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10、守護竜不在の学院編
153、クレストフォレスの外交官と『ララカ様』
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豊穣祭――アローウィンの初日が終わり、学生たちが解散していく。
「ティミオス、わたくし……とても頑張ったのだわ……」
夕暮れの学院。ネネツィカはくたりと噴水前のベンチに倒れ込んだ。
「エリック殿下はこの後お城にお帰りになるわよね。……お城はさすがに、お祭り会場より安全よね……?」
夜中に暗殺されたりしないでしょうね? と呟きつつ、ティミオスが渡してくれた果実汁をひと口味わい、甘さとさわやかな風に癒されながら。
「ご、ご褒美タイム……わたくしは、ご褒美タイムを少しだけ自分に許しますの」
わたくしはめくるめくご褒美タイムを所望しますわ。そう呟き、鞄から薄い本を何冊か取り出す。薄い本を売っている出店があったのだ。それも、珍しい他国勢ネタ――「わたくし実はこの表紙の殿方の名前すら存じませんわ」ああ、ワクワク。
「表紙買いなさったのですね、お嬢様」
執事は慣れた様子で相槌を打った。
ぱらりとめくると、何やら気弱そうな将軍が悩ましく豪奢な扉の前でノックしたものかどうか躊躇っている。
「何をしているのだヘルマン、疾く入れ」
扉の内から声がかけられて、ヘルマンと呼ばれた将軍が中に入ると、豪勢な部屋の中、天蓋付きのベッドに待つのは女王様然としたゴージャス系の美女だった。
「あら、この本はNL(ノーマルの略語。男女カップリングの意味)かしら」
ネネツィカは「たまには良いですわね」と新鮮な気持ちで読み進めた。
「……お嬢様はもう少し男女の恋愛話にも興味を持たれてみては」
執事は思わず呟いた。
美女は、エインヘリアの女帝がモデルらしい。
とても支配者然とした超然とした振る舞いは、ネネツィカのハートをがっつり掴んだ。男を何人もはべらせて、ワインをつがせたり爪にネイルを施させたり、長い髪を梳かせたりしている――「ハーレム! いいえ。逆ハーレムですわ!」ネネツィカはちょっと興奮した。それは確かに未知の世界だった。
「女帝、格好良いですわ。素敵……これが逆ハーレム……」
思わず呟くと、「ほう」と面白がる声がして、びくっとして顔をあげればオスカーが本を覗き見していた。
「あっ、貴方。レディの本を勝手に見るなんてマナーがなっていなくてよ」
「はっはー! 前はレディのほうから見せてくれたじゃ、ありませんか!」
オスカーはテンション高くケイオスレッグや取り巻きの男どもを集めて、逆ハーレムごっこをしてくれた。
風に乗って楽しげなピアノが聞こえてくる。
「レディー、ケイオスレッグ、好きにしていい」
「逆ハーレムってなに?」
「ドレイゴッコ!」
ふざけた男たちの笑い声が、意外とノリノリで面白かった。
「妖精の涙……?」
小さな声が咲く――花のように愛らしく、耳に心地よく。
「おや、これはこれは小さなレディ」
オスカーが小さな女の子に気づいて、気障な仕草で礼をした。女の子は、とても愛らしかった。逆ハーレムの混沌とした現場を全く恐れることなく、どこか超然としたふわふわした風情で、可憐な春花のごとく其処に居た。
「この本の中に、ディドさんがいます……!」
愛らしい声が歓びを伝える。甘い花の香りがふわりと漂う。ちいさな女の子は、あろうことかネネツィカの薄い本を広げていた。
「お茶のラーフルトンさんです……?」
御付きの人らしき男性がゆったりと道の向こうからやってくる。
「ララカ様、迎賓館に戻りますよ」
ララカと呼ばれた女の子が、本を手に男性を指さす。
「ディドさん」
あの人がこの本に出ている『ディドさん』らしい。どれどれと見比べてみれば、なるほど特徴をよく捉えている――「ディドさんは、エインヘリアのダスティンと仲良しです?」ララカが無垢な風情に問えば、ディドは「なんですかそれ?」と不思議そうに声を返した。たぶん、わかってはいけない――ネネツィカはハラハラした。その女の子が言ってるのは薄い本の話なんです、と心の中で悲鳴をあげつつ、全力で笑顔を湛えた。
彼は、丁寧に自己紹介をしてくれた。ディドはクレストフォレスの外交官だった。逆ハーレムに興じていた男たちが驚いた顔をして、姿勢を正して挨拶をしている。
(他国の偉いお客様だわ)
ネネツィカはあたふたと薄い本を隠した。国際問題になってしまうかもしれない。だってこれ、ホモォしてる本だから――貴方様と見知らぬ男がどちらが攻めか上下左右を奪い合ってる本だから! しかもたぶん、『見知らぬ男』もどこかの偉いどなたかだから!
――なんて危険な本なの。
ネネツィカは自分を棚にあげて、本の作者に恐れ入った。
「あぅ、……ディドさんの本……」
本を取り上げられたララカはしょんぼりとした。ディドは「むむ?」と頭を掻いて「どうもララカ様がそちらの本にご興味があるようでして」と、なんとも恐ろしいことに「見せてやってくれ」と頼んでくる。
「こ、この本は……対象年齢がすこし上ですの」
さすがに声が震えるネネツィカだった。
見せない方がよいと思いますの――ネネツィカは割と心の底からそう返した。たぶん、きっと、『教育上よろしくない』上に『ご本人の眼に入ったらご気分を害す』のだと、成長したおかげか、以前よりもついた(と本人的には思われる)分別が、そう警鐘を発するのだ。
「……対象年齢。ふうむ」
ディドは二人の少女を見比べて、ララカがクレストフォレス盟主の妹姫で、妖精の血が混ざっていて長く生きているものの、肉体の成熟具合と精神年齢は幼子と変わらないのだと教えてくれた。普段は色が明るめでハッピーエンドな絵本などを好んで嗜まれるらしい。
「と、そんなララカ様なのですが……お見せできるようなご本はございますでしょうか? なお、悲劇を読まれると泣いてしまわれるので、そういったお話は避けていただきたいのですが」
「け、健全で無難なのなら」
ララカはネネツィカの袖をくいくい引っ張り、「ディドさん、この人はお茶のラーフルトンで、妖精の涙なのです」とほわほわと懐いた様子を見せている。
お茶のラーフルトンというのは、紅茶ブランドのことかしら。ネネツィカはどきどきした。あのブランドは他国にも知れ渡っているのか――。
(……妖精の涙は、首飾りのことかしら?)
どうも、ちょっと不思議な女の子だ。
すこし尖った妖精めいた耳をみれば、「デミルみたい」という気持ちも強まってくる。
「では――こうしましょう。我々はこの後、迎賓館に引き上げてディナーパーティに臨む予定なのですが、お嬢様を我々の席にお招きしたい。そこで、もしよろしければララカ様と親しくお話して頂いたり、ララカ様が喜ばれるような健全なご本をお見せくだされば」
ディドは少し考えてから、そう提案してその場で招待状を書いてくれた。
「迎賓館のディナーパーティか。俺も顔を出す予定だったんだ」
エリックがひょっこりと顔を出して、ディドとララカに王子様然としたスマイルできらきらと挨拶をしてから――まともな挨拶をしてくれたので、後ろでオーガストが安心した顔をしていた――「それなら俺にエスコートさせてくれるかな?」とネネツィカに微笑んだ。
(……そこでまた暗殺があるんじゃないでしょうね?)
ネネツィカは執事をそっと見て、覚悟を決めた。
「わたくしにはティミオスがついていますもの。参りますわ、迎賓館。わたくし、負けません!!」
決死の覚悟で言い放てば、エリックはちょっとびっくりした顔で「たいしたパーティじゃないから、そんなに怖がらなくてもいいよ。ちょっと国賓がいるぐらいだよ」と言っている。
「国賓の方々がいらっしゃるのは『ちょっと』ではないと思うのですが、殿下」
オーガストがそっとツッコミを入れてくれていたので、ネネツィカは静かに頷いた。
「ティミオス、わたくし……とても頑張ったのだわ……」
夕暮れの学院。ネネツィカはくたりと噴水前のベンチに倒れ込んだ。
「エリック殿下はこの後お城にお帰りになるわよね。……お城はさすがに、お祭り会場より安全よね……?」
夜中に暗殺されたりしないでしょうね? と呟きつつ、ティミオスが渡してくれた果実汁をひと口味わい、甘さとさわやかな風に癒されながら。
「ご、ご褒美タイム……わたくしは、ご褒美タイムを少しだけ自分に許しますの」
わたくしはめくるめくご褒美タイムを所望しますわ。そう呟き、鞄から薄い本を何冊か取り出す。薄い本を売っている出店があったのだ。それも、珍しい他国勢ネタ――「わたくし実はこの表紙の殿方の名前すら存じませんわ」ああ、ワクワク。
「表紙買いなさったのですね、お嬢様」
執事は慣れた様子で相槌を打った。
ぱらりとめくると、何やら気弱そうな将軍が悩ましく豪奢な扉の前でノックしたものかどうか躊躇っている。
「何をしているのだヘルマン、疾く入れ」
扉の内から声がかけられて、ヘルマンと呼ばれた将軍が中に入ると、豪勢な部屋の中、天蓋付きのベッドに待つのは女王様然としたゴージャス系の美女だった。
「あら、この本はNL(ノーマルの略語。男女カップリングの意味)かしら」
ネネツィカは「たまには良いですわね」と新鮮な気持ちで読み進めた。
「……お嬢様はもう少し男女の恋愛話にも興味を持たれてみては」
執事は思わず呟いた。
美女は、エインヘリアの女帝がモデルらしい。
とても支配者然とした超然とした振る舞いは、ネネツィカのハートをがっつり掴んだ。男を何人もはべらせて、ワインをつがせたり爪にネイルを施させたり、長い髪を梳かせたりしている――「ハーレム! いいえ。逆ハーレムですわ!」ネネツィカはちょっと興奮した。それは確かに未知の世界だった。
「女帝、格好良いですわ。素敵……これが逆ハーレム……」
思わず呟くと、「ほう」と面白がる声がして、びくっとして顔をあげればオスカーが本を覗き見していた。
「あっ、貴方。レディの本を勝手に見るなんてマナーがなっていなくてよ」
「はっはー! 前はレディのほうから見せてくれたじゃ、ありませんか!」
オスカーはテンション高くケイオスレッグや取り巻きの男どもを集めて、逆ハーレムごっこをしてくれた。
風に乗って楽しげなピアノが聞こえてくる。
「レディー、ケイオスレッグ、好きにしていい」
「逆ハーレムってなに?」
「ドレイゴッコ!」
ふざけた男たちの笑い声が、意外とノリノリで面白かった。
「妖精の涙……?」
小さな声が咲く――花のように愛らしく、耳に心地よく。
「おや、これはこれは小さなレディ」
オスカーが小さな女の子に気づいて、気障な仕草で礼をした。女の子は、とても愛らしかった。逆ハーレムの混沌とした現場を全く恐れることなく、どこか超然としたふわふわした風情で、可憐な春花のごとく其処に居た。
「この本の中に、ディドさんがいます……!」
愛らしい声が歓びを伝える。甘い花の香りがふわりと漂う。ちいさな女の子は、あろうことかネネツィカの薄い本を広げていた。
「お茶のラーフルトンさんです……?」
御付きの人らしき男性がゆったりと道の向こうからやってくる。
「ララカ様、迎賓館に戻りますよ」
ララカと呼ばれた女の子が、本を手に男性を指さす。
「ディドさん」
あの人がこの本に出ている『ディドさん』らしい。どれどれと見比べてみれば、なるほど特徴をよく捉えている――「ディドさんは、エインヘリアのダスティンと仲良しです?」ララカが無垢な風情に問えば、ディドは「なんですかそれ?」と不思議そうに声を返した。たぶん、わかってはいけない――ネネツィカはハラハラした。その女の子が言ってるのは薄い本の話なんです、と心の中で悲鳴をあげつつ、全力で笑顔を湛えた。
彼は、丁寧に自己紹介をしてくれた。ディドはクレストフォレスの外交官だった。逆ハーレムに興じていた男たちが驚いた顔をして、姿勢を正して挨拶をしている。
(他国の偉いお客様だわ)
ネネツィカはあたふたと薄い本を隠した。国際問題になってしまうかもしれない。だってこれ、ホモォしてる本だから――貴方様と見知らぬ男がどちらが攻めか上下左右を奪い合ってる本だから! しかもたぶん、『見知らぬ男』もどこかの偉いどなたかだから!
――なんて危険な本なの。
ネネツィカは自分を棚にあげて、本の作者に恐れ入った。
「あぅ、……ディドさんの本……」
本を取り上げられたララカはしょんぼりとした。ディドは「むむ?」と頭を掻いて「どうもララカ様がそちらの本にご興味があるようでして」と、なんとも恐ろしいことに「見せてやってくれ」と頼んでくる。
「こ、この本は……対象年齢がすこし上ですの」
さすがに声が震えるネネツィカだった。
見せない方がよいと思いますの――ネネツィカは割と心の底からそう返した。たぶん、きっと、『教育上よろしくない』上に『ご本人の眼に入ったらご気分を害す』のだと、成長したおかげか、以前よりもついた(と本人的には思われる)分別が、そう警鐘を発するのだ。
「……対象年齢。ふうむ」
ディドは二人の少女を見比べて、ララカがクレストフォレス盟主の妹姫で、妖精の血が混ざっていて長く生きているものの、肉体の成熟具合と精神年齢は幼子と変わらないのだと教えてくれた。普段は色が明るめでハッピーエンドな絵本などを好んで嗜まれるらしい。
「と、そんなララカ様なのですが……お見せできるようなご本はございますでしょうか? なお、悲劇を読まれると泣いてしまわれるので、そういったお話は避けていただきたいのですが」
「け、健全で無難なのなら」
ララカはネネツィカの袖をくいくい引っ張り、「ディドさん、この人はお茶のラーフルトンで、妖精の涙なのです」とほわほわと懐いた様子を見せている。
お茶のラーフルトンというのは、紅茶ブランドのことかしら。ネネツィカはどきどきした。あのブランドは他国にも知れ渡っているのか――。
(……妖精の涙は、首飾りのことかしら?)
どうも、ちょっと不思議な女の子だ。
すこし尖った妖精めいた耳をみれば、「デミルみたい」という気持ちも強まってくる。
「では――こうしましょう。我々はこの後、迎賓館に引き上げてディナーパーティに臨む予定なのですが、お嬢様を我々の席にお招きしたい。そこで、もしよろしければララカ様と親しくお話して頂いたり、ララカ様が喜ばれるような健全なご本をお見せくだされば」
ディドは少し考えてから、そう提案してその場で招待状を書いてくれた。
「迎賓館のディナーパーティか。俺も顔を出す予定だったんだ」
エリックがひょっこりと顔を出して、ディドとララカに王子様然としたスマイルできらきらと挨拶をしてから――まともな挨拶をしてくれたので、後ろでオーガストが安心した顔をしていた――「それなら俺にエスコートさせてくれるかな?」とネネツィカに微笑んだ。
(……そこでまた暗殺があるんじゃないでしょうね?)
ネネツィカは執事をそっと見て、覚悟を決めた。
「わたくしにはティミオスがついていますもの。参りますわ、迎賓館。わたくし、負けません!!」
決死の覚悟で言い放てば、エリックはちょっとびっくりした顔で「たいしたパーティじゃないから、そんなに怖がらなくてもいいよ。ちょっと国賓がいるぐらいだよ」と言っている。
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