ストーカー(推し)に捕まりまして。

輝羅の住処。

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Ⅰ ゼッタイゼツメイ

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『…………ーーーだよねぇ…w
…うんうん、わかるわかる!!』

推しの声。

『…………ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
………落ちたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…(´;ω;`)』

推しの声。

『はぁ………、
うん、今日はこれくらいかな。
それじゃ、ばいば~い!』

推しの声。



………今日も、僕は満たされた。



「………んーーーーー……!」

大きく伸びをして、ゲーミングチェアに寄りかかった。

「実況者なのに実況者オタク……w
何してんだ僕は。w」

後ろを振り返ると、「神村 日向」「78」と書かれたテスト。

少し、月明かりが差し込むカーテン。

高校生、一人暮らし。
兼実況者。
そして実況者オタク。

この文字列を見て、僕の事をわかって欲しい。

つまりは、
「高校生兼実況者兼実況者オタク」
というやつだ。

「やっぱ……、
推し、好きすぎるぅぅぅぅぅぅぅぅ……」

推しの声に満たされる日々。


「腹減った……」

明日土曜だし、カップラーメンとか…

と思い、棚を開ける。
しかし、空だった。

「………買いに行くかな」

腹を空かせた衝動にかられ、
近場のコンビニに行くことにした。

深夜だけど、…まぁ、行くか。


ダボダボな緑のパーカーに、ダボダボな黒のズボン。
低身長の細い僕には、これくらいが丁度良い。

電気を消して、使い古したスニーカーを履く。

外に出ると、月が明るく照らしていた。

マンションの階段を駆け降りる。

「………今日は、近道でもするかな____」

そんなことを呟き、路地裏に踏み入れる。

電気はほぼついていない。
静寂と暗闇に呑まれた空間。


その場所を歩いていく____



ー???sideー

「……………あ、日向……、家から出てきた………♪」

そっと物陰に隠れる。

「ふふっ……今日も可愛いなぁ…♪」

俺がこんなことしてるのは……

日向が可愛いすぎるのが悪いんだよ……

出会った時から一目惚れして、
住所特定して、本名暴いて、
君の実況者の名前も、ツイッターの本垢も裏垢も、君の性格も、全部全部全部………!

今日だって、俺の配信見に来てくれてたなぁ……

「……俺が、一番、君のことを知ってるのに、」

路地裏に入っていく君を見て。

もう止められないんだよ。

ごめんねぇ……

そっと君に近づいた。

ー日向sideー

「………くっら……」

え、怖すぎん?

こんな所で不審者と会ったり。w

「……んな訳ねぇよな、w」


なんて思っていた。







「……………ねぇ、」






ぇ、誰、







後ろを振り返ろうとした時。







「………………………………ッ……!!」





…………何………?








意識……が、






「………がが………いのが………るい……ら………」




誰かの声がする。







口を塞がれたまま、





僕の意識は遠ざかっていく。





ぁ……________



「…………っと……が……………だ…」


ー???sideー

緑色のパーカーを着た君。


そっとハンカチに睡眠薬を仕込んだ。


これは、スグに眠れる…… 
いや、気絶する薬。


ゆっくりと君に近づく。


「…………ねぇ、」


そして、




君の口を塞いだ。




きっと、苦しくないと思うんだけど……、


あ、身体が重くなってきた。

力が抜けてきてる。


ごめんね、w


「君が、可愛いのが悪いんだから………w」

ゆっくりと、俺に体重が預けられる。

「やっと、日向と一緒だ……!」


意識を失った日向を軽く持ち上げ、お姫様だっこをして。

「軽っ……?」

寝顔も可愛い。
俺のものにしたい。

……あ、俺のものになるのか。



「…………ふふっ、
……好きだな、日向。」
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