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FILE2.真夜中のゾンビ
その2-3
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『【有名女優のゲス不倫!? 出会いはドラマの撮影…?】4月某日、有名女優Sさんの不倫が発覚した。相手は売り出し中の若手俳優Gさん(24)で、二人は半同棲状態だったとか。』
『【お手柄女子高生! ストーカー被害で悩んでいた女性を救う!!】先日起きた連続通り魔事件の犯人を逮捕したのは、私立光陽高校に通う女子生徒だ。』
『【謎の儀式!? おびただしい小動物の遺骸…。】M県M町にあるとある家屋で見つかったのは謎の儀式の痕跡だった。専門家によると、ブードゥーの儀式を模したものらしい。』
『【人気アイドルが熱愛発覚! 相手は同じグループのメンバーか!?】今回の件に関して事務所側は否定している。一部では双方のファンによる過激な行動も見受けられる。』
『【名和の神隠し! 家族は今!?】名和元年、北海道の平原キャンプ地にて起こった少女行方不明事件。一度は狂言誘拐さえ疑われたご家族は今、どうしているのかを突撃取材してみた。』
どれもこれも、最近の流行は四捨五入して三十路の頭には入ってこなかった。
雑誌を陳列棚に戻して双葉の様子を見に行こうとしたときだ。
「このアンポンタンが!」
店員らしき禿頭の中年男が若い眼鏡の青年に怒鳴っているところに遭遇してしまう。
「す、すみません……」
青年はペコペコと頭を下げて謝罪した。
「こんなこともまだ覚えられないなんて、低能オブ低能だ!」
「……そ、そんな、店長……」
あまり聞いていたくはない説教というなの罵詈雑言だ。
「こほんっ」
助け舟というほどではないにせよ、零士は怒鳴り声を収めるため咳払いをして自分達の存在を伝える。一応はハゲの店員も見栄えは気にするのかこちらに気づくと苦虫を噛み潰したような顔をする。
「……ちっ。とりあえず品出しやっとけ! ふんっ」
「はい、店長……」
それだけ言い残すと仕事を押し付け、自分は客がいるにも関わらず店の裏で一服の様子。
制服の胸ポケットの膨らみはタバコとライターのもの。ヤニの臭いも微かにするし、歯の色もヘビースモーカーのそれだ。近所のコンビニなだけあって、店の外観も確認したいたりする。そのときに喫煙所を隠すように設置してあるのを見つけてあった。
「双葉ちゃん、もう少しかかりそうか?」
「えー、うー、果実ゴロゴロのかナタデココ入か。迷います~」
中年デブ店長がトロワにちょっかいをかけないとも限らないため、わずかばかり急かしてみる。
そんな折、背後から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
『【お手柄女子高生! ストーカー被害で悩んでいた女性を救う!!】先日起きた連続通り魔事件の犯人を逮捕したのは、私立光陽高校に通う女子生徒だ。』
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『【人気アイドルが熱愛発覚! 相手は同じグループのメンバーか!?】今回の件に関して事務所側は否定している。一部では双方のファンによる過激な行動も見受けられる。』
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雑誌を陳列棚に戻して双葉の様子を見に行こうとしたときだ。
「このアンポンタンが!」
店員らしき禿頭の中年男が若い眼鏡の青年に怒鳴っているところに遭遇してしまう。
「す、すみません……」
青年はペコペコと頭を下げて謝罪した。
「こんなこともまだ覚えられないなんて、低能オブ低能だ!」
「……そ、そんな、店長……」
あまり聞いていたくはない説教というなの罵詈雑言だ。
「こほんっ」
助け舟というほどではないにせよ、零士は怒鳴り声を収めるため咳払いをして自分達の存在を伝える。一応はハゲの店員も見栄えは気にするのかこちらに気づくと苦虫を噛み潰したような顔をする。
「……ちっ。とりあえず品出しやっとけ! ふんっ」
「はい、店長……」
それだけ言い残すと仕事を押し付け、自分は客がいるにも関わらず店の裏で一服の様子。
制服の胸ポケットの膨らみはタバコとライターのもの。ヤニの臭いも微かにするし、歯の色もヘビースモーカーのそれだ。近所のコンビニなだけあって、店の外観も確認したいたりする。そのときに喫煙所を隠すように設置してあるのを見つけてあった。
「双葉ちゃん、もう少しかかりそうか?」
「えー、うー、果実ゴロゴロのかナタデココ入か。迷います~」
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