キリの異世界探検( Kiri's Otherworldly Exploration)

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第4章 教会(対決)編

69.ザーセン王国の窮地

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 ザーセン王国の兵士達は、退却する時に、国境付近に見たこともない高い塀があり、びっくりしてしまった。そして、塀の近くには、高い塔が立っており、そこから、攻撃ができるように、兵士が配置されていた。

 「あれは、何だ!」

 「いつの間に、出来たのだ!」

 「これでは、退却もできないぞ!」

 ザーセン王国の兵士達がパニクっているのを見ながら、私は、マナドール兵士を配置して、ザーセン王国の兵士達を取り囲んだ。

 「もう、逃げ場は、無いぞ! 降参しろ!」

 私は、ザーセン王国の兵士達に向かって、叫んだ。

 ザーセン王国の兵士達は、マナドール兵士達の大きな体と立派な防具や武器を見て、戦意を失っていた。

 「隊長! どうしましょう」

 狼狽えた兵士達は、リーダーである隊長に詰め寄って、指示を仰ごうとしていた。しかし、リーダー自体がどうしたらよいか、わからない状態で、狼狽えるばかりだった。

 私は、それを見ながら、再度、降参を促した。

 「今すぐ、武器を捨てろ! そうすれば、殺しはしない」

 私の声に、素直に従うものが出て来た。武器を捨てて、ゆっくりと歩いて、前に出て来た。

 「助けてくれ。この通り、武器は捨てた」

 「よし、こちらに来い」

 私は、降参した者たちを地下施設に入れていった。つい先ほど、土魔法で造った、地下の留置場だ。

 数人が、投降すると他の者も、それに倣って、投降を始めた。そうなると、もう、歯止めが利かなくなっていた。

 ほとんどの兵士が、投降したのだ。残ったのは、リーダーの隊長や次期隊長候補などの数十人だけだった。

 「さあ、もう、ほとんどは、投降したようだな。残った、お前達だけで、戦うか?」

 「いや、少し待ってくれ」

 残ったもの同志で、何やら相談しているようだ。しかし、相談は、それほど長くなく、直ぐに結論が出たようだ。

 「我々も、投降する」

 「よし、分かった。お前達は、隊長と呼ばれるリーダーか?」

 「そうだ。隊長や副隊長だ。所謂、リーダーになる」

 「それなら、役に立ちそうだな」

 「何をさせるつもりだ」

 「それは、直ぐに分かる。投稿したのだから、命は、保証する」

 「分かった」

 私は、隠密チームを呼び寄せて、リーダー達から、情報を引き出すように依頼した。

 「キリ様、エプリです」

 「おっ、早いな。捕虜としてザーセン王国の兵士達を捕らえた。リーダー格の兵士達から、情報を取って欲しい」

 「分かりました。早速、始めます」

 「それから、拷問は、避けるように。無理して、情報を引き出すより、今後、我々の有利なように働いて貰いたいからな」

 「はい、承知しました」

 私は、ミユに思念伝達で連絡を取った。

 「こちらは、全員投稿しました。神殿長に報告して欲しいのですが、できれば、オレンジ国王に神殿長と共に謁見して貰いたいわ」

 「そうだね。できれば、この機会に直接国王に謁見できるようにしておきたいね」

 「それじゃ、そちらの方は、頼むわね」

 「キリは、これからどうするの?」

 「私は、カルロスと合流して、ザーセン王国を一気に攻めておきたいわ」

 「キリ、やりすぎないようにね」

 「分かったわ。ほどほどにしておくわね」

 「本当に、そうしてね」

 「もう、分っているって!」

 私は、ミユとの思念伝達を切った。それから、パープルの背に乗って、カルロスのいる新たに増築したザーセン王国にある軍港に移動した。

 「カルロス、ご苦労様」

 「いえ、何の苦労もしていません。本当に、楽に落とせました。抵抗らしき抵抗も、なかったです」

 「そう」

 「キリ様、これから、どうしますか?」

 「できるだけ、ザーセン王国の国力を削いでおきたいの」

 「それでは、ザーセン王国の軍事基地を攻めて行きましょうか?」

 「それより、ザーセン王国は、神殿を中心とした街で構成されているので、海岸に近い場所の神殿を封鎖していきたいわ」

 「分かりました。それなら、この3つの街にある神殿を占拠しましょうか?」

 カルロスは、私に、ザーセン王国の地図を見せながら、場所を指さしていった。

 「そうね。それでいいわ」

 私は、一般に人々に被害が出ないように、対象の神殿を土魔法で造った、塀で囲んでしまうことにした。

 その後で、カルロスが、攻めていくことで、神殿を制圧する計画を立てた。

 「それでは、私が、右端から、順に塀を作って行くわね。それから、それぞれの塀の近くに、地下基地を造って、捕虜を捕らえておく留置場と、応援のマナドール兵士を用意する施設を造るわ」

 「それでは、お願いします」

 私は、カルロスと別れて、パープルの背に乗って、目標の神殿に向かった。素早い動きで、一気に塀を造ったので、私自身は、神殿からの攻撃を受けることなく、一つ目の神殿を封鎖で来た。

 それから、2つ目、3つ目と同様に高い塀で封鎖した。それから、左端の塀に接した状態で、地下基地を造っていった。一通り、作り終えて、最初の右端の神殿に戻ったときには、カルロスが神殿を制圧していた。

 「キリ様、予定通り、神殿を封鎖して、捕虜を捕まえております」

 「ご苦労様、捕虜は、地下基地に連れて行ってくれる」

 「はい、分りました」

 「神殿の近くに、軍隊はいなかった?」

 「はい、神殿には、神官達だけでした。大した抵抗もなく、あっさり、降伏しました」

 「そう? 変ね。軍隊も、一緒にいると思ったのに」

 「それでは、残りの2つの神殿も制圧してきます」

 「お願いね」

 カルロスは、私と別れて、次の目標に向かっていった。

 リーグリ王国を攻め入った軍隊が、すべての筈は、無いわ。そしたら、軍隊は、何処にいるの? 軍港の兵士達は、捕らえたけど、人口20万人もいる国なのに、軍隊がこれだけのはずは、無いわ。

 そうだ、先に捕らえた捕虜からの情報を聞かないといけないわね。私は、急いで、思念伝達で、エプリに連絡を取った。そして、本当の配置についての情報を得た。
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