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4篇目タイトル【蘇生の回廊】
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「いえ、試してみましたが簡単に外れてしまいます。何らかの条件が合致しないと、隠れたお二人を見つけることができないのかもしれません」
当然、才女がそれを試していないわけがない。ただ、直接の鍵ではないことは確定した。
「それで」
淳平は聞いた。奈々、真吾、そのどちらというわけではない。ならばどうするのかという問い。
「無視しておけば出てくるとは思う」
真吾が呆れながら言いかけた瞬間だった。
「!?」
「ヒッ!」
「え?」
本棚から本が落ちて、三人が同時に声を上げた。本の一冊が落ちたくらいであれば大した話ではなかったが、なにせソレはびくともしなかった例の古書である。
落ちただけであればまだ何らかの偶然を疑えたが、それは通気口からの風だけを除いて何も力が加わっていないにも関わらず、ペラペラとページがめくれ続ける。
「……」
「……」
「……」
最初はちょっとした驚き程度だった奈々も、淳平たちにならって生唾を飲み込んだ。
そして本が完全に停止する。
「こ、これはいったい?」
唐突なポルターガイスト現象にビックリするも、奈々は緊張した様子ながら古書に近づいていった。肝っ玉が据わっていると思う。
しばらく眺めた後に少し指先で触れ、自らページをめくろうとするも1ミリも動かないため諦める。
「何も起こりそうにありません。英語なのでちょっと読んでいただけます?」
「え。えっと、はい……」
奈々は問題がないことを確認して、全ては和訳できないらしく淳平にお願いしてきた。彼も断れるほど恥知らずではなく、恐る恐る覗き込み目を通していく。
「ざっくりこう書かれていますね。“私たちは私たちの神を信じて旅を続けた。終わりなどない旅かもしれない。”」
おおよその流れは廊下にあった台座の文面が似ている。
「“それはそれは、長く苦しいものとなった。何度も乞い願う。道を指し示してくださいと。”」
「“多くの仲間が散っていく中、神の聖なる遺物へとつながる道がついに現れた。”
「“この繰り返される道の途中に、もし血と肉でできた川があれば渡りなさい。神はもう近くまで来ています。”」
「“またさらに進めば見えてくるでしょう。鱗の山があなたたちを阻みます。”」
「“文字通りの山ではなく、それは砂丘。キラキラ輝く熱砂を超えたのなら、もうすぐです。”」
「“立ち並ぶ木々の波は神の魂を運んでくる。そして神はあなたたちのもとへとたどり着きました。”」
最初のあたりは似た流れを組む童話のようなものだ。
次から様相が変わってくる。
「“ワニを支配する蘇生の神に呼びかける。”」
「“100を数えない年月は一瞬の出来事、それを超えれば悠久の出来事。”」
「“さあ生贄を捧げて神に祈りなさい。”これは――」
物語のようだったものは徐々に説明口調になり、死者を蘇らせる儀式を表し始めた。
詳しく理解しようとすると恐怖で頭がおかしくなりそうだった。そのため淳平はそこで読み上げるのをやめる。
当然、才女がそれを試していないわけがない。ただ、直接の鍵ではないことは確定した。
「それで」
淳平は聞いた。奈々、真吾、そのどちらというわけではない。ならばどうするのかという問い。
「無視しておけば出てくるとは思う」
真吾が呆れながら言いかけた瞬間だった。
「!?」
「ヒッ!」
「え?」
本棚から本が落ちて、三人が同時に声を上げた。本の一冊が落ちたくらいであれば大した話ではなかったが、なにせソレはびくともしなかった例の古書である。
落ちただけであればまだ何らかの偶然を疑えたが、それは通気口からの風だけを除いて何も力が加わっていないにも関わらず、ペラペラとページがめくれ続ける。
「……」
「……」
「……」
最初はちょっとした驚き程度だった奈々も、淳平たちにならって生唾を飲み込んだ。
そして本が完全に停止する。
「こ、これはいったい?」
唐突なポルターガイスト現象にビックリするも、奈々は緊張した様子ながら古書に近づいていった。肝っ玉が据わっていると思う。
しばらく眺めた後に少し指先で触れ、自らページをめくろうとするも1ミリも動かないため諦める。
「何も起こりそうにありません。英語なのでちょっと読んでいただけます?」
「え。えっと、はい……」
奈々は問題がないことを確認して、全ては和訳できないらしく淳平にお願いしてきた。彼も断れるほど恥知らずではなく、恐る恐る覗き込み目を通していく。
「ざっくりこう書かれていますね。“私たちは私たちの神を信じて旅を続けた。終わりなどない旅かもしれない。”」
おおよその流れは廊下にあった台座の文面が似ている。
「“それはそれは、長く苦しいものとなった。何度も乞い願う。道を指し示してくださいと。”」
「“多くの仲間が散っていく中、神の聖なる遺物へとつながる道がついに現れた。”
「“この繰り返される道の途中に、もし血と肉でできた川があれば渡りなさい。神はもう近くまで来ています。”」
「“またさらに進めば見えてくるでしょう。鱗の山があなたたちを阻みます。”」
「“文字通りの山ではなく、それは砂丘。キラキラ輝く熱砂を超えたのなら、もうすぐです。”」
「“立ち並ぶ木々の波は神の魂を運んでくる。そして神はあなたたちのもとへとたどり着きました。”」
最初のあたりは似た流れを組む童話のようなものだ。
次から様相が変わってくる。
「“ワニを支配する蘇生の神に呼びかける。”」
「“100を数えない年月は一瞬の出来事、それを超えれば悠久の出来事。”」
「“さあ生贄を捧げて神に祈りなさい。”これは――」
物語のようだったものは徐々に説明口調になり、死者を蘇らせる儀式を表し始めた。
詳しく理解しようとすると恐怖で頭がおかしくなりそうだった。そのため淳平はそこで読み上げるのをやめる。
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