正義が悪に変わる時

華岡光

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少年は警察官の道へ

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 「ねー?伊藤さんはどうして刑事になりたいと思ったんですか?」

 食事中、ふと思った雅之の一言が、のちの雅之の人生を決めるきっかけとなったのはまだ雅之自身知る由もなかった。

 「俺が刑事になりたかった動機は、ずばりドラマの影響なんだよ」

 「え?ドラマですか・・」

 意外な言葉に驚く雅之に伊藤刑事はさらに言った。

 「俺が子供の頃に見た刑事ドラマでさ、悪い奴を次から次へと捕まえにいく刑事達を見て格好いいて思ったんだよ。まあ、実際の刑事はドラマとは違うけどね。でも、あのドラマに出てくるような警察官になりたいと思ってさ、俺は警察官になる事に決めたんだ」
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