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第一章 完璧な悪役令嬢
6 パーティー直前
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「おにいさま、本当ですか?
まさかハロルド王子までいらっしゃるなんて、、、、。」
クリスティーナは兄のルーカスからお披露目パーティーに王子のハロルドが出席すると聞いて、びっくりして聞き返した。
「ああ、一応学友だし、誘っておかないと悪いかなくらいの気持ちだったし、パーティーまであんまり時間もないから欠席の返事だ思って開けたら、、出席すると言ってきたよ。」
ルーカスは内心ハロルドに向かって空気読めよと毒づいていたがクリスティーナにはわからなかった。
「そうなのですね。わたくし粗相しないか心配になってきましたわ。」
そう言って少し俯いたクリスティーナはほうっとため息を吐いた。
「そんな心配は無用だよ!こんなに可愛いクリスティーナに誰が文句なんていうものか!そんな奴がいたら僕がやっつけるよ。」
そう言ってルーカスは最近習い始めた剣術の型を真似てクリスティーナにやってみせた。
「ウフフ、おにいさま、ありがとうございます!大好きですわ。」
クリスティーナはルーカスの腕に抱き着くと不安そうな顔はなくなって嬉しそうに微笑んだ。
それを見てルーカスはやっぱり家のクリスティーナは一番可愛いな、ハロルドにはもう一度釘を刺そうと心に決めた。
その様子を上空から眺めていてアカネはやはり出会いイベントは起こるのねと呟いた。
クリスティーナから出席者には王子はいないと聞いていたので、あれ?とは思っていたのだ。
ゲームではこのクリスティーナのお披露目パーティーでクリスティーナとハロルド王子は出会い、クリスティーナが一目惚れするのだ。
それとは別に野心家の父親が無理矢理婚約者の座を得て後日ご婚約となったはずだ。
アカネはやはりゲーム通りになった事で頭の中を強制力という言葉がクルクルと回っていたが、家族の様子を見る限り父親は野心家かもしれないがクリスティーナを見るからに可愛がっているし、兄も然り。無理矢理の婚約はないのではないかとも思っていた。
「なんだか新しいゲームをやってる気分になるわ!クリスティーナは一目惚れするのかしら?
一目惚れしたなら好きな人と一緒にさせてあげたいなぁ。」
アカネはあくまでクリスティーナの気持ちでアドバイスを変える予定なのだ。
もし、クリスティーナが王子に一目惚れしたら、二人が上手くいくように完璧な悪役ではない令嬢になるようにアドバイスする。
もし、クリスティーナが一目惚れしなかったら、今まで自分が関わる事でクリスティーナの価値観が変わったという事なのでゲームのイベントは悉くスルーするようアドバイスする。
アカネは今もまだルーカスと楽しそうに話しているクリスティーナを見ながらこの笑顔を守りたいなと思った。
何せ三歳からずっと見ているのだ気分は母親だった。
「あら、とっても可愛いわよ。クリスティーナ。やっぱりそちらの型にして良かったわ~」
クリスティーナの母親は漸く出来てきたパーティー用のドレスを着たクリスティーナを見て満足そうに頷いた。
「本当?お母様。」
「ええ。そこでクルッと回ってみて頂戴?」
「こう?」
クリスティーナは母親に言われるままその場で回るとふわりとドレスの裾が広がり花が咲いたようだった。
クリスティーナが着ているドレスは瞳に合わせた薄い紫色で、このバイオレットストーン家を象徴する色でもあった。
まだ十歳のクリスティーナが身につけるには少し大人っぽく感じたが母親が何度も仮縫いをさせて可愛らく見えるようにしてくれたのだ。
クリスティーナは嬉しくて母親に抱きついた。
「お母様、ありがとうございます。このドレスとっても可愛いわ!わたくし大好きになりました!」
「そうね。とてもよく似合っていてよ。可愛いクリスティーナ」
仲の良い親子はその後普段のドレスに着替えて一緒にお茶をすることになった。
パーティーまであと三日なので、二人ともほぼ準備も終わりやっと一息着いたのだ。
「クリスティーナ、今度のパーティーではハロルド王子を筆頭にこの国の五大ストーン家の方もお見えになるから粗相の無いように気をつけましょうね。お母様も頑張るわ。」
母はクリスティーナのお披露目パーティーに王子が出席する事が広まったため、参加者が急に増えた事を思い出し、ため息をついた。
このキングストーン王国には五大ストーン家という建国からキングストーンの為に働いてきた由緒正しい公爵家があるのだ。代々その家のものは瞳に家名を引き継いでいて、クリスティーナの母親も青い瞳のブルーストーン家の出身だった。
不思議な事にどんな瞳の女性が嫁いで来ても必ず瞳の色は家名に由来する色となるのだ。
五大ストーン家は、
ブルーストーン、騎士団をまとめている。
グリーンストーン、外交に特化している。
ブラックストーン、貿易に特化している。
ホワイトストーン、内政に特化している。
そして、クリスティーナ達のバイオレットストーン家となっている。
バイオレットストーン家は主に王室から分かれて臣下に降った元王家で王の補佐役や宰相などをやっている。
この五大ストーン家は他の貴族とは一線を画しており、王家であるキングストーン家が不正などで国家に害があると判断したら合法的に王家と取って代わる事ができるのだった。
もちろん全てのストーン家の同意が必要なので建国以来そのような事は一度もなかった。
そんな名門中の名門である全ストーン家が王家以外が主催するパーティーで顔を合わせる事自体が珍しかった。
それも今の王子の世代特有の問題だった。
何故かハロルド王子の世代に次期当主と王子と丁度いい年回りの令嬢が集中してしまったのだ。
普通は王家の世継ぎとストーン家の令嬢で丁度いい年回りの娘はいても二人くらいで大体その内のどちらかが王家に嫁いでいた。側近も同様だ。
但し今の世代は年の行ってからの子供だったり、早く結婚した結果だったり、再婚の結果だったりで全てのストーン家に王子と同じ世代の息子と娘が存在したのだ。
当然各ストーン家はお互いに牽制しながらも王子の側近候補と婚約者候補に名乗りを上げていた。
その為王子と直接話せる今回のパーティーに全ストーン家が出席する事になったのだった。
「お母様の時は平和だったわよ。陛下と近いお年の方がグリーンストーン家のセイラ様だけだったんだもの。それにお二人は直ぐにお互いに恋落ちて、何の問題もなかったわ。」
そういうと、ルーカスとクリスティーナの世代がこれから色々と大変なのかもと子供達を気づかった。
「そうなのですね?でも、わたくしは特にハロルド王子に興味はないですし、、。
今回もおにいさまが学友だからしかなくいらっしゃるのだわ。御心配なさらないでね。お母様。」
そう言ってクリスティーナは微笑んだ。
二人はパーティーの話はここまでと話題を変えて次の予定の時間まで楽しくお茶を飲んでいた。
そんな二人の横でアカネは一人つぶやいた。
「でもね~。あのドレスはゲームのスチルそのものなのよね。」
まさかハロルド王子までいらっしゃるなんて、、、、。」
クリスティーナは兄のルーカスからお披露目パーティーに王子のハロルドが出席すると聞いて、びっくりして聞き返した。
「ああ、一応学友だし、誘っておかないと悪いかなくらいの気持ちだったし、パーティーまであんまり時間もないから欠席の返事だ思って開けたら、、出席すると言ってきたよ。」
ルーカスは内心ハロルドに向かって空気読めよと毒づいていたがクリスティーナにはわからなかった。
「そうなのですね。わたくし粗相しないか心配になってきましたわ。」
そう言って少し俯いたクリスティーナはほうっとため息を吐いた。
「そんな心配は無用だよ!こんなに可愛いクリスティーナに誰が文句なんていうものか!そんな奴がいたら僕がやっつけるよ。」
そう言ってルーカスは最近習い始めた剣術の型を真似てクリスティーナにやってみせた。
「ウフフ、おにいさま、ありがとうございます!大好きですわ。」
クリスティーナはルーカスの腕に抱き着くと不安そうな顔はなくなって嬉しそうに微笑んだ。
それを見てルーカスはやっぱり家のクリスティーナは一番可愛いな、ハロルドにはもう一度釘を刺そうと心に決めた。
その様子を上空から眺めていてアカネはやはり出会いイベントは起こるのねと呟いた。
クリスティーナから出席者には王子はいないと聞いていたので、あれ?とは思っていたのだ。
ゲームではこのクリスティーナのお披露目パーティーでクリスティーナとハロルド王子は出会い、クリスティーナが一目惚れするのだ。
それとは別に野心家の父親が無理矢理婚約者の座を得て後日ご婚約となったはずだ。
アカネはやはりゲーム通りになった事で頭の中を強制力という言葉がクルクルと回っていたが、家族の様子を見る限り父親は野心家かもしれないがクリスティーナを見るからに可愛がっているし、兄も然り。無理矢理の婚約はないのではないかとも思っていた。
「なんだか新しいゲームをやってる気分になるわ!クリスティーナは一目惚れするのかしら?
一目惚れしたなら好きな人と一緒にさせてあげたいなぁ。」
アカネはあくまでクリスティーナの気持ちでアドバイスを変える予定なのだ。
もし、クリスティーナが王子に一目惚れしたら、二人が上手くいくように完璧な悪役ではない令嬢になるようにアドバイスする。
もし、クリスティーナが一目惚れしなかったら、今まで自分が関わる事でクリスティーナの価値観が変わったという事なのでゲームのイベントは悉くスルーするようアドバイスする。
アカネは今もまだルーカスと楽しそうに話しているクリスティーナを見ながらこの笑顔を守りたいなと思った。
何せ三歳からずっと見ているのだ気分は母親だった。
「あら、とっても可愛いわよ。クリスティーナ。やっぱりそちらの型にして良かったわ~」
クリスティーナの母親は漸く出来てきたパーティー用のドレスを着たクリスティーナを見て満足そうに頷いた。
「本当?お母様。」
「ええ。そこでクルッと回ってみて頂戴?」
「こう?」
クリスティーナは母親に言われるままその場で回るとふわりとドレスの裾が広がり花が咲いたようだった。
クリスティーナが着ているドレスは瞳に合わせた薄い紫色で、このバイオレットストーン家を象徴する色でもあった。
まだ十歳のクリスティーナが身につけるには少し大人っぽく感じたが母親が何度も仮縫いをさせて可愛らく見えるようにしてくれたのだ。
クリスティーナは嬉しくて母親に抱きついた。
「お母様、ありがとうございます。このドレスとっても可愛いわ!わたくし大好きになりました!」
「そうね。とてもよく似合っていてよ。可愛いクリスティーナ」
仲の良い親子はその後普段のドレスに着替えて一緒にお茶をすることになった。
パーティーまであと三日なので、二人ともほぼ準備も終わりやっと一息着いたのだ。
「クリスティーナ、今度のパーティーではハロルド王子を筆頭にこの国の五大ストーン家の方もお見えになるから粗相の無いように気をつけましょうね。お母様も頑張るわ。」
母はクリスティーナのお披露目パーティーに王子が出席する事が広まったため、参加者が急に増えた事を思い出し、ため息をついた。
このキングストーン王国には五大ストーン家という建国からキングストーンの為に働いてきた由緒正しい公爵家があるのだ。代々その家のものは瞳に家名を引き継いでいて、クリスティーナの母親も青い瞳のブルーストーン家の出身だった。
不思議な事にどんな瞳の女性が嫁いで来ても必ず瞳の色は家名に由来する色となるのだ。
五大ストーン家は、
ブルーストーン、騎士団をまとめている。
グリーンストーン、外交に特化している。
ブラックストーン、貿易に特化している。
ホワイトストーン、内政に特化している。
そして、クリスティーナ達のバイオレットストーン家となっている。
バイオレットストーン家は主に王室から分かれて臣下に降った元王家で王の補佐役や宰相などをやっている。
この五大ストーン家は他の貴族とは一線を画しており、王家であるキングストーン家が不正などで国家に害があると判断したら合法的に王家と取って代わる事ができるのだった。
もちろん全てのストーン家の同意が必要なので建国以来そのような事は一度もなかった。
そんな名門中の名門である全ストーン家が王家以外が主催するパーティーで顔を合わせる事自体が珍しかった。
それも今の王子の世代特有の問題だった。
何故かハロルド王子の世代に次期当主と王子と丁度いい年回りの令嬢が集中してしまったのだ。
普通は王家の世継ぎとストーン家の令嬢で丁度いい年回りの娘はいても二人くらいで大体その内のどちらかが王家に嫁いでいた。側近も同様だ。
但し今の世代は年の行ってからの子供だったり、早く結婚した結果だったり、再婚の結果だったりで全てのストーン家に王子と同じ世代の息子と娘が存在したのだ。
当然各ストーン家はお互いに牽制しながらも王子の側近候補と婚約者候補に名乗りを上げていた。
その為王子と直接話せる今回のパーティーに全ストーン家が出席する事になったのだった。
「お母様の時は平和だったわよ。陛下と近いお年の方がグリーンストーン家のセイラ様だけだったんだもの。それにお二人は直ぐにお互いに恋落ちて、何の問題もなかったわ。」
そういうと、ルーカスとクリスティーナの世代がこれから色々と大変なのかもと子供達を気づかった。
「そうなのですね?でも、わたくしは特にハロルド王子に興味はないですし、、。
今回もおにいさまが学友だからしかなくいらっしゃるのだわ。御心配なさらないでね。お母様。」
そう言ってクリスティーナは微笑んだ。
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