりますね。さらに魔力供給を減らすと……炎は消えます」
ダイアンの言葉通り、小さくなった炎は3ミリほどの大きさになったところでそれ以上小さくならずに消えた。
「これは誰が術を使っても同じです。あるところまで小さくなった炎はそれ以上維持できなくなり消えてしまいます。火魔術には最小限の大きさという制限があるのですね」
(なるほど。これは考えたことがなかった。面白い)
「我々はこの現象を『魔術の下方限界』と呼んでいます。これは魔術の発生メカニズムに紐づいた不可避の現象であると言われます」
ダイアンの説明はステファノの想像力を大いに刺激する内容であった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第235話 それじゃあ、俺がそれをお借りしてみます。『まま借り』の術。」
「ステファノ、君はどう思いますか?」
ここまで手を上げていないステファノに、ダイアンは発言を促した。
「えーと、借物じゃありませんか?」
「借物、ですか? どういうこと?」
意表を突かれたのか、ダイアンの口調が素のものになった。
「金がないのに飯を食いたいとします。普通は隣の知り合いに金を借りるのじゃないかと」
ステファノは「飯屋の論理」を敷衍して質問に答えた。
「あなたは何を……」
あいにくダイアン先生には「飯屋の論理」が通じなかったようだ。
……
◆お楽しみに。
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