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序章◆物置小屋のタビト
喋る豚
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◆
儀式終了を知らせる鐘が鳴り、聖堂の門が解放されるなり、タビトは家に向かって駆けだした。
本音を言えばあの占い師の顔をもっとよく見たかったし、もう一度話したかったけれど、こちらは言いつけを破っている立場だ。小言を言われる前に退散するに限る。
それに――お礼代わりの奇術を見せることができた。もっとも、彼が気付いてくれたかは分からないけれど。
上着のポケットを探り、本日の「戦利品」を手に取ると、自然と口角が上がってくる。それは星渡しの儀で配られた、黄色く輝く石だった。あの瞬間、タビトは石を呑むふりをして袖の中に滑り落としていたのだ。息苦しい正装を着せられた時は苦々しく思ったが、普段の粗末な服ではできなかった芸当なので、結果的にはジンナさまさまである。
こんな珍しい石、呑み込むなんてもったいない。売ればいくらかにはなるだろうし、例え値段が付かなくても暗闇で手元を照らすのに大いに役立つだろう。
鼻歌を歌いながら自宅に戻ると、荷造りの前にまずは服を脱ぐ。村長が若い頃着ていただけあってかなりしっかりした裁縫だが、動き回るのには不向きだ。しかしシャツを脱ぎ捨てたところで、戸口の方からかすかに気配を感じた。
「……そこに誰かいる?」
目線はドアに注いだまま、左手で鉈を探り当てる。構えながらドアににじり寄り、ノブに手をかけようとした刹那、ばんっ、と扉が内側に開いた。隙間から黒いものが飛び込むように駆け込んでくる。獣の匂いがタビトの鼻先をかすめ、すぐさま鉈を振り下ろしたが、それはタビトの前を風のように通り抜け、竈の前で急停止した。
昨日タビトの家を襲撃した犯人――黒と茶色のぶち模様の痩せた犬が、くるりとタビトへ向き直る。
「わんわんっ!」
とこちらを向いて姿勢を低くする野犬は、まるで敵意はないと一生懸命に弁明しているようだった。その証拠なのか、犬の足元に何か灰色の物体が落ちている。
「はぁ……? 何だそれ……」
タビトも少し警戒を解き、鉈を構えたまま犬の方に歩み寄る。犬が落としたそれは、灰色のネズミだった。死んでいるらしく、ぴくりとも動かない。
何故自分がネズミの死体を見せつけられているのか分からず、タビトはしばらく考え込んだが、やがてそのネズミが昨夜奪われたリス肉とほとんど同じ大きさなことに気付いた。
「……昨日の詫びってことか?」
「わんっ!」
犬が尻尾を振る。どうやら正解らしい。
「さすがにネズミはちょっと……いや、リスも似たようなもんだしいけるのか……?」
ぐったりとしたネズミの死体を見ながら考える。
いけるかはともかく、なんとなく人として越えてはいけない一線のような気もする。しかしこれからタビトは孤独な山暮らしに突入するのだ。人間らしさ、なんてものは捨てた方がいいのかもしれない。それにこの野犬はタビトより腹が弱い。その野犬が勧めてくるのだから、タビトでも大丈夫ということだろう。たぶん。
「まあ、とりあえず捌いてみるか。それじゃ包丁……、って」
タビトが目を離した隙に、野犬が家に上がっていた。それだけなくタビトが脱いだばかりのジャケットの上に寝転がって寛いでいる。どこまで図太いんだこの野犬は。
「お前なぁ、ネズミくらいで友達になったとでも……っあ、ちょっとそれ、」
呆れたのも束の間、野犬が興味深そうに匂いを嗅いでいるものに気付いてぎくりとする。いつの間にかポケットから零れ落ちていたそれは――今日の戦利品、星渡しの儀でもらった光る石!
「っおい駄目だ、それは食っちゃ駄目……!」
タビトの制止も空しく、犬は長い舌の先でぺろりと石を掬い取った。
――ごくん。
「あー!!」
犬はタビトの剣幕に驚いたように首を伸ばしたが、それでも上着の上から動かない。遊ぶのか? という表情で、ぱたぱたと尻尾を振っている。
タビトは今までにない脱力感を覚え、がっくりと肩を落とした。
ああもう、こんなことならさっさと換金すれば良かった。いやでも、ガナルさんには明るいうちは来るなって言われてるし。だったらオレが悪いのかよ。ああもう、なんでこんな野犬に翻弄されて、一人で大声出さなきゃいけないんだ。
「何なんだよお前。もう出て行けよぉ……」
タビトが力なく呟いた瞬間。――狭い部屋が、黄色い光でいっぱいになった。
犬の体の下から、黄色い円陣が何重にも広がっていた。仰々しく装飾された文字列は、聖堂で何度も見たものと同じだった。
――聖騎士。
「え? なんで犬が……」
「わんっ! わんわんっ!」
図太い野犬もこれには驚いたようで、部屋の中をくるくると周りながら空中に向かって吠えている。訳が分からない光景に、いっそ笑いが込み上げてきた。
「はは、犬が騎士って。お前騎士になんの? 犬がどうやって剣を……あれ?」
――なんか、おかしくないか?
どくん、と心臓が嫌な音を立てる。
星渡しの儀では名簿の順番に名前を呼ばれて、与えられた石を呑む。何度も現れる「聖騎士」と「司祭」の文字。タビトを値踏みするように見つめる大柄な司祭の目。「無光」で終わった時の訝し気な顔。そしていま野犬の足元に広がる、「聖騎士」の文字。
タビトの頭の中でいくつかの線が結びつき、何かの像を結ぼうとしていた。
――そうだ。順番が違うんだ。
石が子どもたちの能力を目覚めさせているのではない。子どもたちに合わせて、司祭が石を選んでいたのだ。
でも、どうしてそんなことを? こんな小さな村で、聖騎士と司祭の子どもをたくさん増やして何の意味があるんだ。司祭はともかく騎士なんてこのあたりでは見たことがない。指導できる大人がいないのに、どうやって才能を磨けと言うのか。
そこまで考えたところで、ジンナと村人の声が耳の奥で蘇った。
――いい感じの能力が開花すれば、聖検隊が王都に帰る時、一緒に連れて行ってもらえるんだ。
――聖教会におつとめするなら、王都で何年も修行しなきゃいけないって聞いたことがあるけど……。
「わんっ! わんわんっ!」
けたたましい鳴き声でタビトが我に返った時には視界が横に飛んでいた。否、体が横に吹き飛ばされていた。
反射的に庇おうとした右腕に、重いものがめり込んでいくのが分かる。バキバキと腕から体全体に響くような不快な音がして、手首があり得ない方向に捩れていく。
「わんわんっ! わんっ!」
腕の状態を確認する暇もなく、今度は頭に衝撃が走る。床に叩きつけられ、咄嗟に起きようとしても首が動かない。斜めになった視界の中で、痩せた犬が狂ったように吠えている。どすん、どすん、と重いものが落ちる音がするたびにタビトの体が揺れる。黒と茶色のぶち模様が、全て赤に染まっていく……
「マルセス司祭。そこまでにしてください。死んでしまいます」
途切れそうになる意識の中で、占い師の声がした。タビトの記憶の中の占い師より少し冷たく、つんと澄ましたような声だった。
マルセスと呼ばれた方は、タビトの頭の上で唸るように言う。
「『銀の手』か。ああ殺すんだよ、このガキ『星』を呑んだふりしてやがった、舐めやがって。その上何か勘付いたみたいだ。もう殺すしかねえ」
「結論を急ぎすぎではないですか。彼の身体能力を見たでしょう。貴重な労働力を、むざむざ死なせることには同意できません」
「はっ、一人くらい死んだって訳ねえよ。それにこの程度のガキ、地方を回ればいくらでもいる」
「けれど彼はソマリ人です。健康なソマリ人の男子は教会で保護した後、ヴァルトレイン卿に渡す手筈になっていることはあなたもご存知でしょう。もっとも今は、健康とは言い難いですが……。儀式の際には元気だった彼が何故こうなってしまったか、ヴァルトレイン卿にはきちんと説明する必要があるでしょうね」
占い師の含みを持たせたような言い方に、マルセスが大きく舌打ちをする。
「……俺にどうしろってんだ。もう死んでるだろ、こいつ」
「いえ、かすかですがまだ息があります。私に彼を預けてください。治療してヴァルトレイン卿に届けます。あの方の下なら星の件は問題になりません」
「……ふん、どうだかな……」
じゃら、と重い金属が地面を擦る音がする。同時に足音が一つ遠ざかり、戸口のあたりで再びマルセスの声がした。
「おい銀の手、預かったからには完璧に治して届けろよ。もし逃がしたりなんかしたら死ぬ思いをするのはお前だからな、このシロネズミ野郎」
ばたん、と乱雑にドアが締まる音と共に、金属音と重い足音は聞こえなくなった。少しして軽い衣擦れの音がして、占い師が呟く。
「……喋る豚が」
さっきまでの澄ました印象は消え、苦々しく吐き捨てるような声だった。それから再び衣擦れの音がして、ふわりと花のような香りがタビトを包む。
「君、まだ生きているね? ああもう、酷いな、骨が見えてるじゃないか……」
頭全体が陽だまりのような温もりに包まれるのを感じて、タビトは意識を手放した。
儀式終了を知らせる鐘が鳴り、聖堂の門が解放されるなり、タビトは家に向かって駆けだした。
本音を言えばあの占い師の顔をもっとよく見たかったし、もう一度話したかったけれど、こちらは言いつけを破っている立場だ。小言を言われる前に退散するに限る。
それに――お礼代わりの奇術を見せることができた。もっとも、彼が気付いてくれたかは分からないけれど。
上着のポケットを探り、本日の「戦利品」を手に取ると、自然と口角が上がってくる。それは星渡しの儀で配られた、黄色く輝く石だった。あの瞬間、タビトは石を呑むふりをして袖の中に滑り落としていたのだ。息苦しい正装を着せられた時は苦々しく思ったが、普段の粗末な服ではできなかった芸当なので、結果的にはジンナさまさまである。
こんな珍しい石、呑み込むなんてもったいない。売ればいくらかにはなるだろうし、例え値段が付かなくても暗闇で手元を照らすのに大いに役立つだろう。
鼻歌を歌いながら自宅に戻ると、荷造りの前にまずは服を脱ぐ。村長が若い頃着ていただけあってかなりしっかりした裁縫だが、動き回るのには不向きだ。しかしシャツを脱ぎ捨てたところで、戸口の方からかすかに気配を感じた。
「……そこに誰かいる?」
目線はドアに注いだまま、左手で鉈を探り当てる。構えながらドアににじり寄り、ノブに手をかけようとした刹那、ばんっ、と扉が内側に開いた。隙間から黒いものが飛び込むように駆け込んでくる。獣の匂いがタビトの鼻先をかすめ、すぐさま鉈を振り下ろしたが、それはタビトの前を風のように通り抜け、竈の前で急停止した。
昨日タビトの家を襲撃した犯人――黒と茶色のぶち模様の痩せた犬が、くるりとタビトへ向き直る。
「わんわんっ!」
とこちらを向いて姿勢を低くする野犬は、まるで敵意はないと一生懸命に弁明しているようだった。その証拠なのか、犬の足元に何か灰色の物体が落ちている。
「はぁ……? 何だそれ……」
タビトも少し警戒を解き、鉈を構えたまま犬の方に歩み寄る。犬が落としたそれは、灰色のネズミだった。死んでいるらしく、ぴくりとも動かない。
何故自分がネズミの死体を見せつけられているのか分からず、タビトはしばらく考え込んだが、やがてそのネズミが昨夜奪われたリス肉とほとんど同じ大きさなことに気付いた。
「……昨日の詫びってことか?」
「わんっ!」
犬が尻尾を振る。どうやら正解らしい。
「さすがにネズミはちょっと……いや、リスも似たようなもんだしいけるのか……?」
ぐったりとしたネズミの死体を見ながら考える。
いけるかはともかく、なんとなく人として越えてはいけない一線のような気もする。しかしこれからタビトは孤独な山暮らしに突入するのだ。人間らしさ、なんてものは捨てた方がいいのかもしれない。それにこの野犬はタビトより腹が弱い。その野犬が勧めてくるのだから、タビトでも大丈夫ということだろう。たぶん。
「まあ、とりあえず捌いてみるか。それじゃ包丁……、って」
タビトが目を離した隙に、野犬が家に上がっていた。それだけなくタビトが脱いだばかりのジャケットの上に寝転がって寛いでいる。どこまで図太いんだこの野犬は。
「お前なぁ、ネズミくらいで友達になったとでも……っあ、ちょっとそれ、」
呆れたのも束の間、野犬が興味深そうに匂いを嗅いでいるものに気付いてぎくりとする。いつの間にかポケットから零れ落ちていたそれは――今日の戦利品、星渡しの儀でもらった光る石!
「っおい駄目だ、それは食っちゃ駄目……!」
タビトの制止も空しく、犬は長い舌の先でぺろりと石を掬い取った。
――ごくん。
「あー!!」
犬はタビトの剣幕に驚いたように首を伸ばしたが、それでも上着の上から動かない。遊ぶのか? という表情で、ぱたぱたと尻尾を振っている。
タビトは今までにない脱力感を覚え、がっくりと肩を落とした。
ああもう、こんなことならさっさと換金すれば良かった。いやでも、ガナルさんには明るいうちは来るなって言われてるし。だったらオレが悪いのかよ。ああもう、なんでこんな野犬に翻弄されて、一人で大声出さなきゃいけないんだ。
「何なんだよお前。もう出て行けよぉ……」
タビトが力なく呟いた瞬間。――狭い部屋が、黄色い光でいっぱいになった。
犬の体の下から、黄色い円陣が何重にも広がっていた。仰々しく装飾された文字列は、聖堂で何度も見たものと同じだった。
――聖騎士。
「え? なんで犬が……」
「わんっ! わんわんっ!」
図太い野犬もこれには驚いたようで、部屋の中をくるくると周りながら空中に向かって吠えている。訳が分からない光景に、いっそ笑いが込み上げてきた。
「はは、犬が騎士って。お前騎士になんの? 犬がどうやって剣を……あれ?」
――なんか、おかしくないか?
どくん、と心臓が嫌な音を立てる。
星渡しの儀では名簿の順番に名前を呼ばれて、与えられた石を呑む。何度も現れる「聖騎士」と「司祭」の文字。タビトを値踏みするように見つめる大柄な司祭の目。「無光」で終わった時の訝し気な顔。そしていま野犬の足元に広がる、「聖騎士」の文字。
タビトの頭の中でいくつかの線が結びつき、何かの像を結ぼうとしていた。
――そうだ。順番が違うんだ。
石が子どもたちの能力を目覚めさせているのではない。子どもたちに合わせて、司祭が石を選んでいたのだ。
でも、どうしてそんなことを? こんな小さな村で、聖騎士と司祭の子どもをたくさん増やして何の意味があるんだ。司祭はともかく騎士なんてこのあたりでは見たことがない。指導できる大人がいないのに、どうやって才能を磨けと言うのか。
そこまで考えたところで、ジンナと村人の声が耳の奥で蘇った。
――いい感じの能力が開花すれば、聖検隊が王都に帰る時、一緒に連れて行ってもらえるんだ。
――聖教会におつとめするなら、王都で何年も修行しなきゃいけないって聞いたことがあるけど……。
「わんっ! わんわんっ!」
けたたましい鳴き声でタビトが我に返った時には視界が横に飛んでいた。否、体が横に吹き飛ばされていた。
反射的に庇おうとした右腕に、重いものがめり込んでいくのが分かる。バキバキと腕から体全体に響くような不快な音がして、手首があり得ない方向に捩れていく。
「わんわんっ! わんっ!」
腕の状態を確認する暇もなく、今度は頭に衝撃が走る。床に叩きつけられ、咄嗟に起きようとしても首が動かない。斜めになった視界の中で、痩せた犬が狂ったように吠えている。どすん、どすん、と重いものが落ちる音がするたびにタビトの体が揺れる。黒と茶色のぶち模様が、全て赤に染まっていく……
「マルセス司祭。そこまでにしてください。死んでしまいます」
途切れそうになる意識の中で、占い師の声がした。タビトの記憶の中の占い師より少し冷たく、つんと澄ましたような声だった。
マルセスと呼ばれた方は、タビトの頭の上で唸るように言う。
「『銀の手』か。ああ殺すんだよ、このガキ『星』を呑んだふりしてやがった、舐めやがって。その上何か勘付いたみたいだ。もう殺すしかねえ」
「結論を急ぎすぎではないですか。彼の身体能力を見たでしょう。貴重な労働力を、むざむざ死なせることには同意できません」
「はっ、一人くらい死んだって訳ねえよ。それにこの程度のガキ、地方を回ればいくらでもいる」
「けれど彼はソマリ人です。健康なソマリ人の男子は教会で保護した後、ヴァルトレイン卿に渡す手筈になっていることはあなたもご存知でしょう。もっとも今は、健康とは言い難いですが……。儀式の際には元気だった彼が何故こうなってしまったか、ヴァルトレイン卿にはきちんと説明する必要があるでしょうね」
占い師の含みを持たせたような言い方に、マルセスが大きく舌打ちをする。
「……俺にどうしろってんだ。もう死んでるだろ、こいつ」
「いえ、かすかですがまだ息があります。私に彼を預けてください。治療してヴァルトレイン卿に届けます。あの方の下なら星の件は問題になりません」
「……ふん、どうだかな……」
じゃら、と重い金属が地面を擦る音がする。同時に足音が一つ遠ざかり、戸口のあたりで再びマルセスの声がした。
「おい銀の手、預かったからには完璧に治して届けろよ。もし逃がしたりなんかしたら死ぬ思いをするのはお前だからな、このシロネズミ野郎」
ばたん、と乱雑にドアが締まる音と共に、金属音と重い足音は聞こえなくなった。少しして軽い衣擦れの音がして、占い師が呟く。
「……喋る豚が」
さっきまでの澄ました印象は消え、苦々しく吐き捨てるような声だった。それから再び衣擦れの音がして、ふわりと花のような香りがタビトを包む。
「君、まだ生きているね? ああもう、酷いな、骨が見えてるじゃないか……」
頭全体が陽だまりのような温もりに包まれるのを感じて、タビトは意識を手放した。
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