・・その狂気は伝染する・・

華岡光

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第三章 狂気と共に明ける明治維新

15代将軍徳川慶喜の決断38

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 「先生!!こんな姿に。おい急いで籠に先生を乗せろ。」

 伊藤甲子太郎の遺体を引き取りに油小路に来た御陵衛士達を待ち伏せしてた新撰組が突如暗闇から現れた。

 「御陵衛士ども!おめおめと来るとは、斬れい!皆殺しにしろ!!」

 次々と御陵衛士らは2倍の数で挑む新撰組に斬り殺される。伊藤甲子太郎の遺体をのせた籠の担ぎ手にも新撰組が襲いかかる。

 しかし、籠を守る篠原泰之進、加納、藤堂平助はなんとか籠を守る。

 「加納!籠を守りながら薩摩藩邸へ逃げこめ!!あそこなら新撰組は入れない。」

 そう言うと小太刀を抜き二刀流へと構えを変えて篠原泰之進は次々と新撰組隊士を斬る!

辺りは凄まじい地獄絵図と化す。

 「ぐわーー!!」
 ついに、力尽きる篠原泰之進。それを遠目で見ながら薩摩藩邸へ逃げ込む加納。

 「すまぬ・・仇は必ずとる。」

 藤堂平助も次々と新撰組隊士を斬り奮戦するが、平助の前に立ちはだかったのは沖田総司だった。

 「平助。ごめん。」

 沖田の電光石火の突きが藤堂の首に刺さる。

 「そ、そうじ・・」

 藤堂平助はその場に倒れ息絶えた。

 こうして御陵衛士達ほとんどは全滅した。
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