モンスターバスター in 大江戸

はなぶさ 源ちゃん

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大江戸編

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 後始末に時間がかかったので、その晩は鎌倉に泊まることにした。

 気さくなアナスタシアさんやカイザスさんが食堂で同宿の人達と一緒になっての会話が盛り上がっている。
 商人のおじいさんと、お連れの男性三人、女性が一人の五人連れだ。

 「ほほお、お二人は幕府から招聘された蘭国から来られた技術者の方なのですね。で、そちらのお二人がお世話役なのですね。」
 人のよさそうな老人はニコニコして話に乗ってくれている。

 「私は越後のちりめん問屋の隠居で、名前を吉衛門と申します。」
 どこかで聞いたようなフレーズだな…と思っていると、頭の中にデータが浮かんできた。

徳川 義国 60歳 人間 男
剣士&学者
レベル:75
スキル:剣技(LV5) 政治(LV20)経済(LV10) 雑学(LV20) 歴史(LV25)
料理(LV10)  会話術(LV10) いたずら(LV10)
装備: 杖+3 
称号 先の副将軍  水戸藩ご隠居 実は歴史学者でもある。
善良度:☆☆☆☆☆ (通常は最低☆~最高は☆☆☆☆☆)


 いやいやいや!!何、この偶然!!……ということは…。

 三十前後の精悍な男性たちをちらっと見やると…。


渥美 格三郎 31歳 人間 男
剣士
レベル:66
スキル:剣技(LV15) 柔術(LV20)雑学(LV5) 政治(LV5)
歴史(LV5)他
装備: 刀+3 葵の印籠 
称号 義国の護衛  『この紋所が目に入らぬか!』を言う 
善良度:☆☆☆☆☆ (通常は最低☆~最高は☆☆☆☆☆)


佐々木 助之進 31歳 人間 男
剣士&柔術家
レベル:65
スキル:剣技(LV25) 体術(LV10)雑学(LV5) 政治(LV5)
歴史(LV15)他
装備: 刀+4(正宗) 
称号 義国の護衛  実は歴史学者でもある。 
善良度:☆☆☆☆☆ (通常は最低☆~最高は☆☆☆☆☆)

 予想通り、『例の印籠』を使う方たちでした。
 そして、お人よしそうなおじさんは…。


うっかり 七兵衛 35歳 人間 男
遊び人
レベル:60
スキル:うっかり(LV25) 大食い(LV15)雑学(LV5) 地方の名物知識(LV10)他
装備: おやつ 
称号 義国の遊び相手  うっかりの達人 
善良度:☆☆☆☆☆ (通常は最低☆~最高は☆☆☆☆☆)


 スキルの『うっかり』てなに??称号はうっかりの達人だったの?!


 二〇代半ばくらいのきれいな女性はというと…。

名前:お光 四五歳 人間 女
一五七センチ 四四キロ 八六 五八 八六
レベル:六〇
忍者
スキル:剣技(LV10) 体術(LV10)忍術(LV10)手裏剣術(LV3)
隠密行動(LV3) 情報収集(LV2) 会話術(LV2) 呼吸法(LV10)
 魔法(忍術):水遁の術(LV3) 現身の術((LV3))  
装備: 町娘の服 忍者装束 忍者刀+3 手裏剣 
称号 義国の護衛 お風呂の女王  
善良度:☆☆☆☆☆ (通常は最低☆~最高は☆☆☆☆☆)

 四五歳!?見た目めちゃめちゃ若いし!称号の『お風呂の女王』てなんなんですか?!


 そして、ついつい『男性の忍者』を探してしまう自分が情けない。
 それにしても、僕たちの世界では光圀さんは『五代将軍の時代』の人で、ご本人は旅には出ていないんですよね。とんだ異世界があったものです。

 そんな感じで、僕だけうわの空で食事を終えたのでした。


 今日はもう疲れたので、部屋に一度戻った後、みんなでお風呂に入って寝ることにした。
 風呂帰りに廊下を歩いていると、奥のお座敷の方から囁き声が聞こえてきた。
 普通なら内容など、聞こえるはずもないのだが、『異世界勇者になると五感が鋭敏になる』という話を三奈木さんから聞いている。…僕も同級生の他の異世界勇者のようにもう少しレベルが高かったり、いろいろな能力が欲しかった気がする。

 「ささ、お代官様。山吹色のお菓子でございます。」
 「ほほお、お主もなかなかの悪よのう、上州屋。」
 「いえいえ、そうおっしゃるお代官様こそ。」
 「お互い悪よのう!」

 おいおい!黄門様のお泊りのこの宿でこんな会合が行われているとは!?

 「あれ、巧人さん、どうしたの?」
 桜姫も女湯から戻ってこられたようなので、手早く聞いたことを伝える。

 「なんですって!?それは、証拠を押さえねば!!」
 桜姫が悪代官?達の部屋を鋭い視線で睨みつける。
 そういや、この人は将軍の娘さんで、公儀隠密首領でもあったよね。

 二人でこっそり目配せをして、桜姫が座敷にこっそり近づこうとした時、彼方から赤い風車の付いた棒手裏剣が部屋に向かって飛んでいった。

 「な、何者!?」
 「てめえらの悪事の証拠は全部入手させてもらったぜ!」
 忍び装束の男が、部屋の前に舞い降りた。
 いたよ!予想通り『あの人』がいましたよ!!

名前:風車の左七 四六歳 人間 男
レベル:六六
忍者
スキル:剣技(LV12) 体術(LV11)忍術(LV12)手裏剣術(LV10)
隠密行動(LV5) 情報収集(LV4) 会話術(LV2)
 魔法(忍術):微塵隠れの術(LV3)分身の術(LV3) 現身の術((LV3))  
装備: 忍者装束 忍者刀+3 風車の手裏剣(手裏剣+3) 
称号 義国の護衛 風車の人  
善良度:☆☆☆☆☆ (通常は最低☆~最高は☆☆☆☆☆)

 「曲者だ!!者ども、出合え出合え!!」

 なぜか、宿屋なのに、奉行所の下っ端?さんたちが次々と現れてくる。
 そして、義国さん、助さん、格さんたちが現れて、彼らを刀や素手で捌きはじめる。
 「助さんや、格さんや!やっておしまいなさい!!」

 そして、なぜか僕たちの方にも下っ端さんたちが迫ってくる!!
 「巧人さん、私の後ろに回って!!」
 そして、桜姫に守られている僕……。
 いやいや!!これ、情けなさ過ぎ!!!

 「だりゃーーーー!!!」
 目の前に不意にアナスタシアさんが現れ、僕らの近くにいた下っ端さん達を拳で一蹴する。
 「巧人、桜さん、大丈夫か?!」
 「アナスタシアさん!あのおじいさんを守って!!」
 「よっしゃあ!!任せろ!!」
 桜姫に言われて、アナスタシアさんが下っ端さん達を蹴散らしにかかる。もちろん、桜姫には義国さんご一行のことは伝えてある。
 十秒後、悪代官と上州屋以外の下っ端たちは気絶して、その辺にまとめて置かれてました…。アナスタシアさん!どんだけ強いの?!!
 
 「吉衛門じいちゃん!!大丈夫か?!」
 「……大丈夫じゃ…。……ええ、格さん、もういいでしょう。」
 アナスタシアさんの動きに目を点にされながらも義国さんは格さんに指示を出す。

 「控え、控えおろう!この紋所が目に入らぬか!!」
 本来なら「静まれ!」が入るところが、アナスタシアさんが制圧してしまったから、省略しちゃったよね…。

 「ここにおわすお方をどなたと心得る!畏れ多くも先の副将軍、水戸義国公でおわせられるぞ!!頭が高い!控えおろう!!」
 呆然と立っていた悪代官と上州屋が慌てて頭を下げる。

 「吉衛門じいちゃん、よくわかんないけど、実はすごい人だったんだ!!すごい、すごい!!」
 アナスタシアさんが喜んでいる…。この人もいろんな意味ですごいと思う。

 「代官、鳥居行部!その方、悪徳商人上州屋と結託し……(以下略)…とは許し難し!
 追って沙汰を申し付ける!!」
 義国さんの言葉に悪代官と上州屋は平伏したまま、『ははあ』と情けない声を上げた。

 その時、ギターを鳴らしながら、カイザスさんが澄ました顔で現れた。
 その場にいた全員目を点にしている。

 「これにて一件落着!!」
 いや、カイザスさん!あなた何もしてないよね!
 なんで、『おいしいところだけ取りました』みたいな動きをするわけ?!
 そこから高笑いしながら立ち去っていかれるとか、さらに意味不明なんですが?!


 その後、正体のばれた義国さんご一行とわれわれがお茶をしながらいろんな話をしました。かなり興味深い話になったのですが、その話はまた後日。
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