上 下
209 / 341
第16章五つの玉繰り返す日々

繰り返す日々#10

しおりを挟む
辺りは薄暗くなりひぐらしが鳴く頃、花子は目を覚ました。

「やだ、もう夕方だわ!優君が引き退らないからこんな事に…」

花子が辺りを見回すが優の姿は無く、執事の1人がニコッと笑って此方を見ている。

「あら?優君が居ないわ、それにしてもあの執事不気味ね、私が知ってる色合いと真逆だわ、わざとやってるのかしら?」

執事がゆっくりと近づいて来ると、澄ました声でこう言った。

「おはようございます、お食事の用意は出来ております、優様もお先に向かいましたのでお早めに」って

優は一足先に広間に向かい、花子が来るのを首を長くして待っている。

「ここが広間ね、あ!優君だ!優く…え?」

其処に居たのは、優にそっくりの別人だったそうな…続く
しおりを挟む

処理中です...