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第三章 異変の始まり
第33話 王城からの呼び出し
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「ギルドじゃなくて王城から? なにかしらね?」
「何かしたっけ? 何もしてないよね?」
「まさかこの家のことか……?」
「今更? と思ったけど、気付かれなかっただけの可能性もあるのか。ヤバいどうしよう?」
家を建ててから既に1か月ちょっと経つ。
内装や必要な家具の設置も概ね終わった。
不便さを感じた所はみんなで意見を出し合い、改良できるところはすぐにしていった。
特にセラーナから指摘された“ヒーター”板の改良は、我ながらとても上手く行ったと思う。元々“ヒーター”板を1枚置いて加熱できるようにしていたけど、火力調整が出来きたらもっと便利とのことだった。
その為、1枚板ではなく、大中小の輪を作り、それぞれに火力調整をした付与をすることにした。
輪を3重に並べ、内側の小さい順から“ローヒーター” 、“ミディアムヒーター”、“ハイヒーター”として火力の調整が出来るようにしたところ、料理しやすく美味しくなって皆大喜びだった。
こんな感じで魔法を駆使して快適生活を送っていたが、人様に迷惑を掛けることは特にしていないと思う。
「大きな家に住んでいるからって王城に直接呼び出されることなんてないわ。もし呼び出されるとしても先に貴族や行政に呼ばれるはずよ。もっと他の理由ね」
「あ、これヴィト宛てじゃなくてブルータクティクスの私宛になっているから、お家の事じゃないと思いますよ。クランに何か用があるんでしょうね」
「え? あ、本当だ。ごめん、ここに届いたからオレが呼び出されたのかと思っていたよ」
「クランの拠点としてここをハンターギルドに登録しておいたからですね。とりあえず、1週間後に王城に来なさい、詳細はその場で伝えるとのことですが、どうしましょうか?」
「どうするもこうするも、行かないわけにはいかないよね……」
「そうですね。今後の事についてかもしれませんし、一応みんなで行きませんか?」
「そうだね。全員が王城に入れるわけじゃないかもしれないけど、その方がいいね。でもとりあえず、皆しばらく大人しくしていようね……」
◆
なぜかわからないが王城に呼び出されたため、オレたちは約1か月半ぶりに王都ソルティアに来ていた。
オレたちは以前泊った<プラウディア>に泊まる事にしたが、セラーナは最近の報告をしておきたいとのことで親戚の家に泊まることになった。
一応娘さんを預かっていることになるので、今度ご挨拶に伺っておいた方がいいのかもしれない。
手紙には明日の朝10時に王城に来いと書いてあったので、串焼き屋のおっちゃんに会いに行ったり観光したりして、久しぶりの王都を満喫していた。
そして当日の朝、セラーナと合流し、王城へとやってきた。
「王城なんて初めてなんだけど、礼とか作法とかどうしたらいいんだろ?」
「私も初めてなのでわからないです……。叔父さんは『庶民なんだから周りの真似をしたり、失礼の無いようにだけ振舞っておけばいい』と言っていましたが……」
「グウェンさん最年長者だし何か……って、やっぱ何でもない」
「なぜなのだ!? わたしに聞くのだ!」
「えー? どうせグウェンさんは知らないでしょ」
「マナーくらい知ってるのだ!」
「うそだぁー」
「グウェンさん、見栄張らなくなっていいんだぜ」
「嘘じゃないのだ! 礼をするときはこうするのだ」
そういうと右足を少し引いて膝を折り、左ひざを立て、左手を胸にあてて頭を下げた。
実にスムーズで優雅な所作だった。
「なんでそんな事しってるの!?」
「信じられん……」
「すごいわね。美しかったわ」
「本当です。優雅でした」
男性陣と女性陣の反応がくっきりと分かれていた。
「このくらい当然なのだ!」
ふんす! と鼻息を荒くしてふんぞり返ったグウェンさんをちょっとだけ見直した。
他の場面でどうすればいいかは分からないけど、礼の仕方は覚えておいて損はないはずだ。
グウェンさんに謝罪と感謝を述べつつ歩いていると、王城の門についた。
当然、門には騎士が立っている。
「すみません。私たちは"ブルータクティクス"というクランで、このお手紙で王城に呼ばれたのですが」
セラーナが説明しながら手紙を見せる。
「"ブルータクティクス”の皆様! ようこそ御出で下さいました! ご案内いたします!」
騎士は敬礼し、中へと案内してくれた。
騎士に後ろについて初めて門の中に入る。
「この対応なら家の事を怒られる感じじゃなさそうだね」
「そうね。一先ず安心といったところかしら」
少し肩の力が抜けたので、初めての王城を目に焼き付けることにした。
こんな機会は滅多にないので、キョロキョロしながら騎士についていき、中庭を抜けて王城の大きな扉の中に入っていく。
広いホールの両側には2階へ続く階段があり、1階部分には扉や通路が見える。
ホールの中央で立っていた男性がこちらに近づいてくると、騎士がその男性に敬礼した。
「何かしたっけ? 何もしてないよね?」
「まさかこの家のことか……?」
「今更? と思ったけど、気付かれなかっただけの可能性もあるのか。ヤバいどうしよう?」
家を建ててから既に1か月ちょっと経つ。
内装や必要な家具の設置も概ね終わった。
不便さを感じた所はみんなで意見を出し合い、改良できるところはすぐにしていった。
特にセラーナから指摘された“ヒーター”板の改良は、我ながらとても上手く行ったと思う。元々“ヒーター”板を1枚置いて加熱できるようにしていたけど、火力調整が出来きたらもっと便利とのことだった。
その為、1枚板ではなく、大中小の輪を作り、それぞれに火力調整をした付与をすることにした。
輪を3重に並べ、内側の小さい順から“ローヒーター” 、“ミディアムヒーター”、“ハイヒーター”として火力の調整が出来るようにしたところ、料理しやすく美味しくなって皆大喜びだった。
こんな感じで魔法を駆使して快適生活を送っていたが、人様に迷惑を掛けることは特にしていないと思う。
「大きな家に住んでいるからって王城に直接呼び出されることなんてないわ。もし呼び出されるとしても先に貴族や行政に呼ばれるはずよ。もっと他の理由ね」
「あ、これヴィト宛てじゃなくてブルータクティクスの私宛になっているから、お家の事じゃないと思いますよ。クランに何か用があるんでしょうね」
「え? あ、本当だ。ごめん、ここに届いたからオレが呼び出されたのかと思っていたよ」
「クランの拠点としてここをハンターギルドに登録しておいたからですね。とりあえず、1週間後に王城に来なさい、詳細はその場で伝えるとのことですが、どうしましょうか?」
「どうするもこうするも、行かないわけにはいかないよね……」
「そうですね。今後の事についてかもしれませんし、一応みんなで行きませんか?」
「そうだね。全員が王城に入れるわけじゃないかもしれないけど、その方がいいね。でもとりあえず、皆しばらく大人しくしていようね……」
◆
なぜかわからないが王城に呼び出されたため、オレたちは約1か月半ぶりに王都ソルティアに来ていた。
オレたちは以前泊った<プラウディア>に泊まる事にしたが、セラーナは最近の報告をしておきたいとのことで親戚の家に泊まることになった。
一応娘さんを預かっていることになるので、今度ご挨拶に伺っておいた方がいいのかもしれない。
手紙には明日の朝10時に王城に来いと書いてあったので、串焼き屋のおっちゃんに会いに行ったり観光したりして、久しぶりの王都を満喫していた。
そして当日の朝、セラーナと合流し、王城へとやってきた。
「王城なんて初めてなんだけど、礼とか作法とかどうしたらいいんだろ?」
「私も初めてなのでわからないです……。叔父さんは『庶民なんだから周りの真似をしたり、失礼の無いようにだけ振舞っておけばいい』と言っていましたが……」
「グウェンさん最年長者だし何か……って、やっぱ何でもない」
「なぜなのだ!? わたしに聞くのだ!」
「えー? どうせグウェンさんは知らないでしょ」
「マナーくらい知ってるのだ!」
「うそだぁー」
「グウェンさん、見栄張らなくなっていいんだぜ」
「嘘じゃないのだ! 礼をするときはこうするのだ」
そういうと右足を少し引いて膝を折り、左ひざを立て、左手を胸にあてて頭を下げた。
実にスムーズで優雅な所作だった。
「なんでそんな事しってるの!?」
「信じられん……」
「すごいわね。美しかったわ」
「本当です。優雅でした」
男性陣と女性陣の反応がくっきりと分かれていた。
「このくらい当然なのだ!」
ふんす! と鼻息を荒くしてふんぞり返ったグウェンさんをちょっとだけ見直した。
他の場面でどうすればいいかは分からないけど、礼の仕方は覚えておいて損はないはずだ。
グウェンさんに謝罪と感謝を述べつつ歩いていると、王城の門についた。
当然、門には騎士が立っている。
「すみません。私たちは"ブルータクティクス"というクランで、このお手紙で王城に呼ばれたのですが」
セラーナが説明しながら手紙を見せる。
「"ブルータクティクス”の皆様! ようこそ御出で下さいました! ご案内いたします!」
騎士は敬礼し、中へと案内してくれた。
騎士に後ろについて初めて門の中に入る。
「この対応なら家の事を怒られる感じじゃなさそうだね」
「そうね。一先ず安心といったところかしら」
少し肩の力が抜けたので、初めての王城を目に焼き付けることにした。
こんな機会は滅多にないので、キョロキョロしながら騎士についていき、中庭を抜けて王城の大きな扉の中に入っていく。
広いホールの両側には2階へ続く階段があり、1階部分には扉や通路が見える。
ホールの中央で立っていた男性がこちらに近づいてくると、騎士がその男性に敬礼した。
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