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110.【ハル視点】大通り
腹ごしらえを済ませたアキトが次にやりたい事は、大通りを見て回ることだった。昨日通った時から、色んなお店があってふらふら見て回るだけでも楽しそうだなと思っていたらしい。
希望通りに大通りに案内すれば、アキトは目を輝かせながら歩き出した。きょろきょろと視線を巡らせるアキトについて歩いていると、不意に店員から声がかかった。
「冒険者のお兄さん、うちの干し魚は保存食としても抜群だよ!」
看板をちらりと見てみれば、声をかけてきた女性はドリーシュというお店の店員のようだ。ドリーシュは、質が高くて美味しいと評判の干し魚屋だ。俺は訪れたことはなかったが、ここの魚を食べさせてもらったことはある。
「ああ、ここは冒険者の中では有名なお店だよ」
干し魚と聞いて興味が湧いたようで、アキトは足取り軽く店内へと入っていった。たくさんの棚に並ぶ干し魚は、圧巻の種類と量だった。
「あの、これってどうやって食べるんですか?」
「そうね、うちのはどれもそのままでも食べられるけど…軽く火であぶるか、スープなんかの汁物に入れても美味しいわよ」
日持ちがどれぐらいするのかもきっちり確認しているアキトに、俺は何も口を挟まずに見守ることにした。
「そうなんですか。じゃあ、店員さんの一番のおすすめはどれですか?」
「やっぱりこれかな。これは値段はちょっと高いけど旨味が濃くてね、そのまま食べても美味しいよ」
そう言って女性が持ってきたのは、アルペコルの干し魚だった。アルペコルはそのまま食べるよりも干し魚にした方が旨いといわれる不思議な魚だ。たしかに値段は高い方だが、この店で一番高い商品というわけでも無いだろう。きちんと良い物をすすめてくれる姿には好感が持てる。
すこし味見をさせてもらったアキトは、嬉しそうに頷いている。口に合ったようだ。
「今食べさせてもらったやつを10枚お願いします」
「即決かい!よし、これも持ってきな!」
女性は笑いながら、小魚を干したものをおまけにつけてくれた。手軽に食べられるため、こどものおやつや大人のつまみとしても人気の品だ。
「ありがとうございます」
「いいのよ、またトルマルに来たら寄ってちょうだい」
朗らかな笑顔に見送られて、俺たちはその店を後にした。
大通りを歩くアキトを見守るのは、想像以上に充実した時間だった。俺にとっては当たり前のお店でも、アキトにとっては珍しいものばかりみたいだ。キラキラと目を輝かせているアキトの姿を見ていると、俺まで楽しい気分になってくる。
色んなお店を覗きながら大通りを進んでいくと、アキトが不意に立ち止まった。何か興味のあるものでもあったのかと見回してみれば、野菜や果物を取り扱っているお店をじっと見つめているようだった。
「お兄さん、良かったら見ていって」
にっこりと愛想良く笑う店の人に、アキトはそっと近づいて行った。
「ちょっと珍しい野菜とか果物ってありますか?」
「珍しいとなると、やっぱりライスかな」
「え、ライスあるんですか?」
「ああ、あるよ」
なるほど。ライスが買いたくてこのお店に興味を持ったのか。納得している俺の隣で、アキトは困った顔で固まってしまった。おそらく何か聞きたい事があるのに、色々考えすぎて聞けなくなったんだろうな。俺はそっと不安そうなアキトの顔を覗き込んだ。
「ライスは珍しいから、食べたことがなかったって言えば、何を聞いても大丈夫だよ」
ライスについて何を聞いても、異世界人だとばれることは無い。そう断言すれば、アキトはほっと肩の力を抜いた。
「昨日食べたら美味しかったんですけど、これってどうやって食べるんですか?」
「ああ、ライスはトルマルより南じゃあまり出回らんからねぇ」
店主の男性はちょっと待っててと言い置くと、店の奥へと消えていった。
「ハル、ありがと」
「どういたしまして」
店主がいなくなった瞬間、アキトは小声でお礼を言ってくれた。こういうところがたまらなく愛おしいと思う。
「お待たせ」
戻ってきた店員が手に持っていたのは、真っ白な野菜だった。見た事のない野菜の形に、俺もアキトと一緒になってじっと見つめてしまった。
「これを割ると――これがライスなんだ」
わざわざ割ってみせてくれた店員に、アキトと二人で思わず歓声をあげてしまった。
ライス自体は何度も食べたことがあるけれど、どうやってできるのかを考えたことはなかった。これはなかなかに面白い野菜だな。
店員によると、ライスはそのままでも食べられるが茹でた方が美味しいらしい。たっぷりの水に入れて、茹でながら温めるのが正しい調理法だそうだ。アキトはかなり真剣な顔で説明を聞いていた。
「さてどうするね?」
「絶対買うんですけど…いくつなら持てるかな…」
「そんなに好きだったのかい?ライスの味」
「はい、すごく。んーどうしよう…」
珍しく即決できずに悩み続けているアキトをみかねて、俺はこそっと声をかけた。
「直通の馬車なら日帰りもできる距離だし、また買いにくれば良いよ」
俺の言葉を聞くなり、アキトはキラキラした目で俺を見つめてきた。今にもハル、天才と叫んでくれそうな興奮具合だ。
「おじさん、10こ頂きます!」
「10個も!?」
「はい、10個お願いします!」
「これだけの量をまとめ買いするのは商売人ぐらいだよ」
店員はそう苦笑しながらも、嬉しそうに商品を用意してくれた。
夕方になるまで、飽きもせず俺たちはトルマルの街中を歩きまわった。新鮮な魔物肉を取り扱っている肉屋、トルマルの人気の服屋、色んなお店に立ち寄った。アキトと一緒だと、トルマルの街も特別に感じるから不思議だ。
「次はどこに行く?」
「そろそろ、ハルおすすめのお店に行こうか」
「それならこっちの裏道だね」
「おすすめのお店ってどんなお店?」
アキトは俺を見上げながら、小声でそう尋ねてきた。
今日連れて行くのは、裏通りにある看板もない小さな店だ。はっきりとした名前が無いため、常連ですら裏通りの店と呼んでいる。変わった店ではあるが、味の美味しさだけは保証できる。俺はにやりと笑ってみせた。
「海鮮のスープが美味しいお店でね、ライスのメニューもあるよ」
「おおーそれは楽しみ」
「そこを左ね」
アキトは看板が無いことに驚きつつも、何の躊躇も無く店内へと足を踏み入れた。きょろきょろと店内を見渡す明らかに新顔のアキトに、客の視線が一気に集まってくる。声をかけたそうな顔をしてる奴らもいたが、店主がじろりと見回すだけで全員がさっと視線を逸らした。
店主のフィルは見た目は穏やかで優しそうな男性に見えるけれど、これでなかなかに頑固な男だ。怒らせれば二度と料理を作ってくれなくなる。胃袋を捕まれている常連は、彼には逆らえない。
「いらっしゃい。新顔だね」
「はい、友人におすすめしてもらって」
「そうかい、ゆっくりしていくと良いよ」
フィルはきっちりと自分の視線が届く席に、アキトを案内してくれた。よし、これでアキトに変な奴が近づいてくる心配もなさそうだ。
「海鮮スープとライスのメニューは絶対食べて欲しいけど、何を食べても美味しいよ」
俺は満面の笑みで、おすすめのメニューについて説明を始めた。
フィルの作る料理は、アキトの口にもばっちりと合ったようだ。あまりのアキトの食べっぷりにフィルが笑みをこぼしたり、常連達がおすすめメニューの議論を始めたりと、いつも以上に賑やかな雰囲気だった。
「ごちそうさまでした」
「おう、アキト、また来いよー」
「お前の店じゃない」
「わ、フィル怒らなくても…ごめんなさい」
「アキト、また来い」
「はい!」
わいわいと見送られながら裏通りの店を出た俺たちは、今は静かな狭い路地を歩いている。さっきまでの賑やかさが夢のような静けさだ。夜空に浮かんでいる星を見上げながら、二人並んでゆっくりと宿に向かって歩いて行く。
「お腹いっぱいだ」
「気に入ったなら良かった」
あの食べっぷりからして間違いなく気に入っただろうと聞いてみれば、アキトは即答で答えてくれた。
「またトルマルに来たら、またあそこに行きたいってぐらい気に入ったよ」
「そんなに?」
「本心だよー。本当にありがと、ハル」
「どういたしまして」
アキトと一緒に過ごす時間は楽しくて、本当にあっという間に過ぎ去ってしまう。トルマルにもまた来たいと言っていたし、いつかはアキトを辺境領にも連れて行きたい。
そんな風にこれからの事を考えながら、俺は笑顔でアキトを振り返った。
希望通りに大通りに案内すれば、アキトは目を輝かせながら歩き出した。きょろきょろと視線を巡らせるアキトについて歩いていると、不意に店員から声がかかった。
「冒険者のお兄さん、うちの干し魚は保存食としても抜群だよ!」
看板をちらりと見てみれば、声をかけてきた女性はドリーシュというお店の店員のようだ。ドリーシュは、質が高くて美味しいと評判の干し魚屋だ。俺は訪れたことはなかったが、ここの魚を食べさせてもらったことはある。
「ああ、ここは冒険者の中では有名なお店だよ」
干し魚と聞いて興味が湧いたようで、アキトは足取り軽く店内へと入っていった。たくさんの棚に並ぶ干し魚は、圧巻の種類と量だった。
「あの、これってどうやって食べるんですか?」
「そうね、うちのはどれもそのままでも食べられるけど…軽く火であぶるか、スープなんかの汁物に入れても美味しいわよ」
日持ちがどれぐらいするのかもきっちり確認しているアキトに、俺は何も口を挟まずに見守ることにした。
「そうなんですか。じゃあ、店員さんの一番のおすすめはどれですか?」
「やっぱりこれかな。これは値段はちょっと高いけど旨味が濃くてね、そのまま食べても美味しいよ」
そう言って女性が持ってきたのは、アルペコルの干し魚だった。アルペコルはそのまま食べるよりも干し魚にした方が旨いといわれる不思議な魚だ。たしかに値段は高い方だが、この店で一番高い商品というわけでも無いだろう。きちんと良い物をすすめてくれる姿には好感が持てる。
すこし味見をさせてもらったアキトは、嬉しそうに頷いている。口に合ったようだ。
「今食べさせてもらったやつを10枚お願いします」
「即決かい!よし、これも持ってきな!」
女性は笑いながら、小魚を干したものをおまけにつけてくれた。手軽に食べられるため、こどものおやつや大人のつまみとしても人気の品だ。
「ありがとうございます」
「いいのよ、またトルマルに来たら寄ってちょうだい」
朗らかな笑顔に見送られて、俺たちはその店を後にした。
大通りを歩くアキトを見守るのは、想像以上に充実した時間だった。俺にとっては当たり前のお店でも、アキトにとっては珍しいものばかりみたいだ。キラキラと目を輝かせているアキトの姿を見ていると、俺まで楽しい気分になってくる。
色んなお店を覗きながら大通りを進んでいくと、アキトが不意に立ち止まった。何か興味のあるものでもあったのかと見回してみれば、野菜や果物を取り扱っているお店をじっと見つめているようだった。
「お兄さん、良かったら見ていって」
にっこりと愛想良く笑う店の人に、アキトはそっと近づいて行った。
「ちょっと珍しい野菜とか果物ってありますか?」
「珍しいとなると、やっぱりライスかな」
「え、ライスあるんですか?」
「ああ、あるよ」
なるほど。ライスが買いたくてこのお店に興味を持ったのか。納得している俺の隣で、アキトは困った顔で固まってしまった。おそらく何か聞きたい事があるのに、色々考えすぎて聞けなくなったんだろうな。俺はそっと不安そうなアキトの顔を覗き込んだ。
「ライスは珍しいから、食べたことがなかったって言えば、何を聞いても大丈夫だよ」
ライスについて何を聞いても、異世界人だとばれることは無い。そう断言すれば、アキトはほっと肩の力を抜いた。
「昨日食べたら美味しかったんですけど、これってどうやって食べるんですか?」
「ああ、ライスはトルマルより南じゃあまり出回らんからねぇ」
店主の男性はちょっと待っててと言い置くと、店の奥へと消えていった。
「ハル、ありがと」
「どういたしまして」
店主がいなくなった瞬間、アキトは小声でお礼を言ってくれた。こういうところがたまらなく愛おしいと思う。
「お待たせ」
戻ってきた店員が手に持っていたのは、真っ白な野菜だった。見た事のない野菜の形に、俺もアキトと一緒になってじっと見つめてしまった。
「これを割ると――これがライスなんだ」
わざわざ割ってみせてくれた店員に、アキトと二人で思わず歓声をあげてしまった。
ライス自体は何度も食べたことがあるけれど、どうやってできるのかを考えたことはなかった。これはなかなかに面白い野菜だな。
店員によると、ライスはそのままでも食べられるが茹でた方が美味しいらしい。たっぷりの水に入れて、茹でながら温めるのが正しい調理法だそうだ。アキトはかなり真剣な顔で説明を聞いていた。
「さてどうするね?」
「絶対買うんですけど…いくつなら持てるかな…」
「そんなに好きだったのかい?ライスの味」
「はい、すごく。んーどうしよう…」
珍しく即決できずに悩み続けているアキトをみかねて、俺はこそっと声をかけた。
「直通の馬車なら日帰りもできる距離だし、また買いにくれば良いよ」
俺の言葉を聞くなり、アキトはキラキラした目で俺を見つめてきた。今にもハル、天才と叫んでくれそうな興奮具合だ。
「おじさん、10こ頂きます!」
「10個も!?」
「はい、10個お願いします!」
「これだけの量をまとめ買いするのは商売人ぐらいだよ」
店員はそう苦笑しながらも、嬉しそうに商品を用意してくれた。
夕方になるまで、飽きもせず俺たちはトルマルの街中を歩きまわった。新鮮な魔物肉を取り扱っている肉屋、トルマルの人気の服屋、色んなお店に立ち寄った。アキトと一緒だと、トルマルの街も特別に感じるから不思議だ。
「次はどこに行く?」
「そろそろ、ハルおすすめのお店に行こうか」
「それならこっちの裏道だね」
「おすすめのお店ってどんなお店?」
アキトは俺を見上げながら、小声でそう尋ねてきた。
今日連れて行くのは、裏通りにある看板もない小さな店だ。はっきりとした名前が無いため、常連ですら裏通りの店と呼んでいる。変わった店ではあるが、味の美味しさだけは保証できる。俺はにやりと笑ってみせた。
「海鮮のスープが美味しいお店でね、ライスのメニューもあるよ」
「おおーそれは楽しみ」
「そこを左ね」
アキトは看板が無いことに驚きつつも、何の躊躇も無く店内へと足を踏み入れた。きょろきょろと店内を見渡す明らかに新顔のアキトに、客の視線が一気に集まってくる。声をかけたそうな顔をしてる奴らもいたが、店主がじろりと見回すだけで全員がさっと視線を逸らした。
店主のフィルは見た目は穏やかで優しそうな男性に見えるけれど、これでなかなかに頑固な男だ。怒らせれば二度と料理を作ってくれなくなる。胃袋を捕まれている常連は、彼には逆らえない。
「いらっしゃい。新顔だね」
「はい、友人におすすめしてもらって」
「そうかい、ゆっくりしていくと良いよ」
フィルはきっちりと自分の視線が届く席に、アキトを案内してくれた。よし、これでアキトに変な奴が近づいてくる心配もなさそうだ。
「海鮮スープとライスのメニューは絶対食べて欲しいけど、何を食べても美味しいよ」
俺は満面の笑みで、おすすめのメニューについて説明を始めた。
フィルの作る料理は、アキトの口にもばっちりと合ったようだ。あまりのアキトの食べっぷりにフィルが笑みをこぼしたり、常連達がおすすめメニューの議論を始めたりと、いつも以上に賑やかな雰囲気だった。
「ごちそうさまでした」
「おう、アキト、また来いよー」
「お前の店じゃない」
「わ、フィル怒らなくても…ごめんなさい」
「アキト、また来い」
「はい!」
わいわいと見送られながら裏通りの店を出た俺たちは、今は静かな狭い路地を歩いている。さっきまでの賑やかさが夢のような静けさだ。夜空に浮かんでいる星を見上げながら、二人並んでゆっくりと宿に向かって歩いて行く。
「お腹いっぱいだ」
「気に入ったなら良かった」
あの食べっぷりからして間違いなく気に入っただろうと聞いてみれば、アキトは即答で答えてくれた。
「またトルマルに来たら、またあそこに行きたいってぐらい気に入ったよ」
「そんなに?」
「本心だよー。本当にありがと、ハル」
「どういたしまして」
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