固有スキル【生成AI】で異世界全自動化 〜魔法陣はAIで組み、国はAIが建て、気づけば俺の仕事がなくなりました〜

歩人

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第4話: パン屋の娘は辛辣で、パンだけは絶品だった

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 意識が落ちる直前、レンハルトが最後に見たのは魔法陣の青白い光だった。

 井戸の修復から四日。レンハルトは止められなかった。
 村人が「これも直してくれないか」と言えば、断る理由がなかった。農具、納屋の扉、水車、石橋——頼まれるままにプロンプトを投げ続けた。
 前世のエンジニア気質がそうさせる。動くものが目の前にあれば、つい最適化したくなる。
 だが肉体はまだ十五歳で、魔力タンクの容量が追いついていなかった。

 頭が割れるように痛い。
 視界が白く滲む。
 膝が、折れた。

 ああ、これ完全にやらかしたやつだ——とレンハルトは思った。
 意識が、落ちた。

   ***

 目が覚めた。

 最初に感じたのは、パンの匂いだった。
 焼きたての小麦の香り。バターと蜂蜜の甘さ。それから薪の煙の温かさ。三つの匂いが層になって鼻腔に流れ込んでくる。

 レンハルトはゆっくりと目を開けた。

 見知らぬ天井。木の梁《はり》が太く組まれている。梁には乾燥ハーブの束がいくつも吊るされ、甘い薬草の香りが微かに混ざっている。窓から午後の日差しが斜めに入り、空気中に舞う小麦粉の粒子がきらきらと光っていた。
 布団は粗末だが清潔で、枕元に素焼きの水差しが置いてある。

 状況を整理する。
 魔力枯渇で倒れた。誰かに運ばれた。ここはどこだ。

「起きた?」

 声がした。

 レンハルトは体を起こし——視線の先に、見覚えのある少女がいた。

 小麦色のゆるい髪を後ろで束ねている。緑の瞳。エプロンに薄く小麦粉の跡。手には焼きたてのパンを載せた木の皿。

 そして——表情が、明らかに不機嫌だった。

「……エルナ?」

 毎朝焼きたてのパンをカウンターに置いてくれる、パン工房の少女だ。

「やっと起きたの。あんた、広場で突然バタッて倒れたのよ。周りの人たち大騒ぎ。仕方ないからあたしが運んだ」

 エルナはパンをテーブルにことりと置いた。

「……ありがとう」

「礼はいいから説明して。何やってたの?」

 レンハルトは頭を掻いた。説明しても通じるかどうか。

「魔法を、使いすぎた。MP——魔力が枯渇して、シャットダウンした」

「シャットダウン?」

「ああ。強制終了。体が限界を超えて動かなくなった」

 エルナの眉がぴくりと動いた。

「……普通に『倒れた』でいいじゃない」

「いや、厳密には違うんだけど」

「意味わかんない」

「たとえばさ、ただ疲れて倒れたのと、魔力が枯渇して体が機能停止したのは、原因が——」

「長い。結論は?」

「……倒れました」

「最初からそう言って」

 エルナは溜息をついた。レンハルトは少し縮こまった。

 ——この子、強い。

 改めて周囲を見渡す。小さな部屋。壁際に棚があり、いくつものパンが行儀よく並んでいる。奥にかまどの赤い光が揺れ、薪が小さく爆《は》ぜる音がしている。かまどの熱気が部屋全体をじんわりと温めていた。

「ここは……パン屋か?」

「あたしの家のパン工房。おばあちゃんと二人で焼いてるの」

「おばあちゃん?」

「今日は隣村に薬草を売りに行ってるから、あたし一人」

 エルナは腕を組んだ。

「それにしても、相変わらず変な言葉ばっかり。シャットダウンとか」

「……癖なんだ。治んない」

「知ってる。成人の儀の夜も変なこと叫んでたし、翌朝はあたしのパンを"分解"しようとしてたし」

 レンハルトは苦笑した。あの朝、パンの自動化を口にしてエルナに呆れられたことは鮮明に覚えている。

「毎回意味わかんない言葉使うんだから、あんたは」

 エルナはじっとレンハルトを見つめた。緑の瞳が、妙に鋭い。

「ゴーレムが暴走した時。遠くから見てたでしょ?」

 エルナの目が少し見開かれた。

「……気づいてたの?」

「いや、今の反応で確信した」

「——ずるい」

 エルナが唇を尖らせた。レンハルトは、少しだけ笑った。

「まぁいいわ。とりあえず、パン食べる? 焼きたてだから」

 テーブルの上のパンを指さす。丸いフォルム。焼き色が均一で美しい。湯気が細く立ち上っている。

 レンハルトの腹が、盛大に鳴った。

 エルナが、噴き出した。

「あはは——素直ね、体だけは」

「……悪かった」

 レンハルトはパンに手を伸ばし——一口かじった。

 瞬間、前世の記憶が蘇る。

 深夜のオフィス。コンビニの袋パン。3個100円のメロンパンを齧りながらデバッグする日々。あれが「パン」の基準だった。

 目の前のこのパンは——次元が違った。

 外はパリッと香ばしく、中はふんわりと柔らかい。小麦の甘みが口いっぱいに広がり、噛むたびにバターの風味が鼻に抜ける。指に伝わるパンの温かさ。皮のかすかな硬さと、中の生地の弾力の対比。

「——うまい」

 言葉が自然に出た。

 エルナの表情が、ほんの少しだけ和らいだ。

「……そう。ありがと」

「これ、手作りか?」

「当たり前でしょ。パンは手で作るものよ」

 エルナは誇らしげに胸を張った。

「こねる力加減、発酵の匂い、焼き色の見極め——全部、手でやらなきゃ味が出ない」

「なるほど。手動プロセスか」

「だから変な言い方しないで」

「いや、褒めてるんですけど」

「褒め方がおかしいのよ、あんた」

 レンハルトは二口目をかじりながら、エルナを観察した。

 魔法が使えないと言っていた村人の噂を思い出した。この村で魔法の才能がゼロの人間は珍しい。

「この村だと、みんな多少は魔法使えるんだよな?」

 何気なく聞いた。

 エルナの手が、一瞬だけ止まった。
 それはほんの一拍——テーブルを拭く布が止まり、また動き始めた。

「……そうね。子供でも、火を点けるくらいの魔法は使えるわ」

 声のトーンが、わずかに変わった。

「あたしは使えないけど」

 さらりと言った。まるで、もう何百回も言い慣れた言葉みたいに。

「——別に、困ってないし。パンは魔法なんかなくても焼けるから」

 レンハルトは何かを言いかけて——やめた。

 彼女の声に、強がりが混じっているのがわかった。でも、今ここで踏み込む話じゃない。

「……エルナ」

「何?」

「ありがとう。助けてくれて」

 エルナは一瞬きょとんとして、それから目を逸らした。

「別に。たまたま通りかかっただけ」

「それでも、ありがとう」

「……ふん」

 エルナはそっぽを向いて、かまどの方へ歩いていった。耳が少し赤い。

 レンハルトはそれに気づかなかった。

   ***

 パンを食べ終えた頃、工房の扉が勢いよく開いた。

「エルナー! お使い終わったよー!」

 明るい声とともに、茶髪の少女が飛び込んできた。ハンナ——村長の娘で、エルナの幼馴染だ。

「あ、起きてる! 倒れてた人!」

 ハンナがレンハルトを見て目を輝かせた。

「ねぇねぇ、大丈夫? 魔法使いすぎたんでしょ? 何の魔法? 見せて見せて!」

「ハンナ、うるさい。病人の前で騒がないの」

 エルナが呆れた顔で止める。

「でもでも、気になるじゃん! レン君でしょ? 成人の儀で変なこと言ってた——」

「その話はやめろ」

 レンハルトが慌てて遮る。ハンナは笑った。

「あはは、ごめんごめん。でもさ、あんたすごいよね。井戸直したり、納屋の扉直したり。魔法使えない人たち、めっちゃ喜んでたよ」

「……そうか」

「うん! おじいちゃんの薬草畑はちょっと怒ってたけどね!」

「……それは本当にすみません」

「あはは! だからさ、今度あたしの家の——」

「ハンナ」

 エルナの低い声。ハンナがピタリと止まる。

「レンはまだ回復してない。無理させないで」

「あ、そっか。ごめんね、レン君」

 ハンナは素直に謝り、それからエルナに向かって意味深な笑みを浮かべた。

「エルナ、優しいね~」

「何言ってんの」

「いやいや、倒れた人を家に運んで、パン焼いてあげて、看病して——」

「看病なんかしてないし。放っておいたら死にそうだったから運んだだけ」

「ふーん? じゃあパンは?」

「たまたま焼きたてがあっただけ」

「じゃあベッドは?」

「他に寝かせる場所がなかったからに決まってるでしょ」

「ふーん、ふーん?」

 ハンナの笑みが深まる。エルナの顔が赤くなる。

「エルナ、耳まで真っ赤だよ? もしかしてレン君のこと——」

「帰れ」

「はーい。でもあたし知ってるよ、エルナがこの顔するの——」

「帰れって言ってんの!」

 エルナがハンナの背中を押して工房の外に出す。ハンナは押されながらもケタケタ笑っている。

「はいはい、帰りまーす。あ、そうだ。明日三日月祭《みかづきさい》だから、広場に来なよ! 屋台も出るし、夜は焚き火で踊るんだよ!」

「三日月祭?」

 レンハルトが首を傾げる。

「知らないの? 新月から三日目の夜にやるお祭りだよ。月と大地への感謝のお祭り。パンとか肉を持ち寄って、みんなでご飯食べるの」

「へえ。村のイベントか」

「イベントじゃなくて祭り」

 エルナが即座に訂正した。ハンナが吹き出す。

「あはは! 二人とも面白い! じゃあね、レン君! エルナ、ちゃんと看病してあげてね~!」

「看病してないって言ってるでしょ!」

 ハンナは手を振って、工房を出ていった。扉が閉まる。

 静寂。

 レンハルトとエルナだけが残された。

「……友達、元気だな」

「いつもあんな感じ。うるさいけど、悪い子じゃないのよ」

 エルナは溜息をつきながら、レンハルトの前に水差しを置いた。

「で、あんたはいつまでここにいるつもり?」

「いや、すぐ帰る」

 レンハルトは立ち上がろうとして——めまいが襲った。

 体が傾く。
 エルナが咄嗟に肩を支えた。小麦粉とパン生地の匂いが、近くからふわりと香った。

「無理しないで。MPが枯渇したら、最低でも一日は安静にしないと」

「……知ってるのか」

「おばあちゃんから聞いた。魔力枯渇は下手すると命に関わるって。あんた、体がまだ震えてるの気づいてないでしょ」

 言われて、自分の手を見た。確かに、指先が微かに震えている。

「……気づいてなかった」

「でしょうね。自分の体に鈍感すぎるのよ、あんた」

 エルナはレンハルトをベッドに押し戻した。その手は有無を言わさない強さがあった。

「今日は泊まっていきなさい。明日の朝になったら帰っていいから」

「でも——」

「でももなにもない。あんたが倒れたのはあたしの目の前。責任取るの」

「責任って……」

「あんたがここで死んだら、あたしの寝覚めが悪いってこと」

 エルナの口調は辛辣だったが、彼女の行動は言葉と正反対だった。水差しの水を注ぎ、枕元に置く。かまどの薪をくべて、部屋の温度を調整する。

 レンハルトは観念して、ベッドに横になった。

「……ありがとう」

「何回も言わなくていいから」

「でも——」

「しつこい。寝なさい」

 エルナはかまどに戻り、次のパンの仕込みを始めた。

 生地をこねる音。リズミカルで、力強い。
 発酵する酵母の、微かに酸味のある匂い。
 薪が爆ぜて、小さな火花が飛ぶ音。
 かまどの火が、工房全体を暖かいオレンジ色に染めている。

 レンハルトはそれを聞きながら、ぼんやりと考えた。

「なあ、エルナ」

「何?」

「パン焼くの、楽しいか?」

 エルナの手が一瞬止まり、それからまた動き出した。

「……楽しいかどうかじゃないわ。焼かなきゃいけないの」

「誰に?」

「村の人たちに。おばあちゃんのお客さんに。それが、あたしの仕事だから」

「じゃあ、楽しくないのか?」

 エルナは長い沈黙の後、ぽつりと言った。

「……楽しいわよ。パンが上手く焼けた時は。生地がちょうどいい具合に膨らんで、かまどから出した瞬間にいい匂いがして——その時だけは、魔法が使えないとか、どうでもよくなる」

 その言葉に、レンハルトは何も返せなかった。

 魔法で全てを自動化できる。
 井戸も、納屋も、橋も、農具も。
 でもこのパンは——自動化できない。

 なぜか。

 エルナの手がリズミカルにパン生地をこねる音を聞きながら、レンハルトの意識はゆっくりと沈んでいった。

 答えはまだわからなかった。

   ***

 翌朝。

 レンハルトが目を覚ますと、エルナはもう起きていた。
 かまどの前でパンを焼いている。朝日が工房の窓から差し込み、小麦粉が舞う空気がきらきらと光っている。彼女の横顔に朝の光が当たり、小麦色の髪が金色に輝いて見えた。

 外から、村の広場のざわめきが聞こえてくる。三日月祭の準備だろう。子供の笑い声、屋台を組み立てる槌音、旗をはためかせる風の音。

「起きた?」

「ああ」

 レンハルトは体を起こす。めまいはない。指先の震えも止まっている。MPも少し回復している。

「体調は?」

「……悪くない。だいぶ楽になった」

「そう。パンのおかげかもね。おばあちゃんが言ってたわ、高カロリーのものを食べると魔力の回復が早くなるって」

「パンが回復アイテムなのか」

「あんたの例え、毎回意味わかんない」

 エルナは溜息をつきながら、焼きたてのパンをテーブルに置いた。
 今朝のパンは丸型ではなく、三日月の形だった。

「三日月祭の特別パン。月の形に焼くのがうちの工房の伝統なの」

 レンハルトは手に取った。三日月型のパンは、昨日のものよりもう少し甘い香りがする。蜂蜜が多めに練り込まれているのだろう。

 かじる。

 昨日のパンも絶品だったが、今日のは——また違う。蜂蜜の甘さの中にシナモンのような香辛料がほんのり混ざっていて、後味に温かみが残る。

「……うまい。昨日と違う味だ」

「当たり前でしょ。祭りのパンだもの。レシピが違うの」

「毎日味が変わるのか」

「その日の気温、湿度、生地の状態——全部違うから、同じパンは二度と焼けないわ」

 エルナはそう言いながら、自分もパンをかじった。

「あんたの魔法なら、全部同じパンが百個でも焼けるんでしょうけど」

「……たぶん、な」

「でも、それは『あたしのパン』じゃない。あたしが手でこねて、匂いを嗅いで、焼き色を見て——そうやって焼いたパンが、あたしのパン」

 レンハルトは、黙ってパンを食べ続けた。

 前世なら「非効率だ」と思っただろう。百個同じものを作れるなら、その方が合理的だ。

 でも——このパンを食べると、合理性の話がどうでもよくなる。

 テンプレ台詞だ、とレンハルトは思った。「別にあんたのために焼いたわけじゃないから」のバリエーション。
 だが——パンの味が鼻腔を満たした瞬間、そんな分析はどうでもよくなった。

「……エルナ」

「何?」

「このパン、村で一番うまいと思う」

 エルナの手が一瞬止まった。

「……あんた、調子いいこと言うわね」

「事実だ」

「ふーん」

 エルナはそっぽを向いた。指先がエプロンの裾をぎゅっと握っている。

 レンハルトはもう一口パンをかじっていた。うまいものを前にすると、それ以外の情報が全部飛ぶ。前世からの悪癖だ。

   ***

 パンを食べ終え、レンハルトは立ち上がった。体調は戻っている。

「じゃあ、帰る」

「気をつけなさいよ。魔法の使いすぎには注意すること」

「わかった」

「あと、ちゃんとご飯食べなさい。パンだけじゃなくて、肉と野菜も。魔力の回復には栄養が大事だから」

「……お母さんか?」

「は?」

「いや、なんでもない」

 エルナの目が据わった。レンハルトは慌てて話題を変えた。

「あ、三日月祭だっけ。今日やるのか?」

「そうよ。夕方から広場で。焚き火で肉を焼いて、パンと合わせて食べるの。子供たちの魔法お披露目もあるし、最後はみんなで踊る」

「へえ、楽しそうだな」

「来るの?」

「行っていいのか?」

「村の祭りだから、村人なら誰でも来ていいに決まってるでしょ。あんたは村人でしょ?」

「まあ、一応」

「なら来なさいよ。うちのパン、屋台で出すから」

「——行く。絶対行く」

「食い気だけは一人前ね……」

 レンハルトは工房の扉に向かい——ふと立ち止まった。

「エルナ」

「何?」

「また、パン食べに来ていいか?」

 エルナは一瞬驚いたような顔をして、それから溜息をついた。

「……別にいいけど。買うなら朝がいいわよ。焼きたてだから」

「了解。朝、来店する」

「ログインじゃなくて?」

「覚えてたのか」

「変な言葉は忘れないのよ」

 エルナは呆れたように——でもどこか楽しそうに——笑った。

「あんた、本当に変ね」

「よく言われる」

「でも——」

 エルナは少しだけ表情を和らげた。

「悪い人じゃなさそう」

「……その評価、C-くらいか?」

「は?」

「いや、なんでもない」

 レンハルトは手を振って、工房を出た。

 外は快晴。初夏の風が頬を撫でる。
 村の広場では三日月祭の準備が進んでいた。木組みの屋台が並び始め、旗が風にはためいている。子供たちが走り回り、女たちが花を飾りつけ、男たちが焚き火用の薪を運んでいる。祭りの前の、わくわくした空気が村全体に満ちていた。

 レンハルトは空を見上げた。

 魔法で何でもできる。
 でも、エルナのパンは魔法じゃ作れない。

 なぜか。
 「同じパンは二度と焼けない」とエルナは言った。毎回違う。それが手で作ることの意味だと。

 その答えを、いつか見つけたいと——ぼんやりと思った。

 ふと振り返った。

 工房の窓から、小麦粉の煙がかすかに漂っている。窓の向こうでエルナが何かしている——かまどに向かっているようだが、逆光でよく見えなかった。

 レンハルトは前を向き直し、広場へと歩いた。

 三日月祭の準備が進む村を眺めながら、エルナの言葉を反芻する。

「『同じパンは二度と焼けない』——か」

 非効率の中に、何かがある。
 それが何なのかは、まだわからない。

 でも——今夜の三日月祭で、何かが変わる気がした。
 エルナは、どんな顔で祭りを迎えるのだろう。

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