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9 辺境騎士団の面々
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「過分なご褒美をありがとうございました。それでは、失礼します」
別れの挨拶をして、騎士たちに背を向ける。
あのような副団長がいるのなら、辺境騎士団も心配する必要はなさそうだ。余計なお世話だが。
ところが、林を抜けるより前に、メイナードが後ろから追いかけてきた。
「ザックさ~ん!」
やっぱり金を受け取らなければ良かった。俺は袋を用意して、待った。
「どうぞ。お返しします」
「え? それは、ザックさんの物です。お引き止めしてすみません。一つ、お伺いしたいことがありまして」
メイナードは、走ってきた割には息も乱れていなかった。
「何でしょう?」
「あのオークを倒したのは、魔法ですよね?」
俺は、金の袋を懐へ仕舞い込んだ。
「まずかったですか?」
「ち、違います違います。あまりにも見事な切断っぷりで」
水牛人は両手を前に出して防御姿勢を取りつつ、一歩後退った。勘の良い男だ。剣に手をかけないところも、賢い。
「もしかして、王都騎士団副団長のアデラ殿のお知り合いかと」
「え、何でそれを?」
いきなりアデラの名前が出て、うっかり反応してしまった。
「先日、アデラ殿が当方へ立ち寄られた際、ザック殿というちょっとした魔法使いの知り合いに会いに行く、と仰いまして、あの方がわざわざ辺境まで会いに来られるほどのお知り合いならば、只者ではない‥‥と、とにかくアデラ殿にはお世話になりましたので、是非とも団の方へお越しいただければ、と」
メイナードは、じりじりと後退しつつ、言いたいことだけは主張した。両手は顔の前に上がり、指の隙間から見える目は真剣だが、口元の笑みは保っている。
俺のちょっとした手の動きに反応しての行動である。
どうやら水牛頭に対して、俺に偏見があったようだ。俺は、構えを崩した。
大抵の相手には気付かれない動きだったが、メイナードは、ほっと息をついた。只者ではないのは、お前の方だ、と言ってやりたいところだ。
「わかりました。あくまでも、偶然にそちらの騎士様を助ける形となってしまったお礼として、招待をお受けします。ですから、こちらはお返しします」
金の袋を突き返した。今度は、彼も逆らわなかった。
「ありがとうございます」
二人で戻ってみると、残りの騎士でオークの切り身を荷車に積み終えていた。そればかりではない。
片方の荷車に山積みとなっているのは、蛇と鶏のごた混ぜであった。
「あのバジリスクも、うちのマーゴが巣を見つけて、昨夜退治したそうです。そちらに集中するうち、オークに至近距離まで迫られてしまい、一旦引いたまま、態勢を立て直す余裕もなく気付いたら一晩逃げ回っていたと」
メイナードが、俺の視線に応えて解説してくれた。
どうせゴブリン、と思いきや、バジリスクだった。と思って退治した訳だ。バジリスクも、種まきした畑に侵入して土をほじくり返すなど、害獣の扱いである。
ちなみに、鶏の部分は食べる事ができる。
マーゴがバジリスクを駆除したのは正しい。ただ、オークも本当に存在しただけだ。
彼女も逃げ足が速いだけの人ではなかった。
そこから騎士が荷車を引き、俺とメイナードが付き添う形で町へ向かった。
馬か牛を貸して貰えば良かったのに、と思ったが、荷車を引く騎士たちは牛馬並みに健脚だった。
俺は密かに、自分に身体強化をかけねばならなかった。
「まさか、本当にオークとは思わなかったそうですが」
走るような速さで歩きつつ、メイナードは息も乱さず話を始める。
暫く前からオークの目撃談が騎士団へ寄せられており、その度に出動したのだが、全て空振りだった。
そういう経緯があって、昨夜の当直がマーゴを斥候のつもりで出したという。
「あちらの騎士様は、入団して日が浅いようですね」
「そうですね。実戦はほとんど体験していないと思います。書類上は、もう一人付けた筈なんですが、手違いがあったようで」
水牛人の歯切れが悪い。何か団で問題があるようだ。もしや、素人の俺に何かを期待しているのか。されても困るのだが。
アデラの奴が、こんなところまで押しかけたせいで、早くもとばっちりが来てしまった。
「その当直の騎士様は、こちらへいらしていないのですか?」
「ああ‥‥彼は、勤務を終えて他出しておりまして」
俺の感覚では、派遣した部下が戻るまで、勤務は終わらないと思うのだが、人手のある組織と理屈が違うかも知れない。
俺は、今からでも家へ帰りたくなった。だが、メイナードが本気で俺を引き止めるつもりなら、事情聴取とか何とか縛りをかけてくる事は確実だった。お互いが穏便でいられるうちに、問題が片付くと良いのだが。
絶対無理だろうな。
「おおっ。バジリスクが山積みじゃないか」
「オーク、本当にいたんだな。すげえ、真っ二つだ」
「今夜は宴会だぜ」
辺境騎士団本部へ到着すると、鍛錬中の騎士たちが、わらわらと群がってきた。
「お前たち、訓練中だろうが」
「構わん。ちょうどキリの良いところへ来た。午前の鍛錬はこれで終わりとする。休憩後、各自持ち場へ戻れ」
メイナードが叱ると、被せるように声を出した人物がいた。
ひと目で、貴族と分かった。水牛人ほどではないが、筋肉で引き締まった大柄な体つきと傲慢な目つき。
豊満な胸を持つ女騎士を従えている。
「団長。只今戻りました」
「ご苦労だった、メイナード。で、その男は?」
辺境騎士団長は、あからさまに不審な目で俺を見た。
「マーゴのオーク退治に居合わせて、ご助力をいただきました。アデラ殿の友人、ザック殿です」
メイナードは水牛らしい無表情で、俺を紹介した。ちゃんと、俺の希望に合わせた説明だった。
団長は、アデラの名前を聞くと、微かに眉を顰めた。
おや? それは一瞬のことだった。彼は、すぐに大きく笑顔を作った。
「そうか! 王都騎士団副団長のアデラ殿の、ちょっとした知り合いというやつだな。確か、魔法使いと聞いている。残念ながら、辺境騎士団で魔法は間に合っている。仕事は紹介できないが、バジリスク肉の入手に協力してくれた礼に、是非食べて行ってくれ。メイナード。これは、夕食に出すのだろう?」
団長は、バジリスク退治の方を俺が手伝ったと考えたらしい。騎士と一般人が、オークとバジリスクの死体を持ち込んできたら、普通はそう考える。
メイナードは、団長の誤解を敢えて解かなかった。
「一応、厨房に確認しますが、後は報告書に記載するため、数を数えるだけなので、間に合うとは思います」
ちょくちょく嫌味を挟む団長相手に、折目正しく応じる副団長。普段からこんな感じなのだろう。
「では、帰隊したマーゴに、昼食で労おうか」
団長の言葉に、何故かその場が冷えた。側にいた女騎士が、後ろからそっと団長の腕に触れるのが見えた。
「残念ながら、団長。マーゴは今回の出動について、報告書を作成せねばなりません。そこのザック殿からも事情聴取の必要があり、夕食に魔獣料理を間に合わせるためにも、こちらの仕事が最優先です」
マーゴが返答する前に、メイナードが素早く口を挟んだ。
「それに、ウェズリー様は、食後にご予定が入っております。急いで食事をなさらねば」
女騎士が、団長の手のひらを指でなぞりつつ、真面目な口調で付け加えた。その目はマーゴを思い切り睨みつけている。
「そ、そうだった。無論、任務が最優先だ。報告書は、今日中に仕上げておけ」
団長は、うなじを撫でられたみたいにびくりと震えると、顔をほんのりあからめた。
「了解です」
マーゴが敬礼した。団長の誘いも、豊満騎士の睨みも、全く気づいていない様子だった。
俺たちと団長たちは互いに背を向け、各々の場所へ向かった。
「リタ。初対面の人前で、名前呼びはまずい」
俺の耳は、団長の小声を拾った。その通りだ。夕食の席でうっかり俺が、ウェズリー団長などと呼んでしまったら、気まずいでは済まないかもしれない。
平民と違って、貴族には家名があるのだ。
「ごめんなさい。それより食事の後は‥‥」
俺は、歩きながら振り向いてみた。
リタは、団長の腕に自分の腕を絡め、頭をもたせかけていた。その腕の先は、彼女の尻を撫でていた。
別れの挨拶をして、騎士たちに背を向ける。
あのような副団長がいるのなら、辺境騎士団も心配する必要はなさそうだ。余計なお世話だが。
ところが、林を抜けるより前に、メイナードが後ろから追いかけてきた。
「ザックさ~ん!」
やっぱり金を受け取らなければ良かった。俺は袋を用意して、待った。
「どうぞ。お返しします」
「え? それは、ザックさんの物です。お引き止めしてすみません。一つ、お伺いしたいことがありまして」
メイナードは、走ってきた割には息も乱れていなかった。
「何でしょう?」
「あのオークを倒したのは、魔法ですよね?」
俺は、金の袋を懐へ仕舞い込んだ。
「まずかったですか?」
「ち、違います違います。あまりにも見事な切断っぷりで」
水牛人は両手を前に出して防御姿勢を取りつつ、一歩後退った。勘の良い男だ。剣に手をかけないところも、賢い。
「もしかして、王都騎士団副団長のアデラ殿のお知り合いかと」
「え、何でそれを?」
いきなりアデラの名前が出て、うっかり反応してしまった。
「先日、アデラ殿が当方へ立ち寄られた際、ザック殿というちょっとした魔法使いの知り合いに会いに行く、と仰いまして、あの方がわざわざ辺境まで会いに来られるほどのお知り合いならば、只者ではない‥‥と、とにかくアデラ殿にはお世話になりましたので、是非とも団の方へお越しいただければ、と」
メイナードは、じりじりと後退しつつ、言いたいことだけは主張した。両手は顔の前に上がり、指の隙間から見える目は真剣だが、口元の笑みは保っている。
俺のちょっとした手の動きに反応しての行動である。
どうやら水牛頭に対して、俺に偏見があったようだ。俺は、構えを崩した。
大抵の相手には気付かれない動きだったが、メイナードは、ほっと息をついた。只者ではないのは、お前の方だ、と言ってやりたいところだ。
「わかりました。あくまでも、偶然にそちらの騎士様を助ける形となってしまったお礼として、招待をお受けします。ですから、こちらはお返しします」
金の袋を突き返した。今度は、彼も逆らわなかった。
「ありがとうございます」
二人で戻ってみると、残りの騎士でオークの切り身を荷車に積み終えていた。そればかりではない。
片方の荷車に山積みとなっているのは、蛇と鶏のごた混ぜであった。
「あのバジリスクも、うちのマーゴが巣を見つけて、昨夜退治したそうです。そちらに集中するうち、オークに至近距離まで迫られてしまい、一旦引いたまま、態勢を立て直す余裕もなく気付いたら一晩逃げ回っていたと」
メイナードが、俺の視線に応えて解説してくれた。
どうせゴブリン、と思いきや、バジリスクだった。と思って退治した訳だ。バジリスクも、種まきした畑に侵入して土をほじくり返すなど、害獣の扱いである。
ちなみに、鶏の部分は食べる事ができる。
マーゴがバジリスクを駆除したのは正しい。ただ、オークも本当に存在しただけだ。
彼女も逃げ足が速いだけの人ではなかった。
そこから騎士が荷車を引き、俺とメイナードが付き添う形で町へ向かった。
馬か牛を貸して貰えば良かったのに、と思ったが、荷車を引く騎士たちは牛馬並みに健脚だった。
俺は密かに、自分に身体強化をかけねばならなかった。
「まさか、本当にオークとは思わなかったそうですが」
走るような速さで歩きつつ、メイナードは息も乱さず話を始める。
暫く前からオークの目撃談が騎士団へ寄せられており、その度に出動したのだが、全て空振りだった。
そういう経緯があって、昨夜の当直がマーゴを斥候のつもりで出したという。
「あちらの騎士様は、入団して日が浅いようですね」
「そうですね。実戦はほとんど体験していないと思います。書類上は、もう一人付けた筈なんですが、手違いがあったようで」
水牛人の歯切れが悪い。何か団で問題があるようだ。もしや、素人の俺に何かを期待しているのか。されても困るのだが。
アデラの奴が、こんなところまで押しかけたせいで、早くもとばっちりが来てしまった。
「その当直の騎士様は、こちらへいらしていないのですか?」
「ああ‥‥彼は、勤務を終えて他出しておりまして」
俺の感覚では、派遣した部下が戻るまで、勤務は終わらないと思うのだが、人手のある組織と理屈が違うかも知れない。
俺は、今からでも家へ帰りたくなった。だが、メイナードが本気で俺を引き止めるつもりなら、事情聴取とか何とか縛りをかけてくる事は確実だった。お互いが穏便でいられるうちに、問題が片付くと良いのだが。
絶対無理だろうな。
「おおっ。バジリスクが山積みじゃないか」
「オーク、本当にいたんだな。すげえ、真っ二つだ」
「今夜は宴会だぜ」
辺境騎士団本部へ到着すると、鍛錬中の騎士たちが、わらわらと群がってきた。
「お前たち、訓練中だろうが」
「構わん。ちょうどキリの良いところへ来た。午前の鍛錬はこれで終わりとする。休憩後、各自持ち場へ戻れ」
メイナードが叱ると、被せるように声を出した人物がいた。
ひと目で、貴族と分かった。水牛人ほどではないが、筋肉で引き締まった大柄な体つきと傲慢な目つき。
豊満な胸を持つ女騎士を従えている。
「団長。只今戻りました」
「ご苦労だった、メイナード。で、その男は?」
辺境騎士団長は、あからさまに不審な目で俺を見た。
「マーゴのオーク退治に居合わせて、ご助力をいただきました。アデラ殿の友人、ザック殿です」
メイナードは水牛らしい無表情で、俺を紹介した。ちゃんと、俺の希望に合わせた説明だった。
団長は、アデラの名前を聞くと、微かに眉を顰めた。
おや? それは一瞬のことだった。彼は、すぐに大きく笑顔を作った。
「そうか! 王都騎士団副団長のアデラ殿の、ちょっとした知り合いというやつだな。確か、魔法使いと聞いている。残念ながら、辺境騎士団で魔法は間に合っている。仕事は紹介できないが、バジリスク肉の入手に協力してくれた礼に、是非食べて行ってくれ。メイナード。これは、夕食に出すのだろう?」
団長は、バジリスク退治の方を俺が手伝ったと考えたらしい。騎士と一般人が、オークとバジリスクの死体を持ち込んできたら、普通はそう考える。
メイナードは、団長の誤解を敢えて解かなかった。
「一応、厨房に確認しますが、後は報告書に記載するため、数を数えるだけなので、間に合うとは思います」
ちょくちょく嫌味を挟む団長相手に、折目正しく応じる副団長。普段からこんな感じなのだろう。
「では、帰隊したマーゴに、昼食で労おうか」
団長の言葉に、何故かその場が冷えた。側にいた女騎士が、後ろからそっと団長の腕に触れるのが見えた。
「残念ながら、団長。マーゴは今回の出動について、報告書を作成せねばなりません。そこのザック殿からも事情聴取の必要があり、夕食に魔獣料理を間に合わせるためにも、こちらの仕事が最優先です」
マーゴが返答する前に、メイナードが素早く口を挟んだ。
「それに、ウェズリー様は、食後にご予定が入っております。急いで食事をなさらねば」
女騎士が、団長の手のひらを指でなぞりつつ、真面目な口調で付け加えた。その目はマーゴを思い切り睨みつけている。
「そ、そうだった。無論、任務が最優先だ。報告書は、今日中に仕上げておけ」
団長は、うなじを撫でられたみたいにびくりと震えると、顔をほんのりあからめた。
「了解です」
マーゴが敬礼した。団長の誘いも、豊満騎士の睨みも、全く気づいていない様子だった。
俺たちと団長たちは互いに背を向け、各々の場所へ向かった。
「リタ。初対面の人前で、名前呼びはまずい」
俺の耳は、団長の小声を拾った。その通りだ。夕食の席でうっかり俺が、ウェズリー団長などと呼んでしまったら、気まずいでは済まないかもしれない。
平民と違って、貴族には家名があるのだ。
「ごめんなさい。それより食事の後は‥‥」
俺は、歩きながら振り向いてみた。
リタは、団長の腕に自分の腕を絡め、頭をもたせかけていた。その腕の先は、彼女の尻を撫でていた。
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