遊佐賀奈子と八人の鬼婦人

１４話

朝、遊佐が目を覚ます。再度確認のために自身の心臓あたりを見る。やはり痣はそのまま、吸盤のような痣が八つ、不規則にある。


遊佐は大きく息を吸い。思いっきり吐く。


「はあぁ～～。どうしてこんなことに。」


遊佐は暫くの間俯いてたが、渋々スーツと武器、端末を装着する。ふと定時連絡を忘れていることに気づいた。


「あーしまった。定時連絡してないや。」


遊佐が端末を操作し定時連絡を遡って行おうとしたとき、組織からの連絡履歴が入ってるのを見つけた。


差出人 進藤 光
件名 定時連絡を忘れていないかね

差出人 進藤 光
件名 おいこら無視するな

差出人 進藤 光
件名 貴様ァ！


「、、、やめとこ。この定時連絡も約束を破る条件になるかもだし、うんきっとそう。だから連絡したくてもできないんだ。うんうん。」


遊佐は画面を閉じて黒い箱を出しそこからボトルを出して水を飲む。
飲み干した時に扉をノックする音が聞こえ、メイドが入ってきた。


「お食事の用意ができました。どうぞこちらへ。」


「え？」


遊佐がメイドに案内されて入った部屋には長机があり、そこにオクタゴン姉妹が揃って座っていた。


「おはよう。遊佐賀奈子。」


「、、おはようございます。」


「そこに座りなさい。食事をとるわよ。」


遊佐は支持された席に座る。すると執事とメイドたちが次々と食事を運んでくる。相当豪華な食事だ。

姉妹たちはそれを黙々と食べ始める。食物を自身の顔の吸盤がある位置に押し込むと、吸盤に飲み込まれていった。はっきり言って食事の光景としては異常だ。


（そ、そこから食べるんだ。）


「どうしたの？早く食べなさい。」


リンボが早く食べるように促すため、遊佐も食事を食べ始める。かなり美味しい。食事を終えるまで姉妹たちはほぼ無言だった。


食事を終えた後にひと息ついてリンボが話し始める。


「さて、昨日話ししたことだけどまずはこれを見なさい。」


そうリンボが言うと執事が何かを持って来て、遊佐に渡す。