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未明
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次の新月の晩までの間に、父王の親族で高位の貴族が病死したので、グゥェンドラは花嫁修行を少しさぼることができた。葬儀の準備などのために、人手を割かなければならなかったのである。
また、親族として葬儀に参列し、そういった際の礼法を学んだり、喪の服し方など、目新しく覚えることがあって、退屈しなかった。親族といっても、グゥェンドラとはほとんど接触のない地位にあったので、身に迫る悲しみというものは感じられなかったのである。
新月の晩、喪はまだ明けていなかった。
グゥェンドラが目を開けると、今しも男が服喪用のドレスをベッドに広げるところであった。グゥェンドラが普段着ているものよりも、派手な仕立てであった。
「仮面舞踏会に出掛ける。未亡人だ」
「私、服喪中なの」
「他の国だから、問題ない」
男は、ふっと笑って付け加えた。
「誰でも好きな人間と、してみていいぞ」
グゥェンドラは、ドレスを着る気になった。今回は、黒真珠とブラックオニキスで作られたアクセサリーもあった。髪を整えるのと、化粧は男がやってくれた。
「仮面をつけたときに映える化粧も覚えるといい」
仮面は、目の周りと両頬を覆う布製のもので、両耳にかけて紐で結ぶようになっていた。仮面にも、銀糸で美しい模様が刺繍してあった。
「向こうへ着いたら、声を出してもよいが、言葉を発してはいけない。正体が割れる恐れがある」
男が樽の中で注意した。
どこの国かはわからないが、大掛かりな舞踏会であった。広間でも庭でも、様々な扮装をした男女が踊っていた。仮装もそれぞれ趣向を凝らしていて、異国の奴隷に扮していても、その奴隷は有り得ないほど金銀宝石で着飾っているのであった。
未亡人は、スルタンと堕天使のように着飾った天使、道化師と次々に踊った。
どの男もそれなりによさそうに思えたが、踊りに懸命になっていて誘っている暇はなかった。それに、どのように誘ったものか、わからなかった。
3曲立て続けに踊ったので、未亡人は疲れて一休みしたいと思った。庭に出て、人気のなさそうな植え込みの陰へ行く。
「◎§◇‡!」
異国語ではあるが、あえぎ声が聞こえた。未亡人は慌ててその場を離れた。
喉が乾いてきた。少し離れたところに、噴水を見つけた。速足で近寄り、縁に腰掛けて一息ついた。手を水に入れて、ひんやりとした感触を楽しむ。
両手にグラスを持った、バレリーナ姿の仮面がやってきた。
未亡人は、ここも逢引の場所だったかと、左右を見まわすが、誰もいない。バレリーナは、一つのグラスを未亡人に渡した。未亡人は礼が言えないので、目礼してグラスを干した。少しアルコールが入っているようであった。
喉は潤ったが、何となく熱くなってきた。バレリーナが心配そうに手を握る。未亡人は大丈夫だ、というように手を握った。握られた手が、硬い物に触った。未亡人ははっとして手を見る。バレリーナの薄いチュニックの下には、男の物があった。バレリーナの顔を見る。女と見紛うばかりの顔が、仮面ごしに見取れた。
未亡人は何時の間にか両手を掴まれ、唇を奪われていた。快感が這い登り、腰が砕ける。噴水の側にある彫像の陰で、バレリーナは後ろから未亡人の胸をまさぐった。服の上から手を入れて、反対側の手はスカートの下から未亡人の脚の間に伸びている。
首筋に熱い息を吹きかけられて、未亡人は熱い吐息を出した。と、身体の奥に、硬くて柔らかい物が侵入してきた。痛いのか気持ち良いのか、あるいはその両方が混在した感覚だった。
侵入者は、未亡人の身体の中で、自在な動きを見せている。無論、見えるはずはないのだが、未亡人は身体全体で感じ取っていた。膝の力が抜けそうになるが、バレリーナは座ることを許してくれない。立っていようとする気力が、新たな快感につながって行く。
遂に未亡人は、自力で立っていられなくなり、大理石の彫像に抱きついた。バレリーナは後ろから、容赦なく未亡人を攻め立てた。
「ああっ、ああっ」
耐えきれず、未亡人は快感の叫びを発した。
樽に戻ると、黒い男が聞いた。
「どうだったか」
「後ろからされました」
「顔を見たか」
「仮面越しにだけ、見ましたわ」
「そうか」
男は満足げに頷いて微笑んだ。
グゥェンドラの花嫁修行は、一段落を迎えようとしていた。
次の新月の晩までは、まとめと試験が毎日あった。グゥェンドラは必死で勉強した。
その甲斐あって、何とか試験には全部合格できたのであるが、当然新月の晩は疲れきって深く眠っていたのであった。
目を覚ますと、黒い男がいた。ベッドの上にはヴェールのように薄い布切れ1枚しかなかった。
「水練は得意か」
水中で動き回る技術も、花嫁修行に組み込まれていた。グゥェンドラはこれが嫌いだったが、試験に通るくらいの技術は身につけていた。
そう答えると、男は服を着替えるよう合図した。グゥェンドラが服を脱ぐと、男が器用に1枚の布を身体に巻きつけてくれた。動いても、ずり落ちない。さらに男は、見事な金線細工を幾つか取りだし、グゥェンドラの四肢に取り付けた。途端にグゥェンドラは異教の女神のようになった。
「そうだ、お前は野蛮な女神だ」
グゥェンドラの心を読んだかのように、男が言った。
女神は頷いて、昂然と頭を上げた。ぷりっと張り詰めた乳房も、つん、と上を向いた。野蛮な神が歩くと、四肢に巻かれた金線細工がしゃらしゃらと音を立てた。
樽から出ると、そこは何処とも知れぬ、異国の砂浜であった。ざーっ、ざーっ、と波の音が絶え間なく聞こえてくる。見たこともない木が生えている。
「神は信徒の奉仕を受けるのだ」
黒い髪の男は言った。
祭壇が見えてきた。男がそういったから、そのように理解したまでで、実際のところ、野蛮の神にはただの葉と花を敷き詰めた空間にしか見えなかった。女神は男の指示に従って、花床に足を踏み入れた。
四方の砂が盛り上がって、刃だが漆黒色をしている男達が飛び出してきた。男達は、筋骨逞しい体つきをして、身に付けているものといえば股間から細長く伸びる貝の筒だけであった。彼等の肌は月明かりにも反射せず、闇に溶け込んでいた。
男達は、女神を恭しく花床へ仰向けに寝かせた。4本の貝の筒が上下に揺れた。男達は跪き、頭を垂れて女神に挨拶した。女神は仰向けになったまま、じっと動かなかった。
男達はやがて頭を上げて、女神の四方を取り巻いた。やがてもう一度頭が下がった時、彼等の一人は女神の両足を押さえ、左右に侍った男達は女神の乳首を舌に載せ、頭のところにいた男は女神の首を舐めたのであった。
じわじわと見ずが染み入るように、4人の男たちによってもたらされる快感は続いた。眠気が差してきた。4人の男達の愛撫も、段々静まっていった。
やがて男達は一斉に女神から顔を離し、女神の身体を持ち上げると、しずしずと海へ入っていった。女神はただじっとしていた。男達は静かに海へ沈んで行く。
やや進むと、海の深さは男達の肩までになった。そこで男達は静かに女神を放った。女神は仰向けになったまま、海に浮んだ。男達は一斉に後ろを向いて、泳いで去って行った。
女神は暫く海に浮いて、潮に流されていた。満天の星を眺めるのは楽しかった。ふと、星空を隠す物体があるのに気が付いた。樽だった。
樽から綱がおろされた。女神はそれにつかまって、するすると樽に戻ってきた。
グゥェンドラの花嫁修行は、一応終わったことになった。
しかし、これからが大変であった。
毎日1回、何らかの形で不意打ちが行われる。日常生活の中にするりと毒殺が入ってくるのだ。
修行のときの方が、まだマシだった。
先日も、不意打ちのおかげで侍女が一人重態になった。グゥェンドラの新しいドレスを、こっそり試着したのだ。ドレスの中に、毒針が仕込んであり、侍女は疑わずに着てしまったのである。
しまいには、グゥェンドラは無意識のうちに、毒見やら仕掛けの確認やらを行ってしまうようになった。
時々、そのことを反省する。無意識は楽だが、原因を突き止めるには向いていない。
やはり、半ば意識的に行うべきであった。そして意識化を習慣付けるのは容易でなく、グゥェンドラは新月の晩には疲れ果てて眠り込んでいた。
目を開けると、男がいた。男は、庶民の着るような着古した服と、髪を覆う帽子を持っていた。それに着替えると、グゥェンドラは貴族の屋敷にいる下働きのような恰好になった。
「お前は、ララだ」
「はい」
ララは男と樽に乗って、何処か南の方へきた。貴族の別荘のようである。男についていくと、奥の寝室で、ブロンドの女主人らしいのと、ブルネットの侍女らしいのが天蓋付きの巨大なベッドの上で、くんずほぐれつしていた。
「一緒に行ってきなさい」
ララは言われて寝台の側まで寄ったが、激しく絡み合う2人の女に圧倒されて口も利けなかった。やがて、ブロンドの女がララに気付いた。
「あら、何やっているの、お前。何という名なの」
「ララです」
ブルネットの女が、ララの顔も見ずに答えた。
「この間雇い入れた下働きの女の娘ですよ」
ブロンドの女が、ララの上から下まで鋭く一瞥した。
「服をお脱ぎ」
ブルネットが、びっくりしたようにララを見た。
「あら、可愛いわね。一緒に、ご主人様に奉仕するのよ」
ララは服を全部脱いだ。帽子だけは取らなかった。そして、薄いカーテンを上げてベッドに入った。
肉弾戦である。柔らかい、むにょむにょしたものが、四方八方から押しつけられる感じ。股の間に指が突っ込まれているのに、両乳は揉みしだかれ、乳首を舐められながら、唇を奪われる。
「お前も奉仕なさい」
言われるがままに、ブロンドとブルネットの乳を片方ずつわし掴みにして激しく揉みちぎる。誰の手がどこを触っていて、誰の下が誰の何を舐めているのか、わからなくなった。ただ快感が、自ら感じるものと、奉仕するものと、両方を感じている。
3人がへとへとになるまで、快感合戦は続いた。ララは、何時の間にか男の腕に抱えられて樽に乗せられていた。
「快感というのは、底無しだ。気をつけなさい」
「は、い」
ララは、もうふらふらしていて、意識はもうろうとしていた。
また、親族として葬儀に参列し、そういった際の礼法を学んだり、喪の服し方など、目新しく覚えることがあって、退屈しなかった。親族といっても、グゥェンドラとはほとんど接触のない地位にあったので、身に迫る悲しみというものは感じられなかったのである。
新月の晩、喪はまだ明けていなかった。
グゥェンドラが目を開けると、今しも男が服喪用のドレスをベッドに広げるところであった。グゥェンドラが普段着ているものよりも、派手な仕立てであった。
「仮面舞踏会に出掛ける。未亡人だ」
「私、服喪中なの」
「他の国だから、問題ない」
男は、ふっと笑って付け加えた。
「誰でも好きな人間と、してみていいぞ」
グゥェンドラは、ドレスを着る気になった。今回は、黒真珠とブラックオニキスで作られたアクセサリーもあった。髪を整えるのと、化粧は男がやってくれた。
「仮面をつけたときに映える化粧も覚えるといい」
仮面は、目の周りと両頬を覆う布製のもので、両耳にかけて紐で結ぶようになっていた。仮面にも、銀糸で美しい模様が刺繍してあった。
「向こうへ着いたら、声を出してもよいが、言葉を発してはいけない。正体が割れる恐れがある」
男が樽の中で注意した。
どこの国かはわからないが、大掛かりな舞踏会であった。広間でも庭でも、様々な扮装をした男女が踊っていた。仮装もそれぞれ趣向を凝らしていて、異国の奴隷に扮していても、その奴隷は有り得ないほど金銀宝石で着飾っているのであった。
未亡人は、スルタンと堕天使のように着飾った天使、道化師と次々に踊った。
どの男もそれなりによさそうに思えたが、踊りに懸命になっていて誘っている暇はなかった。それに、どのように誘ったものか、わからなかった。
3曲立て続けに踊ったので、未亡人は疲れて一休みしたいと思った。庭に出て、人気のなさそうな植え込みの陰へ行く。
「◎§◇‡!」
異国語ではあるが、あえぎ声が聞こえた。未亡人は慌ててその場を離れた。
喉が乾いてきた。少し離れたところに、噴水を見つけた。速足で近寄り、縁に腰掛けて一息ついた。手を水に入れて、ひんやりとした感触を楽しむ。
両手にグラスを持った、バレリーナ姿の仮面がやってきた。
未亡人は、ここも逢引の場所だったかと、左右を見まわすが、誰もいない。バレリーナは、一つのグラスを未亡人に渡した。未亡人は礼が言えないので、目礼してグラスを干した。少しアルコールが入っているようであった。
喉は潤ったが、何となく熱くなってきた。バレリーナが心配そうに手を握る。未亡人は大丈夫だ、というように手を握った。握られた手が、硬い物に触った。未亡人ははっとして手を見る。バレリーナの薄いチュニックの下には、男の物があった。バレリーナの顔を見る。女と見紛うばかりの顔が、仮面ごしに見取れた。
未亡人は何時の間にか両手を掴まれ、唇を奪われていた。快感が這い登り、腰が砕ける。噴水の側にある彫像の陰で、バレリーナは後ろから未亡人の胸をまさぐった。服の上から手を入れて、反対側の手はスカートの下から未亡人の脚の間に伸びている。
首筋に熱い息を吹きかけられて、未亡人は熱い吐息を出した。と、身体の奥に、硬くて柔らかい物が侵入してきた。痛いのか気持ち良いのか、あるいはその両方が混在した感覚だった。
侵入者は、未亡人の身体の中で、自在な動きを見せている。無論、見えるはずはないのだが、未亡人は身体全体で感じ取っていた。膝の力が抜けそうになるが、バレリーナは座ることを許してくれない。立っていようとする気力が、新たな快感につながって行く。
遂に未亡人は、自力で立っていられなくなり、大理石の彫像に抱きついた。バレリーナは後ろから、容赦なく未亡人を攻め立てた。
「ああっ、ああっ」
耐えきれず、未亡人は快感の叫びを発した。
樽に戻ると、黒い男が聞いた。
「どうだったか」
「後ろからされました」
「顔を見たか」
「仮面越しにだけ、見ましたわ」
「そうか」
男は満足げに頷いて微笑んだ。
グゥェンドラの花嫁修行は、一段落を迎えようとしていた。
次の新月の晩までは、まとめと試験が毎日あった。グゥェンドラは必死で勉強した。
その甲斐あって、何とか試験には全部合格できたのであるが、当然新月の晩は疲れきって深く眠っていたのであった。
目を覚ますと、黒い男がいた。ベッドの上にはヴェールのように薄い布切れ1枚しかなかった。
「水練は得意か」
水中で動き回る技術も、花嫁修行に組み込まれていた。グゥェンドラはこれが嫌いだったが、試験に通るくらいの技術は身につけていた。
そう答えると、男は服を着替えるよう合図した。グゥェンドラが服を脱ぐと、男が器用に1枚の布を身体に巻きつけてくれた。動いても、ずり落ちない。さらに男は、見事な金線細工を幾つか取りだし、グゥェンドラの四肢に取り付けた。途端にグゥェンドラは異教の女神のようになった。
「そうだ、お前は野蛮な女神だ」
グゥェンドラの心を読んだかのように、男が言った。
女神は頷いて、昂然と頭を上げた。ぷりっと張り詰めた乳房も、つん、と上を向いた。野蛮な神が歩くと、四肢に巻かれた金線細工がしゃらしゃらと音を立てた。
樽から出ると、そこは何処とも知れぬ、異国の砂浜であった。ざーっ、ざーっ、と波の音が絶え間なく聞こえてくる。見たこともない木が生えている。
「神は信徒の奉仕を受けるのだ」
黒い髪の男は言った。
祭壇が見えてきた。男がそういったから、そのように理解したまでで、実際のところ、野蛮の神にはただの葉と花を敷き詰めた空間にしか見えなかった。女神は男の指示に従って、花床に足を踏み入れた。
四方の砂が盛り上がって、刃だが漆黒色をしている男達が飛び出してきた。男達は、筋骨逞しい体つきをして、身に付けているものといえば股間から細長く伸びる貝の筒だけであった。彼等の肌は月明かりにも反射せず、闇に溶け込んでいた。
男達は、女神を恭しく花床へ仰向けに寝かせた。4本の貝の筒が上下に揺れた。男達は跪き、頭を垂れて女神に挨拶した。女神は仰向けになったまま、じっと動かなかった。
男達はやがて頭を上げて、女神の四方を取り巻いた。やがてもう一度頭が下がった時、彼等の一人は女神の両足を押さえ、左右に侍った男達は女神の乳首を舌に載せ、頭のところにいた男は女神の首を舐めたのであった。
じわじわと見ずが染み入るように、4人の男たちによってもたらされる快感は続いた。眠気が差してきた。4人の男達の愛撫も、段々静まっていった。
やがて男達は一斉に女神から顔を離し、女神の身体を持ち上げると、しずしずと海へ入っていった。女神はただじっとしていた。男達は静かに海へ沈んで行く。
やや進むと、海の深さは男達の肩までになった。そこで男達は静かに女神を放った。女神は仰向けになったまま、海に浮んだ。男達は一斉に後ろを向いて、泳いで去って行った。
女神は暫く海に浮いて、潮に流されていた。満天の星を眺めるのは楽しかった。ふと、星空を隠す物体があるのに気が付いた。樽だった。
樽から綱がおろされた。女神はそれにつかまって、するすると樽に戻ってきた。
グゥェンドラの花嫁修行は、一応終わったことになった。
しかし、これからが大変であった。
毎日1回、何らかの形で不意打ちが行われる。日常生活の中にするりと毒殺が入ってくるのだ。
修行のときの方が、まだマシだった。
先日も、不意打ちのおかげで侍女が一人重態になった。グゥェンドラの新しいドレスを、こっそり試着したのだ。ドレスの中に、毒針が仕込んであり、侍女は疑わずに着てしまったのである。
しまいには、グゥェンドラは無意識のうちに、毒見やら仕掛けの確認やらを行ってしまうようになった。
時々、そのことを反省する。無意識は楽だが、原因を突き止めるには向いていない。
やはり、半ば意識的に行うべきであった。そして意識化を習慣付けるのは容易でなく、グゥェンドラは新月の晩には疲れ果てて眠り込んでいた。
目を開けると、男がいた。男は、庶民の着るような着古した服と、髪を覆う帽子を持っていた。それに着替えると、グゥェンドラは貴族の屋敷にいる下働きのような恰好になった。
「お前は、ララだ」
「はい」
ララは男と樽に乗って、何処か南の方へきた。貴族の別荘のようである。男についていくと、奥の寝室で、ブロンドの女主人らしいのと、ブルネットの侍女らしいのが天蓋付きの巨大なベッドの上で、くんずほぐれつしていた。
「一緒に行ってきなさい」
ララは言われて寝台の側まで寄ったが、激しく絡み合う2人の女に圧倒されて口も利けなかった。やがて、ブロンドの女がララに気付いた。
「あら、何やっているの、お前。何という名なの」
「ララです」
ブルネットの女が、ララの顔も見ずに答えた。
「この間雇い入れた下働きの女の娘ですよ」
ブロンドの女が、ララの上から下まで鋭く一瞥した。
「服をお脱ぎ」
ブルネットが、びっくりしたようにララを見た。
「あら、可愛いわね。一緒に、ご主人様に奉仕するのよ」
ララは服を全部脱いだ。帽子だけは取らなかった。そして、薄いカーテンを上げてベッドに入った。
肉弾戦である。柔らかい、むにょむにょしたものが、四方八方から押しつけられる感じ。股の間に指が突っ込まれているのに、両乳は揉みしだかれ、乳首を舐められながら、唇を奪われる。
「お前も奉仕なさい」
言われるがままに、ブロンドとブルネットの乳を片方ずつわし掴みにして激しく揉みちぎる。誰の手がどこを触っていて、誰の下が誰の何を舐めているのか、わからなくなった。ただ快感が、自ら感じるものと、奉仕するものと、両方を感じている。
3人がへとへとになるまで、快感合戦は続いた。ララは、何時の間にか男の腕に抱えられて樽に乗せられていた。
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