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第一章 夢オチ展開はない?
4話 転生のきっかけ
しおりを挟むアルバート視点
俺の弟、リエルが怪我をした日あの日は5日たった今も忘れられないほど脳に刻まれていた
いつもと変わらない忙しい日、俺は次の予定がある場所へと足を運んでいた、そんな時後ろから突然かけられた声は俺が最も嫌う人の声で俺の名前を呼んで呼び止めた
「アルバート兄様!待って!今日だけでいいから僕と遊ぼうよ!遊びじゃなくても勉強でもいいから!少しだけ!ね!いいでしょ?!」
こんな忙しい時になんだこいつ、これから跡取りとしての授業があるのに…構っている暇はないんだ、
「ごめんねリエル私はこれから授業だから遊べないんだ、他の日でもいいかな?」
そう言うが全く引く気配のない弟に冷めた目を送る、するとなぜか返ってきた声は癇癪に似たようなものだった
「なんで!なんで!なんで!いっつもそうじゃん!遊んでくれないじゃん!僕以外とは遊ぶのになんでだめなの!!」
反論に疲れてきた時隣にいたライカが俺を庇うように出てきた
「これからアルバート様はお勉強がありますので!では!」
この言葉の後にものすごく大きな声で怒鳴るリエルの姿があった
「なんでよ!なんで?!今日くらいいいでしょ?!」
そういい俺の腕を掴んできた時のことだった、咄嗟に俺を庇ったライカはリエルの手を弾いた…ただそれだけならよかったが運悪く階段の方へ身体が傾いたのだった
リエルが落ちる瞬間一瞬だけ手を掴むチャンスがあったのに俺は動けなかった、いや動かなかったの方が正しい、そしてそのまま重力に逆らわず落ちていく、状況を理解できていないライカは慌ててリエルの安否を確認した……………………………
「リエル様ッッ!!おっ俺はッッどっどうしようアル!」
リエルが落ちた瞬間を見たメイドに執事は悲鳴をあげ、焦ったような表情で1人のメイドが駆けつけた
「リエル様!ッッ」
一応息はあるらしいが頭を打ったのか頭から血を流していたリエルは薄く開く目を俺に向けながら何かを喋っていた、だが階段下からの声は無惨にも聞こえることはなかった…
その後リエルが落ちたことは瞬く間に噂で流れ、確かにリエルのせいではあるが怪我をしたリエルを見に行くには勇気がいるものだった、あの時手を掴まなかったのはなぜか…一瞬でも俺なら掴めたはずなのに、なにを躊躇ったのだろうか…そんなことを考えているとあの日階段から落ちたリエルの元へ向かった1人のメイドが俺に話しかけてきた
「お待ちになってください!殿下!」
よく見るとそいつはリエルの専属メイドで1人だけ変わっているのか昔、癇癪を起こしがちで誰も寄りたがらないリエルに着きたいと俺に直接言ってきたやつだ、
「なんだい?」
自分でも呆れるほど気持ち悪いこの作り笑顔をまた被りメイドに返した
「あの日ッッなぜリエル様の言ったことに耳を傾けなかったのですか?!あの日リエル様はすっごく楽しみにしていらしたのです!忙しいのはもちろん理解しております!ですがもう少しリエル様と会話をしてもらいたいのです!」
「それは何故かな?リエルは私を嫌っているだろう?」
よくよく考えればわかる当たり前なことを俺はメイドに言った…
「そんなことありません!あの日はリエル様の誕生日だったのです!支度も私がやりました!その時リエル様ッッなんて言ったと思います?思い詰めるようなお顔をしてお兄様達と少しでも話せるかなと仰っていたのです!」
それを聞いた瞬間少し揺らいだが嘘だろと信じはしなかった、何故父上達の愛を貰っているのに俺たちの愛を欲するのだ?
わからない…
メイドは続ける
「日頃のリエル様は殿下達と一緒に過ごすことを夢見ております、他のメイドや執事を突き放すのは暴言を吐いたからです!リエル様の前でッッ酷い言葉を吐いてきたもの達なのです!そのもの達が罰せられてきました、その内容はリエル様に対するものじゃない!殿下や姫様達の内容なのです!」
息をつく間もないほど勢いがあるその言葉は少し、いや結構重く刺さった…今まで俺がリエルにしてきたのは無視だ、やってはいけないとわかっているのにやってしまった、リエルが夜の食事会に参加しなくなったのは俺たちが無視し始めた頃だった…
「殿下、殿下のご友人をリエル様は罰しません…今まで仕えてきた私が言うんです、一度だけ信じてみませんか?その後でリエル様とお話しください!お願いします!」
リエルを名前で呼ぶことができるのはリエルが心を開いたものだけ…多分このメイドがリエルに気に入られたのはちゃんと向き合うから…
そうか…向き合うことが大切だったのか…
リエルの元へ行こう…
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