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第16章五つの玉錚々のレクイエム

錚々のレクイエム#31

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優以外の一同は、勢いよく振り向くと、其処には、ありとあらゆる生き物が継ぎ接ぎになったキメラが、徐々に近づいて来ていた。

「な、なんて凛々しいの!おのぶっとい足に麒麟のスマートさを掛け合わし、そして象さんのつぶらな瞳、あれこそ私の父が探し求めていた完璧な生き物よ!」

花子は目をキラキラさせながら、その生き物を見ているが、他のメンバーはそれどころではなかった。

「おい!あの生き物怒ってないか?止まる気配ないぞ!」

キメラは首をブルブルと震わせながら、速度を落とさず近づいて来る、このままでは皆、踏み潰されお天道様に会うことになるだろう。

「ふぅー…皆んな大丈夫、僕に任せて!」

優は、両手に着けていた重りを外し、独特な構えを見せた。

重しが落ちる音「ドスンッ!」

重しは地面にめり込み、どれだけ重いかを彷彿させる。

「カカカ…武者震いがするねぇ、本気出して良いんだよね、もうどうなっても知らんぞ!」

左手を右手首を掴み、右手は波動を打つかのように正面に構えた。

「ジャオン!ジャオン!」

キメラはこの覇気に気づき興奮している、優はそれを北叟笑みながら、今か今かと身構える。

「さぁ!来い!お前に僕は超えられない…」

砂埃を追い越し鼻息荒く逼るキメラは、勢いよく優に襲い掛かったそうな…続く
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