キリの異世界探検( Kiri's Otherworldly Exploration)

無似死可

文字の大きさ
62 / 89
第3章 教会(陰謀)編

60.国王の悩み

しおりを挟む
 マナドール兵士も、うまくパーティとして、動けている。この調子なら、近くで他の冒険者が居ても、大丈夫みたい。

 あれ以来、神殿長も、頻繁に新しいダンジョンを造っている。一体、いくつのダンジョンコアを持っているのやら、呆れてしまうわ。

 でも、そのおかげで、勇者パーティとして、ホワイト・ドラゴンの活躍が皆に見て貰えるの。

 だから、文句ばかりを言っても駄目ね。

 街の長の推薦を受けて、Sランクになるという目標に向かって、これまで以上に頑張らなくてはね。

 隠密チームの働きもあって、徐々に勇者パーティとしてのホワイト・ドラゴンの知名度が上がって来た。そして、その名前は、国王も知る所となった。

 今日は、冒険者ギルドにお願いをしに行くつもりなの。それは、余りに多くなったダンジョンを危険な場所のものから、順に制圧して、無くしてしまうことを了解してもらうの。

 私とパープルは、冒険者ギルドに入って行った。そして、受付に声を掛けた。

 「ノーバ、ギルド長に話があるの」

 「何を話すつもり? キリ、私に先に話して!」

 「最近、ダンジョンが急激に増えているでしょ。それに、もしかすると、以前みたいにダンジョンから、魔物が溢れ出すこともあると思うの」

 「そうね。それで?」

 「街の近くのダンジョンとか、危険でしょ。だから、それらのダンジョンを制圧しようと思うの」

 「そうね。キリが、言うことも分かるわ。でも、それは、ギルド長だけでは、決めることができないの」

 「えっ、ギルド長でも、だめなの?」

 「そうよ。ダンジョンを制圧するには、国王の許可がいるのよ」

 「そうか。ギルド長でも、だめか、・・・」

 「でも、キリから、ギルド長に話してみて! ギルド長が納得したら、国王に進言して貰えるかもわからないわ」

 「そうだね。それじゃ、話してみるね」

 私は、ノーバに案内されて、冒険者ギルドのギルド長であるフェブリにお願いしてみることにした。

 -------------------------------------------------------------------------

 ギルド長のフェブリは、キリの話を国王に進言することにした。確かに、現在の壇上の増加は、異常だ。

 冒険者ギルドのダンジョン調査が、間に合っていない。マップの無いダンジョンに冒険者が潜るのは、非常に危険だ。このままでは、冒険者がダンジョンで、大きなけがをしてしまうかもしれない。場合によっては、再起不能や死亡の恐れもある。

 ギルド長の進言によって、街の近くにある危険度の高いダンジョンの制圧の許可が出た。

 フェブリは、急いで、冒険者ギルドに戻った。そこには、キリが、結果を知るために待って居た。

 「キリ、待たせた」

 「それで、どうでした?」

 「一部のダンジョンについては、制圧の許可が出たよ」

 「良かった。それでは、直ぐに制圧に向かいます」

 私は、ギルド長のフェブリに場所を教えて貰った。3カ所が、今回許可が出たダンジョンだった。もっと、多くのダンジョンを制圧したかったが、仕方がない。

 「それでは、直ぐに行きます」

 「キリ、無理をするな! 場合によっては、他の冒険者パーティにも、声を掛けるつもりだ」

 「いいえ、私達だけで、十分です。少しだけ、お待ちください」

 「分かった。よろしく、頼む」

 私達は、冒険者ギルドを出て、1つ目のダンジョンに向かった。移動の途中で、思念伝達で隠密チームに連絡を取った。

 「キリだ。これから、ダンジョンの制圧に向かう。計3カ所のダンジョンを制圧する」

 「分かりました。それで、我々は、どうしたらいいですか?」

 「私が行くまで、他の冒険者パーティが潜らないように入り口を封鎖しておいてくれ」

 「分かりました。直ぐに、出発します」

 隠密チームには、3カ所の正確な位置を伝えた。そして、私達が今向かっているダンジョンも教えた。

 「それじゃ、一気に片づけるよ」

 「うん。頑張る」

 私は、パープルの背に乗って、ダンジョンの中で、火魔法の範囲攻撃を連続で放った。

 「火壁ファイア・ウォール

 「火壁ファイア・ウォール

 「火壁ファイア・ウォール

 パープルが、下の階層に潜るたびに、私は、魔法を放った。そして、最下層のダンジョンマスターが居る階層まで、到達した。

 「さあ、ダンジョンマスタを倒すよ」

 「火炎地獄ファイア・インフェルノ

 私は、時間が惜しいので、一気に最大火力が出せる魔法を放った。ダンジョンマスタは、抵抗する間もなく倒れた。後には、ダンジョンコアが残った。

 パープルは、ダンジョンコアを拾い上げて、私に渡してくれた。

 「ありがとう。これで、1つ目が完了だ」

 「うん。次に行く」

 私は、パープルから貰ったダンジョンコアを闇魔法の結界で、覆ってから、アイテムボックスの中に収めた。

 他の2つのダンジョンも、同様に、一気に制圧することが出来た。依頼していた隠密チームは、既にダンジョンの中に潜っていた冒険者達をも、外に出しておいてくれた。それ故、最初のダンジョン以上に簡単に再圧することが出来た。

 私は、隠密チームに感謝の言葉を伝えて、アジトに帰って貰った。

 私達は、冒険者ギルドに戻って、ギルド長に、結果を報告した。ギルド長のフェブリに依頼されてから、まだ、半日しか経っていないのに3カ所のダンジョンを制圧してきたことに、驚いた。

 自称勇者パーティが、ギルド長のフェブリには、正式に認めて貰えたようだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!

石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。 クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に! だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。 だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。 ※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

処理中です...