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第ニ章 婚約
9 新しい学友
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クリスティーナは緊張した面持ちでルーカスと共に王宮の廊下を歩いていた。
結局両親や兄に相談した所、いくら手紙で聞いてきたとは言え手紙を書く時点でハロルドが王と王妃にお伺いは立てているはずだから、既に断れる段階ではないと言うことになったのだ。
それにルーカスも一緒であるし、確かに王宮の教師は素晴らしいと言われてしまったのでクリスティーナは渋々頷いたのだ。
最後の兄の一言にもクリスティーナは安心した。
「クリスティーナ、これだけは言っておくけどいくら勉強しても試験に受からなければ高等科には行けないからね。広い教養を身につけるくらいの気持ちで一緒に行こう?」
そうよね。勉強しても駄目なら仕方がないものね。
そうして本日初参加となったのだ。
キョロキョロと物珍しげに王宮を見ていたクリスティーナはルーカスと共にとあるドアの前に到着した。
ルーカスがノックすると、中から侍従がドアを開けて二人を招き入れた。
「よく来てくれたね!クリスティーナ嬢。」
クリスティーナはドレスを摘んで淑女の礼を取り頭を下げた。
「ハロルド様、お言葉に甘えて参上致しました。まだ未熟ではございますが本日より宜しくお願いします。」
「堅苦しい挨拶は抜きと行こう。ルーカスもよく来てくれた。」
「全くこう言う事は僕にもちゃんと相談してから誘えよな!」
「悪かった。家庭教師教育と学校教育そして女性の教育について議論を交わしていたらつい思いついてしまって、、。居ても立っても居られなくなって父上に許可を貰ってしまったんだ。」
「しょうがないな。でも、一体誰と議論したんだ?」
「まぁ、側近の一人だな。彼は知識も豊富で色々な意見をくれるんだよ。」
ハロルドはルーカスにはまだセイジの話はしていないので慌ててごまかした。
ルーカスもふーんそうかと流してくれたのでそのまま授業となった。
「、、、ということです。何か質問はありますか?なければ本日は、ここまでといたします。
クリスティーナ様におかれましては難しいことはありませんか?」
「大丈夫です。先生。
家では兄と一緒に勉強しておりましたのでそれ程違和感はありませんでした。
ありがとうございました。」
クリスティーナが教師に回答すると教師は満足そうに頷いて部屋から退出した。
するとハロルドが立ち上がって二人をお茶に誘った。
いつも勉強の後はルーカスとお茶していたらしくルーカスも当然のようにハロルドに頷いて後を追った。
クリスティーナも慌てて荷物を片付けて、二人の後ろをついて行くとそこはハロルドの私室だった。
私室とは言ってもとても広く応接セットもあり大きなソファが並びゆったりと過ごせるようになっていた。
「あれ?今日は庭園じゃないのか?」
ルーカスが不思議そうに見回すとハロルドが少し言葉を濁して答えた。
「まぁ、その、折角クリスティーナ嬢が来てくれたんだからリラックス出来た方がいいかと思ってね。まぁ二人とも座ってくれ。」
そういうとハロルドもソファに腰を下ろしてお茶の準備をさせた。
本当はクリスティーナを見てみたいというセイジの希望を叶えるために連れてきたのだ。
セイジと繋がっているチェストは今ハロルドの後ろにありセイジは其処から向かいに座る二人を観察しているのだった。
セイジはハロルドが連れてきたよく似た兄妹を見て行儀悪くも口笛を吹いた。
「すっごい美形兄妹だな。」
セイジの口笛にハロルドがビクッとしたが、何とか誤魔化して談笑を続けた。
セイジは悪いとそれ以後は黙って二人を観察した。
セイジから見ると二人の関係はこの国では珍しく家族の絆を感じさせられた。
ハロルドに聞いたところこの国では親子、兄妹の関係は非常に薄くて酷い時は顔くらいは知ってる程度だそうだ。
しかし、このバイオレットストーン兄妹はお互いに肩を寄せ合いハロルドの質問にも楽しそうに笑いながら答えていた。
セイジは何かを懐かしく感じながら幼い三人のお茶会をハロルドの後ろからじっと見ていた。
「そういえば、さっき言っていた教育の話はなんの為だったんだ?」
ルーカスがハロルドに切り出した。
「ああ、あれか?我が国では王立学園が一つだけでそれまでは各家庭の教育に頼っているだろう?
それでは家庭の伝手や裕福さで教師の質にかなりの差が出るし、貴族以外の優秀なものを将来的に取りこぼしていると言われてな。
また、女性がしっかり教養を身につけるとその子供達にも教育が行き渡るらしい。
勿論クリスティーナ嬢はもう充分素晴らしい教養を身につけていると思うよ。」
「成る程なぁ。その人は先見の明があるのかもしれないな。」
ルーカスが関心しているとクリスティーナも一言付け加えた。
「わたくしも小学校って必要だと思いますわ。」
「「え?」」
「なんだい?その小学校って?聞いた事ない言葉だなあ。」
セイジとハロルドは驚き、ルーカスが呑気に質問を返した。
セイジが後ろからハロルドに一生懸命話しかける。
「おい!ハロルド!この女の子は違う!!絶対違うぞ!俺の様な存在がいるか、もしくはこの子自身が転生者だ!」
ハロルドはセイジの言葉に頷いてルーカスに小学校というのはですねと説明してるクリスティーナを不思議そうに見つめた。
言われてみればクリスティーナは奇異な存在だ。家族の絆を作り、先程の授業では女子教育の枠をかなり飛び越えた知識を身につけている。
それはこの国では異常だ。
でも、とハロルドは考えた。だからこそクリスティーナとは話していても楽しいし、この様な難しい話題も一緒に理解して義論できるのだ。
ハロルドが知っているこの国の女の子は自分の容姿と相手の容姿とドレスにお菓子にしか興味が無い子ばかりなのだ。
ハロルドは今はこのことを問い詰めずにいる事に決めた。
そして、このクリスティーナは是非とも王家にいや自分の側にいてもらい将来のこの国を共に変えていきたいと感じた。
もし、本当にセイジのいう異世界を知っているのなら好都合だとも思った。
それは即ちこの世界の問題点もどのように変えていけば良いのかも知っている事になるのだ。
そこまで考えるとハロルドは今までとは違った目でクリスティーナを眺めた。
今までは確かに可愛いがどちらかというとルーカスの妹として見ていたが、今は自分の伴侶になり得るかという視線でクリスティーナを見た。
そして、今までの立ち振る舞いや言動、身分や教養を思い出し笑みを深めた。
この子は逃さない。
ハロルドはそう結論付けると今後のプランをら頭に浮かべた。
まずは婚約だな。
この聡明さや美しさは既に各家に先日のパーティで知れ渡ってしまったからグズグズしてると他家に取られてしまうな。
その前にとハロルドはもう一つ質問した。
「クリスティーナ、君は大学についてはどう思う?」
「大学ですか?確かにこの国には学園のみですので、今後は大学の様な専門的に学ぶ場があれば更なる発展が得られると思います。」
キョトンとしたルーカスの横でクリスティーナが淀みなく答えた。
それによってハロルドはクリスティーナが異世界の知識を持っていると確信して直ぐにでも父に婚約を進言しようと心に決めた。
「そうだね。ルーカスそんな顔しないでくれよ。大学っていうのは、、、。」
ハロルドはルーカスに誤魔化しながら大学について説明するとふとクリスティーナをみて思った。
お披露目したばかりだから仕方がないが自分の知識がこの国の常識からずれている事にクリスティーナは気づいていないのかも知れない。
ハロルドはそれでも王子なので幼い頃からこの国の事や市井の生活、貴族の常識を身につけていたからセイジの言っていることの異常さと秘密にしなければならない事を判別出来たがクリスティーナにその様子は見られなかった。よく言えば聞かれなかったから話さなかった程度の事の様だ。
凄く危険だな。
早急に手を打たないと家族はきっと夢見がち位で慣れているのかも知れないが他の貴族の前で話したりしたら大変なことになる。
ハロルドは婚約話は進めるにしても、まずは出来るだけ早くクリスティーナと二人で会い注意しなければと心に決めた。
結局両親や兄に相談した所、いくら手紙で聞いてきたとは言え手紙を書く時点でハロルドが王と王妃にお伺いは立てているはずだから、既に断れる段階ではないと言うことになったのだ。
それにルーカスも一緒であるし、確かに王宮の教師は素晴らしいと言われてしまったのでクリスティーナは渋々頷いたのだ。
最後の兄の一言にもクリスティーナは安心した。
「クリスティーナ、これだけは言っておくけどいくら勉強しても試験に受からなければ高等科には行けないからね。広い教養を身につけるくらいの気持ちで一緒に行こう?」
そうよね。勉強しても駄目なら仕方がないものね。
そうして本日初参加となったのだ。
キョロキョロと物珍しげに王宮を見ていたクリスティーナはルーカスと共にとあるドアの前に到着した。
ルーカスがノックすると、中から侍従がドアを開けて二人を招き入れた。
「よく来てくれたね!クリスティーナ嬢。」
クリスティーナはドレスを摘んで淑女の礼を取り頭を下げた。
「ハロルド様、お言葉に甘えて参上致しました。まだ未熟ではございますが本日より宜しくお願いします。」
「堅苦しい挨拶は抜きと行こう。ルーカスもよく来てくれた。」
「全くこう言う事は僕にもちゃんと相談してから誘えよな!」
「悪かった。家庭教師教育と学校教育そして女性の教育について議論を交わしていたらつい思いついてしまって、、。居ても立っても居られなくなって父上に許可を貰ってしまったんだ。」
「しょうがないな。でも、一体誰と議論したんだ?」
「まぁ、側近の一人だな。彼は知識も豊富で色々な意見をくれるんだよ。」
ハロルドはルーカスにはまだセイジの話はしていないので慌ててごまかした。
ルーカスもふーんそうかと流してくれたのでそのまま授業となった。
「、、、ということです。何か質問はありますか?なければ本日は、ここまでといたします。
クリスティーナ様におかれましては難しいことはありませんか?」
「大丈夫です。先生。
家では兄と一緒に勉強しておりましたのでそれ程違和感はありませんでした。
ありがとうございました。」
クリスティーナが教師に回答すると教師は満足そうに頷いて部屋から退出した。
するとハロルドが立ち上がって二人をお茶に誘った。
いつも勉強の後はルーカスとお茶していたらしくルーカスも当然のようにハロルドに頷いて後を追った。
クリスティーナも慌てて荷物を片付けて、二人の後ろをついて行くとそこはハロルドの私室だった。
私室とは言ってもとても広く応接セットもあり大きなソファが並びゆったりと過ごせるようになっていた。
「あれ?今日は庭園じゃないのか?」
ルーカスが不思議そうに見回すとハロルドが少し言葉を濁して答えた。
「まぁ、その、折角クリスティーナ嬢が来てくれたんだからリラックス出来た方がいいかと思ってね。まぁ二人とも座ってくれ。」
そういうとハロルドもソファに腰を下ろしてお茶の準備をさせた。
本当はクリスティーナを見てみたいというセイジの希望を叶えるために連れてきたのだ。
セイジと繋がっているチェストは今ハロルドの後ろにありセイジは其処から向かいに座る二人を観察しているのだった。
セイジはハロルドが連れてきたよく似た兄妹を見て行儀悪くも口笛を吹いた。
「すっごい美形兄妹だな。」
セイジの口笛にハロルドがビクッとしたが、何とか誤魔化して談笑を続けた。
セイジは悪いとそれ以後は黙って二人を観察した。
セイジから見ると二人の関係はこの国では珍しく家族の絆を感じさせられた。
ハロルドに聞いたところこの国では親子、兄妹の関係は非常に薄くて酷い時は顔くらいは知ってる程度だそうだ。
しかし、このバイオレットストーン兄妹はお互いに肩を寄せ合いハロルドの質問にも楽しそうに笑いながら答えていた。
セイジは何かを懐かしく感じながら幼い三人のお茶会をハロルドの後ろからじっと見ていた。
「そういえば、さっき言っていた教育の話はなんの為だったんだ?」
ルーカスがハロルドに切り出した。
「ああ、あれか?我が国では王立学園が一つだけでそれまでは各家庭の教育に頼っているだろう?
それでは家庭の伝手や裕福さで教師の質にかなりの差が出るし、貴族以外の優秀なものを将来的に取りこぼしていると言われてな。
また、女性がしっかり教養を身につけるとその子供達にも教育が行き渡るらしい。
勿論クリスティーナ嬢はもう充分素晴らしい教養を身につけていると思うよ。」
「成る程なぁ。その人は先見の明があるのかもしれないな。」
ルーカスが関心しているとクリスティーナも一言付け加えた。
「わたくしも小学校って必要だと思いますわ。」
「「え?」」
「なんだい?その小学校って?聞いた事ない言葉だなあ。」
セイジとハロルドは驚き、ルーカスが呑気に質問を返した。
セイジが後ろからハロルドに一生懸命話しかける。
「おい!ハロルド!この女の子は違う!!絶対違うぞ!俺の様な存在がいるか、もしくはこの子自身が転生者だ!」
ハロルドはセイジの言葉に頷いてルーカスに小学校というのはですねと説明してるクリスティーナを不思議そうに見つめた。
言われてみればクリスティーナは奇異な存在だ。家族の絆を作り、先程の授業では女子教育の枠をかなり飛び越えた知識を身につけている。
それはこの国では異常だ。
でも、とハロルドは考えた。だからこそクリスティーナとは話していても楽しいし、この様な難しい話題も一緒に理解して義論できるのだ。
ハロルドが知っているこの国の女の子は自分の容姿と相手の容姿とドレスにお菓子にしか興味が無い子ばかりなのだ。
ハロルドは今はこのことを問い詰めずにいる事に決めた。
そして、このクリスティーナは是非とも王家にいや自分の側にいてもらい将来のこの国を共に変えていきたいと感じた。
もし、本当にセイジのいう異世界を知っているのなら好都合だとも思った。
それは即ちこの世界の問題点もどのように変えていけば良いのかも知っている事になるのだ。
そこまで考えるとハロルドは今までとは違った目でクリスティーナを眺めた。
今までは確かに可愛いがどちらかというとルーカスの妹として見ていたが、今は自分の伴侶になり得るかという視線でクリスティーナを見た。
そして、今までの立ち振る舞いや言動、身分や教養を思い出し笑みを深めた。
この子は逃さない。
ハロルドはそう結論付けると今後のプランをら頭に浮かべた。
まずは婚約だな。
この聡明さや美しさは既に各家に先日のパーティで知れ渡ってしまったからグズグズしてると他家に取られてしまうな。
その前にとハロルドはもう一つ質問した。
「クリスティーナ、君は大学についてはどう思う?」
「大学ですか?確かにこの国には学園のみですので、今後は大学の様な専門的に学ぶ場があれば更なる発展が得られると思います。」
キョトンとしたルーカスの横でクリスティーナが淀みなく答えた。
それによってハロルドはクリスティーナが異世界の知識を持っていると確信して直ぐにでも父に婚約を進言しようと心に決めた。
「そうだね。ルーカスそんな顔しないでくれよ。大学っていうのは、、、。」
ハロルドはルーカスに誤魔化しながら大学について説明するとふとクリスティーナをみて思った。
お披露目したばかりだから仕方がないが自分の知識がこの国の常識からずれている事にクリスティーナは気づいていないのかも知れない。
ハロルドはそれでも王子なので幼い頃からこの国の事や市井の生活、貴族の常識を身につけていたからセイジの言っていることの異常さと秘密にしなければならない事を判別出来たがクリスティーナにその様子は見られなかった。よく言えば聞かれなかったから話さなかった程度の事の様だ。
凄く危険だな。
早急に手を打たないと家族はきっと夢見がち位で慣れているのかも知れないが他の貴族の前で話したりしたら大変なことになる。
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