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2-4.
しおりを挟む「騎士団って…確かに私は剣の授業も弓の授業も学年上位だったわよ?足もそこそこ速いし、」
「それに怪力な上に爆破の魔法が使える。騎士団にスカウトするには十分すぎる程の材料が揃っていると思うんだが?」
怪力って、まさか前世で縄を引きちぎったことを言っているの?あれは前世の話であって今はあんなに怪力かどうかなんて知らないでしょ?
その時、品のいい白髪に白髭の執事が応接室に入ってきた。
「レオハルト様、使い魔より伝達が届きました。」
「ああ、ありがとう。」
執事から手紙を受け取るレオ様。その所作一つ一つが綺麗で、前世で不良をやっていたとはとても思えない。
ゾイは王族でありながら、その行動や口調は前世とあまり変わらなかった。変わったのは見た目だけ。
でもリオことレオ様は、前世の記憶がありながらも侯爵子息らしい道をきちんと歩んできたのだろう。
執事が部屋を出ていくと、レオ様が気まずそうに言った。
「···王族が正式にゾイ・エルヴァンとシシル・メレデリックの婚約を破棄することを決定したそうだ。配下から連絡があった。」
「····え?」
あんなゾイの一存で、正式に破棄破棄が決定されたというの?
王族である第3王子のゾイ、そして侯爵令嬢である私が婚約した理由は、父の貿易商の仕事が王族の外交を円滑に進めるため、そして水属性の魔力を持つゾイと火属性の魔力を持つ私から、特異魔力のある子供を産むためだ。
水と火という相反する元素魔法から、特異魔法を持つ子供が誕生する可能性が高いのだ。
特異魔法には色々種類はあるが、回復魔法を使うミレーヌがいる以上、もう私は不要なのかもしれない。
一瞬、目の前のティーカップがぼやけて見えたが、私は気を強く持った。
「…そう。ゾイも言っていたけれど、前世からずっと一緒にいたからさすがに私も飽きてきたのよね。」
「…強すぎだろ、あんた。」
強いわけ、ない。飽きたなんて簡単な言葉で済ませられるわけがない。
だって前世から今日まで一緒にいるのが当たり前で、これからも、もしかしたら後世も一緒になれたかもしれないって馬鹿みたいに思っていたのに…
まだ温かい紅茶を勢いで一気飲みする。そしてレオハルトを見据えた。
「お父様とお母様が何ていうかは分からないけれど、私でよければ騎士団に入団させていただくわ。」
「本当か?!」
「ええ。私の就職先はもうそこしかないだろうしね。」
きっと生まれた頃から決められていた婚約を破棄されただなんて知れ渡れば、メレデリック家の世間体も悪くなる。いや学園を爆破してしまったのだから世間体も糞もないだろうけれど。それなら騎士団に入団すれば家の名誉もある程度は保てるかもしれない。
そういえば弟のアンドリューは大丈夫だろうか?彼は今2年生で、メレデリック家の貴重な跡継ぎだ。
「そうと決まれば、来週から早速騎士団で魔力の訓練をしてもらう。」
「え?訓練…?」
「ああ、あんたの爆破を完璧なものにするための訓練だ。」
レオハルトによれば、騎士団の朝は早いらしい。特に新人は。
5時起床、掃除、畑仕事
7時~朝食、
9時~訓練開始
12時~昼食
16時~洗濯
18時~夕食
20時~走り込み
22時就寝
それを聞いた私は、ソファから床に膝をつき項垂れた。
修道院と変わらないじゃない!!!!
それでも週2日の休みとお金が貰えるだけマシなのかもしれないけれど…。
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