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第四話 姫騎士 セシリア
パリスを認めるセシリア
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「で、でも、そんな事は拙いのでは」
それでもパリスは崩壊寸前の理性を総動員して抵抗した。
姫騎士とはいえ、他国の騎士。
手を出したら、貴族同士の戦争になりえる。
「わたくしは、次期当主として認められております。戦功を立てて参りましたから多少の自由はききます」
「それでも家臣やご親族の間に反対の声が上がるのでは」
「確かに大きいのですが、婿を迎えよと回りにせっつかれております。フダンソウ医っていらっしゃるので、わたくしが連れてきても文句はないでしょう」
いや、それは自分の子供をセシリアをくっつけて王国の権威で権勢を振るいたいのだろう。
下手をすればお家騒動に巻き込まれる。
「私では身分違いです」
「あら、問題ないでしょう。確かにファーマン王国王女エレナのお付きですが、身の回りの世話をするため、騎士の資格を得ているとか」
高貴なる王族に仕える者も高貴でなければならない。
侍従やお付きも身分がなければならずパリスもエレナに仕えるにあたり騎士になっている。
「それに魔族討伐の後始末などをなさり、人々に感謝されていると聞きます」
事実だった。
エレナがアレのため、魔族の被害を受けた人々を救うために、諸々の手配をしており、パリスは感謝されている。
「十分な実績ですし、あなたは大勢の人を助けて素晴らしい」
あなたは、素晴らしい。
絶世の美女であるセシリアに言われて、パリスの胸は高まった。
普段エレナのお付きをしているため、エレナの金魚の糞とか、スカートの下に隠れているなど悪口を言う者がいる。
エレナに仕えることが嫌だとは思わないが低い評価を受けていやな気分を味わってきた。
美女に高い評価を貰ったのは本当に嬉しい。
「いや、それでも」
だが、パリスは、ためらった。
家が違うし身分違いだ。
何より、犬猿の仲のエレナが、許さないだろう。
それに、エレナが悲しむ顔を見たくない。
離れることになったらエレナは泣くだろう。
表向き主従関係だが、それ以上の絆で結ばれていると信じている。
その絆を、エレナが泣くところを見たくなかった。
「……そう……ですか」
パリスの返答に、セシリアは声を沈ませた。
理解してくれたとパリスは思ったが、セシリアは突如、腰を浮かすと恥丘をパリスに擦り始めた。
それでもパリスは崩壊寸前の理性を総動員して抵抗した。
姫騎士とはいえ、他国の騎士。
手を出したら、貴族同士の戦争になりえる。
「わたくしは、次期当主として認められております。戦功を立てて参りましたから多少の自由はききます」
「それでも家臣やご親族の間に反対の声が上がるのでは」
「確かに大きいのですが、婿を迎えよと回りにせっつかれております。フダンソウ医っていらっしゃるので、わたくしが連れてきても文句はないでしょう」
いや、それは自分の子供をセシリアをくっつけて王国の権威で権勢を振るいたいのだろう。
下手をすればお家騒動に巻き込まれる。
「私では身分違いです」
「あら、問題ないでしょう。確かにファーマン王国王女エレナのお付きですが、身の回りの世話をするため、騎士の資格を得ているとか」
高貴なる王族に仕える者も高貴でなければならない。
侍従やお付きも身分がなければならずパリスもエレナに仕えるにあたり騎士になっている。
「それに魔族討伐の後始末などをなさり、人々に感謝されていると聞きます」
事実だった。
エレナがアレのため、魔族の被害を受けた人々を救うために、諸々の手配をしており、パリスは感謝されている。
「十分な実績ですし、あなたは大勢の人を助けて素晴らしい」
あなたは、素晴らしい。
絶世の美女であるセシリアに言われて、パリスの胸は高まった。
普段エレナのお付きをしているため、エレナの金魚の糞とか、スカートの下に隠れているなど悪口を言う者がいる。
エレナに仕えることが嫌だとは思わないが低い評価を受けていやな気分を味わってきた。
美女に高い評価を貰ったのは本当に嬉しい。
「いや、それでも」
だが、パリスは、ためらった。
家が違うし身分違いだ。
何より、犬猿の仲のエレナが、許さないだろう。
それに、エレナが悲しむ顔を見たくない。
離れることになったらエレナは泣くだろう。
表向き主従関係だが、それ以上の絆で結ばれていると信じている。
その絆を、エレナが泣くところを見たくなかった。
「……そう……ですか」
パリスの返答に、セシリアは声を沈ませた。
理解してくれたとパリスは思ったが、セシリアは突如、腰を浮かすと恥丘をパリスに擦り始めた。
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