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第34話 七日目
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俺は後悔していた。
冴木にはたとえどう思われようとも俺の秘密を打ち明けるべきだった。
その上で山崎三郎は危険な殺人者だから近付かないようにと、強く言い聞かせておくべきだったのだ。
細谷さんに続いて冴木まで失踪したことにより、うちの会社はメディアでも名前が取り上げられた。
沢山の報道陣が押し寄せ、会社は一時休業を余儀なくされた。
俺もテレビクルーから取材を申し込まれたがマスクをして逃げるようにカメラの前から去った。
それでも情報はどこかからもれるもので俺のアパートにまで雑誌記者と名乗る男がやってきた。
その男が隣の清水さん母娘にまで俺の人柄について訊いていた時にはさすがにゾッとした。
その点に関しては清水さん母娘に俺はすぐに謝罪の電話を入れた。
本当は直接会って謝りたかったがどこで誰が見ているかわからない。
美紗ちゃんの父親まで失踪しているとメディアに感づかれたらもっとややこしいことになる。
そこで俺はしばらく清水さん母娘との接触を控えることにした。
◇ ◇ ◇
最後に人を殺してから明日で七日経つ。
明日の午後九時までに誰かを殺さないと俺は死んでしまう。
だが次に殺す人物はもう心に決めていた。
山崎三郎――細谷さんと冴木を殺したであろう殺人者だ。
今の時代、敵討ちなんて流行らないが冴木は保育園の頃からの幼なじみだったんだ。
調子はいいがいい奴だったんだ。
そいつを殺されて捨ておくことなど俺には出来ない。
「山崎三郎……お前は俺が必ず殺す」
ベッドの上で天井をみつめながら俺はそうつぶやくのだった。
◇ ◇ ◇
翌早朝、記者がいないのを確認すると俺は部屋を出る。
「ンガリンセ」と呪文を唱えて目を閉じると憎き山崎三郎の顔を思い浮かべた。
するとまぶたの裏に山崎三郎の姿が映し出される。
ンガリンセは千里眼の呪文。
消費MP6で顔と名前が一致している者の現在の動向を探ることが出来る呪文だ。
「まだ寝てるか……」
山崎三郎は現在自宅で熟睡中だ。
その様子も手に取るようにはっきりとわかる。
自宅の場所は既に昨日のうちに調べておいたから問題はない。
山崎三郎は俺の住むアパートからわずか二キロの場所に奥さんと子どもと住んでいるようだった。
家は一軒家で玄関には防犯カメラ、庭には泥棒よけの防犯砂利を大量に敷き詰めている。
やはり自分が狙われることを恐れているのかもしれない。
俺は山崎三郎の自宅付近の公園に向かった。
そしてそこのベンチに腰掛けると目を閉じ再び山崎三郎の動向を探る。
山崎三郎はパジャマ姿のまま玄関で奥さんと子どもを送り出してからリビングへと移動すると、テレビをつけて今度はソファに横になった。
どうやら今日は仕事はないらしい。
俺はしばらく公園内で目をつぶりながら山崎三郎の様子を観察し続けた。
だが一向に外出する気配はない。
外で殺すつもりだったが当てが外れたようだ。
こうなったら防犯カメラは厄介だが直接家に踏み込むか。
それならば奥さんと子どもが出かけている今がチャンスだ。
そう思い俺は早速行動に移すことにした。
公園を出るとコンビニの前の道路を避けて歩く。
田舎なのでコンビニの防犯カメラさえ注意しておけば監視カメラなどは一切ないことは織り込み済みだ。
[山崎]という表札のかかった門扉を通り庭を抜ける。
あらかじめ忍び足の呪文をかけているため防犯砂利の上を歩いても足音が鳴ることはなかった。
玄関前で再度目を閉じ確認すると山崎三郎は現在ソファの上で居眠りをしている。
やはりやるなら今しかない。
俺は自分を奮い立たせると玄関のドアをゆっくりと開けた。
廊下を進んでリビングへとたどり着くと、そこにはソファの上でいびきをかいている山崎三郎の姿があった。
俺は隠し持っていた包丁を取り出すと寝ている山崎三郎の首元めがけて、
死ねっ!
思いきり振り下ろしたのだった。
冴木にはたとえどう思われようとも俺の秘密を打ち明けるべきだった。
その上で山崎三郎は危険な殺人者だから近付かないようにと、強く言い聞かせておくべきだったのだ。
細谷さんに続いて冴木まで失踪したことにより、うちの会社はメディアでも名前が取り上げられた。
沢山の報道陣が押し寄せ、会社は一時休業を余儀なくされた。
俺もテレビクルーから取材を申し込まれたがマスクをして逃げるようにカメラの前から去った。
それでも情報はどこかからもれるもので俺のアパートにまで雑誌記者と名乗る男がやってきた。
その男が隣の清水さん母娘にまで俺の人柄について訊いていた時にはさすがにゾッとした。
その点に関しては清水さん母娘に俺はすぐに謝罪の電話を入れた。
本当は直接会って謝りたかったがどこで誰が見ているかわからない。
美紗ちゃんの父親まで失踪しているとメディアに感づかれたらもっとややこしいことになる。
そこで俺はしばらく清水さん母娘との接触を控えることにした。
◇ ◇ ◇
最後に人を殺してから明日で七日経つ。
明日の午後九時までに誰かを殺さないと俺は死んでしまう。
だが次に殺す人物はもう心に決めていた。
山崎三郎――細谷さんと冴木を殺したであろう殺人者だ。
今の時代、敵討ちなんて流行らないが冴木は保育園の頃からの幼なじみだったんだ。
調子はいいがいい奴だったんだ。
そいつを殺されて捨ておくことなど俺には出来ない。
「山崎三郎……お前は俺が必ず殺す」
ベッドの上で天井をみつめながら俺はそうつぶやくのだった。
◇ ◇ ◇
翌早朝、記者がいないのを確認すると俺は部屋を出る。
「ンガリンセ」と呪文を唱えて目を閉じると憎き山崎三郎の顔を思い浮かべた。
するとまぶたの裏に山崎三郎の姿が映し出される。
ンガリンセは千里眼の呪文。
消費MP6で顔と名前が一致している者の現在の動向を探ることが出来る呪文だ。
「まだ寝てるか……」
山崎三郎は現在自宅で熟睡中だ。
その様子も手に取るようにはっきりとわかる。
自宅の場所は既に昨日のうちに調べておいたから問題はない。
山崎三郎は俺の住むアパートからわずか二キロの場所に奥さんと子どもと住んでいるようだった。
家は一軒家で玄関には防犯カメラ、庭には泥棒よけの防犯砂利を大量に敷き詰めている。
やはり自分が狙われることを恐れているのかもしれない。
俺は山崎三郎の自宅付近の公園に向かった。
そしてそこのベンチに腰掛けると目を閉じ再び山崎三郎の動向を探る。
山崎三郎はパジャマ姿のまま玄関で奥さんと子どもを送り出してからリビングへと移動すると、テレビをつけて今度はソファに横になった。
どうやら今日は仕事はないらしい。
俺はしばらく公園内で目をつぶりながら山崎三郎の様子を観察し続けた。
だが一向に外出する気配はない。
外で殺すつもりだったが当てが外れたようだ。
こうなったら防犯カメラは厄介だが直接家に踏み込むか。
それならば奥さんと子どもが出かけている今がチャンスだ。
そう思い俺は早速行動に移すことにした。
公園を出るとコンビニの前の道路を避けて歩く。
田舎なのでコンビニの防犯カメラさえ注意しておけば監視カメラなどは一切ないことは織り込み済みだ。
[山崎]という表札のかかった門扉を通り庭を抜ける。
あらかじめ忍び足の呪文をかけているため防犯砂利の上を歩いても足音が鳴ることはなかった。
玄関前で再度目を閉じ確認すると山崎三郎は現在ソファの上で居眠りをしている。
やはりやるなら今しかない。
俺は自分を奮い立たせると玄関のドアをゆっくりと開けた。
廊下を進んでリビングへとたどり着くと、そこにはソファの上でいびきをかいている山崎三郎の姿があった。
俺は隠し持っていた包丁を取り出すと寝ている山崎三郎の首元めがけて、
死ねっ!
思いきり振り下ろしたのだった。
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