少年館

華岡光

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その意思を受け継いで35

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・・フランスヴィシー・・

 アドンとジョセフの故郷であるフランスではドイツに支配された後は以前のフランス政府とは変わり果て、新しいナチス傀儡政権のヴィシー政権による、堕落した民主主義の根絶と強権的絶対国家の樹立のため反ナチ思想を待つ者も含む、反ヴィシー政権思想家達に対する、激しい弾圧が始まっていた、そこには元フランス政府高官、軍人に対しても例外ではなかった。

 「新しいフランス軍人の中から、ドイツ兵として志願者を募り、東部戦線の兵士を補充して欲しいとのドイツからの通達が届いております。ペタン元帥」

 ヴィシー政権の最高指導者ペタン元帥にそう報告するのは同じくヴィシー政権No.2であり、ヒトラーからの絶対な信頼を受けている副首相のラヴァルであった。

  「致し方あるまい、兵士は可能な限りドイツに協力させよう。」

        「それと、フランス内外の反乱分子を徹底的に狩って体制の維持をしてくれとの通達も届いております。そちらはどうなさるおつもりですか?閣下。」

      ペタン元帥はコーヒーを口にすると全ての反乱分子狩りの権限をラヴァルに与えた。

  「好きにしたまえ」

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