異世界オタクは幾何学の魔女と伴に

痛痴

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2章 異世界オタクと人形達の街

22話 魔の右手

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 ―カンダラ市営鉱山―

 結論から言おう。失敗した。

「うりゃぁあっ!」

 バリッ。
 ふぅ、やっと倒れてくれたか。
 俺は囚人生活2日目、アイシャを探して牢獄内をくまなく探し回ったが、アイシャはいなかった。もしかしたら別の牢獄に連れて行かれているのかもしれない。
 とりあえず鉱山入り口にある伝言板に俺の休憩室の部屋番号を書いておいた。
 気づいてくれれば良いのだが。

 というわけで、俺はまたも骸骨野郎とランデブーである。慣れとステータスのお陰か、昨日よりは楽に倒せるが、命懸けなのは変わらない。
 今日は余分な魔精石も稼ぎたいのだが、これではかなり厳しいだろう。

「配給は本当に最低限だからな」

 金を稼がなければ食いもんも装備も最低限しか与えられない。
 ちなみにこの牢獄には等級制度がある。それはノルマとは別に魔精石を納めていくと得られるもので、俺のランクは最低ランクの五等級だ。
 ちょうどいいので少し等級制度について纏めておこう。

 魔精石100000個以上 一等級 銃火器なども許可
 魔精石20000個以上 二等級 魔剣なども許可
 魔精石100個以上 三等級 商業権
 魔精石20個以上 四等級 ノルマの纏め払いが可能になる
 魔精石00個以上 五等級 槍一択

 このように等級を上げるほど武器の使用許可が貰えたり配給される物資の質が上がったりする。特に三等級の商業権はかなり欲しいところだ。
 あと何故か魔剣よりも銃火器の方が許可のハードルが高い。この世界はことごとく俺の期待を崩してくる。

「つまり俺はより高効率で金を稼ぐ必要がある。それも商い無しで」

 それをするとなるとやはり仲間が必要になってくるのだが、アイシャは見つかりそうにない。
 ならば俺がすべきことは1つだ。

「戦闘員として雇われる必要があるな」

 本当なら丁稚でもしたいところだが、規定によるとそれも商業になるらしい。これは牢獄内部であまり大きな商業団体ができることを防いでいるのだろう。やっとのことで商業権を得てわざわざ下っ端に成り下がる奴は少ないだろうしな。

 ちなみに他にも商業団体の利益は一定以上を超えると税金に加えて徴収されるなど、色々制約がある。

 要は商売してもいいけど、魔精石をちゃんと稼げよってことだ。

 本来雇われるという契約には信用が必要だ。しかしここは社会的に死んだ奴らの国である。信用なんてあったもんじゃない。金銭が絡めば少しはマシになるだろうってぐらいだ。

 まあ信用するしないは余裕がある奴の言葉だ。俺には選択の余地なんてない。

 というわけで伝言板に書かれた人員募集を見たところ……

 募集団体:愛の血糖団
 対象:ステータス平均値80以上
 報酬:儲けを山分け
 内容:荷役

 っていう感じのが多い。まあ、予想はしていた。

 俺のステータス平均値はせいぜい3。
 20倍以上だ。
 もはや行軍にさえついて行けない自信がある。ちなみにこの募集は要求ステータスが一番低い奴だ。なんせ荷役の募集だからな。

 ちなみに荷役っていうのは荷物を持つ係のことではないらしい。実はこの世界は空間拡張技術が発展しており、家財道具まるごと一式を一つのポーチに入れられるほどに、荷物が場所を取らないのだ。よって荷役の役割は様々な雑用、キャンプの設営や料理などだ。

 荷役とついているのは、空間拡張技術が発展していなかった頃の名残らしい。

 俺はため息を付きながら、曲がり角に身を潜めて敵の姿を伺う。

 そこにいるのは槍を持ってさまよう骸骨だ。今までのスケルトンとは格が違う。
 なんせコイツは人を殺しているのだ。槍を持っているというのはそういうことだろう。

 強い魔物というのは、その強さに応じて魔精石を多く持っているらしい。このスケルトンが何個の魔精石を持っているのかは知らないが1個ということはないはずだ。

 さてインフレ度合いが恐ろしいこの世界の中で最強種族人間を倒せるスケルトンともなると相当な強さになる。分かりやすく言えば初期のルフィーぐらいの戦闘力はあるだろう。

 となると俺にコイツを倒せる道理はない。俺は近海の主をボコるなんて出来ないからな。せいぜいシロップ村にいた頃のウソ●プが限界だろう。グランドラインの入り口でもはや怪しい。まあ、俺はアラバスタに行き着く自信があるがね。流石に砂男は倒せないが、傘下になるくらいならできる。そして、麦わらの一味が困ったときにさり気なく助けるのさ。

 そう、俺はロビ●になる。

 まあ、俺のワン●ース語りは良いとして、まだやつはこちらに気づいていないようだし、さっさと逃げたい。逃げられるかどうかは分からないが。

 俺はマップ情報を確認した。
 ふむ、一応逃げ道はあるみたいだな。逃げるか。
 俺はいそいそと逃げ支度を始めた。

 普通の主人公だったら、逃げようとか言って碌に対策もせずに逃げて、結局逃げられませんでしたって感じだろう。
 まあそれはいい。格上と戦うことになったけど、頑張ったら勝てましたっていうのには一定の需要がある。

 たとえて言うならば、ルフ●ーが雑魚海兵を殴り倒しても何とも思わないが、砂男をぶっ倒したときの高揚感は何ものにも変えられんだろ? あれと同じだ。つまり敵っていうのは適度に強くなきゃならねぇ。

 ここで重要なのは適度ってところだ。ほら、あれを見てみろよ。頑丈そうな骨格、隙の無い姿勢、血の付いた鋭い槍。どれをとっても俺に勝ち目はない。

 だから俺は逃げる。本気でだ。やっぱり本気っていうのは声からだ。
 ってことで吠えてみた。

「byaaaaaaaaaaaaaaAaaaaaaaaaaaa」

 自分でも引くくらいのいい声が出たな。紅白いけるんじゃね。ちなみに出るとしたら俺は白組だ。

 清廉潔白な俺には純白が似つかわしい。

 カチカチカチカチカチカチ。

 槍持ち骸骨さんが大きく振りかぶって、こちらにダッシュしてくる。
 何故だ!? 何故バレた?
 俺はさっきまでおとなしくしていたはずだ。バレる要素など微塵もなかった。

 畜生、いつもこうだ。いつも致命的なところで邪魔が入る。
 きっとオタクのせいだな。俺はいつも通り確信に至った。

 さて、来ちまったもんは仕方ねぇ。どうにかするしか生き残る手段はないだろう。

「死ねぇええええ!!」

 俺は突っ込んだ。相手は単調にこっちに突っ込んで来ている。これはチャンスだ。
 俺は迷わず槍をいつものように設置した。俺は土壇場で新しい戦法を思いつけるようなプロじゃない。やれることは限られている。

 勢いよく叫んだ割には地味なことしかやっていないので骸骨さんは拍子抜けしたのか少し残念そうだ。だが俺は気にしない。地味で何が悪い。地面を見ろ。コンクリートは何色だ?
 そう、地味な灰色なんだ。この世は地味の上に立っている。地味の底力、見せてやるよ。

 だが、やはり地味は地味だった。
 骸骨さんは俺を無視してハードル選手のごとく飛び越し、後ろに着地した。見事なジャンプだ。
 アンデットってなんだろう。

 俺は急いで後ろを振り返る。いないっ。どこだ!?

 あのスピードならばどこにいたとしてもおかしくはない。一番まずいのは死角から攻撃されることだ。俺の動体視力はリズムゲーをリズム感なしでクリアするために常人のそれより数段上であると自負している。見えるところならば骸骨の動きを何とか追えるのだ。だが、俺の聴覚はヘッドフォンのつけ過ぎでイカれちまってる。そうじゃなくても聞いただけで敵の位置がわかるとかできない。

 俺はキョロキョロと周りを探る。どの方面にも奴の姿はない。

 くそ、もしかして俺を無視してどっかに行ったとかないだろうな。それはそれで嫌だ。死ぬのは嫌だが、相手にされないのはより嫌だ。
 俺さ、無視って一番やっちゃいけねぇことだと思うんだよ。ほら、悪口ってさ相手のことをまだ認めてんじゃん。もちろん悪口言われたら、むかつくが、存在を否定されるよりはいい。
 無視っていうのはそのレベルだ。

 ああ、もう。我慢の限界だぜ。
 俺は吠えた。

「おい、ガイコツ。隠れてないで出て来いよ!!」

 骸骨がぬっと通路の陰から出てきて、言った。

「いや、なんかめんどくさそうだし」

 骸骨はカチカチと歯を鳴らしながら当然のように声を発した。若い男の声だ。

「てめえ、めんどくさいとはなんだ? あん? 俺のどこがめんどくさそうだって言うんだ。どこをどう見ても、黒髪のなろう系主人公だろうがっ」

「いや、そういうところが」

 骸骨は手をぶらーんと前に垂らして答えた。やめろよ。人間がやれば、疲れたアピールになる仕草だけど、お前がやるとただのホラーだわ。

「そういえばお前、名前は?」

「アンドレー。ここら辺の縄張りで、ボスってます」

 初めて見る動詞だ。ボスるって何だろう。ラ変だろうか。

「へえ、じゃあやっぱり強いのか?」

 アンドレー君は照れ臭そうに頭を掻いた。ちなみに外見はただの恐怖の権化なので、あくまで主観である。

「まあ、喋れるくらいには……へへっ」

 そんな純真な笑いをその顔でやるなよ。ただただ恐怖だわ。

「やっぱり強いモンスターは喋れるとかあれなのか?」

 アンドレー君は槍をチラ見しながら、俺の返答に答えた。

「まあ、簡単に言えばそうだよ。といっても骸骨はそこまで強くないけどね。僕の本体はこの槍だよ。魔槍アンドレーとでも言うべきかな」

 ネーミングセンスが爆発してるな。

「ちなみに呪いの装備だったりするのか?」

 アンドレー君はアメリカンみたく、ハハハッ!、と大きく笑った。

「まさか、ぼくは純真な光の武器だよ。そうだね、例えるならば……そう、グングニル! あれと同じグループだと思う」

「ちなみに効果は?」

 アンドレー君は笑いをすっと止めて、早口に言った。

「装備変更不可、意識ハイジャック、ステータス急激上昇」

 バリバリ呪いの装備じゃねえか。っていうかそれほとんど鬼呪じゃん。日本帝鬼軍とかが運営してるやつじゃん。あ、終わりのセラ●ね。

「もしかして、欲望で暴走したり、元吸血鬼だったりする?」

「そんなダークな設定持ってないよ。ハハハッ、ただ、ちょっと性欲暴走させてエロゲにしたかっただけです」

 お前ぜってぇ、ノ夜だろ!? グレンを暴走させたのお前でしょ。
 あれは、なかなか良かった。鏡さんありがとう。

 ふう。この呪いの装備は俺を攻撃する意思はないようだ。何故かは知らんが、これは使える。
 奴の力は並みの骸骨を軽くしのぐ。雑魚ならいくらでも倒せそうだ。
 チャンスだ。
 これは、俺が槍使いから魔物使いへ転職できる最初で最後のイベントだっ。

 恩を売るんだ。そうすれば奴を使いまわせる。

「なあ、喉乾いてないか? よかったらジュースあるんだけど」

「いや、この体になってから水分いらなくなっちゃって」

 失敗した。こいつに潤したい喉などなかった。
 っていうかこいつどうやって喋ってるんだろ? まあ、魔法の力と言われれば、うんと頷くしかないのだが。

「じゃあ、困ってることとかないか?」

 アンドレー君は訝し気に低い声で応答した。

「なんか怪しいですね?」

 俺は冷汗を垂らしながら必死に言い繕う。

「い、いやぁ。俺ってさ、意外ってよく言われるんだけど、ボランティアが趣味なんだよね。ほら、ボランティアってさ、ただ飯食えるし、ただでアクエリ飲めるし、いいことずくめじゃん。出ない方がおかしいよね?」

「そういうのを目的にしてボランティアをするのは、なんか違うんじゃないか? やっぱ、慈善事業っていうのは無償っていう気持ちが大切なんだと思うんだよ。身を削ってでも他人に尽くすっていうその心意気こそが一番の支援物資なんじゃないかな、と。そう思うんだ」

 た、確かに。俺は迷宮を徘徊している呪いの武器にボランティア精神を論じられて納得した。

 俺は腹芸は無理だと諦めて叫びだした。

「ああ、もうめんどくせえなぁ! 困ってることはねえのかって聞いてるんだっ、早く言え。それで俺の要件は済んだも同じなんだ。さあ、早く言え。今すぐにだっ!!」

 アンドレー君はあきれくさったようにこちらを見た。

「はあ、やっぱりそういう魂胆なんですか。僕を使って何かしたいんでしょう?」

 ち、勘づかれたか。
 仕方ない。これはもう誤魔化しようがなさそうだ。
 正直にゲロっちまう方がいい。
 俺は自分のステータスを見えるモードにして、アンドレー君に見せた。

「これは……」

「ああ、いい。なにも言わないでくれ。自分のことは自分でわかってるつもりだ」

 アンドレー君は何も言わなかった。ただ、俺の肩を優しく撫でるだけだ。
 その手つきがなんだかとっても暖かくて、彼の、死を濃縮したような不吉な香りが、まるで向日葵畑のような、太陽の香りに思えてきて……。

 あれ、なんでだろう。目にゴミでも入ったのかな。前がよく見えない。

「我慢しないで。大変だったでしょう」

「お、おい。何を言って……」

 アンドレー君は、ふふっと笑うと宥めるように言った。

「あなたはずっと自分のせいにしていた。そうでしょう?」

 そうだな。俺は肯定した。
 確かにオタクのせいだとか環境のせいだとか色々言っていたが、知らず知らずのうちに自分を責めていたのかもしれない。俺はピュアだからな。

 自分の可哀想な境遇を思って、遂に耐えきれなくなって、俺はアンドレー君の胸に抱き着いた。ごつごつしていて、あばら骨が直に伝わってくる。

「ステータスもチートも糞なのに、一人で異世界なんかに投げ出されてっ」

 内心を吐露していく。そうだ。俺は悪くない。みんなが悪いんだ。

「うんうん」

「俺は……俺はっ!」

 アンドレー君はとろけるような蜂蜜色の声で囁いた。

「君はベストを尽くしたさ」

 そうか、だから俺は!

「アンドレー!」

「ケント!」

 俺たちはしばらくの間抱き合った。感動的な瞬間だった。恐らくこの出会いほど有意義なものは今まで無かっただろう。
 俺は遂に使える友人を得たのだ。

 目を充血させて歯茎を出して俺は笑い続けた。

「ありがとう! 世界ィイ」


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