貧弱の英雄

カタナヅキ

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嵐の前の静けさ

第992話 思いもよらぬ展開

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「今、この宿に泊まっている客全員の部屋に私の忠実な配下を送り込んでいるの。私が指を鳴らすだけで奴等は客の首を噛み切るでしょうね」
「や、止めて!!お客さんは関係ないでしょ!?」
「そうね、私もこの宿屋が気に入ってるから手荒な真似はしたくないわ」
「どの口でそんな事を……!!」


アンの脅しにクロエは唇を噛みしめ、彼女がこんな性格だとは思わなかった。アンは一般客を演じていた時は物静かな女性という印象だったが、今は冷酷な悪鬼にしか見えない。

階段の上からアンは全員を見下ろし、この時に彼女が警戒していたのはガロでもゴンザレスでもなく、この場で唯一にまともに戦えるエリナだった。宿屋に泊まる時にアンはエリナの素性を調べ上げ、彼女が聖女騎士団に所属する優秀な団員という事は知っていた。


「そこの貴女、確か聖女騎士団の団員だったわね」
「そ、そうですけど……」
「貴女を殺すと聖女騎士団に目を付けられそうね。だから今ここで殺しはしない……その代わり、私の言う事には従ってもらうわ」
「な、何をさせるつもりっすか!?言っておくけど、エッチな事は駄目ですからね!!」
「……やっぱり今すぐ殺してあげようかしら」


エリナは胸元を隠すとアンは冷たい視線を向け、この手の冗談は彼女は好きではなかった。改めてアンはガロとゴンザレスに視線を向け、この二人も放置しておくと色々と面倒な事になりそうだと判断してエリナに命じる。


「エリナ、とかいったわね。貴女、そこの二人を始末しなさい」
「な、何だと!?」
「いきなり何を言ってるんですか!?」
「ぐっ……」


とんでもないことを言い出したアンにヒナ達は愕然とするが、そんな彼女達に対してアンは無表情のまま手を伸ばす。彼女が指を鳴らせば宿屋の宿泊客の部屋に待機させた魔獣達が客全員の首を咬み殺す事を思い出させた。


「いい加減に自分達の立場を弁えなさい。貴方達は私には逆らえない……それとも何の罪もない客を犠牲にして私を捕まえるつもりかしら?」
「くっ……」
「ひ、卑怯者!!」
「何と言われようと構わないわ。さあ、その二人を殺しなさい……背中に隠し持っている弓矢でね」


エリナはアンの言葉を聞いて驚愕の表情を浮かべ、実は彼女は普段から背中に折り畳み式の弓矢を隠し持っていた。エリナを調べた時にアンは彼女が隠し武器を所持している事を調べ上げ、自分を密かに狙っていた事も見抜いていた。


「その矢で私を殺そうとしても無駄よ。仮に私が死んだとしても、私の僕は。ここで私を殺しても鼠達は客を殺すわ」
「くっ……」
「さあ、早くその二人を始末しなさい。そうすれば貴方達に危害を加えない、但しその二人は今晩の私の僕の餌になって貰うわ」
「くそがっ……」


アンはガロとゴンザレスは生かすつもりはなk、彼等を放置すると色々と厄介な事態になりかけないと判断した彼女はエリナの手で殺す様に命じる。エリナ達もアンの正体を知ってしまったが、この白猫亭の経営者と従業員と用心棒である3人を殺すと今後の計画支障をきたす。

アンの目的は白猫亭を裏で占拠し、この場所を拠点に彼女は厄介な冒険者や騎士を始末するつもりだった。討伐隊がグマグ火山に迫っている間、この王都の戦力は大幅に低下しており、アンが動く絶好の好機だった。


「貴方がその二人を殺さなければ他の人間が死ぬ事になるにょ」
「そ、そんな事をしても逃げられませんよ!!きっと、あたしの先輩たちがあんたを捕まえるっす!!」
「大丈夫よ。その時は客全員の死体を原型が残らない程にむちゃくちゃにしてあげるわ。そうすれば誰が止まっていたのかも分からくなる……私は変装して名前も帰れば気づかれる事は有り得ない」
「くっ……!!」


ここでエリナが逆らったとしてもアンは白猫亭の全員を殺し、自分だけは逃げ延びる事を伝える。ヒナ達はこの状況を打破する方法を必死に考えるが、誰一人として良案は思いつかない。


(ああ、どうすればいいの!?誰か、誰か助けて……!!)


ヒナは必死に誰かが助けに来てくれることを望むが、そんな奇跡は簡単に起きるはずがない――と思われていたが、ここで思いもよらぬ事態が起きた。唐突に扉が外側からノックされ、聞き覚えのある声が響く。


『すいません!!誰かいますか?』
「えっ!?」
「こ、この声は……」
「……面倒ね」


扉の外から聞こえてきた声にヒナは驚き、この状況で白猫亭に人が訪れた事にアンは忌々し気な表情を浮かべる。ここで誰も出なければ外の人間に怪しまれるが、だからといって受け入れてしまえばこの状況を知られてしまう。

しかし、アンが悩んでいる間にヒナは聞こえてきた声の主の事を考え、どうして彼がここへ来たのかと動揺を隠せない。そして上の階に続く階段に腰かけていたアンは立ち上がり、仕方なく指示を出す。


「……店主、出てあげなさい、但し中に入れては駄目よ。もしも中に入れたら人質がどうなるか分かってるわね?」
「は、はい……」
「他の人間は下がっていなさい。もしも声を上げたり、変な行動をすれば……どうなるか分かってるわね?」
「くそがっ……」


アンの指示に全員が従い、エリナとクロエはガロとゴンザレスを引っ張って出入口から離れさせる。ヒナは扉に手を掛けると、緊張した面持ちで扉を少し開いて訪れた人物を確認した。


「やあ、ヒナ君。良かったよ、まだ起きてたんだね」
「ア、アルト……
「ん?どうしたんだい、顔色が悪いようだが……」


白猫亭に訪れたのはアルトだと判明し、彼がこんな時間帯に訪れるのは初めての事だった。アルトはヒナの顔を見て不思議そうに首を傾げ、具合が悪いのかと心配する。


「ヒナ君、顔色が悪いようだが大丈夫かい?風邪でも引いたのか?」
「い、いや……ちょっと、仕事のし過ぎで疲れが溜まってて……」
「それはいけない。君は経営者で忙しいのは知っているが、偶には休まないと身体を壊すぞ。そうだ、もしよかったら今度ナイ君達と共に旅行に行かないかい?」
「そ、そうですね……考えておきます。ありがとうございます、
「……ああ、考えておいてくれ」


二人は他愛もない話を行い、表面上は普通に接する。しかし、ヒナは後ろからアンの視線を感じ、もしもアルトを白猫亭の中に入れたら全員の命が危険に晒される。


「そ、それでアルトさん。どうしてこんな夜にうちの店に?」
「いや、本当に大した用事じゃないんだよ。ほら、兄上と姉上が言ってしまったせいで二人の行っていた仕事まで僕がやらされるようになってね。やっと仕事が終わったからちょっと息抜きがてらに飲み来たんだが……」
「ご、ごめんなさい。うちの酒場はもう営業時間を過ぎてますから……」
「そうか、まあこんな夜中に来たのは流石に非常識だったね。すまなかった、また今度寄らせてもらうよ」
「え、ええ……」
「それじゃあ、おやすみなさい。ヒナ君も夜更かしはほどほどにするんだぞ」


アルトはヒナに別れを告げると、彼女は安堵して扉を閉めた。一部始終を確認していたアンは「アルト」という名前に聞き覚えがあり、彼女は何者かと問い質す。


「さっきの男、アルトと呼んでいたわね。まさか、あの男が例の噂の「破天荒王子」かしら?」
「え、ええ……あの方がアルト王子様です」
「そう……貴方、王子とも関係を持っていたの?大した人脈ね、それとも王子の愛人かしら?」
「そ、そんな恐れ多い事……!!」


親し気にアルトと会話をしていた事からアンはヒナと彼の関係を勘ぐるが、実際の所はヒナとアルトはそんな関係ではない。そもそもアルトは顔立ちが整っているので非常にモテるが、本人はあまり恋愛事に興味はない。

改めてアンは他の者たちに視線を向け、アルトが訪れたせいで話を途中で切り上げたが、アンとしてはここでガロとゴンザレスを殺さなければならなかった。


「さあ、もう茶番はお終いよ。エリナ、その男達を殺しなさい」
「うっ……」
「早くしなさい、逆らうようなら今すぐに客を殺すわよ」
「や、止めてっ!!」


アンはこれみよがしに右手を伸ばすと、ヒナは悲鳴を上げた。このままではガロとゴンザレスが死ぬか、あるいは白猫亭の客全員が死ぬか、どちらにしても状況は最悪である。

エリナは背中に隠し持っていた弓矢を取り出し、彼女は震える腕で矢を弦に番えた。それを見たガロは歯を食いしばり、憎々し気に睨みつけるアンを睨みつける。一方でゴンザレスの方は覚悟を決めた様に瞼を閉じた。


「くそ女がっ……!!」
「……ここまでか」
「さあ、殺しなさい……早く!!」
「うっ……」
「駄目!!」
「や、止めなさい!!」


エリナは震える腕で弓矢を構えると、緊張した表情で矢を引く。その様子をアンは笑みを浮かべて見つめていると、ここで思いもよらぬ事態が発生した。



――ドゴォオオオオンッ!!



白猫亭の外から突如として奇怪な鳴き声が響き渡り、全員が何事かと扉に視線を向けた。アンでさえも呆気に取られて何が何だか分からず、扉の近くにいたヒナは声を聞いた途端に無意識に口にする。


「こ、この声……まさか、ドゴンちゃん!?」
「ドゴン?誰よそれは……」
「えっと、誰というか……」


アンはドゴンという名前に疑問を抱き、ヒナの知り合いなのかと思ったが、この時に扉の外側から強い衝撃が走った。あまりの衝撃に扉が凹み、慌てた様子でアンは立ち上がる。


「今度は何よ!?」
「ま、待ってください!!私は何も……」
『ドゴーン!!』


扉の外側から鳴き声が響き、今度は扉の鍵が破壊されるほどの衝撃が走った。そして建物の中に入ってきたのは全身が青色の水晶のように光り輝く人造ゴーレム「ドゴン」だった――
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