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 第21章 カタリナ社交界デビュー編

2106.カタリナのお城

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 私は、マリーからの思念伝達で、連絡を受けて、直ぐに、カタリナに居る城に転移魔法で、移動した。

 「マリー、ご苦労」

 「カタリナ様がお待ちです」

 「すぐ、行くよ」

 私は、また、転移魔法で、カタリナの部屋に移動した。すると、侍女キョーリンがお茶を入れているところだった。

 「カタリナ、お待たせ」

 「あっ、ムーン、来てくれたの」

 「もちろんだよ。カタリナの呼びかけには、直ぐに答えるよ」

 「うれしい」

 私は、カタリナの傍のソファに腰を掛けて、侍女キョーリンが入れたお茶を飲んだ。

 「ムーンに、お願いがあるの」

 「何だい。遠慮せずに、言ってごらん」

 「今度、社交界デビューをするけど、お父さんが、今の屋敷では狭いって言うのよ」

 「確かに、狭いかも知れないね。ダンスは好きかい?」

 「はい、大好き。夜通しでも踊れるわ」

 「そうか。それなら、お城が良いんじゃないか?」

 「えっ、ムーンも、お城がいいと思うの?」

 実は、エドから、カタリナの希望を事前に聞いていた。だから、私に方から、言ってあげた。

 「そうだよ。カタリナの社交界デビューだからね。できるだけ、広い所でやってあげたいよ」

 「良かった。私も、お願いしようかと思っていたの。それで、どこにあるの。そのお城?」

 「それじゃ、一緒に作ろうか」

 「本当!私の思っている城にしてくれる?」

 「カタリナは、絵が上手かな?」

 「まあまあよ。それじゃ、今から、お城の絵を描くね」

 「いいよ。待っているよ」

 私は、思念伝達で、ナターシャに連絡を取り、エドの屋敷の近くの森を購入するように、指示を出した。少ししてから、ナターシャから、思念伝達で、「購入できた」と連絡が入った。

 カタリナの方も、絵が出来上がったようだ。外観だけど、なんとなく、イメージできる。

 「出来たようだね」

 「うまく書けなかったけど、こんな感じにしたいの」

 「それじゃ、創りに行こうか」

 「これから、行くの?」

 「早い方がいいだろう」

 私は、カタリナに手招きで、私の方に来るように指示した。

 カタリナが、私の横に来たので、私は、カタリナを抱き上げて、転移魔法で、エドの屋敷に移動した。ここにも、事前に、転移魔法用の魔法陣を描いておいた。

 「あれ、此処は、お父さんの屋敷よ」

 「そうだよ。この近くの森に作るよ」

 「森って、この横にあるところ?」

 「そうだよ。そこに作るよ」

 「でも、あの土地は、別の貴族の土地よ。勝手に作っていいの?」

 「もう、あそこは、カタリナの土地だよ。カタリナの名前で購入したよ」

 「すごい、ムーンって、すごい、お金持ちね」

 「まあね。カタリナの希望する物なら、何でも買ってあげるよ。それじゃ、あそこに行こうか」

 私は、カタリナを抱きかかえて、森の中に移動した。そして、土魔法で、森の一部を更地にして、城を立てる場所を確保した。

 「カタリナ、さっきの絵を見せてくれる」

 「はい、これです」

 私は、カタリナから、絵を預かった、それに近いイメージの城を作った。そして、内装は、ダンスを中心に作った。ここで、暮らすことはないので、今回の社交界デビューだけを最優先にした内容にした。

 「さあ、出来たよ。中に入ろうか?」

 「はい、ムーン」

 私は、カタリナを抱いたまま、城の中に入っていった。

 「内装は、カタリナが好きな物を飾るといいよ。好きにしていいよ」

 「うれしい」
 
 カタリナは、喜んで、私を抱きしめた。そして、私のほほにキスをしてくれた。

 私は、思念伝達で、マリーに連絡した。そして、城を完成させたことを伝えた。そして、転移魔法用の魔法陣を作ったことを伝えた。マリーは、神具を使って、転移用魔法陣を使って、移動してきた。

 「カタリナ、マリーは、知っているね」

 「うん。知っているわ」

 「マリーといっしょに、内装や、食事などを決めなさい。遠慮はいらないよ」

 「はい、わかった」

 「それじゃ、マリー、後はよろしく」

 「はい、ムーン様。承りました」
 
 私は、カタリナを下に降ろして、頭を撫でてから、挨拶をして、元の城に転移魔法で移動した。

 何だか、急に人恋しくなってしまった。でも、ガーベラには、今、会うことができないし、レイカとは、以前のようには、会うことができない。リンダとの関係も微妙だ。

 考えたすえ、ミューに会いに行くことにした。私は、転移魔法でミューの部屋に移動した。

 「ミュー、久しぶり」

 「ムーン、本当ね。いつまで、私を放っておくのよ」

 「だから、こうして、やって来ただろう」

 私は、ミューの近くに行き、唇を奪った。そして、抱きかかえた。今の身体だと、ちょうどいいみたいだ。やっと、ミューと大人の関係が築けるようだ。

 私は、ミューをベッドに放り投げた。そして、その上に覆いかぶさった。

 「そろそろ、ミューに働いて貰いたいなぁ」

 「いいわよ。ムーンの為なら、何でもできるわよ」

 私は、ミューの柔らかい太ももに顔を埋めながら、ミューを生まれたときの姿に変えていった。

 ミューなら、オーガネッチの時のように、カネーダを手玉にとれそうだ。私は、安心して、ミューとの関係を楽しむことが出来た。
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