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21P・心は堅く
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口舌の侵入と同時に、空いた手が腹部側からシャツの中へと滑り込んできた。押し返そうとしていたリナルドの手は反応が遅れる。
スーッと薄く隆起した体を撫で、胸部へと到達する細くしなやかな指。
「ん……」
こそばゆさに小さく呻いた。その滑らかな動きは奇妙にして巧妙で、リナルドの情動を毛細管の中から紡ぎ出そうとしているようだった。
そんな柔らかい、無骨な男のものとは一線を画す肌触りが胸筋の先端へと到達する。
「あ、ぁ、ぁ……。や、やめてくアァッ」
強制的な接吻でありながら本能的に反応してしまった豆を、コリコリと弄んでくる。リナルドは抵抗する間もなく、胸を突く快感に力を奪われてしまった。
「逃げないで。ちゅ、ッッ」
「ぅ~ッ。ふーッ。ふぅ……」
一度は逃れた口遊だが、すぐさまロジェに捕まって唾液を吸い取られる。
呼吸さえ荒くなり始めたころ、もはや指による責めだけで体は小刻みに反応するようになった。
さらには、同人誌の執筆により昂ぶっていた一物が再び立ち上がりだす。それを見逃す盗蜜者ではなかった。
「プハッ。こっちは、嫌がっていませんよ」
「違うッ。それは……あぁぁッ!」
反論しようものなら、豆を指で挟んで黙殺してくる。どうしろと言うのだろうか。
そうしている間に、見事にズボンを引き下げられてしまった。
「うわぁ、こんなに湿らせて、本当は期待してたんですね」
勘違いか嫌味か、膨れ上がり飛び出してきた切っ先の光沢を見て笑みを深くするロジェ。僅かに顔が紅潮して見えるのは、憧れであるリナルドのモノを見たからか。それとも表情に似合わず初心なのだろうか。
けれど、手を止めてくれるような優しさは持ち合わせていないらしい。
「うぅッ……。あふぁ……」
リナルドの口内に再び舌が突っ込まれた。
片手が胸部を撫で回し、さらにはもう片手を離して刀身へと伸びる。当然、剣に掌をあてがうだけで済ませてくれるわけがなく。
「あ~ッ! ッ、ァ、あぁッ……!」
「ふ、ふふ。ちゅぅぅ」
ロジェはドルナリンの鈴口から雁首を滑りに合わせて擦り、近衛騎士隊長の乙女のような鳴き声を堪能した。
小さく笑みを漏らす姿はどこか小悪魔的で、その魅力に弄ばれることさえ抵抗を感じなくなってくる。
「はぁ、はぁ……あぁ……」
「ふぅ~~。ここはこんなにアツアツでカチカチですよ。どんだけ淫乱なんですか?」
「そんなことは……。頼む。俺を汚さないでくれ」
「……」
操をたてた男性への想いを胸に、ロジェの挑発を躱すため顔を背けた。小悪魔は微かに目を伏せて黙る。
「……」
手の動きも止まったことで、諦めてくれたのかと信じた。
そんな矢先のこと。
「冗談じゃありません! 本当は淫乱ド変態のクセに!」
突如として声を荒げて、卑猥な罵声を浴びせかけてくる。さらには止まっていた手の動きも苛烈になる。
「どうしアヒッ! あぁぁ~ッ! や、やめッ、あうぁッ!」
突然のことで声を抑えることもできなかった。
「知ってるんですよッ? あいつの部屋から出てきて、獣みたいな匂いをプンプンさせて! 何をやってるかぐらい!」
「あっ! ッ、ッ! だ、だめッ。で、でる!」
まさか見られていたとは思わなかった。それとも、匂いだけでカマをかけているだけか。
いずれにせよ、一物を苛まれているのは確かだ。
「そ、それ以上は! ひぅッ! あぁ~~ッ! あ!」
強い目に握りしめた手を上下に動かし、皮から先端までを容赦なく苛察する。豆を甚振られるのも併せて、もはや限界に到達することを阻止できない。
「で、でる! もう、出てしまうぅッ!」
「出してください! いや、出せ! 俺の手の中でいけ!」
怒張がさらに硬質を増して、それを直に感じ取ったのかさらに動きが早くなった。
もはや棒をがむしゃらに振り回しているような勢いだ。
そしてそれは唐突に、限界を迎えて終わりを告げる。
「あぁぁぁあぁぁぁぁッ!!」
パスクアーレとの行為とは違い、一方的な搾取だった。あの時と比べようもない少量の蜜漏れであった。
しかし、蜜を奪われたという事実は変わらない。
「ハハッ。こんなに……レロォ~」
ロジェはこれみよがしに、掌ですくい取った白濁の蜜を舐め取った。
そのすきに、リナルドは残る力を振り絞る。
「えッ……? リナルド、隊長……?」
弱々しく突き飛ばされて背中を壁にぶつけたところで、ロジェは何が起こったのかを理解しようと努力した。そして、その答えに至り、そして己の過ちに気づいたといったようだ。
正気を取り戻したロジェは、目を丸く見開きワナワナと身を震わせる。
さらには、リナルドの気持ちをその一瞬だけで理解することになった。
「す、すみません……。隊長……」
「いや。俺の秘密と一緒に、今日のことは忘れるんだ……」
リナルドのことを怒らせたと勘違いして、余分な後悔を抱いて震える声で謝罪するロジェ。恥じらいながらも、なんとか取り繕おうとする近衛騎士隊長の言葉は、たった1つの真実を表していた。
陛下に捧げた絶対の忠誠、堅牢なる愛だ。
スーッと薄く隆起した体を撫で、胸部へと到達する細くしなやかな指。
「ん……」
こそばゆさに小さく呻いた。その滑らかな動きは奇妙にして巧妙で、リナルドの情動を毛細管の中から紡ぎ出そうとしているようだった。
そんな柔らかい、無骨な男のものとは一線を画す肌触りが胸筋の先端へと到達する。
「あ、ぁ、ぁ……。や、やめてくアァッ」
強制的な接吻でありながら本能的に反応してしまった豆を、コリコリと弄んでくる。リナルドは抵抗する間もなく、胸を突く快感に力を奪われてしまった。
「逃げないで。ちゅ、ッッ」
「ぅ~ッ。ふーッ。ふぅ……」
一度は逃れた口遊だが、すぐさまロジェに捕まって唾液を吸い取られる。
呼吸さえ荒くなり始めたころ、もはや指による責めだけで体は小刻みに反応するようになった。
さらには、同人誌の執筆により昂ぶっていた一物が再び立ち上がりだす。それを見逃す盗蜜者ではなかった。
「プハッ。こっちは、嫌がっていませんよ」
「違うッ。それは……あぁぁッ!」
反論しようものなら、豆を指で挟んで黙殺してくる。どうしろと言うのだろうか。
そうしている間に、見事にズボンを引き下げられてしまった。
「うわぁ、こんなに湿らせて、本当は期待してたんですね」
勘違いか嫌味か、膨れ上がり飛び出してきた切っ先の光沢を見て笑みを深くするロジェ。僅かに顔が紅潮して見えるのは、憧れであるリナルドのモノを見たからか。それとも表情に似合わず初心なのだろうか。
けれど、手を止めてくれるような優しさは持ち合わせていないらしい。
「うぅッ……。あふぁ……」
リナルドの口内に再び舌が突っ込まれた。
片手が胸部を撫で回し、さらにはもう片手を離して刀身へと伸びる。当然、剣に掌をあてがうだけで済ませてくれるわけがなく。
「あ~ッ! ッ、ァ、あぁッ……!」
「ふ、ふふ。ちゅぅぅ」
ロジェはドルナリンの鈴口から雁首を滑りに合わせて擦り、近衛騎士隊長の乙女のような鳴き声を堪能した。
小さく笑みを漏らす姿はどこか小悪魔的で、その魅力に弄ばれることさえ抵抗を感じなくなってくる。
「はぁ、はぁ……あぁ……」
「ふぅ~~。ここはこんなにアツアツでカチカチですよ。どんだけ淫乱なんですか?」
「そんなことは……。頼む。俺を汚さないでくれ」
「……」
操をたてた男性への想いを胸に、ロジェの挑発を躱すため顔を背けた。小悪魔は微かに目を伏せて黙る。
「……」
手の動きも止まったことで、諦めてくれたのかと信じた。
そんな矢先のこと。
「冗談じゃありません! 本当は淫乱ド変態のクセに!」
突如として声を荒げて、卑猥な罵声を浴びせかけてくる。さらには止まっていた手の動きも苛烈になる。
「どうしアヒッ! あぁぁ~ッ! や、やめッ、あうぁッ!」
突然のことで声を抑えることもできなかった。
「知ってるんですよッ? あいつの部屋から出てきて、獣みたいな匂いをプンプンさせて! 何をやってるかぐらい!」
「あっ! ッ、ッ! だ、だめッ。で、でる!」
まさか見られていたとは思わなかった。それとも、匂いだけでカマをかけているだけか。
いずれにせよ、一物を苛まれているのは確かだ。
「そ、それ以上は! ひぅッ! あぁ~~ッ! あ!」
強い目に握りしめた手を上下に動かし、皮から先端までを容赦なく苛察する。豆を甚振られるのも併せて、もはや限界に到達することを阻止できない。
「で、でる! もう、出てしまうぅッ!」
「出してください! いや、出せ! 俺の手の中でいけ!」
怒張がさらに硬質を増して、それを直に感じ取ったのかさらに動きが早くなった。
もはや棒をがむしゃらに振り回しているような勢いだ。
そしてそれは唐突に、限界を迎えて終わりを告げる。
「あぁぁぁあぁぁぁぁッ!!」
パスクアーレとの行為とは違い、一方的な搾取だった。あの時と比べようもない少量の蜜漏れであった。
しかし、蜜を奪われたという事実は変わらない。
「ハハッ。こんなに……レロォ~」
ロジェはこれみよがしに、掌ですくい取った白濁の蜜を舐め取った。
そのすきに、リナルドは残る力を振り絞る。
「えッ……? リナルド、隊長……?」
弱々しく突き飛ばされて背中を壁にぶつけたところで、ロジェは何が起こったのかを理解しようと努力した。そして、その答えに至り、そして己の過ちに気づいたといったようだ。
正気を取り戻したロジェは、目を丸く見開きワナワナと身を震わせる。
さらには、リナルドの気持ちをその一瞬だけで理解することになった。
「す、すみません……。隊長……」
「いや。俺の秘密と一緒に、今日のことは忘れるんだ……」
リナルドのことを怒らせたと勘違いして、余分な後悔を抱いて震える声で謝罪するロジェ。恥じらいながらも、なんとか取り繕おうとする近衛騎士隊長の言葉は、たった1つの真実を表していた。
陛下に捧げた絶対の忠誠、堅牢なる愛だ。
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