【R18】悪友の薬は女体化するやつで、美人の親友は当たり前のように堕ちる

AAKI

文字の大きさ
1 / 15
悪友の腕の中は実家のような安心感

1

しおりを挟む
 放課後、石動いするぎ 峇清ごうせいは細い肩に紺色のカバンを掛ける。鎖骨のラインに沿って流れる汗を、小枝かと思うような腕で拭って野外の暑さに備えた。

 学校の敷地内にある寮へ到着するまでの間の、僅かな我慢。

 そう思ったタイミングだ。

 外人の母親譲りの円らな碧眼を廊下に向ければ、メガネを掛けた青年が佇んでいた。峇清は、生憎とブロンドなどではない日本人らしい黒髪を手で掻き乱し、小さくため息をつく。

「やぁ、イッシ~ッ」

 青年は周囲の目も憚らず、峇清のことをふざけた渾名で呼んだ。厳格な姓や名など感じさせない、間延びした愛称である。最後を長音ではなく波ダッシュにするのがコツなのだとか。知ったことではない。

 さておき、青年の名前は野口のぐち 瑛太えいた。峇清とは小学生ぐらいの頃からの付き合いとなる悪友で、そのふざけた愛称も納得の関係である。

 単なる遊びのお誘いならば、無視してもう一つの出口から立ち去っても良い。

「野口、また、なのか……」

「ま~た、だよ♪」

 峇清の言葉に、瑛太は歌うようなリズムで答えた。峇清はまた小さくため息をつく。

 踵を返した瑛太の背中を追った。黙っていれば厳ついめなポニーテール姿。

 向かった先は、今は資料室としてしか使われていない空き教室の1つで、少し埃臭い部屋に2人で入り瑛太が内側の鍵を掛ける。

「閉めなくても逃げない」

「誰かに入って来られたら困るでしょ? イッシ~だって大丈夫じゃないでしょ」

「それは、まぁ……」

「フフッ、こっち」

「気が早いって。ほら、渡して」

 その場面でニタリと笑うとどこか不気味な印象を受けた。瑛太は、峇清をからかいながら細い体を押して部屋の中央へ向かった。

 ご丁寧に机を並べて作られたダブルベッド。男同士で就寝しても良いなどと考えるのは瑛太ぐらいのものだろう。

 峇清は遠慮願いたいので、手を出して何かを催促した。

「ごめん、ごめん♪ ボクも我慢も限界でさ」

 瑛太はポケットから、液体の入った金魚の器を出した。お弁当に入れる醤油やソースとかのあれである。

 峇清にそれ手渡しながら女っぽい口調で言うものだから、また峇清を不快にさせるのだ。性格の女々しさを考えるなら、これを飲むのは自分より瑛太の方だと考える。

「我慢の限界は俺の方。一昨日もだし」

 悪態をつきつつも、飲まざるを得ないから飲むのだった。

「明日には会えなくなると思うとね」

「夏休みの帰省な。どうしてもっていうなら、野口持ちで遠出ぐらいする」

「そんなこと言ってぇ、イッシ~もまんざらじゃないんでしょ? 立場上、男同士っていうのがまずいだけで、さ」

「違う……チュッ」

 否定を吐きつつ口に液体を押し込んだ。数秒後、また瑛太が口を開く。

「そう言ったの、イッシ~だし?」

「そういう意味じグッ……。はじまッ、あぁぁぁ~!」

 瑛太のからかいに答えきる暇もなく、峇清は体を襲った感覚に悲鳴を上げた。細い体が弾けんばかりに膨張を開始したのだから、痛みに近いものだったのかもしれない。

 少し蒸す部屋に、やや甘さのある汗の匂いが充満した。瑛太の前には、いつの間にか黒いボブカットに碧眼の女性が膝をついている。

「これ……相変わらず、なに入れて、あるのさ? なんか、クラクラするし……」

 口調は峇清のままに、少しアルトに近い声音で問いかけた。

「聞かないほうが良いよ。飲みづらくなるかも? ただ酩酊感は、イッシ~の心を守るためだから許してちょーだい」

「クソッ……。もう既に、飲みたくなくなってる」

 絶対に合法じゃないやつだなどと、峇清は内心で呆れながら自分の体を確認した。

 手足の肉付きは男のときとあまり変わらないも、少し肌のキメは細かいかもしれない。特筆すべきは、その豊満になった乳房だろうか。

「巨乳になる成分なんて入ってないはずなのにね。やっぱり、元から女性ホルモンが多いのかもね」

「ばっ、か! マジマジ見る、な///」

「ま、そんなことよりさぁ」

「って、聞けよ……バイセクシャル野郎」

「イッシ~専用ってつけなきゃぁ。ほら」

 男が好きと言いつつも女でも良いから体を隠すも、学習机ベッドに腰掛けた姿を見て諦めた。

 学生ズボンから飛び出て真っ直ぐ天井へ伸びるロケットは、まだ完全に硬化していないというのに平均くらいの峇清を上回っていた。それを彼は、いや彼女は、その大玉メロンで挟み込む。挨拶程度のいつものこと。

 ペニスに近づくと、フワッと恥垢の臭いが鼻を突く。それを、擬似的とはいえ自身の体で挟み込むことに嫌悪を感じる。しかし、酩酊状態の頭はそうした気持ちさえも誤魔化してしまい、言われるままにおっぱい肉で扱き出す。

「お、おぉっ。やっぱり、イッシーのパイオツは一品だね」

「うる、さいっ/// 変な声出すな…///」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜

来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。 望んでいたわけじゃない。 けれど、逃げられなかった。 生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。 親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。 無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。 それでも――彼だけは違った。 優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。 形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。 これは束縛? それとも、本当の愛? 穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

数年振りに再会した幼馴染のお兄ちゃんが、お兄ちゃんじゃなくなった日

プリオネ
恋愛
田舎町から上京したこの春、5歳年上の近所の幼馴染「さわ兄」と再会した新社会人の伊織。同じく昔一緒に遊んだ友達の家に遊びに行くため東京から千葉へ2人で移動する事になるが、その道中で今まで意識した事の無かったさわ兄の言動に初めて違和感を覚える。そしてその夜、ハプニングが起きて………。 春にぴったりの、さらっと読める短編ラブストーリー。※Rシーンは無いに等しいです※スマホがまだない時代設定です。

処理中です...