キリの異世界探検( Kiri's Otherworldly Exploration)

無似死可

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第1章 貴族編

10.孤児院の拡張

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 私は、朝起きて直ぐに、孤児院へ転移魔法で、移動した。結界を張ってはいるが、少し心配になった。

 「お早う!」

 「お早うございます。キリさん、早いですね」

 食事担当のシュリがドアを開けて、部屋の中に招いてくれた。

 「今、朝食を作っているところです。一緒に、いかがですか?」

 「あら、私も、いいの?」

 「もちろんですとも」

 私も、テーブルに着いてシュリの食事を待った。すると、部屋から、セーラとリカが出て来た。

 「「おはようございます」」

 二人とも、元気そうだ。

 「昨日は、良く、眠れましたか?」

 「はい、ぐっすりと眠れました」

 リカが、元気よく答えてくれた。

 「それは良かった」

 「あの、少し、お願いしてもいいですか?」

 セーラが遠慮がちに、私に訊いてきた。
 
 「何かしら?」

 「実は、中庭の事ですが、遊ぶものがないのです。ですから、孤児が来た時に、寂しいと思うのです」

 「そうね。花壇しか作っていなかったわね。どんなものが必要なの?」

 「はい、少し待って下さい」

 セーラは、紙に遊具の絵を描き始めた。そして、その遊び方も、説明してくれた。

 「分かったわ。食事が終わったら、一緒に創りましょう」

 「はい、ありがとうございます」

 私と、セーラは、朝食が終えてから、中庭に出て、遊具の製作に取り掛かった。セーラの絵が上手だったので、特に問題もなく作り上げることができた。セーラは、出来上がった遊具で、遊び始めた。

 「セーラ、どうかしら?」

 「思った通りに出来ています。これで、いつでも、孤児を迎えることが出来ます」

 「他に、必要な物があったら、遠慮しないでね」

 「はい」

 私達を棟目で見ていたシュリが、私達の所まで、やって来た。

 「キリ様、私も、お願いがあります」

 「いいわよ。言って見て」

 「実は、私の知り合いが働いている孤児院が経営難で、閉鎖するようなんです」

 「それは、大変ね。それで、私にどうして欲しいの?」

 「そこの孤児と働いている人たちをここで、引き受けて貰えませんか」

 「良いわよ」

 「本当ですか?」

 「それで、何人なの?」

 「孤児が7人で、働いている人は3人です」

 「貴方達と同じ条件で、いいかしら?」

 「いいのですか?」

 「もちろんよ」

 シュリは、直ぐに、連絡に向かった。そして、暫くして、孤児と共に、職員がやって来た。3人とも、シュリと同じぐらいの年齢で、もう、ベテランのようだ。

 「キリ様、ありがとうございます」

 「いいのよ。この孤児院も、始めた所だから、却って、慣れている人が来てくれて助かるわ」

 これで、孤児も、職員も揃った。本当のスタートがきれる。私は、思念伝達で、ローザに連絡をした。そして、ミユにも報告を入れた。
 
 そして、私は、ミユに頼まれた治療院用のデータベースを作り、各治療院からアクセスできるようにした。そして、各治療院に専用のマナドールを配置して、治療の様子を本部のミユに報告できるように設定をした。

 これで、ミユの治療院も、私の孤児院も、スタートを切ることが出来た。これからは、少しずつ拡張していきたい。将来的には、神殿に対抗できるような組織にしたい。そんな、夢みたいなことを考え始めていた。

 私は、ローザに思念伝達で、連絡を取った。

 「ローザ、キリだけど、今いいかしら」

 「はい、大丈夫です。何でしょう?」

 「実は、孤児院の横に、キリ商店を造ろうと思っているの。そこで、土地の購入をお願いできないかしら」

 「今の孤児院と隣接した方がいいですか?」

 「近くなら、いいわ。それと、従業員が住めるように宿舎も作るので、それ用の土地も用意してくれる?」

 「あの、何人ぐらいを雇うつもりですか?」

 「よく分からないけど、30人ぐらいかな?」

 「そこに、そんな大勢を雇って、仕事はあるのですか?」

 「実は、キリ商店と商品を作る工場も用意したいの」

 「分かりました。至急、用意します」

 「お願いね」

 さて、ローザへの依頼も、出来たし、後は、待つだけね。私は、余裕が出来たので、孤児院の子供たちの様子を見ることにした。

 中庭には、セーラと作った遊具がある。子供たちは、喜んで、遊んでいるようだ。私は、子供たちをスキル鑑定で、調べて見た。すると、2人の子供が魔法を使えることが分かった。しかも、一人は光魔法が使える。

 魔法が使えるということは、遺伝だと思われている。だから、貴族でないと魔法が使えないと考えられている。でも、それって、本当かな? 時々、平民からも魔法が使える子供が生まれている。もしかすると、遺伝以外にも、魔法が使えるようになる原因があるのでは、ないかしら?

 できれは、後天的に、魔法が使えるようになる方法があれば、いいのに。落ち着いたら、研究してみよう。

 これまでにデータベースに蓄積した中に、有効な物があるかも知れない。私は、孤児院の中に、私用の部屋を作って、その中に、データベースに接続した端末を設置した。

 「さあ、これで、知りたいことを調べることが出来るわ」

 私は、本格的に魔法について、調べることにした。
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