幼馴染Vtuverがビジネスてぇてぇから本当のラブパートナーに発展した話

浅草ゆうひ

文字の大きさ
18 / 21
2、『黒山羊 ガク』零視点

18、SIDE:ガク/『俺はメイくんの相方になったぞ!!』

しおりを挟む
「今日も『メイくん』は可愛いな」
『雪柳メイ』の配信アーカイブを追いかけながら、俺はほんわかと心を和ませた。
 メイくんのファンになったのは、初めて配信を観た時からだ。
 キャラクターの見た目が可愛かったのはもちろんだが、俺の心を鷲掴わしづかみにしたのは、その喋り方と声だった。

 ――幼馴染の『かえで』に、とても似ていたのだ。


   18、SIDE:ガク/『俺はメイくんの相方になったぞ!!』

 幼馴染の『かえで』は、小学生低学年まで毎日ずっと仲良くしていた子だ。
 同じ歳で、何するにも一緒で、学校が終わってからお互いの家ですごしたり、二人でどこか行ったりと、べったりだった――俺の初恋だったんだ。

 その子とは、気づいたら自然消滅みたいに連絡が途絶えて、お互いに連絡を取り合おうにも連絡先もわからなくなっていたけれど。
 
「さて……」
 気を落ち着かせ、少し緊張しながらチャットアプリを開く俺の名前は零。

 東海林しょうじ れい
 大学生で、Vtuberだ。
 アバターキャラクターは『黒山羊《くろやぎ》ガク』。山羊だけど猫耳と尻尾のキャラクターなのは、気にしてはいけない。

 Vtuber仲間が集まるコミュニティに参加するV tuberであり、なんとそこには『メイくん』も参加しているのだ。

 当たり障りのないチャット交流から始まり、名前を覚えてもらい、いよいよ今日、通話を誘うのだ!

「メイくん、もしよかったら、今通話いい? ……っと」
 ドキドキしながらメッセージを送ると、メイくんは軽いノリでオーケーしてくれた。

個通個別通話する仲になれたぞ……!! や、ヤッタァ!)
 喜びガッツポーズをしながら、そんな自分を抑える。
 あまりテンションを上げ過ぎると『何この人キモッ』とか思われてしまうかもしれない。
 そんな事になったら、悲し過ぎる……!

「ふーっ」
 深呼吸をして、通話をかける。
 メイくんは素の声も可愛い。あまりキャラ用に声を作るタイプではないらしい――、

「俺とコンビでやらないかな……っ? キャラデザも猫同士だし、歳も近くて活動時間も同じくらいだし、ど、どう?」

 断られたらガチで凹んでしまう――決死の覚悟で誘えば、メイくんは軽い感じで『いいですねえ!』なんて応えてくれた。

 か、軽っ……?

 そんなノリで相方作っちゃうんだ、メイくん?
(勇気出して誘ってよかった……これ、他の奴が誘ったらホイホイ誘われるがまま相方になられてた……っ)

 冷や汗をかきつつ、軽く打ち合わせをして通話を終えて、じわじわと喜びが高まってくる。

「お、俺、メイくんの相方になったぞーー!!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

今日も、俺の彼氏がかっこいい。

春音優月
BL
中野良典《なかのよしのり》は、可もなく不可もない、どこにでもいる普通の男子高校生。特技もないし、部活もやってないし、夢中になれるものも特にない。 そんな自分と退屈な日常を変えたくて、良典はカースト上位で学年で一番の美人に告白することを決意する。 しかし、良典は告白する相手を間違えてしまい、これまたカースト上位でクラスの人気者のさわやかイケメンに告白してしまう。 あっさりフラれるかと思いきや、告白をOKされてしまって……。良典も今さら間違えて告白したとは言い出しづらくなり、そのまま付き合うことに。 どうやって別れようか悩んでいた良典だけど、彼氏(?)の圧倒的顔の良さとさわやかさと性格の良さにきゅんとする毎日。男同士だけど、楽しいし幸せだしあいつのこと大好きだし、まあいっか……なちょろくてゆるい感じで付き合っているうちに、どんどん相手のことが大好きになっていく。 間違いから始まった二人のほのぼの平和な胸キュンお付き合いライフ。 2021.07.15〜2021.07.16

【完結】ネクラ実況者、人気配信者に狙われる

ちょんす
BL
自分の居場所がほしくて始めたゲーム実況。けれど、現実は甘くない。再生数は伸びず、コメントもほとんどつかない。いつしか実況は、夢を叶える手段ではなく、自分の無価値さを突きつける“鏡”のようになっていた。 そんなある日、届いた一通のDM。送信者の名前は、俺が心から尊敬している大人気実況者「桐山キリト」。まさかと思いながらも、なりすましだと決めつけて無視しようとした。……でも、その相手は、本物だった。 「一緒にコラボ配信、しない?」 顔も知らない。会ったこともない。でも、画面の向こうから届いた言葉が、少しずつ、俺の心を変えていく。 これは、ネクラ実況者と人気配信者の、すれ違いとまっすぐな好意が交差する、ネット発ラブストーリー。 ※プロットや構成をAIに相談しながら制作しています。執筆・仕上げはすべて自分で行っています。

お酒に酔って、うっかり幼馴染に告白したら

夏芽玉
BL
タイトルそのまんまのお話です。 テーマは『二行で結合』。三行目からずっとインしてます。 Twitterのお題で『お酒に酔ってうっかり告白しちゃった片想いくんの小説を書いて下さい』と出たので、勢いで書きました。 執着攻め(19大学生)×鈍感受け(20大学生)

今日もBL営業カフェで働いています!?

卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ ※ 不定期更新です。

雪色のラブレター

hamapito
BL
俺が遠くに行っても、圭は圭のまま、何も変わらないから。――それでよかった、のに。 そばにいられればいい。 想いは口にすることなく消えるはずだった。 高校卒業まであと三か月。 幼馴染である圭への気持ちを隠したまま、今日も変わらず隣を歩く翔。 そばにいられればいい。幼馴染のままでいい。 そう思っていたはずなのに、圭のひとことに抑えていた気持ちがこぼれてしまう。 翔は、圭の戸惑う声に、「忘れて」と逃げてしまい……。

陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 まったり書いていきます。 2024.05.14 閲覧ありがとうございます。 午後4時に更新します。 よろしくお願いします。 栞、お気に入り嬉しいです。 いつもありがとうございます。 2024.05.29 閲覧ありがとうございます。 m(_ _)m 明日のおまけで完結します。 反応ありがとうございます。 とても嬉しいです。 明後日より新作が始まります。 良かったら覗いてみてください。 (^O^)

平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)

優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。 本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。

優しい檻に囚われて ―俺のことを好きすぎる彼らから逃げられません―

無玄々
BL
「俺たちから、逃げられると思う?」 卑屈な少年・織理は、三人の男から同時に告白されてしまう。 一人は必死で熱く重い男、一人は常に包んでくれる優しい先輩、一人は「嫌い」と言いながら離れない奇妙な奴。 選べない織理に押し付けられる彼らの恋情――それは優しくも逃げられない檻のようで。 本作は織理と三人の関係性を描いた短編集です。 愛か、束縛か――その境界線の上で揺れる、執着ハーレムBL。 ※この作品は『記憶を失うほどに【https://www.alphapolis.co.jp/novel/364672311/155993505】』のハーレムパロディです。本編未読でも雰囲気は伝わりますが、キャラクターの背景は本編を読むとさらに楽しめます。 ※本作は織理受けのハーレム形式です。 ※一部描写にてそれ以外のカプとも取れるような関係性・心理描写がありますが、明確なカップリング意図はありません。が、ご注意ください

処理中です...