遊佐賀奈子と八人の鬼婦人

マヤカナヒロキ

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16話

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「、、、。」


「、、、。」


「、、、何か言いなさいよ。」


「何かって言われても。」


「まぁいいわ。とりあえずリンボ姉が言う通りにするわ!遊佐賀奈子。」


「はい、それでお願いします。」
(やりづらい。)


「こっちきなさい!」


ピーカは自分の机の前に来るように遊佐にクイクイッと手招きする。
遊佐が机の前までくると八角都市の地図が広げられていた。


「ここがあたしの担当している区画!」


ピーカはそう言うと勢いよく地図の一区画を指差す。


「ここは商業区よ。ここは他の区画とは比べ物にならないくらいの数の商人が集まって商売してるわ!」


「へぇ。ショッピングモールみたいな?」


「なにそれ?とにかく!ここで違法な物の取り引きをしている輩がいるのよ!」


「違法な物?どんな?」


「煙果えんかよ。」


「演歌?」


遊佐は前に一度、組織内の懇親会で酔った進藤博士が下手くそな演歌を歌って、気まずい雰囲気を作ったというどうでもいいことを思い出してしまった。


「あなた、絶対違うこと考えてるでしょ?」


「はは、私の世界じゃ聞いたことなくて。」


「これよ。」


ピーカは机の引き出しからシワシワの黄色い果実を取り出した。机の上に出た瞬間、甘ったるい匂いがしてきた。


「乾燥した果物?」


「まあそうね。でもこれは直接口にすると不味すぎて食べれたものじゃないわ。」


「ふーん。でもこれのどこが違法なの?」


「違法なのはこの果実の所持と火で炙って煙を吸うことよ。この果実は炙るとすごく甘い香りの煙を出すのだけど、煙には中毒性があるわ。二、三度くらい吸い続けるとやめられなくなるらしいわね。さらにこの煙を吸うと、食べてもないのにお腹が満たされた感覚になるらしくて、まともな食事もせずに栄養不足で倒れる人が増えてるのよ。」


「じゃあこの果実のでどころと、それを売っている輩を突き止めるのが私のやる事というわけ?」


「そうよ!わかったらさっさと支度して調べてきなさい!」


「え、今すぐ?」


「当たり前じゃない!」


「、、了解。」



遊佐がピーカに背中を向けて部屋から出ようとした時に、ピーカから呼び止められる。


「待ちなさい!」


「え、何?」


「やっぱりあなただけじゃ不安だから、こっちから一人、この調査に同行させるわ。」


ピーカはそう言うと執事を読んで指示を出した。執事は部屋から出て行き、暫くすると一人の男性が部屋に入ってきた。
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