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三
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目を開けたら見知らぬ天井だった―と言いたいところだが、マンションの造りは隣室なのでほぼ変わらなかった。
ただ部屋の中に漂う空気は自分の部屋とは違い、僅かに石鹸のようないい匂いがする。その匂いの元は、風呂場から聞こえているシャワーの音で察する事が出来た。
部屋の中に時計はなく、自分の手元にもスマホがないため、正確な時間はわからないが、窓から差す光がもう既に朝であることがわかった。
身体を起こすと、ぱさりと音を立ててブランケットが膝元に落ちた。優太が寝ていたのは昨日座っていたソファだった。あのまま寝落ちしてしまったのだろう。
申し訳ないことをしたなという思いはあるが、頭も体も久々にスッキリとしていることに気づいた。自分の部屋以外の場所で、誰かが居てくれる空間は、怪奇現象に悩まされて疲労が溜まっていた優太を存分に癒してくれたようだ。
目が覚めたばかりでぼんやりしていると、シャワーの音が消えて、全身濡れた状態の蘇芳が姿を見せた。スポーツをやっているのか筋肉が程よくついた上体が惜しみもなく露出している。どうやら着やせするタイプだったようで、優太は自分との体格差に軽くダメージを負った。
「おはようございます、雛崎さん。よく眠れました」
「ああ。ありがとな。おかげ様でぐっすり眠れたよ」
「それは良かったです」
この部屋に脱衣所はない。蘇芳は濡れた身体をタオルで拭きながら優太の目の前で着替えていく。
あまり直視するものでもないので、優太は視線を外し、トイレを借りようと立ち上がろうとして、膝ががくんと崩れた。
「あれ……?」
「どうかしました?」
「あ……いや、なんでもない」
なぜか足腰が重い気がした。立ち上がろうとした時に、足に走った鈍い痛みは、高校生の頃マラソン大会に出場した翌日に体験した筋肉痛に似ている。
ここ数日、特に激しい運動をした覚えがない優太は奇妙に思ったが、別にひどい痛みではないので気にしないことにした。蘇芳よりは背が低いとはいえ、男子大学生が寝るには少し狭いソファだ。体が無意識にソファから落ちないように緊張していたのだろう。慣れない場所で寝落ちして身体が強ばるのはよくあることだ。
多少違和感がある下半身をかばいながらトイレに行き、洗面所を借りて顔を洗っていると美味しそうな匂いがしてきた。
テーブルの上には温かい味噌汁とコンビニのおにぎりが二人分用意されていた。
「美味しそう……これ、俺も食べていいの?」
「もちろん」
「ありがとう。実はお腹ペコペコだったんだよね」
夕飯を食べ損ねていた優太は、蘇芳が用意してくれた朝食をありがたくいただくことにした。
「この味噌汁美味しい」
「インスタントだけどね」
「インスタントの味噌汁って初めて飲んだ。こんなに美味しいならもっと早く買ってみるべきだったな……ふぅ、身体に沁みるぅ……」
空腹の身体にはインスタントの味噌汁とコンビニのおにぎりはご馳走だった。無心で食べる優太を蘇芳は優しく微笑みながら見守り、自分もおにぎりを頬張る。
「ふぅ……ごちそうさまでした」
あっという間に完食した優太は軽く手を合わせる。そして向かいで鮭おにぎりを食べている蘇芳に改めて礼を言った。
「昨日からずっと迷惑かけっぱなしで悪いな。今財布持ってないけど、後で朝食代払うから」
「気にしないでください。これくらい全然いいですよ」
「よくない」
「いやほんとに大丈夫なんで。それに迷惑なんてちっとも思っていないんで。またいつでも泊りに来てください」
「いや、さすがにそれは……」
「ソファが寝心地悪かったなら俺のベッド貸すので」
「ますます悪いってそんなの! 大丈夫だよ。盛り塩とかしてなんとか防いでみるから」
「それって効果あるんですか?」
「うっ……やってみないとわからないだろ?」
「確かに。試してみるのはありかもですね」
まったく期待してなさそうに蘇芳はうなずきながら、おにぎりを食べ終えて立ち上がった。
「すみません。実は今日これからバイトで……」
「えっ!? それならそうと早く言ってくれよ。そしたらすぐに退散したのに」
「いえ、全然この部屋にいてもらっても構わないんですが……」
「家主がいないのに居座れるほど図太くないって。一回家に帰るよ」
「……バイト中もスマホにはすぐに出られるようにポケットに入れておくんで。何かあったらすぐに連絡ください」
「いやそれは悪い……」
「絶対、呼んでください」
優太の言葉を遮って蘇芳がはっきりとそう答えた。その声の強さに驚き、蘇芳の顔を見上げると本気で心配している顔の彼がじっと自分を見つめていた。
「俺……雛崎さんに何かあったら立ち直れないんで」
「……わかったよ。何かあったら電話する」
「約束ですよ?」
「ああ……でも、俺、そもそも蘇芳の番号知らねぇんだけどな」
「え」
蘇芳は本気で気づいていなかったらしい。イケメンの間抜け面を見てしまった優太は腹を抱えて笑った。
「そこまで笑わなくても……」
「悪い悪い。でも、お陰で元気が出たぜ。ありがとな」
「むぅ……素直に喜べない」
むくれながらも、蘇芳は鞄の中から付箋を取り出して、そこに自分の携帯番号を書いて渡してくれた。
「サンキュ」
「本当に、気を付けてくださいね」
「ああ、わかってるって」
蘇芳と一緒に彼の部屋を出る。鍵を閉めた後、名残惜しそうに何度も優太の方を振り返りながら、蘇芳はバイト先に向かって行ってしまった。
「…………さてと」
本当は自分の部屋には帰りたくない。しかし、このままでは普通に生活することすら出来ない。深呼吸をして震える手で鍵を外して家の扉を開ける。
そこは昨日自分が出て行ったままの状態で時を止めていた。ただ一つ、ベッドに放り出されたスマホだけは黒い画面のまま何も映していない。
恐る恐るスマホに近寄り、画面を触ってみる。表示されたのは『充電をしてください』というバッテリーが切れたことを示す画面だった。
無音のそれに優太は深い深いため息を吐いた。緊張が少しだけ緩む。しかし、声はスマホから聞こえてくるだけとは限らない。
優太は充電済みのモバイルバッテリーを取り出すとバッグの中にスマホと共に入れた。そして財布や鍵も一緒に鞄の中に入れると、着替えを済ませて外に出る。
予定のない休日ではあったが、家の中で一人になる気分にはなれなかった。適当なカフェに入り、珍しく参考書を取り出して勉強を始めた。
人がガヤガヤしている空間は、優太に安らぎをくれた。難しい課題はいつもならば勘弁願いたいところだが、今はどんな難問でも大歓迎の気分だった。気を抜いたらまたあの『手』のことを思いだしてしまいそうで、優太はいつになく真剣に課題に取り組んだのだった。
ただ部屋の中に漂う空気は自分の部屋とは違い、僅かに石鹸のようないい匂いがする。その匂いの元は、風呂場から聞こえているシャワーの音で察する事が出来た。
部屋の中に時計はなく、自分の手元にもスマホがないため、正確な時間はわからないが、窓から差す光がもう既に朝であることがわかった。
身体を起こすと、ぱさりと音を立ててブランケットが膝元に落ちた。優太が寝ていたのは昨日座っていたソファだった。あのまま寝落ちしてしまったのだろう。
申し訳ないことをしたなという思いはあるが、頭も体も久々にスッキリとしていることに気づいた。自分の部屋以外の場所で、誰かが居てくれる空間は、怪奇現象に悩まされて疲労が溜まっていた優太を存分に癒してくれたようだ。
目が覚めたばかりでぼんやりしていると、シャワーの音が消えて、全身濡れた状態の蘇芳が姿を見せた。スポーツをやっているのか筋肉が程よくついた上体が惜しみもなく露出している。どうやら着やせするタイプだったようで、優太は自分との体格差に軽くダメージを負った。
「おはようございます、雛崎さん。よく眠れました」
「ああ。ありがとな。おかげ様でぐっすり眠れたよ」
「それは良かったです」
この部屋に脱衣所はない。蘇芳は濡れた身体をタオルで拭きながら優太の目の前で着替えていく。
あまり直視するものでもないので、優太は視線を外し、トイレを借りようと立ち上がろうとして、膝ががくんと崩れた。
「あれ……?」
「どうかしました?」
「あ……いや、なんでもない」
なぜか足腰が重い気がした。立ち上がろうとした時に、足に走った鈍い痛みは、高校生の頃マラソン大会に出場した翌日に体験した筋肉痛に似ている。
ここ数日、特に激しい運動をした覚えがない優太は奇妙に思ったが、別にひどい痛みではないので気にしないことにした。蘇芳よりは背が低いとはいえ、男子大学生が寝るには少し狭いソファだ。体が無意識にソファから落ちないように緊張していたのだろう。慣れない場所で寝落ちして身体が強ばるのはよくあることだ。
多少違和感がある下半身をかばいながらトイレに行き、洗面所を借りて顔を洗っていると美味しそうな匂いがしてきた。
テーブルの上には温かい味噌汁とコンビニのおにぎりが二人分用意されていた。
「美味しそう……これ、俺も食べていいの?」
「もちろん」
「ありがとう。実はお腹ペコペコだったんだよね」
夕飯を食べ損ねていた優太は、蘇芳が用意してくれた朝食をありがたくいただくことにした。
「この味噌汁美味しい」
「インスタントだけどね」
「インスタントの味噌汁って初めて飲んだ。こんなに美味しいならもっと早く買ってみるべきだったな……ふぅ、身体に沁みるぅ……」
空腹の身体にはインスタントの味噌汁とコンビニのおにぎりはご馳走だった。無心で食べる優太を蘇芳は優しく微笑みながら見守り、自分もおにぎりを頬張る。
「ふぅ……ごちそうさまでした」
あっという間に完食した優太は軽く手を合わせる。そして向かいで鮭おにぎりを食べている蘇芳に改めて礼を言った。
「昨日からずっと迷惑かけっぱなしで悪いな。今財布持ってないけど、後で朝食代払うから」
「気にしないでください。これくらい全然いいですよ」
「よくない」
「いやほんとに大丈夫なんで。それに迷惑なんてちっとも思っていないんで。またいつでも泊りに来てください」
「いや、さすがにそれは……」
「ソファが寝心地悪かったなら俺のベッド貸すので」
「ますます悪いってそんなの! 大丈夫だよ。盛り塩とかしてなんとか防いでみるから」
「それって効果あるんですか?」
「うっ……やってみないとわからないだろ?」
「確かに。試してみるのはありかもですね」
まったく期待してなさそうに蘇芳はうなずきながら、おにぎりを食べ終えて立ち上がった。
「すみません。実は今日これからバイトで……」
「えっ!? それならそうと早く言ってくれよ。そしたらすぐに退散したのに」
「いえ、全然この部屋にいてもらっても構わないんですが……」
「家主がいないのに居座れるほど図太くないって。一回家に帰るよ」
「……バイト中もスマホにはすぐに出られるようにポケットに入れておくんで。何かあったらすぐに連絡ください」
「いやそれは悪い……」
「絶対、呼んでください」
優太の言葉を遮って蘇芳がはっきりとそう答えた。その声の強さに驚き、蘇芳の顔を見上げると本気で心配している顔の彼がじっと自分を見つめていた。
「俺……雛崎さんに何かあったら立ち直れないんで」
「……わかったよ。何かあったら電話する」
「約束ですよ?」
「ああ……でも、俺、そもそも蘇芳の番号知らねぇんだけどな」
「え」
蘇芳は本気で気づいていなかったらしい。イケメンの間抜け面を見てしまった優太は腹を抱えて笑った。
「そこまで笑わなくても……」
「悪い悪い。でも、お陰で元気が出たぜ。ありがとな」
「むぅ……素直に喜べない」
むくれながらも、蘇芳は鞄の中から付箋を取り出して、そこに自分の携帯番号を書いて渡してくれた。
「サンキュ」
「本当に、気を付けてくださいね」
「ああ、わかってるって」
蘇芳と一緒に彼の部屋を出る。鍵を閉めた後、名残惜しそうに何度も優太の方を振り返りながら、蘇芳はバイト先に向かって行ってしまった。
「…………さてと」
本当は自分の部屋には帰りたくない。しかし、このままでは普通に生活することすら出来ない。深呼吸をして震える手で鍵を外して家の扉を開ける。
そこは昨日自分が出て行ったままの状態で時を止めていた。ただ一つ、ベッドに放り出されたスマホだけは黒い画面のまま何も映していない。
恐る恐るスマホに近寄り、画面を触ってみる。表示されたのは『充電をしてください』というバッテリーが切れたことを示す画面だった。
無音のそれに優太は深い深いため息を吐いた。緊張が少しだけ緩む。しかし、声はスマホから聞こえてくるだけとは限らない。
優太は充電済みのモバイルバッテリーを取り出すとバッグの中にスマホと共に入れた。そして財布や鍵も一緒に鞄の中に入れると、着替えを済ませて外に出る。
予定のない休日ではあったが、家の中で一人になる気分にはなれなかった。適当なカフェに入り、珍しく参考書を取り出して勉強を始めた。
人がガヤガヤしている空間は、優太に安らぎをくれた。難しい課題はいつもならば勘弁願いたいところだが、今はどんな難問でも大歓迎の気分だった。気を抜いたらまたあの『手』のことを思いだしてしまいそうで、優太はいつになく真剣に課題に取り組んだのだった。
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