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第6話:王都からの追手と、全自動「無人店舗」の全国展開
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「見つけたぞ、アルス! 貴様、こんな辺境で呑気に女と商売などと……!」
バザルの街の外れ。新たな流通拠点の視察に来ていた俺とリーゼロッテの前に、武装した数十人の男たちが立ち塞がった。
見覚えのある顔だ。王都のギルド『栄光の剣』が誇る、実力派の冒険者パーティたち。
どうやら、資金ショートで首が回らなくなったギルドマスターが、力尽くで俺を連れ戻す(あるいは拉致する)ために差し向けたらしい。
「ギルドマスターからの命令だ! お前の構築したシステムが止まって、ギルドは崩壊寸前だ。今すぐ王都に戻り、すべてのシステムを復旧させろ! さもなくば……痛い目を見るぞ」
リーダー格の剣士が、ギラギラと殺気を放ちながら剣を抜く。
リーゼロッテがため息をつき、俺の後ろに一歩下がった。
「野蛮な人たちね。アルス、私兵を呼びましょうか?」
「いや、必要ない。俺は『防衛』すらもすでに自動化(オートメーション)しているからな」
俺が指を鳴らした瞬間。
「ズドドドド……!!」
俺たちの背後に控えていた銀色の重装ゴーレム『GR-J76』が、凄まじい駆動音を轟かせて前に出た。
厚い装甲に覆われたその無骨な巨体から、複数の魔力砲門が自動で展開される。
ターゲットのロックオン、魔力濃度の調整、そして最適化された無力化魔法の装填。すべてが俺の【全自動化】システムによって、コンマ1秒で処理されていく。
「な、なんだこの鉄の塊は……っ!?」
「警告します。これ以上の接近は、商会への敵対行為とみなします」
俺が組んだ自動音声が響き渡った直後、GR-J76から放たれた『重力圧(グラビティ・プレス)』の魔法が、数十人の冒険者たちを瞬く間に地面へと縫い付けた。
「ぐあああっ!? 体が、動か、ない……っ!」
「おいおい、手加減の設定は完璧なはずだぞ? まさか、王都の一流冒険者がこの程度の負荷で潰れるわけないよな?」
地面に這いつくばる彼らを見下ろし、俺は冷酷に言い放つ。
「ギルドマスターに伝えておけ。俺はお前らのような『過去の遺物』に構っている暇はない。明日には、この大陸全土に100店舗の『無人魔法店』を同時オープンさせるんでね」
「む、無人店舗だと……!?」
俺とリーゼロッテが次に仕掛けるのは、販売員のいらない全自動の店舗展開(フランチャイズ)だ。
商品の補充から決済、防犯に至るまで、すべて俺のシステムとゴーレムたちが自動で行う。人件費ゼロで24時間稼働するその店舗網が完成すれば、旧態依然とした王都のギルドなど、一瞬で市場から駆逐されるだろう。
「帰って、マスターと一緒に泥舟が沈むのを眺めてな」
俺は地面に這う追手たちを放置し、ヘヴィなアイドリング音を鳴らす銀色の相棒と共に、新たなビジネスの拠点へと歩き出した。
俺たちの快進撃は、もう誰にも止められない。
バザルの街の外れ。新たな流通拠点の視察に来ていた俺とリーゼロッテの前に、武装した数十人の男たちが立ち塞がった。
見覚えのある顔だ。王都のギルド『栄光の剣』が誇る、実力派の冒険者パーティたち。
どうやら、資金ショートで首が回らなくなったギルドマスターが、力尽くで俺を連れ戻す(あるいは拉致する)ために差し向けたらしい。
「ギルドマスターからの命令だ! お前の構築したシステムが止まって、ギルドは崩壊寸前だ。今すぐ王都に戻り、すべてのシステムを復旧させろ! さもなくば……痛い目を見るぞ」
リーダー格の剣士が、ギラギラと殺気を放ちながら剣を抜く。
リーゼロッテがため息をつき、俺の後ろに一歩下がった。
「野蛮な人たちね。アルス、私兵を呼びましょうか?」
「いや、必要ない。俺は『防衛』すらもすでに自動化(オートメーション)しているからな」
俺が指を鳴らした瞬間。
「ズドドドド……!!」
俺たちの背後に控えていた銀色の重装ゴーレム『GR-J76』が、凄まじい駆動音を轟かせて前に出た。
厚い装甲に覆われたその無骨な巨体から、複数の魔力砲門が自動で展開される。
ターゲットのロックオン、魔力濃度の調整、そして最適化された無力化魔法の装填。すべてが俺の【全自動化】システムによって、コンマ1秒で処理されていく。
「な、なんだこの鉄の塊は……っ!?」
「警告します。これ以上の接近は、商会への敵対行為とみなします」
俺が組んだ自動音声が響き渡った直後、GR-J76から放たれた『重力圧(グラビティ・プレス)』の魔法が、数十人の冒険者たちを瞬く間に地面へと縫い付けた。
「ぐあああっ!? 体が、動か、ない……っ!」
「おいおい、手加減の設定は完璧なはずだぞ? まさか、王都の一流冒険者がこの程度の負荷で潰れるわけないよな?」
地面に這いつくばる彼らを見下ろし、俺は冷酷に言い放つ。
「ギルドマスターに伝えておけ。俺はお前らのような『過去の遺物』に構っている暇はない。明日には、この大陸全土に100店舗の『無人魔法店』を同時オープンさせるんでね」
「む、無人店舗だと……!?」
俺とリーゼロッテが次に仕掛けるのは、販売員のいらない全自動の店舗展開(フランチャイズ)だ。
商品の補充から決済、防犯に至るまで、すべて俺のシステムとゴーレムたちが自動で行う。人件費ゼロで24時間稼働するその店舗網が完成すれば、旧態依然とした王都のギルドなど、一瞬で市場から駆逐されるだろう。
「帰って、マスターと一緒に泥舟が沈むのを眺めてな」
俺は地面に這う追手たちを放置し、ヘヴィなアイドリング音を鳴らす銀色の相棒と共に、新たなビジネスの拠点へと歩き出した。
俺たちの快進撃は、もう誰にも止められない。
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