擬人彼等にご注意を。

彼岸花

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無口な人

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いつもの如く、私は迷っていた。そう、保健室の場所がわからないのだ。大抵、保健室ていったら一階にあるもんだと思っていた。だけど、一階に行くも見当たらない。

すれ違う男子に保健室の場所を聞いてみるものの私を好奇な目で見るだけで教えてくれない。

「もぅ、一体どこにあるのよー保健室はー」

探しても探しても見つからなく思わず口に出してしまった。とその時だ。

「ほ、ほ、保健室は、上です」

すぐ後ろから男性にしては高めな声が聞こえ振り返ると、白衣を着た長身の男性が立っていた。見るからに保健室の先生だとはおもうけど。なぜだろう、保健室の先生に見えない。

それは、きっと目元まで伸びた前髪のせいと弱々しい感じに見えるせいなのかもしれない。


「あ、あ、あた、新しい生徒さんですよね?あかつきからは、話は、伺っています」


暁という名前もきになったけど先生の吃り具合がすごく気になって仕方ない。ちょっと特徴的な感じの人て高い確率で生徒から嫌がらせの対象にされることが多い。だからちょっと心配になった。

「あの、あ、あの、保健室に用事あるなら一緒にい、いきます」

吃りながら先生は、うつむき加減でそう言った。また迷子になると厄介だから私は先生と一緒にいくことにした。




一体、誰が思うだろうか。保健室が四階にあるなんて。そりゃみつからないわけだ。

「と、ところで保健室にはなんの用事なんでしょうか?」

保健室に入るなり先生は書類を机の上に置き私に問い掛けてきた。

「あ、ちょっと怪我をしてしまって、それで保健室を探していたんです」


そう言ってなるべく隠していた血が出ている腕を先生に見せた。

「か、か、かなりすごい出血していますね」

先生は立ち上がり棚から消毒液とガーゼを持ってきて私を椅子に座らせるように促した。そして慣れた手付きで処置していった。

「こ、この怪我はどうしたんですか?」っと一通り処置がおわったあとに先生が訊いてきた。


「あ、これは気付いたら血が出ていました」


「あ、そ、そ、そうですか……」

なにか言いたげな雰囲気を出していたけど先生はそれ以上なにも聞いてこなかった。

ふっと机の上にあった時計に視線を移し私は青ざめた。時刻は既に授業が始まってる時間だったのだ。

転校早々にまさか授業にでないとか最悪だ。今から行っても始まってはいるけど行かないよりはましだろう。

「手当てありがとうございます。そろそろ教室に戻りますね」


「あ、あ、あ、そうですね」

私は先生に頭を下げてから保健室から去ろうとしてドアを開けようとした、

瞬間だった誰かが勢い良く開け保健室に入ってきた誰かと思いっきりぶつかった。

「いったぁぁあ!!」

額に鈍い痛みと私の身体はこれまた勢いよく後ろへと尻もちついてしまう。

額の痛みですら痛いのにお尻もさらにいたい。

「だ、だ、大丈夫ですか!!」

先生は慌てて私のそばに駆け寄った。心配そうにしてる先生に「だ、大丈夫です」て言うもかなりお尻を打ったみたいでジンジンいたい。

「……悪い」

ボソッと短く謝りの言葉が聞こえ顔を上げれば片目を前髪で隠し綺麗な銀色の髪色をした男子が私を見下ろしていた。

見下されてるせいかひどく冷たい瞳をしている男子。

あまりの痛さにぶつかってきた人になにか言ってやろうと思ったけどその冷たい瞳になにも言えなく黙ってしまう。

「……どこか怪我したのか?」

冷たい瞳とは裏腹に優しい言葉が聞こえ怖さが段々となくなっていった。

「大丈夫です。軽く打っただけなんで」

軽くではないけどなぜか軽くと言ってしまった。最初は冷たい人だと思っていたけど優しい感じがした。なんとくだけど。

「先生!!クラスのやつが怪我して動けないできてください!!」

慌てた様子で駆け込んできた男子生徒に先生も慌てた様子で消毒液やら包帯やらを棚からだし「す、す、す、すみません、ちょっと離れます」という言葉を残し男子生徒共に保健室を飛び出して行った。

保健室には、私と銀髪の男子生徒だけとなった。私も教室に戻ろうと思い立ち上がった瞬間だった。

「あっ!」

足に激痛が走りバランスを崩してしまう。そしてそのまま床に倒れ背中に激痛が走った。もう、痛いことばかりだな今日は。

そう思いながらつぶっていた目を開いたらとんでもないことが起きていて今度は逆に目を見開いた。
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