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1、『雪柳 メイ』楓視点
10、嫉妬ログがてぇてぇんだが
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『フロンティアランド』の差し入れへの道はまだ途中だけど、そればかり連続でするわけにいかない。
俺は休憩を挟んで、配信を始めた。
10、嫉妬ログがてぇてぇんだが
「今日は配信外で『フロンティアランド』も少しあそんでて、遅くなっちゃった」
『雪柳メイ』が言えば、コメントで『配信してほしかった』という不満と『配信外で遊ぶほどハマってくれて嬉しい』という謎スタンスの感想が交差する。
たぶん、『フロンティアランド』が大好きな視聴者なのだ。
自分が好きなものを好きだと言ってもらうと、嬉しいのは当たり前で――それが『配信外で遊ぶほどハマってくれて嬉しい』なコメントになるのだ。
「動画撮ってるから、今度アップするからね」
ニコニコ言って、本日のゲームを始める――、
「フリゲをするよー」
いわゆるノベルゲームだろうか?
物語を楽しむ系のゲームをスタートしつつ、コメントを見ていると、何か他の配信者の名前がチラホラ出ている。
「ん。……『灰谷さん』?」
ちょっとログを遡ってみれば、なるほど、俺より有名でファンの多い配信者の人だ。
顔出しをしているイケメン社会人の人で、神絵師がリアル容姿をもとに二次元に落とし込んだイケメンイラストも描いている。
「わぁ、は……はじめまして。ようこそ」
ちょっと緊張して挨拶すれば、コメント欄に本人が反応を返してくれる。
しかも、SNSアカウントまでフォローしてくれるではないかっ。
『メイくん可愛い!』
ファンに混ざってそんなコメントをしてくれる――可愛いアバターを作ってくれたキャラクターデザイナーさん、モデラーさん、ありがとうっ! 俺は心から感謝した。
フリーゲームは、思いがけず泣けるゲームで最後はちょっとほろりときた。
ひたすら楽しいゲームもいいけれど、ちょっとしんみりするゲームも良いもので、けれどエンディングの締めくくりの時に「ちょっとほろりとしちゃったね」と喋ると、ちょっとあざとくならないかなと思ってしまう。
メイみたいなキャラクターはあざといくらいでいいのかもしれないけれど、俺はあんまりあざといのが得意ではなかった。
「余韻がいいね、ちょっとさ、泣きそうになっちゃったもん」
結局そんなことを言って、そっと雰囲気を守りつつ、配信を終える。
チャットアプリには通知が届いていて、ガクからだった。
開いてみると、二人で会話するチャットのログにSNSの誰かのツイートが貼られていた。
「あ、灰谷さんとメイだ」
灰谷さんにメイが抱っこされているイラスト、ファンアートだ。
かなり魅力的に描かれていて、二人を知らなくても「いいね!」と言ってしまいそう。
SNSの方の該当ツイートをチェックすれば、かなり数字が伸びていた。
『配信のコメント欄に来てくれたんだよ。絵師さん作業早いなあ』
チャットアプリにメッセージを返せば、冗談めかして『嫉妬!』ってスタンプが押される。
『ガクも、他の人とこんなファンアートを描いてもらってるじゃないか』
似た感じのスタンプを押せば、自然と口元がゆるゆるした。
(『嫉妬』、だって)
その二文字は、『相方』と同じぐらい気持ちがよかった。
俺は思わずそのやりとりをスクリーンショットして、『これ、SNSに貼ってもいいかなぁ』と聞いてしまった。
――だってこれ、『てぇてぇ』じゃん!
個人的にも、そのスクリーンショットはすごくお気に入りで、『相方が嫉妬してくれた』という事実がなんだかとても幸せなのだった。
俺は休憩を挟んで、配信を始めた。
10、嫉妬ログがてぇてぇんだが
「今日は配信外で『フロンティアランド』も少しあそんでて、遅くなっちゃった」
『雪柳メイ』が言えば、コメントで『配信してほしかった』という不満と『配信外で遊ぶほどハマってくれて嬉しい』という謎スタンスの感想が交差する。
たぶん、『フロンティアランド』が大好きな視聴者なのだ。
自分が好きなものを好きだと言ってもらうと、嬉しいのは当たり前で――それが『配信外で遊ぶほどハマってくれて嬉しい』なコメントになるのだ。
「動画撮ってるから、今度アップするからね」
ニコニコ言って、本日のゲームを始める――、
「フリゲをするよー」
いわゆるノベルゲームだろうか?
物語を楽しむ系のゲームをスタートしつつ、コメントを見ていると、何か他の配信者の名前がチラホラ出ている。
「ん。……『灰谷さん』?」
ちょっとログを遡ってみれば、なるほど、俺より有名でファンの多い配信者の人だ。
顔出しをしているイケメン社会人の人で、神絵師がリアル容姿をもとに二次元に落とし込んだイケメンイラストも描いている。
「わぁ、は……はじめまして。ようこそ」
ちょっと緊張して挨拶すれば、コメント欄に本人が反応を返してくれる。
しかも、SNSアカウントまでフォローしてくれるではないかっ。
『メイくん可愛い!』
ファンに混ざってそんなコメントをしてくれる――可愛いアバターを作ってくれたキャラクターデザイナーさん、モデラーさん、ありがとうっ! 俺は心から感謝した。
フリーゲームは、思いがけず泣けるゲームで最後はちょっとほろりときた。
ひたすら楽しいゲームもいいけれど、ちょっとしんみりするゲームも良いもので、けれどエンディングの締めくくりの時に「ちょっとほろりとしちゃったね」と喋ると、ちょっとあざとくならないかなと思ってしまう。
メイみたいなキャラクターはあざといくらいでいいのかもしれないけれど、俺はあんまりあざといのが得意ではなかった。
「余韻がいいね、ちょっとさ、泣きそうになっちゃったもん」
結局そんなことを言って、そっと雰囲気を守りつつ、配信を終える。
チャットアプリには通知が届いていて、ガクからだった。
開いてみると、二人で会話するチャットのログにSNSの誰かのツイートが貼られていた。
「あ、灰谷さんとメイだ」
灰谷さんにメイが抱っこされているイラスト、ファンアートだ。
かなり魅力的に描かれていて、二人を知らなくても「いいね!」と言ってしまいそう。
SNSの方の該当ツイートをチェックすれば、かなり数字が伸びていた。
『配信のコメント欄に来てくれたんだよ。絵師さん作業早いなあ』
チャットアプリにメッセージを返せば、冗談めかして『嫉妬!』ってスタンプが押される。
『ガクも、他の人とこんなファンアートを描いてもらってるじゃないか』
似た感じのスタンプを押せば、自然と口元がゆるゆるした。
(『嫉妬』、だって)
その二文字は、『相方』と同じぐらい気持ちがよかった。
俺は思わずそのやりとりをスクリーンショットして、『これ、SNSに貼ってもいいかなぁ』と聞いてしまった。
――だってこれ、『てぇてぇ』じゃん!
個人的にも、そのスクリーンショットはすごくお気に入りで、『相方が嫉妬してくれた』という事実がなんだかとても幸せなのだった。
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