遊佐賀奈子と八人の鬼婦人

マヤカナヒロキ

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13話

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遊佐の真横に来たピニーペリーは遊佐の心臓あたりを撫でる様に触ってくる。遊佐は距離を取ろうとするが反対側の肩を掴まれ動けない。


「私たちはあなたを信じるから~、裏切らないでね~♡」


と言った瞬間に遊佐の心臓のある部分の皮膚が熱くなるのを感じた。ピニーペリーが元の席に戻り、鼻歌を歌いながら楽しそうに足を前後に振っている。まだ心臓のあたりに違和感がある。


遊佐はインナーのシャツを上げて、その違和感がある場所を見る。すると心臓のあたりの皮膚に姉妹の顔に付いている吸盤のような丸い痣が八つできていた。それを見た瞬間に嫌な予感がした。


「これは?」


遊佐が恐る恐るリンボに尋ねる。


「それは保険ね。一応あなたのことを信じて生かしてあげる。けど私たちの元で働いてもらうわ。逃げたり、あなたのお仲間を呼んだりしたらその痣が反応するようにしたから。」


「そうそう私たちとの~ヤ、ク、ソ、ク♡破ったらダメよ♡」


遊佐は冷や汗がでてきた。この後のことは容易に想像できるが確認のため尋ねる。


「、、もしそうなった場合、、私はどうなるの?」


「そうなってしまったら、その痣があなたの心臓を吸い上げて皮膚を突き破って飛び出るわね。」


予想はしていたが最悪の答えだった。遊佐は自分がこの怪物たちのペットにされたのだと瞬時に理解した。生きた心地がしなくなった。思わず本音がでる。


「そんな、、。」


その様子を見てリンボが少し柔らかな声色で遊佐に言う。


「まぁそう残念がることもないわよ。あなたにはチャンスをあげる。」


「チャンス?」


「そう。実のところ私たちは今、問題を抱えて困っているの。あなたの姿を消せる能力、便利ね。それを使ってやってもらいたいことがあるの。」


「な、何を?」


「それは明日話すわ。今日はもう疲れたでしょう。体を休めなさい。アナスタシア、それを返して上げなさい。」


「えー、、はーい。」


アナスタシアが手に持っていたのは遊佐の私物のスマホだった。


「あ、あたしのスマホ!どうして。」


「ああ。その黒い棒をいじってたら箱が出てきてその中にあったわね。箱は消えちゃったけど。」


「よくわかんないけど!面白かった!わはは!遊佐賀奈子!明日も触らせてね!」


アナスタシアは何故か楽しそうだ。


「さてと、明日は誰の問題からやってもらおうかしら。。ピーカ、まずはあなたからにしましょう。」


リンボの言葉を聞いてピーカは思わず腕を組むのを解いてリンボの方を見る。


「はぁ!リンボ姉!なんで!?」


「あなたが一番遊佐賀奈子を警戒してるでしょう?」


「それは、そうだけど。。」


「ならあなたが認めれば安心というわけよ。」


「うう。もう!私はあんたを絶対認めないんだから!」


ピーカは遊佐の方を見てぐぬぬとしている。


「それじゃ、遊佐賀奈子おやすみなさい。」


リンボが立ち上がると他の姉妹たちも立ち上がる。リンボが出て、イェティは一度振り返って遊佐を見て出る。
ピーカも遊佐の方を見てフンッとして、ピニーペリーは手を軽く振って出る。
エリザベスは振り向かず頭の後ろに手を組んでダルそうに、ワイズはおじぎして出る。
ラッキーは暫く遊佐を見て、その間アナスタシアはピョンピョン跳ねて両手を振った後に出て行った。


「つ、疲れた~。」


遊佐は緊張から解放されて大の字でベットに横になる。


「私、これからどうなるのかな。」


そう考えながら瞼を閉じた。
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