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序章◆物置小屋のタビト
月夜の庭-1
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豚が出るとは限らないが、ちゃんと調理した肉料理があるなら食べてみたい。
タビトはその日すべきこと――茸の下処理とリスの調理、二着しかない服の洗濯、竈の掃除など――を終えると、闇に乗じて家を出た。目指すはジンナ――もとい村長の家、小高い丘の上にある村屋敷である。
たしかにジンナの言った通り、ソマリ人の褐色の肌と黒い髪は闇に紛れやすい。元々人気のない道を選んではいたが、タビトは誰にも見咎められることなく屋敷に辿り着くことができた。そのまま息を潜めて裏口に回ると、背の低い柵に囲まれた広い庭が広がっている。真鍮の柵には様々な植物の蔓が渡され、それぞれの場所で可憐な花を咲かせていた。花を楽しむためだけに敷かれた煉瓦の小道にはバラのアーチが架けられ、白いウサギの置物の手の部分にはチューリップの鉢植えがはまっていて、まるでウサギが客人をもてなしているようだ。時間帯のせいもあって庭の花たちは半数が蕾を閉じて眠りについていたが、それがいっそう秘密めいた雰囲気を放っていた。
タビトはまだ蕾もついていない低木の茂みを見つけると、その影に隠れて屋敷により近いところに目を向ける。
裏玄関から短い階段を降りてすぐのところに白いクロスをかけたテーブルがずらりと並べられ、その上に料理が盛られた大皿や鍋が所狭しと置かれていた。集まった大人達は蜜に誘われた蝶のようにテーブルに近づき、手に持った皿に料理を取り分け、また離れるを繰り返す。その場で立ち止まって誰かと話し込んだり、よそったものを少し離れたところにあるベンチに座って食べる者もいる。
灯りはテーブルの上に点々と置かれた燭台くらいしかなかったが、丘の上の庭は満月と星空の光が真上から降り注ぐせいか思いのほか明るかった。
タビトがじっと観察を続けていると、見知った村人達の間に明らかに村のものではない、丈の長いマントを着た人物が何人かいることに気付いた。きっとあれが聖検隊の司祭なのだろう。タビトは一つ深呼吸をすると、村の大人達にばれないよう、司祭達が数人でたむろしているテーブルの方に足を踏み出した。
白いクロスの上で無造作に重ねられた皿を何食わぬ顔で手にとる。そして村の大人達がやっていたように、一番近くにある大皿から手早く料理を取り分ける。何の料理かはよく分からないが、どんなものだろうとタビトが普段食べているものよりは上等なのだから何でもいい。その動作を数回繰り返して自分の皿をいっぱいにすると、タビトは通りすがるまったく知らない人物に軽く会釈をし、再び何食わぬ顔でテーブルから離れた。
なるべく静かに歩くことを心がけていたが、村長の庭を出て少し丘を下って影になったところに入ると、タビトは内心で歓声を上げながら座り込んだ。改めて近くで見てもまだ何の料理か分からなかったが、気にせず茶色い塊をフォークで突き刺す。柔らかなそれを一口で頬張ると、香ばしい肉の香りが漂った。じゅわあっ、と口の中に肉汁が広がり、体に活力が染み渡っていくのが分かる。
いきなり『当たり』を引いたことに歓喜しながら、タビトは次々と正体不明の料理を口に運んだ。
たぶんひき肉を丸めて胡椒で味を付けて焼いたもの。チーズを絡めた何かの野菜。ウサギ肉のステーキ。信じられないくらいふわふわした卵焼き。オレンジソースがかかった根菜。草みたいな野菜。とても薄いハム。魚のすり身っぽい何か。
よく分からない料理はどれも美味しく、ほんの十分ほどで皿は空になってしまった。おかわりがしたい、とタビトはは思ったが、もう一度見つかる危険を犯してあの場に侵入するのは気が引ける。それにこういう時に欲をかくと、たいていろくでもないことになるものだ。
まだ家に食糧もあることだし、おかわりは諦めることにして、タビトは皿とフォークを地面に置いた。ここから丘を大廻りすれば誰にも見られず帰ることはできるが、今は歩くのが億劫で、そのまま待つことにした。宴が終わって人がいなくなってから、のんびりまっすぐ帰ればいい。
夜風を一人浴びながら、今後のことを考える。
これからどこに行こう。なんとなく東へ、東へと思ってここまで来てしまったが、北や南に行ってもいいし、西に戻ってもいい。けれどもう国内には、自分を受け入れてくれる村はないような気がした。ならばここから更に東、誰もいない土地に住むというのも、一つの選択ではないだろうか……。
「こんばんは」
突然斜め後ろから声がして、タビトの体が座ったままの姿勢で垂直に跳ねた。
反射的に声のした方を振り返ると、頭からフードを被った人物――声からしてたぶん男――が、満月を背に立っている。
「いい夜ですね。隣、座ってもいいですか?」
村では聞いたことのない、柔らかく穏やかな声だった。足首が隠れるほど長いマントを身にまとっているから、聖検隊の司祭の一人だろう。マントと逆光のせいで顔も体型もよく分からないが、フードの端から伸びた緩やかな巻き毛が月に照らされ、金色の光を放っていた。
「ああ、はい……どうぞ」
ひとまず村の人間でなかったことに安堵し、姿勢を正す。フードの男は「どうも」と言いながらタビトの隣に腰を下ろした。
この人は何のためにオレの隣に来たんだろう。座るところなんていくらでもあるのに。村の人にオレのことで何か言われたんだろうか。
タビトはひそかに警戒心を抱き、汚れた食器を体の影に入れる。さり気なく尻の位置を調整して男から距離をとり、すぐ立ち上がれるよう足に力を入れたが、
「これ、よかったらもらってくれません? 場の雰囲気に流されてついたくさんとってしまったんですが、元々小食なもので、入らなくて」
「えっほんとですかぁ! じゃあもらいます! ありがとーございます!」
フードの男が差し出した皿を見た瞬間、警戒心は吹き飛んでいた。なるほど、食べ残しをオレに片付けてもらいたくて隣に座ったんだな。そういうことか、よく分かった。
奇跡的に舞い込んだ「おかわり」も、タビトにかかればものの五分ほどで片付いた。本音を言えばまだ入るが、本来ありつけなかったご馳走を二皿も食べられたことで、タビトは久方ぶりに満足した。それを見計らったように、フードの男が口を開く。
「失礼ですが、ソマリ人の方ですよね。ここにはお一人で?」
「えっ。……はあ、まあ」
「ソマリ人は子どもから老人まで皆芸達者と聞きます。あなたも何か特技があるのでしょうか?」
「……オレは……」
――オレ、やっぱりこの人にも、罪人と思われてる?
ちくりと刺すような胸の痛みと共に、思い出すのは父のことだった。
ソマリ人のキャラバンは折に触れてアビニア人の村を訪れ興行を打つ。タビトの父も例外ではなく、一族の中では稀代の奇術師として名を馳せていた。タビトももう少し大きくなれば、父から稽古をつけてもらう予定になっていた。父の指が、病で麻痺してしまうまでは。
結局タビトは一度もまともな稽古はつけてもらえなかったが、目の前で何度も見せてもらった「消失術」や「すり替え」は、長じるにつれ自然にできるようになっていた。けれどそれも数年前までのこと。タビトの指は今、父とは違う理由で、ほんの少し動かしにくくなっている。
「少しですけど、奇術をやってました。でも、今はできません」
これで罪人扱いされたってどうでもいい。どうせこの人は、用が済んだら王都に帰るのだから。
半ば投げやりな気持ちで言い捨てたが、フードの男はわずかにタビトの方に体を寄せた。
「失礼ですが、手を見せてくれませんか」
「え、……なんで」
タビトの混乱をよそに、いいから、とでも言うように男が頷いてみせる。
予想だにしない反応に戸惑う。タビトの困惑に乗じるように男が手を伸ばし、タビトの右手をするりと取った。
「あ……」
最初に感じた感覚は、「温かい」、だった。
タビトの手とは対照的に、すべすべとしていて柔らかい。その上何かいい匂いがする。彼のマントか髪か、あるいは体そのものから漂っているようだ。
彼が本当に「彼」でいいのか疑わしくなり、タビトは改めて暗闇の中で目を凝らした。月光に照らされた頬の輪郭はなだらかな曲線で、耳にゆるくかけた金の髪が外側に跳ねている。その髪の隙間から覗く耳は陶器のように白く滑らかで、目は……、形はよく見えないが、瞳の色は青だろうか。それから眉間の上、額の真ん中あたりで何か白っぽいものが光を反射している。頭飾り、というやつだろうか……。
タビトはその日すべきこと――茸の下処理とリスの調理、二着しかない服の洗濯、竈の掃除など――を終えると、闇に乗じて家を出た。目指すはジンナ――もとい村長の家、小高い丘の上にある村屋敷である。
たしかにジンナの言った通り、ソマリ人の褐色の肌と黒い髪は闇に紛れやすい。元々人気のない道を選んではいたが、タビトは誰にも見咎められることなく屋敷に辿り着くことができた。そのまま息を潜めて裏口に回ると、背の低い柵に囲まれた広い庭が広がっている。真鍮の柵には様々な植物の蔓が渡され、それぞれの場所で可憐な花を咲かせていた。花を楽しむためだけに敷かれた煉瓦の小道にはバラのアーチが架けられ、白いウサギの置物の手の部分にはチューリップの鉢植えがはまっていて、まるでウサギが客人をもてなしているようだ。時間帯のせいもあって庭の花たちは半数が蕾を閉じて眠りについていたが、それがいっそう秘密めいた雰囲気を放っていた。
タビトはまだ蕾もついていない低木の茂みを見つけると、その影に隠れて屋敷により近いところに目を向ける。
裏玄関から短い階段を降りてすぐのところに白いクロスをかけたテーブルがずらりと並べられ、その上に料理が盛られた大皿や鍋が所狭しと置かれていた。集まった大人達は蜜に誘われた蝶のようにテーブルに近づき、手に持った皿に料理を取り分け、また離れるを繰り返す。その場で立ち止まって誰かと話し込んだり、よそったものを少し離れたところにあるベンチに座って食べる者もいる。
灯りはテーブルの上に点々と置かれた燭台くらいしかなかったが、丘の上の庭は満月と星空の光が真上から降り注ぐせいか思いのほか明るかった。
タビトがじっと観察を続けていると、見知った村人達の間に明らかに村のものではない、丈の長いマントを着た人物が何人かいることに気付いた。きっとあれが聖検隊の司祭なのだろう。タビトは一つ深呼吸をすると、村の大人達にばれないよう、司祭達が数人でたむろしているテーブルの方に足を踏み出した。
白いクロスの上で無造作に重ねられた皿を何食わぬ顔で手にとる。そして村の大人達がやっていたように、一番近くにある大皿から手早く料理を取り分ける。何の料理かはよく分からないが、どんなものだろうとタビトが普段食べているものよりは上等なのだから何でもいい。その動作を数回繰り返して自分の皿をいっぱいにすると、タビトは通りすがるまったく知らない人物に軽く会釈をし、再び何食わぬ顔でテーブルから離れた。
なるべく静かに歩くことを心がけていたが、村長の庭を出て少し丘を下って影になったところに入ると、タビトは内心で歓声を上げながら座り込んだ。改めて近くで見てもまだ何の料理か分からなかったが、気にせず茶色い塊をフォークで突き刺す。柔らかなそれを一口で頬張ると、香ばしい肉の香りが漂った。じゅわあっ、と口の中に肉汁が広がり、体に活力が染み渡っていくのが分かる。
いきなり『当たり』を引いたことに歓喜しながら、タビトは次々と正体不明の料理を口に運んだ。
たぶんひき肉を丸めて胡椒で味を付けて焼いたもの。チーズを絡めた何かの野菜。ウサギ肉のステーキ。信じられないくらいふわふわした卵焼き。オレンジソースがかかった根菜。草みたいな野菜。とても薄いハム。魚のすり身っぽい何か。
よく分からない料理はどれも美味しく、ほんの十分ほどで皿は空になってしまった。おかわりがしたい、とタビトはは思ったが、もう一度見つかる危険を犯してあの場に侵入するのは気が引ける。それにこういう時に欲をかくと、たいていろくでもないことになるものだ。
まだ家に食糧もあることだし、おかわりは諦めることにして、タビトは皿とフォークを地面に置いた。ここから丘を大廻りすれば誰にも見られず帰ることはできるが、今は歩くのが億劫で、そのまま待つことにした。宴が終わって人がいなくなってから、のんびりまっすぐ帰ればいい。
夜風を一人浴びながら、今後のことを考える。
これからどこに行こう。なんとなく東へ、東へと思ってここまで来てしまったが、北や南に行ってもいいし、西に戻ってもいい。けれどもう国内には、自分を受け入れてくれる村はないような気がした。ならばここから更に東、誰もいない土地に住むというのも、一つの選択ではないだろうか……。
「こんばんは」
突然斜め後ろから声がして、タビトの体が座ったままの姿勢で垂直に跳ねた。
反射的に声のした方を振り返ると、頭からフードを被った人物――声からしてたぶん男――が、満月を背に立っている。
「いい夜ですね。隣、座ってもいいですか?」
村では聞いたことのない、柔らかく穏やかな声だった。足首が隠れるほど長いマントを身にまとっているから、聖検隊の司祭の一人だろう。マントと逆光のせいで顔も体型もよく分からないが、フードの端から伸びた緩やかな巻き毛が月に照らされ、金色の光を放っていた。
「ああ、はい……どうぞ」
ひとまず村の人間でなかったことに安堵し、姿勢を正す。フードの男は「どうも」と言いながらタビトの隣に腰を下ろした。
この人は何のためにオレの隣に来たんだろう。座るところなんていくらでもあるのに。村の人にオレのことで何か言われたんだろうか。
タビトはひそかに警戒心を抱き、汚れた食器を体の影に入れる。さり気なく尻の位置を調整して男から距離をとり、すぐ立ち上がれるよう足に力を入れたが、
「これ、よかったらもらってくれません? 場の雰囲気に流されてついたくさんとってしまったんですが、元々小食なもので、入らなくて」
「えっほんとですかぁ! じゃあもらいます! ありがとーございます!」
フードの男が差し出した皿を見た瞬間、警戒心は吹き飛んでいた。なるほど、食べ残しをオレに片付けてもらいたくて隣に座ったんだな。そういうことか、よく分かった。
奇跡的に舞い込んだ「おかわり」も、タビトにかかればものの五分ほどで片付いた。本音を言えばまだ入るが、本来ありつけなかったご馳走を二皿も食べられたことで、タビトは久方ぶりに満足した。それを見計らったように、フードの男が口を開く。
「失礼ですが、ソマリ人の方ですよね。ここにはお一人で?」
「えっ。……はあ、まあ」
「ソマリ人は子どもから老人まで皆芸達者と聞きます。あなたも何か特技があるのでしょうか?」
「……オレは……」
――オレ、やっぱりこの人にも、罪人と思われてる?
ちくりと刺すような胸の痛みと共に、思い出すのは父のことだった。
ソマリ人のキャラバンは折に触れてアビニア人の村を訪れ興行を打つ。タビトの父も例外ではなく、一族の中では稀代の奇術師として名を馳せていた。タビトももう少し大きくなれば、父から稽古をつけてもらう予定になっていた。父の指が、病で麻痺してしまうまでは。
結局タビトは一度もまともな稽古はつけてもらえなかったが、目の前で何度も見せてもらった「消失術」や「すり替え」は、長じるにつれ自然にできるようになっていた。けれどそれも数年前までのこと。タビトの指は今、父とは違う理由で、ほんの少し動かしにくくなっている。
「少しですけど、奇術をやってました。でも、今はできません」
これで罪人扱いされたってどうでもいい。どうせこの人は、用が済んだら王都に帰るのだから。
半ば投げやりな気持ちで言い捨てたが、フードの男はわずかにタビトの方に体を寄せた。
「失礼ですが、手を見せてくれませんか」
「え、……なんで」
タビトの混乱をよそに、いいから、とでも言うように男が頷いてみせる。
予想だにしない反応に戸惑う。タビトの困惑に乗じるように男が手を伸ばし、タビトの右手をするりと取った。
「あ……」
最初に感じた感覚は、「温かい」、だった。
タビトの手とは対照的に、すべすべとしていて柔らかい。その上何かいい匂いがする。彼のマントか髪か、あるいは体そのものから漂っているようだ。
彼が本当に「彼」でいいのか疑わしくなり、タビトは改めて暗闇の中で目を凝らした。月光に照らされた頬の輪郭はなだらかな曲線で、耳にゆるくかけた金の髪が外側に跳ねている。その髪の隙間から覗く耳は陶器のように白く滑らかで、目は……、形はよく見えないが、瞳の色は青だろうか。それから眉間の上、額の真ん中あたりで何か白っぽいものが光を反射している。頭飾り、というやつだろうか……。
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