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第47話 魔導士は上座に
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「魔力と性格は関係ありませんってば」
「でも、あのじーさんとか」
さすがにこれは反論できない。
あの師匠の性格が「いい」とは、間違っても言えない。
「たしかに師匠が性格悪いのは認めますけど……でも、本当に関係ありませんから」
「そなんだ」
おばさんの、店先でいい肉選び方を聞いた、その程度の納得ぶり。
しかたない、この人は異世界の人間だから、魔力があるっていうことのすごさが分からないんだ。
僕はそう自分に言い聞かせた。
そうでもしないと、自分が魔導師の端くれだってことを忘れてしまいそうだ。
「それで魔法って、どんなことができるの? 面白そうじゃない」
「何でもできるわけじゃないですよ。いつでもどこでも、ってわけでもないです」
そう前置いて説明する。
魔法を使うには、まず陣か、それに代わる物が要る。
その陣を作るには、魔法用の素材が要る。
そしてそれに魔力を込めておいて、使いたいときに発動用の呪を唱えて、さっきみたいな現象を起こす。
「複雑ねー」
「料理みたいなもんですよ。素材と手順、それに腕が必要なんです」
「なる……」
答えるおばさんは、視線がいつの間にか明後日のほうだ。
「聞いてます?」
「聞いてるわよ。素材と手順と腕でしょ。で、性格は関係なさそうでて、実はある、と」
「それは関係ありません!」
思わずまた声が大きくなる。そこへ後ろから声をかけられた。
「スタニフ……どの、でしたか?」
「あ、はい」
振り向くと、周りに数人が集まってた。
「ザヴィーレイ師の、お弟子とか」
「そうです」
これだけは確かだから、自信を持って答える。
これで師匠があんな偏屈じゃなきゃ、何も言うことないのに。
周囲の人たちが僕に頭を下げた。
「魔導師殿とは知らず、失礼をいたしました。あちらの上座にお座りになられますか?」
「え? あ、いや……いいです。僕はここで」
「そうでございますか。あ、申し遅れましたが、私はルーヌ・ヘグマンと申しまして――」
以後、次々と自己紹介された。
当然覚えきれない。というか、覚える気もない。
隣のイサさんは面白そうな顔で、この騒ぎを見てる。
何が面白いのかさっぱり分からない。
そうやってしばらくして、やっと自己紹介の嵐が終わって、僕はどっと疲れて椅子に腰を下ろした。
「でも、あのじーさんとか」
さすがにこれは反論できない。
あの師匠の性格が「いい」とは、間違っても言えない。
「たしかに師匠が性格悪いのは認めますけど……でも、本当に関係ありませんから」
「そなんだ」
おばさんの、店先でいい肉選び方を聞いた、その程度の納得ぶり。
しかたない、この人は異世界の人間だから、魔力があるっていうことのすごさが分からないんだ。
僕はそう自分に言い聞かせた。
そうでもしないと、自分が魔導師の端くれだってことを忘れてしまいそうだ。
「それで魔法って、どんなことができるの? 面白そうじゃない」
「何でもできるわけじゃないですよ。いつでもどこでも、ってわけでもないです」
そう前置いて説明する。
魔法を使うには、まず陣か、それに代わる物が要る。
その陣を作るには、魔法用の素材が要る。
そしてそれに魔力を込めておいて、使いたいときに発動用の呪を唱えて、さっきみたいな現象を起こす。
「複雑ねー」
「料理みたいなもんですよ。素材と手順、それに腕が必要なんです」
「なる……」
答えるおばさんは、視線がいつの間にか明後日のほうだ。
「聞いてます?」
「聞いてるわよ。素材と手順と腕でしょ。で、性格は関係なさそうでて、実はある、と」
「それは関係ありません!」
思わずまた声が大きくなる。そこへ後ろから声をかけられた。
「スタニフ……どの、でしたか?」
「あ、はい」
振り向くと、周りに数人が集まってた。
「ザヴィーレイ師の、お弟子とか」
「そうです」
これだけは確かだから、自信を持って答える。
これで師匠があんな偏屈じゃなきゃ、何も言うことないのに。
周囲の人たちが僕に頭を下げた。
「魔導師殿とは知らず、失礼をいたしました。あちらの上座にお座りになられますか?」
「え? あ、いや……いいです。僕はここで」
「そうでございますか。あ、申し遅れましたが、私はルーヌ・ヘグマンと申しまして――」
以後、次々と自己紹介された。
当然覚えきれない。というか、覚える気もない。
隣のイサさんは面白そうな顔で、この騒ぎを見てる。
何が面白いのかさっぱり分からない。
そうやってしばらくして、やっと自己紹介の嵐が終わって、僕はどっと疲れて椅子に腰を下ろした。
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