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ルージュの呪い 3
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俺は海の中で蘇生した。ゴボッ、ゴボッ。思いっきり水を飲んで、パニックになったが、まだ肺に空気が残っていたので、意識を失うことなく、海面を目指して泳ぎ出した。しかし、いくら泳いでも海面に辿り着かない。そのうち、呼吸が苦しくなり、意識が遠のき、何も感じなくなった。しかし、また意識が戻る。猛烈に息が苦しく、口を開けると、肺にまで水が流れ込んできた。また海の中だ。俺は慌てて、海面を目指す。しかし、息が続かなくなって、意識が遠のく。何度も、溺れ死んで、やっと、目を覚ました。
俺は、馬車の中で跳ね起きて、『ふ~、夢だったのか』と安堵した。
寝汗で体がびしょ濡れだ。
「どうしたんだい?うなされていたようだけど」とオーリア。
いつの間にか陽が高くなっている。
「随分寝てしまったが、起こさなかったのか?」と聞くと、
「何度も起こしたわよ。だけど、揺すっても起きないし、うなされていたし、昨日の呪いのせい?」とクレライン。
「呪いって何?」事情を知るわけもないアルミがキョトンとして聞いてくる。
「はは、怖い呪いの夢を見てうなされることが多いんだ。その呪いだよ」
アルミのような幼い子どもに聞かせていいような話ではないので、俺は誤魔化した。
「そう、ダブリンは、怖い夢を見てうなされてるんだ。アルミも、あのときの怖い夢を見るよ」
「そうか、アルミも、怖い夢を見るのか」
「うん。でも、ダブリンが助けてくれるの。私も、ダブリンが恐い夢を見たら助けてあげるね」
「ありがとうな」と俺はアルミの頭を撫ぜた。
こうしていると癒されるな。クレラインとオーリアが遠い目をして俺達を見ている。
「とにかく出発しようか?」
「その場所に、もう一度行かなくてもいいのかい?」とオーリア。
「ん~、行ってみたいけど、何かあると恐いしな」
「まだ、何かあると思う?」
「相手は呪いだからな」
「大人しく街に帰るのが賢明かもね」とクレライン。
こうして俺達は、街に向かった。
トライエルバッハの街で宿を取った。
数日ぶりに緊張を解いて眠ったが、また、海でおぼれる夢を見た。海の中で溺れ死んで、生き返って、また溺れ死んで、また生き返って、また溺れ死ぬ。延々とその繰り返しが続く夢だ。しかも、毎晩続いている。
俺は、睡眠不足、眠ってはいるが睡眠不足になって、憔悴し始めた。
「本当に、大丈夫?」頬がこけ始めた俺の顔を見て、クレラインが心配して聞いてくる。
「ああ、大丈夫だ、と思うけど」と答えると、
「闇魔法にやられているのかねえ。一度、教会で診てもらった方がいいかもしれないわね」とオーリアまでが心配し始める。
この世界には、ラノベにあるような回復魔法はないようだが、闇魔法の効果を打ち消したり、呪いを解いたりする儀式があり、主に教会で行っているらしい。
俺はクレラインに付き添われて、トライエルバッハの街にある教会を訪ねた。オーリアには、宿でアルミを見てもらっている。
教会では白い衣装に身を包んだシスターが、破眼の儀式を行ってくれた。
シスターよると、俺は強い呪いを掛けられていたようで、時間はかかったが、その呪いを破ってもらった。
俺が、あの夜に見たことをかいつまんで話すと、それは幻覚だと言われた。
何でも、強い恨みを持って死んだ者がいる場所に行くと、その恨みが、その場所に来た者に呪いとして現れることは、よくあることだと教えてくれた。
『それって、日本では地縛霊っていう奴だよな。地縛霊が、よくあることで済まされる世界って、怖くないか?なんで、この世界の人は平気なんだ?』
そして、そのような呪いは、教会の破眼の儀式で破ることが出来ると教えてもらった。
俺が見たことが幻覚だということは、俺がステータスボードにあると思っていた『呪い(完全蘇生)』が消えていることからも確かなようだ。
どうやら、俺が女を掘り起こしたことも、その女を鑑定したことも、その女からスキルをドレインしたことも、俺のステータスに変化があったことも、全て呪いが見せた幻覚だったようだ。
「ただし、悪夢は暫く続きます。悪夢に実害はありませんが、悪夢を克服したければ精神統一のスキルを身に付ける修行をしなさい」と諭された。
『実害は、あるんだけどな。ぐっすり眠れなくて寝不足だし』と思ったが、呪いを解いてもらったので、大金をお布施して教会を出た。
宿に戻って、ステータスを確認していると、意外な進展があった。呪いというスキル群があることが分かったのだ。
つまり、
バインドワード1、ファントムファイア1
これらのスキルを、呪い系としてまとめることが出来たのだ。
『んっ、何故、ファントムファイアのスキルがあるんだ。このスキルをドレインしたのは幻覚じゃなかったのか?完全蘇生も航海術1、操船1、潜水1のスキルは消えている。いや、そもそもドレインしたというのが幻覚だったはずだ。
それなのに、無呼吸耐性1とファントムファイア1のスキルは消えていない。
背筋がゾクッとしたが、よく考えてみると、無呼吸耐性は、溺れる夢を見ているときに無呼吸睡眠に陥っているので身に付いたのかもしれない。そして、ファントムファイアは、幻覚を見たことで、その幻覚からスキルをドレインしたということが考えられる。ということは、スキルドレインには、精神攻撃を受けると、そのスキルをコピーできる能力があることになる。この世界のスキルや魔法は謎だらけだ。
俺は、馬車の中で跳ね起きて、『ふ~、夢だったのか』と安堵した。
寝汗で体がびしょ濡れだ。
「どうしたんだい?うなされていたようだけど」とオーリア。
いつの間にか陽が高くなっている。
「随分寝てしまったが、起こさなかったのか?」と聞くと、
「何度も起こしたわよ。だけど、揺すっても起きないし、うなされていたし、昨日の呪いのせい?」とクレライン。
「呪いって何?」事情を知るわけもないアルミがキョトンとして聞いてくる。
「はは、怖い呪いの夢を見てうなされることが多いんだ。その呪いだよ」
アルミのような幼い子どもに聞かせていいような話ではないので、俺は誤魔化した。
「そう、ダブリンは、怖い夢を見てうなされてるんだ。アルミも、あのときの怖い夢を見るよ」
「そうか、アルミも、怖い夢を見るのか」
「うん。でも、ダブリンが助けてくれるの。私も、ダブリンが恐い夢を見たら助けてあげるね」
「ありがとうな」と俺はアルミの頭を撫ぜた。
こうしていると癒されるな。クレラインとオーリアが遠い目をして俺達を見ている。
「とにかく出発しようか?」
「その場所に、もう一度行かなくてもいいのかい?」とオーリア。
「ん~、行ってみたいけど、何かあると恐いしな」
「まだ、何かあると思う?」
「相手は呪いだからな」
「大人しく街に帰るのが賢明かもね」とクレライン。
こうして俺達は、街に向かった。
トライエルバッハの街で宿を取った。
数日ぶりに緊張を解いて眠ったが、また、海でおぼれる夢を見た。海の中で溺れ死んで、生き返って、また溺れ死んで、また生き返って、また溺れ死ぬ。延々とその繰り返しが続く夢だ。しかも、毎晩続いている。
俺は、睡眠不足、眠ってはいるが睡眠不足になって、憔悴し始めた。
「本当に、大丈夫?」頬がこけ始めた俺の顔を見て、クレラインが心配して聞いてくる。
「ああ、大丈夫だ、と思うけど」と答えると、
「闇魔法にやられているのかねえ。一度、教会で診てもらった方がいいかもしれないわね」とオーリアまでが心配し始める。
この世界には、ラノベにあるような回復魔法はないようだが、闇魔法の効果を打ち消したり、呪いを解いたりする儀式があり、主に教会で行っているらしい。
俺はクレラインに付き添われて、トライエルバッハの街にある教会を訪ねた。オーリアには、宿でアルミを見てもらっている。
教会では白い衣装に身を包んだシスターが、破眼の儀式を行ってくれた。
シスターよると、俺は強い呪いを掛けられていたようで、時間はかかったが、その呪いを破ってもらった。
俺が、あの夜に見たことをかいつまんで話すと、それは幻覚だと言われた。
何でも、強い恨みを持って死んだ者がいる場所に行くと、その恨みが、その場所に来た者に呪いとして現れることは、よくあることだと教えてくれた。
『それって、日本では地縛霊っていう奴だよな。地縛霊が、よくあることで済まされる世界って、怖くないか?なんで、この世界の人は平気なんだ?』
そして、そのような呪いは、教会の破眼の儀式で破ることが出来ると教えてもらった。
俺が見たことが幻覚だということは、俺がステータスボードにあると思っていた『呪い(完全蘇生)』が消えていることからも確かなようだ。
どうやら、俺が女を掘り起こしたことも、その女を鑑定したことも、その女からスキルをドレインしたことも、俺のステータスに変化があったことも、全て呪いが見せた幻覚だったようだ。
「ただし、悪夢は暫く続きます。悪夢に実害はありませんが、悪夢を克服したければ精神統一のスキルを身に付ける修行をしなさい」と諭された。
『実害は、あるんだけどな。ぐっすり眠れなくて寝不足だし』と思ったが、呪いを解いてもらったので、大金をお布施して教会を出た。
宿に戻って、ステータスを確認していると、意外な進展があった。呪いというスキル群があることが分かったのだ。
つまり、
バインドワード1、ファントムファイア1
これらのスキルを、呪い系としてまとめることが出来たのだ。
『んっ、何故、ファントムファイアのスキルがあるんだ。このスキルをドレインしたのは幻覚じゃなかったのか?完全蘇生も航海術1、操船1、潜水1のスキルは消えている。いや、そもそもドレインしたというのが幻覚だったはずだ。
それなのに、無呼吸耐性1とファントムファイア1のスキルは消えていない。
背筋がゾクッとしたが、よく考えてみると、無呼吸耐性は、溺れる夢を見ているときに無呼吸睡眠に陥っているので身に付いたのかもしれない。そして、ファントムファイアは、幻覚を見たことで、その幻覚からスキルをドレインしたということが考えられる。ということは、スキルドレインには、精神攻撃を受けると、そのスキルをコピーできる能力があることになる。この世界のスキルや魔法は謎だらけだ。
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