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1章
シエン冒険者事務所①
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マッドシティと呼ばれる場所がある。
他の地域から来るものも多く、人の出入りが激しいこの街は常に何かに困りごとがつきまとう。
その結果、この街では冒険者と呼ばれるなんでも屋が発展していた。
ここはその街のどこかにあるというシエン冒険者事務所。
日々誰かの困り度とを解決するため冒険者シエンは今日も客を待っていた。
この冒険者事務所の特徴として上げるのであれば…非常に煙たい。
「もー!いっつもモクモクモクモクモクモク!!暇さえあればタバコ吸って体に悪いって言ってるじゃん!」
事務所を掃除しながらネルは事務所の主に苦言を言う。
「だーれも来ねぇんだから仕方ねぇだろ?暇なんだよ!ひ・ま!」
この事務所のある義は机の上にだらしなく足を上げて椅子にもたれかかりタバコの煙を振りまきながら答える。
確かにこの街には常に誰かの困りごとで溢れている。
しかし、溢れているからと言って誰もが冒険者事務所に依頼をしてくるわけではないのである。
人気な冒険者事務所は常に人であふれかえるほどの人気を集めているところもあるが、それもピンキリである。
「あーネルタバコ切れた。ちょっと買ってきてくんね?」
「い・や・で・す!」
シエンの言葉に対してネルは食い気味に否定をしてくる。
「なーんでだよー。俺はかわいいかわいいネルちゃんだからいろんなことを頼みたいなって思ってるんだけど?」
机の上に両肘をついてニッコニコの笑顔でシエンは話しかけるが、ネルとの表情の差はエンゼルフォール並みに落差がある。
「そんな使いっ走り嫌です!だいたい私がタバコ買えないのわかってて言ってますよねそれ!」
ネルは成人はしているが、その見た目は残念ながら年齢相応ではない。それをネル本人はあまり好いていない。そして、毎回買えないのに買わせようとしてくるシエンのことは嫌いであった。
「俺は毎回その反応を見るために意地悪をしているまであるからな。しかたねぇ…ちょっと店開けるわ」
「はいはい。すぐに戻ってきてくださいよ?」
ネルの言葉に対して、シエンはひらひらと手を振って応えながら事務所の扉から出ていく。
建物の2階の一番奥まったところに位置するシエン冒険者事務所に客が来ないのは別にシエンたちの仕事の質が割るからというわけではなく、立地のせいなのではないかとは思うが家賃が安かったから仕方がないことなのである。
「あーだりぃ…タバコが無限に湧いて来ねぇかなぁ…そんな物があれば俺も困らねぇしタバコ屋に転職だな。それで俺は人生安泰ってわけか。どっかのダンジョンとかにそんなやつ落ちてねぇかなぁ」
ブツブツと歩きタバコをしながら猫背で歩くシエンを周りの人達は気味悪がって近づこうとしない。
これもこの事務所が不人気の理由なのかもしれない。
そんな誰も近づこうとしないシエンに対して1人近づいて行く者が1人。
トントンと肩を叩かれシエンは振り返ると1人の女性が立っていた。
「おー!これはこれはギュライルさんじゃないですか~なんすか?依頼っすか?」
ギュライルと呼ばれた女性は無言でちょいちょいとある方向を指さした。
「んー?んん!?」
ニコチンが回って頭がふわっとしはじめていたシエンだったが、その張り紙を見て覚醒した。
【歩きタバコ禁止。違反者には2000Gの罰金】
「んなご無体な!?え?いつから!?」
「残念ながら昨日からですからです。シエンさん残念ながら罰金です」
ひゅっと出てきた手をみてシエンはお手をする。
「わん」
「そういうの良いですから。罰金払ってください。領収書も出せますから税金対策にでも当ててください」
「いやいや、待ってくれ…考えてみてくれよ。2000Gあれば俺が吸ってるタバコは4箱買えるんだぜ?ここでこれを渡しちまったら俺はどうすれば良いんだよ?」
「黙って渡して歩きタバコをやめればいいと思いますよ?」
ギュライルは置かれた手を強く握り返しながら答える。
「イタタタ!いたいたい!これ職権乱用だろ!?みなさーんここにいる自警団の方一般市民に暴力振るってますよ!?ぎゃー助けてー」
「やめてください。というかルールを破ったのはシエンさんなんですから」
「へいへい。わかりましたよー」
シエンは渋々と財布から1000G札を2枚取り出しギュライルに手渡す。
「こっちだってよー生活厳しんだから許してほしいなぁ…」
「そうは言われても決まりは決まりなので…領収書の宛名はどうしますか?」
「シエン冒険者事務所で」
「はいはい」
ギュライルはさらさらと領収書を書いて手渡す。
「それはそうと、その後そっちはどうよ?」
「大丈夫そうです。ありがとうございました。何かあったらまた」
「今依頼とかない?内容によるけど2000Gくらいで受けてやんよ」
「思いっきり取り返す気満々じゃないですか。今は無いですよ。それじゃ、歩きタバコやめてくださいね~」
それだけ言い残してギュライルは立ち去っていった。
「ちっくしょ~…タバコだって安くねぇんだからな…ただでさえ最近は値上がり値上がりで生活を圧迫してるってのに…」
ブツブツとつぶやきながらシエンは再び口に新たなタバコを加えようとして手を止める。
次にまた2000Gを取られてしまったらタバコが買えなくなってしまうからである。
そんなこんなでシエンは目的地に到着する。
「おばちゃーん!タバコちょうだいタバコ!」
「なんだいなんだい?あーなんだシエンか。今回はいくつ買ってくんだい?」
「さっきよー2000G持ってからちまったからよー。2カートンで」
「あんた言ってることおかしいよ…まぁ、このタバコ嫌いの世の中にあってうちみたいのはあんたみたいのが居るから生活できてるわけなんだけどね」
「んじゃ、俺に依頼でもよこしてくれ。そしたらもっと買いに来てやっから」
「わたしゃここにずっと住んでんだから別に困ったことなんてないよ。ほんとに困ったらいつも来てくれるよしみであんたんところで依頼でもなんでも出してやるから。おまけはライターで良いかい?」
「おう。そーかいそーかい。どこも世知辛いねー」
「また来週ね。どうせあんた1周間もすれば買いに来るんだから」
「うるへーよ。んじゃ、また」
シエンは右手でタバコのカートンを抱え、左手でひらひらと手を振りながら去っていく。
タバコのカートンを抱えてホクホクになりながら事務所に戻ると、建物の前に二人の子供が居た。
「お兄ちゃんから入ってよ」
「わかってんだけど、入りにくいんだよここ」
「行かないんだったら私行くよ?」
「あ、待てよカティ!」
カートンを持ちながらぼけーっと子どもたちのやり取りを眺めるシエンだが、普通なら微笑ましいその風景を優しく見守るはず…なのであるが、残念ながらニコチン切れで彼はそれどころではなかった。
「おいガキども。建物の前で何してんだ?お前らがちんたらやってたら俺中に入れねぇんだよ。入れねぇとタバコ吸えねぇから困るんだよ。たのむよーもう限界なんだよ~」
普通なら子供に言うべき言葉ではないが、ニコチンが切れているシエンにとっては死活問題なので仕方がないことなのである。…仕方がないことなのである。
「タバコ持ってるってことはあんたがシエンか?」
兄と呼ばれていた男の子がシエンを見て答える。
「あーたしかに俺はシエンだが、もしかしてお前ら俺の事務所に何か用か?残念だが、うちの事務所は副流煙バチバチに漂ってるから18禁だぞ」
「うちの父ちゃんも吸ってるから問題ない。それより、ほんとにどんな依頼でも受けてくれるって本当か?」
「そーいう話じゃねーんだけどな…まぁいいか。どんな依頼でもってのは買いかぶりすぎだが基本的に依頼は断らねーぜ」
その言葉を聞いて、兄はぐっと握っていた拳に力を込める。
「あんたに頼みたい仕事があるんだ!」
他の地域から来るものも多く、人の出入りが激しいこの街は常に何かに困りごとがつきまとう。
その結果、この街では冒険者と呼ばれるなんでも屋が発展していた。
ここはその街のどこかにあるというシエン冒険者事務所。
日々誰かの困り度とを解決するため冒険者シエンは今日も客を待っていた。
この冒険者事務所の特徴として上げるのであれば…非常に煙たい。
「もー!いっつもモクモクモクモクモクモク!!暇さえあればタバコ吸って体に悪いって言ってるじゃん!」
事務所を掃除しながらネルは事務所の主に苦言を言う。
「だーれも来ねぇんだから仕方ねぇだろ?暇なんだよ!ひ・ま!」
この事務所のある義は机の上にだらしなく足を上げて椅子にもたれかかりタバコの煙を振りまきながら答える。
確かにこの街には常に誰かの困りごとで溢れている。
しかし、溢れているからと言って誰もが冒険者事務所に依頼をしてくるわけではないのである。
人気な冒険者事務所は常に人であふれかえるほどの人気を集めているところもあるが、それもピンキリである。
「あーネルタバコ切れた。ちょっと買ってきてくんね?」
「い・や・で・す!」
シエンの言葉に対してネルは食い気味に否定をしてくる。
「なーんでだよー。俺はかわいいかわいいネルちゃんだからいろんなことを頼みたいなって思ってるんだけど?」
机の上に両肘をついてニッコニコの笑顔でシエンは話しかけるが、ネルとの表情の差はエンゼルフォール並みに落差がある。
「そんな使いっ走り嫌です!だいたい私がタバコ買えないのわかってて言ってますよねそれ!」
ネルは成人はしているが、その見た目は残念ながら年齢相応ではない。それをネル本人はあまり好いていない。そして、毎回買えないのに買わせようとしてくるシエンのことは嫌いであった。
「俺は毎回その反応を見るために意地悪をしているまであるからな。しかたねぇ…ちょっと店開けるわ」
「はいはい。すぐに戻ってきてくださいよ?」
ネルの言葉に対して、シエンはひらひらと手を振って応えながら事務所の扉から出ていく。
建物の2階の一番奥まったところに位置するシエン冒険者事務所に客が来ないのは別にシエンたちの仕事の質が割るからというわけではなく、立地のせいなのではないかとは思うが家賃が安かったから仕方がないことなのである。
「あーだりぃ…タバコが無限に湧いて来ねぇかなぁ…そんな物があれば俺も困らねぇしタバコ屋に転職だな。それで俺は人生安泰ってわけか。どっかのダンジョンとかにそんなやつ落ちてねぇかなぁ」
ブツブツと歩きタバコをしながら猫背で歩くシエンを周りの人達は気味悪がって近づこうとしない。
これもこの事務所が不人気の理由なのかもしれない。
そんな誰も近づこうとしないシエンに対して1人近づいて行く者が1人。
トントンと肩を叩かれシエンは振り返ると1人の女性が立っていた。
「おー!これはこれはギュライルさんじゃないですか~なんすか?依頼っすか?」
ギュライルと呼ばれた女性は無言でちょいちょいとある方向を指さした。
「んー?んん!?」
ニコチンが回って頭がふわっとしはじめていたシエンだったが、その張り紙を見て覚醒した。
【歩きタバコ禁止。違反者には2000Gの罰金】
「んなご無体な!?え?いつから!?」
「残念ながら昨日からですからです。シエンさん残念ながら罰金です」
ひゅっと出てきた手をみてシエンはお手をする。
「わん」
「そういうの良いですから。罰金払ってください。領収書も出せますから税金対策にでも当ててください」
「いやいや、待ってくれ…考えてみてくれよ。2000Gあれば俺が吸ってるタバコは4箱買えるんだぜ?ここでこれを渡しちまったら俺はどうすれば良いんだよ?」
「黙って渡して歩きタバコをやめればいいと思いますよ?」
ギュライルは置かれた手を強く握り返しながら答える。
「イタタタ!いたいたい!これ職権乱用だろ!?みなさーんここにいる自警団の方一般市民に暴力振るってますよ!?ぎゃー助けてー」
「やめてください。というかルールを破ったのはシエンさんなんですから」
「へいへい。わかりましたよー」
シエンは渋々と財布から1000G札を2枚取り出しギュライルに手渡す。
「こっちだってよー生活厳しんだから許してほしいなぁ…」
「そうは言われても決まりは決まりなので…領収書の宛名はどうしますか?」
「シエン冒険者事務所で」
「はいはい」
ギュライルはさらさらと領収書を書いて手渡す。
「それはそうと、その後そっちはどうよ?」
「大丈夫そうです。ありがとうございました。何かあったらまた」
「今依頼とかない?内容によるけど2000Gくらいで受けてやんよ」
「思いっきり取り返す気満々じゃないですか。今は無いですよ。それじゃ、歩きタバコやめてくださいね~」
それだけ言い残してギュライルは立ち去っていった。
「ちっくしょ~…タバコだって安くねぇんだからな…ただでさえ最近は値上がり値上がりで生活を圧迫してるってのに…」
ブツブツとつぶやきながらシエンは再び口に新たなタバコを加えようとして手を止める。
次にまた2000Gを取られてしまったらタバコが買えなくなってしまうからである。
そんなこんなでシエンは目的地に到着する。
「おばちゃーん!タバコちょうだいタバコ!」
「なんだいなんだい?あーなんだシエンか。今回はいくつ買ってくんだい?」
「さっきよー2000G持ってからちまったからよー。2カートンで」
「あんた言ってることおかしいよ…まぁ、このタバコ嫌いの世の中にあってうちみたいのはあんたみたいのが居るから生活できてるわけなんだけどね」
「んじゃ、俺に依頼でもよこしてくれ。そしたらもっと買いに来てやっから」
「わたしゃここにずっと住んでんだから別に困ったことなんてないよ。ほんとに困ったらいつも来てくれるよしみであんたんところで依頼でもなんでも出してやるから。おまけはライターで良いかい?」
「おう。そーかいそーかい。どこも世知辛いねー」
「また来週ね。どうせあんた1周間もすれば買いに来るんだから」
「うるへーよ。んじゃ、また」
シエンは右手でタバコのカートンを抱え、左手でひらひらと手を振りながら去っていく。
タバコのカートンを抱えてホクホクになりながら事務所に戻ると、建物の前に二人の子供が居た。
「お兄ちゃんから入ってよ」
「わかってんだけど、入りにくいんだよここ」
「行かないんだったら私行くよ?」
「あ、待てよカティ!」
カートンを持ちながらぼけーっと子どもたちのやり取りを眺めるシエンだが、普通なら微笑ましいその風景を優しく見守るはず…なのであるが、残念ながらニコチン切れで彼はそれどころではなかった。
「おいガキども。建物の前で何してんだ?お前らがちんたらやってたら俺中に入れねぇんだよ。入れねぇとタバコ吸えねぇから困るんだよ。たのむよーもう限界なんだよ~」
普通なら子供に言うべき言葉ではないが、ニコチンが切れているシエンにとっては死活問題なので仕方がないことなのである。…仕方がないことなのである。
「タバコ持ってるってことはあんたがシエンか?」
兄と呼ばれていた男の子がシエンを見て答える。
「あーたしかに俺はシエンだが、もしかしてお前ら俺の事務所に何か用か?残念だが、うちの事務所は副流煙バチバチに漂ってるから18禁だぞ」
「うちの父ちゃんも吸ってるから問題ない。それより、ほんとにどんな依頼でも受けてくれるって本当か?」
「そーいう話じゃねーんだけどな…まぁいいか。どんな依頼でもってのは買いかぶりすぎだが基本的に依頼は断らねーぜ」
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