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第3話 葛藤
真相 Episode:02
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「それってさ、なんかする気満々ってことじゃ?」
「でもよ、アイツ罠とかキライじゃん」
「シーモアのことだから、サシで勝負じゃねぇか? あいつ性格、直球だかんな」
「あー、それアリかもな」
そんな話してたら、教官の手伝いさせられてたルーフェイアのヤツが、戻ってきた。
「どうか……したの?」
「してねぇしてねぇ。それよかおまえ、今日も訓練島行くのか?」
はぐらかして、違うほうへ話を持ってく。
ルーフェイアは人を疑わない――よくこれで前線にいられたな――から、それ以上突っ込んでもこないで、俺の話に乗った。
「うん。裏の施設……怒られちゃうし」
「倒しすぎで怒られて使用禁止とか、メチャクチャだろ」
つかこんな理由、聞いたことねぇし。
「またすぐ行くのか?」
「じゃないと……暗く、なるから」
授業終わってすぐ訓練に行くってなら、シーモア絡みの話は戻ってからってことになる。
ウソついてる可能性もゼロじゃねぇけど、こいつの場合すぐ顔に出るから、今回はナシだろう。
「そか、なら早く行ってこいよ」
「うん」
ぱたぱた、ルーフェイアのヤツが出てく。
「ルーちゃん行かせちゃって、だいじょぶなのか?」
「戻ってきたとこ押さえりゃ、どうにかなるだろ」
今から行ったとして、戻るのに使えそうな船は、2つか3つだ。
「んじゃその前に、イロイロやっちまおうぜ」
これにはみんな異論なしだった。
シエラじゃ放課後もけっこう忙しい。
食事は出してもらえっけど、あとはぜんぶ自分でだ。
いちおう洗濯も頼めるけど、たまになくなるし、なんせ扱いが荒い。
だから俺らくらいになると、自分でやるヤツが多くて順番待ちだった。
ほかにも予習復習しとかないとヤバいし、自主訓練サボるとおもいっきり落ちこぼれる。
まぁ今日はさすがに、休まねぇとムリっぽいけど……。
「オレ、教官に『三人で自主練』って言ってくるわ。んで休むって」
「頼むー。んじゃその間に僕は洗濯、当番だからやっとく」
何日かに一回しか自分の割り当てがねぇから、こういうのは何人かが集まって当番決めて、まとめてやるのが普通だ。
「イマド、先輩とリティのぶんもあるんだよね?」
「あるだろな。俺も寮戻るわ」
たぶんいつもの場所に、ひとまとめに出してるはずだ。
それにもうひとつ、ほっとけねぇモンがある。
戻って部屋のドアを開けっと、ちっちゃい女の子が奥から飛び出してきた。
「イマドおにいちゃん、おかえりー!」
「ただいま、リティーナ。いい子にしてたか?」
「うん!」
同室の先輩の妹だ。
「でもよ、アイツ罠とかキライじゃん」
「シーモアのことだから、サシで勝負じゃねぇか? あいつ性格、直球だかんな」
「あー、それアリかもな」
そんな話してたら、教官の手伝いさせられてたルーフェイアのヤツが、戻ってきた。
「どうか……したの?」
「してねぇしてねぇ。それよかおまえ、今日も訓練島行くのか?」
はぐらかして、違うほうへ話を持ってく。
ルーフェイアは人を疑わない――よくこれで前線にいられたな――から、それ以上突っ込んでもこないで、俺の話に乗った。
「うん。裏の施設……怒られちゃうし」
「倒しすぎで怒られて使用禁止とか、メチャクチャだろ」
つかこんな理由、聞いたことねぇし。
「またすぐ行くのか?」
「じゃないと……暗く、なるから」
授業終わってすぐ訓練に行くってなら、シーモア絡みの話は戻ってからってことになる。
ウソついてる可能性もゼロじゃねぇけど、こいつの場合すぐ顔に出るから、今回はナシだろう。
「そか、なら早く行ってこいよ」
「うん」
ぱたぱた、ルーフェイアのヤツが出てく。
「ルーちゃん行かせちゃって、だいじょぶなのか?」
「戻ってきたとこ押さえりゃ、どうにかなるだろ」
今から行ったとして、戻るのに使えそうな船は、2つか3つだ。
「んじゃその前に、イロイロやっちまおうぜ」
これにはみんな異論なしだった。
シエラじゃ放課後もけっこう忙しい。
食事は出してもらえっけど、あとはぜんぶ自分でだ。
いちおう洗濯も頼めるけど、たまになくなるし、なんせ扱いが荒い。
だから俺らくらいになると、自分でやるヤツが多くて順番待ちだった。
ほかにも予習復習しとかないとヤバいし、自主訓練サボるとおもいっきり落ちこぼれる。
まぁ今日はさすがに、休まねぇとムリっぽいけど……。
「オレ、教官に『三人で自主練』って言ってくるわ。んで休むって」
「頼むー。んじゃその間に僕は洗濯、当番だからやっとく」
何日かに一回しか自分の割り当てがねぇから、こういうのは何人かが集まって当番決めて、まとめてやるのが普通だ。
「イマド、先輩とリティのぶんもあるんだよね?」
「あるだろな。俺も寮戻るわ」
たぶんいつもの場所に、ひとまとめに出してるはずだ。
それにもうひとつ、ほっとけねぇモンがある。
戻って部屋のドアを開けっと、ちっちゃい女の子が奥から飛び出してきた。
「イマドおにいちゃん、おかえりー!」
「ただいま、リティーナ。いい子にしてたか?」
「うん!」
同室の先輩の妹だ。
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