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7章◆雷光轟く七夜祭
男の手
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柔らかな手のひらの感触とは真逆の、確固たる口調だった。
すぐには理解が追い付かず、「へ」と間抜けな声が口から漏れる。
「なん……なんであなたが……マリラが、そんなことを」
やっとタビトが口をきけるようになった頃には、もうイリスへの恋心を認めるか否かは問題ではなくなっていた。ただ彼女の言葉の真意を知りたくて尋ねれば、マリラはそれを待っていたかのように続ける。
「何故? そんなもの『銀の手』のイリス様が『銀の手』であらせられるから、ですわ。さすがにタビト様も御存知なのでしょう? 『銀の手』とは類稀な治癒の力を持つ魔法使いへの呼称。そのような優秀な血を持つ方に……わたくし達のような者に、自由恋愛など望むべくもないのです。ましてや殿方同士など」
マリラは哀れむように目を細める。
彼女の声を聞きながら、タビトはいつかイリスが言っていたことを思い出していた。まだ魔人の実験が始まってそう間もない頃、イリスが自分の生い立ちについて少しだけ話してくれたことがあった。
――イリス先生は平民の身でありながら優秀な力を持っていたばかりに、誰が養子にするかで貴族たちの間で取り合いになった。ヴァルトレインが仲裁に入ったことで一旦争いは収まったものの、今も先生の立場は宙ぶらりんのままで……。
「添い遂げたい方がいる――なんて、真剣な目で言ってしまえるタビト様が眩しかったわ。わたくしは物心ついた頃から、将来夫になる方はお父様が決めると聞かされていましたから。それでも最初の頃は縁談のお相手の光絵を見るたび、この方がわたくしの将来の旦那様なのかしらと空想してはどきどきしていたのよ。今はもう顔も覚えていないけれど。でも、昨日お父様に聞かされたお名前には驚いたわ。誰だとお思い?」
「……まさか、……」
「ええ、ご想像の通りよ。『銀の手』のイリス様との縁組はどうか、と聞かれたの」
頭からすうっと血の気が引いて、地面が揺れるような感覚がした。意識が体から離れていくような不快な浮遊感を覚え、足に力を入れてその場に踏ん張る。揺れているのは地面じゃないと頭では分かっているのに、心が慄きそうになる。
「まあ、そう簡単にまとまるとは思っていませんけど。でも客観的に見ればよいお話よね。イリス様は平民だけれどうちの家訓は実力主義だから、『銀の手』ならば丁重に扱われるはずよ。他のおうちじゃそうはいかないでしょうね。それにヴァルトレイン伯爵は出世欲の強いお方だから、公爵家の中でも更に上位の『四家』との繋がりは喉から手が出るほど欲しいはずだわ。わたくし個人の感想としては、イリス様のようなお美しい方の隣に立つのは気が進みませんけど……でも元々この縁組に、わたくしの意思なんて関係ありませんから。それに」
滔々と語られるマリラの言葉が、タビトの頭の中でぐるぐると回っている。やがて彼女の声に重なるようにして、低い呻き声のようなものが聞こえ始めた。地の底から響くような不気味な声が、何かぶつぶつと呟いている。
マリラにはその声が聞こえていないようだった。彼女はタビトの両手をぎゅっと握ると、恍惚とした表情を浮かべる。
「わたくし、思ったんです。貴族令嬢との縁組によって引き裂かれた二人の殿方が、たまたまその女の夫と愛人となり、女の目を盗んで逢瀬を重ねる……。素晴らしい物語ではなくって? 美しい殿方達の切ない恋。でも令嬢の夫と愛人になったことで、二人は綺麗なだけではいられなくなるの。互いに同じ女を抱きながら、愛しい人を重ね合わせて嫉妬の炎を燃やすんだわ。そして女が去り、二人きりになったときには、貪るように互いのからだを――」
「マリラ。はしたないですよ、婚姻前の若い女性が」
聞くに堪えなかった。
貴族に対して不敬というのは承知のうえで、タビトは鋭い口調で遮っていた。これで癇癪を起こされたって知ったことか――くらいに思っていたが、マリラは怒るどころか艶然と微笑む。
「失礼しました。でもタビト様、これで分かって頂けたでしょう? わたくし、あなた方の恋を応援したいと思っているの。そのためにわたくしを隠れ蓑にしてくれたって構わないわ。でもね、」
そこでマリラはタビトの手を解放し、一歩後ろに下がった。
「わたくしが見たいのは美しい恋だけ。縁談がまとまった後で、やっぱり情夫にしてくれ……なんて泣きついてくる、情けない男には興味がないんです。だからタビト様、気が変わったら早めに連絡して頂戴な。焦らなくていいですけど、早いに越したことはないと思いますわ。だってわたくしの愛人になったからといって、一生縛られる訳じゃないんですもの。どうするのがタビト様にとって一番得になるのか、よくお考えになってくださいな」
マリラは顎を軽く引くだけのお辞儀をすると、ドレスの裾を優雅に翻し、表通りの方へ歩いて行った。カツン、カツン、という高い踵の音に、控えめな従者の足音が続く。
タビトは自分の手の中に、小さな紙片のようなものを握らされていることに気付いていた。おそらくマリラへの何らかの連絡手段が書かれているだろうその紙を、タビトは衝動的に地面に投げつけようと腕を振り上げ、――できなかった。震える手でその手をスラックスのポケットに突っ込み、紙片を中に落とす。今は見ないようにする、ということだけが、タビトにできる精一杯の抵抗だった。
「……何だよもう。どいつもこいつも好き勝手……」
タビトの頭の中で、いくつも声が響いていた。カロージェロの忠告。マリラの妄言。そして地の底を這うような、何者かの低い声。それらが重なり合って増幅し、こめかみがずきずきと痛んだ。カロージェロの意味深な忠告もマリラの倒錯した妄想も、今は何も考えたくない。けれどそこから意識を逸らそうとすると、ぶつぶつという低い声が徐々に頭の中で大きくなってくる。活舌が悪くぼそぼそしたその声は何を言っているのか判然としないが、しかし良くない言葉を吐いているということだけは分かった。
――もう嫌だ。今は何も聞きたくない。お願いだから静かにしてくれ。頭が痛い。何も考えたくないんだ。
どれくらいそうしていたのだろう。目を瞑ってひたすら痛みに耐えていると、唐突に肩を叩かれた。
「タビト。どうしたの?」
はっとして声がした方を見ると、すぐ隣にイリスがいた。白いシャツにゆったりしたベージュのパンツを履いただけの地味な格好なのに、今日も輝く程に美しい。整った柳眉を歪め、イリスが心配そうに言う。
「顔色がよくないよ。マリランテ様に何か言われた?」
「えっ、なん――」
なんでそのことを知って――と言いかけて留まる。イリスはリウルから伝言を聞いてタビトを迎えに来たのだ。マリラから何か言われた、ということくらいは察して当然だ。
タビトは咄嗟に目を逸らす。
「……後で話します。帰りましょう」
イリスが戸惑っているのが分かったが、タビトは構わず歩き出した。今はとてもマリラのふざけた妄想を話せるような心境ではなかった。まだ頭の中で、不快な声が響いている。
少し出遅れたイリスが小走りでタビトの隣までやってくる。そのまま並んで表の通りを歩き始めたが、いやに混雑する道にタビトは無性に苛ついた。しかしイリスはタビトの機嫌をとるように、にこにこと微笑みかけてくる。
「道、混んできたね。今日は最終日だから皆花火を待ってるんだろうけど……私達もどこかで観ていく?」
「……オレは辞めときます。今日は早く帰りたいんで」
「え、そう? それなら別にいいけど……君、本当に大丈夫? やっぱりどこか具合悪いんじゃ……」
歩きながらイリスがタビトの額へ手を伸ばす。手のひらで体温を測ろうとしているのだと察した瞬間、タビトはその手を払って逆に握り込んでいた。
「うわ、……」
イリスが驚いたように目を剥く。
その表情はやはり可憐で可愛らしいのに、握りしめた手の感触はマリラのそれより硬く骨ばっていて、紛れもなく『男』の手だと感じた。それを意識した瞬間、タビトの腹の底で黒い感情が沸き上がる。
――先生もいつかこの手で、女を抱くんだ。ヴァルトレインの命令なら仕方ないって言いながら、女と結婚するんだ。こんなにかわいいのに。こんなに可愛くて華奢で細いのに、先生も男なんだ。そんなの嫌だ。そんなのって。
『許さない』
その時初めて、タビトは頭の中でずっと響いている声が、何を言っているか気付いた。
すぐには理解が追い付かず、「へ」と間抜けな声が口から漏れる。
「なん……なんであなたが……マリラが、そんなことを」
やっとタビトが口をきけるようになった頃には、もうイリスへの恋心を認めるか否かは問題ではなくなっていた。ただ彼女の言葉の真意を知りたくて尋ねれば、マリラはそれを待っていたかのように続ける。
「何故? そんなもの『銀の手』のイリス様が『銀の手』であらせられるから、ですわ。さすがにタビト様も御存知なのでしょう? 『銀の手』とは類稀な治癒の力を持つ魔法使いへの呼称。そのような優秀な血を持つ方に……わたくし達のような者に、自由恋愛など望むべくもないのです。ましてや殿方同士など」
マリラは哀れむように目を細める。
彼女の声を聞きながら、タビトはいつかイリスが言っていたことを思い出していた。まだ魔人の実験が始まってそう間もない頃、イリスが自分の生い立ちについて少しだけ話してくれたことがあった。
――イリス先生は平民の身でありながら優秀な力を持っていたばかりに、誰が養子にするかで貴族たちの間で取り合いになった。ヴァルトレインが仲裁に入ったことで一旦争いは収まったものの、今も先生の立場は宙ぶらりんのままで……。
「添い遂げたい方がいる――なんて、真剣な目で言ってしまえるタビト様が眩しかったわ。わたくしは物心ついた頃から、将来夫になる方はお父様が決めると聞かされていましたから。それでも最初の頃は縁談のお相手の光絵を見るたび、この方がわたくしの将来の旦那様なのかしらと空想してはどきどきしていたのよ。今はもう顔も覚えていないけれど。でも、昨日お父様に聞かされたお名前には驚いたわ。誰だとお思い?」
「……まさか、……」
「ええ、ご想像の通りよ。『銀の手』のイリス様との縁組はどうか、と聞かれたの」
頭からすうっと血の気が引いて、地面が揺れるような感覚がした。意識が体から離れていくような不快な浮遊感を覚え、足に力を入れてその場に踏ん張る。揺れているのは地面じゃないと頭では分かっているのに、心が慄きそうになる。
「まあ、そう簡単にまとまるとは思っていませんけど。でも客観的に見ればよいお話よね。イリス様は平民だけれどうちの家訓は実力主義だから、『銀の手』ならば丁重に扱われるはずよ。他のおうちじゃそうはいかないでしょうね。それにヴァルトレイン伯爵は出世欲の強いお方だから、公爵家の中でも更に上位の『四家』との繋がりは喉から手が出るほど欲しいはずだわ。わたくし個人の感想としては、イリス様のようなお美しい方の隣に立つのは気が進みませんけど……でも元々この縁組に、わたくしの意思なんて関係ありませんから。それに」
滔々と語られるマリラの言葉が、タビトの頭の中でぐるぐると回っている。やがて彼女の声に重なるようにして、低い呻き声のようなものが聞こえ始めた。地の底から響くような不気味な声が、何かぶつぶつと呟いている。
マリラにはその声が聞こえていないようだった。彼女はタビトの両手をぎゅっと握ると、恍惚とした表情を浮かべる。
「わたくし、思ったんです。貴族令嬢との縁組によって引き裂かれた二人の殿方が、たまたまその女の夫と愛人となり、女の目を盗んで逢瀬を重ねる……。素晴らしい物語ではなくって? 美しい殿方達の切ない恋。でも令嬢の夫と愛人になったことで、二人は綺麗なだけではいられなくなるの。互いに同じ女を抱きながら、愛しい人を重ね合わせて嫉妬の炎を燃やすんだわ。そして女が去り、二人きりになったときには、貪るように互いのからだを――」
「マリラ。はしたないですよ、婚姻前の若い女性が」
聞くに堪えなかった。
貴族に対して不敬というのは承知のうえで、タビトは鋭い口調で遮っていた。これで癇癪を起こされたって知ったことか――くらいに思っていたが、マリラは怒るどころか艶然と微笑む。
「失礼しました。でもタビト様、これで分かって頂けたでしょう? わたくし、あなた方の恋を応援したいと思っているの。そのためにわたくしを隠れ蓑にしてくれたって構わないわ。でもね、」
そこでマリラはタビトの手を解放し、一歩後ろに下がった。
「わたくしが見たいのは美しい恋だけ。縁談がまとまった後で、やっぱり情夫にしてくれ……なんて泣きついてくる、情けない男には興味がないんです。だからタビト様、気が変わったら早めに連絡して頂戴な。焦らなくていいですけど、早いに越したことはないと思いますわ。だってわたくしの愛人になったからといって、一生縛られる訳じゃないんですもの。どうするのがタビト様にとって一番得になるのか、よくお考えになってくださいな」
マリラは顎を軽く引くだけのお辞儀をすると、ドレスの裾を優雅に翻し、表通りの方へ歩いて行った。カツン、カツン、という高い踵の音に、控えめな従者の足音が続く。
タビトは自分の手の中に、小さな紙片のようなものを握らされていることに気付いていた。おそらくマリラへの何らかの連絡手段が書かれているだろうその紙を、タビトは衝動的に地面に投げつけようと腕を振り上げ、――できなかった。震える手でその手をスラックスのポケットに突っ込み、紙片を中に落とす。今は見ないようにする、ということだけが、タビトにできる精一杯の抵抗だった。
「……何だよもう。どいつもこいつも好き勝手……」
タビトの頭の中で、いくつも声が響いていた。カロージェロの忠告。マリラの妄言。そして地の底を這うような、何者かの低い声。それらが重なり合って増幅し、こめかみがずきずきと痛んだ。カロージェロの意味深な忠告もマリラの倒錯した妄想も、今は何も考えたくない。けれどそこから意識を逸らそうとすると、ぶつぶつという低い声が徐々に頭の中で大きくなってくる。活舌が悪くぼそぼそしたその声は何を言っているのか判然としないが、しかし良くない言葉を吐いているということだけは分かった。
――もう嫌だ。今は何も聞きたくない。お願いだから静かにしてくれ。頭が痛い。何も考えたくないんだ。
どれくらいそうしていたのだろう。目を瞑ってひたすら痛みに耐えていると、唐突に肩を叩かれた。
「タビト。どうしたの?」
はっとして声がした方を見ると、すぐ隣にイリスがいた。白いシャツにゆったりしたベージュのパンツを履いただけの地味な格好なのに、今日も輝く程に美しい。整った柳眉を歪め、イリスが心配そうに言う。
「顔色がよくないよ。マリランテ様に何か言われた?」
「えっ、なん――」
なんでそのことを知って――と言いかけて留まる。イリスはリウルから伝言を聞いてタビトを迎えに来たのだ。マリラから何か言われた、ということくらいは察して当然だ。
タビトは咄嗟に目を逸らす。
「……後で話します。帰りましょう」
イリスが戸惑っているのが分かったが、タビトは構わず歩き出した。今はとてもマリラのふざけた妄想を話せるような心境ではなかった。まだ頭の中で、不快な声が響いている。
少し出遅れたイリスが小走りでタビトの隣までやってくる。そのまま並んで表の通りを歩き始めたが、いやに混雑する道にタビトは無性に苛ついた。しかしイリスはタビトの機嫌をとるように、にこにこと微笑みかけてくる。
「道、混んできたね。今日は最終日だから皆花火を待ってるんだろうけど……私達もどこかで観ていく?」
「……オレは辞めときます。今日は早く帰りたいんで」
「え、そう? それなら別にいいけど……君、本当に大丈夫? やっぱりどこか具合悪いんじゃ……」
歩きながらイリスがタビトの額へ手を伸ばす。手のひらで体温を測ろうとしているのだと察した瞬間、タビトはその手を払って逆に握り込んでいた。
「うわ、……」
イリスが驚いたように目を剥く。
その表情はやはり可憐で可愛らしいのに、握りしめた手の感触はマリラのそれより硬く骨ばっていて、紛れもなく『男』の手だと感じた。それを意識した瞬間、タビトの腹の底で黒い感情が沸き上がる。
――先生もいつかこの手で、女を抱くんだ。ヴァルトレインの命令なら仕方ないって言いながら、女と結婚するんだ。こんなにかわいいのに。こんなに可愛くて華奢で細いのに、先生も男なんだ。そんなの嫌だ。そんなのって。
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その時初めて、タビトは頭の中でずっと響いている声が、何を言っているか気付いた。
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