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傷つけていいのは...
しおりを挟む九重が握っていた俺の手をパッと離す。
「手伝いありがとうございました」
「...もう帰る」
俺を挑発したり手を握ってきたり、何を考えているのかわからない。
ひとつ分かるのは、それを楽しんでいるということだけ。
「校門前まで一緒に行きましょう」
「別にいい」
「あれ、約束もう忘れちゃったんですか?」
「っ!」
言葉を交わすことなく歩いていく。
校門前まで行って、ようやく解放されると思ったその時。
黒づくめの男がこちらに迫ってくるのが見えた。
「凛っ!」
切迫詰まった声を発した九重が俺を抱きしめた。
「おいっ!何で...」
ぽたっと垂れる血。
九重の体にナイフが刺さっていた。
通り魔だろうか。
犯人は刺した後、凶器を持って逃げようとする。
それを九重は追いかけた。
「何逃げようとしてるんですか?凛を傷つけていいのは私だけなんですから」
血を流しながら柔道の背負い投げをした九重。
俺は、守られただけで何もできなかった。
「きゅ、救急車っ!」
自分にできることはそれしかない。
急いで電話をかけるとすぐに警察と救急車はすぐにやってきた。
一緒に救急車に乗り込む。
「何で俺なんかを助けたんだ...」
「助けますよ。私はあなたのことが好きですからね」
なっ!
思わず顔を赤くする。
九重の目を見て、そういう意味の好きなんだって思ったから。
「ふ、照れてるんですか」
「怪我人はもう黙ってろ。あと、ありがと」
くすくすとひとしきり笑った後、すぅと眠りに入ったようだ。
俺は九重が嫌いだった。
小さい頃から何かと虐められてきたし。
嫌いな虫のおもちゃを仕込まれたことだってあって。
怖かったり、ムカついたり、嫌に思ったりした。
でも、何でか分からないけど今は違う。
九重は俺が好きで、体を張って守ってくれて。
好きな故の意地悪だって思うから。
あーー、吊り橋効果ってやつかな。
俺は九重のことが前より嫌いじゃないみたいだ。
救急車で運ばれた病院では命に別状はないと言われた。
ナイフで刺されたというのに、数日後には嫌味や冗談を言えるようにまで回復していた。
「もう治ったんじゃねーの。退院すれば」
「言われなくともしますよ。...凛くんは私のことが好きなんですか?私の看護を甲斐甲斐しくしてくれるなんて」
「...言わなくても分かるだろ」
前よりは嫌いじゃないってことが伝わってるはず。
「好きなんですよね、わかってますよ」
「そこまでは思ってねーし!」
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一気読みしました。
翔くんの想いの重さが好きですw
恋くんの鈍さが可愛いです(*´ω`)
凛くんの片想いが切ないです( ´-`)
仮でも一週間付き合う事になった事に対して翔くんがどう出るのか…恋くんの貞操は大丈夫なのか…凛くんはどこまで攻めるのか続きが楽しみです(*´∇`)
遅れました。
さらりさん、感想ありがとうございます。
翔くんの重い想いが好きと書かれていて…
私も!となりました。
書いている私自身も好きなんです笑
遅れた理由なのですが、どういった返信をしようかと迷っていたら
凄く時間が経っていました。。。
アルファポリスさんでは、初めて貰えた感想でしたので、とても嬉しかったです。
本当、モチベが上がります。
まだまだの私ですが、温かい目で見守っていただければ幸いです。